みんなの議会

江別市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月12日

(1)不登校児童生徒の教育機会を確保するための支援事業について/(2)老朽化したマンション等のバリアフリー化について

2019年9月12日、江別市議会の一般質問で、猪股美香議員が「不登校児童生徒の教育機会を確保するための支援事業について」「老朽化したマンション等のバリアフリー化について」について質問し、市長 三好昇、教育長 月田健二が答弁しました。

質問者
猪股美香 議員
答弁者
市長 三好昇、教育長 月田健二

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 猪股美香

議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い質問いたします。最初に、不登校児童生徒の教育機会を確保するための支援事業についてお伺いいたします。昨今の日本全体で見た不登校児童生徒は、平成30年10月の文部科学省からの報告によりますと、平成29年度の小・中学校における不登校児童生徒数は14万4,031人、平成28年度は13万3,683人であり、1年で1万348人増加しており、不登校児童生徒の割合は、平成28年度の1.35%から1.47%に増加しております。このように、全国的に不登校児童生徒の数はふえており、各地方公共団体で対策を行っている現状がございます。平成30年に文部科学省が公表しました、平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について見ていきますと、不登校の要因としまして、小学校における本人に係る要因としては、不安の傾向があるが最も多く、不安の傾向の学校、家庭に係る要因としては、進路に係る不安が59.7%とトップとなっております。次いで、本人に係る要因として多かったのは、無気力の傾向があるであり、無気力の学校、家庭に係る要因としては、学業の不振が39.7%でトップでした。中学校においても、本人に係る要因と学校、家庭に係る要因の相関関係は同様であり、不安の傾向があるが最も多く、不安の傾向の学校、家庭に係る要因としては、進路に係る不安であり、次いで、無気力の傾向があるが多く、学校、家庭に係る要因としては、学業の不振がトップとなりました。学業の不振が要因となる割合は、小学校に比べて中学校のほうが高く、学年が上がるほど学業の不振が要因となっていることがわかります。また、不登校児童生徒の数も学年別で見ると、学年が上がるほど増加しており、実際に石狩管内の学校で働く心の相談員の方から体験談として聞いた、小学校の高学年や中学校の学年が上がるほど、学校の授業についていけなくなることがきっかけで不登校につながっているケースが多いという実情と一致していることもわかります。江別市で見ると、平成30年度において江別市で把握している不登校児童生徒数は小学校で32人、中学校で136人の合計168人であり、平成29年度における不登校児童生徒数は小学校で22人、中学校で97人の合計119人であったのに比べ、49人増加しています。不登校児童生徒の割合は、平成29年度の1.36%から平成30年度には1.93%に増加しており、江別市全体の児童生徒数が平成29年度には8,726人、平成30年度には8,668人と減少しているにもかかわらず、不登校児童生徒の割合がこのように増加していることは、市としても認識しなければならない課題です。いじめ・不登校対策事業として現在市が行っている、すぽっとケア事業の登録者数は平成30年度全体で70人と不登校児童生徒全体の約4割で、また、すぽっとケア事業の利用者の9割が中学生であると伺っています。このすぽっとケア事業の成果指標として、現在は再登校率が用いられています。そこで1点目の質問です。いじめ・不登校対策事業として、現在市が行っているすぽっとケア事業の成果指標は、再登校率とされていますが、成果指標を再登校率としている点について、市の考え方をお伺いします。2点目に、平成28年に文部科学省より、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律が施行されました。この法律の中では、不登校児童生徒等に対する教育機会の確保等として、学校以外の場における不登校児童生徒の学習活動、その心身の状況等の継続的な把握に必要な措置を、国及び地方公共団体は講じ、または講ずるよう努めることを、概要の中で明記しています。そして、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の第三章、不登校児童生徒等に対する教育機会の確保等の第13条には、学校以外の場における学習活動等を行う不登校児童生徒に対する支援として、国及び地方公共団体は、不登校児童生徒が学校以外の場において行う多様で適切な学習活動の重要性に鑑み、個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ、当該不登校児童生徒の状況に応じた学習活動が行われることとなるよう、当該不登校児童生徒及びその保護者に対する必要な情報の提供、助言その他の支援を行うために必要な措置を講ずるものとすると明記されています。義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の概要の中で、学校以外の場における不登校児童生徒の学習活動、その心身の状況等の継続的な把握に必要な措置を、国及び地方公共団体は講じ、または講ずるよう努めると明記されている以上、江別市は学校以外の場における不登校児童生徒の学習活動を認める理解を踏まえた態度として、不登校児童生徒の社会復帰の目標は、学校への再登校以外にもあってしかるべきであり、現在、いじめ・不登校対策事業として行っているすぽっとケア事業の、特に成果指標の再登校率について見直すべきであると考えますが、いかがかお伺いします。3点目、さきに申し上げました義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律に基づき、2019年2月に、不登校の子供を受け入れる全国でも珍しい公設民営の支援施設が東京都世田谷区に開設されるなど、フリースクールが公設される事例も出ております。さきに文部科学省による調査結果で見てきたとおり、不登校の要因として、家庭と学校に係る要因の多くが、進路に係る不安と学業の不振であることがわかっています。さらに、学年が上がるほど学業の不振が要因としてふえていることから、不登校対策として、学習支援の必要性が非常に重要であることがわかります。平成28年に文部科学省が通知した、不登校児童生徒への支援の在り方についての中で、不登校児童生徒への支援に対する基本的な考え方として、(1)支援の視点、不登校児童生徒への支援は、学校に登校するという結果のみを目標にするのではなく、児童生徒がみずからの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要があること。また、児童生徒によっては、不登校の時期が休養や自分を見詰め直すなどの積極的な意味を持つことがある一方で、学業のおくれや進路選択上の不利益や社会的自立へのリスクが存在することに留意することと明記されています。江別市としても、これまで見てきた、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律、そして、不登校児童生徒への支援の在り方についての考え方に則し、適応指導教室であるすぽっとケア事業以外にも、民間で設営し、民間で運営する施設や団体に対する支援メニューを創設するなど、不登校児童生徒の教育機会を確保するための取り組みについて、支援事業を検討するべきだと考えますが、いかがかお伺いします。次に、老朽化したマンション等のバリアフリー化についてお伺いいたします。昨年度は、江別市への転入者数から転出者数を引いた社会増減数が、3年連続で社会増となりました。江別市が展開する子育て世帯向けの住宅取得支援事業などが利用されていることや、札幌市の住宅価格高騰により江別市に注目が集まっていることなどで、子育て世帯を中心に新築、中古を含めた住宅取得が社会増に貢献している旨の記事が、北海道新聞にも掲載されました。また、現在も市内各地で新しい住宅分譲地が開発されており、今年度も社会増に向けて期待ができることと思います。過去に江別市で大きく人口の転入があった年は、1960年代から1970年代の大麻団地の造成と、1980年代後半から1990年代の見晴台地区を初めとした大規模土地区画整理事業であり、特に、1980年代後半から1990年代の人口転入者数は過去最大であったことが、江別市で発行している人口ビジョンにも明記されています。人口転入のピークは1994年であり、このときの江別市の総人口は11万1,099人、その11年後の2005年の総人口ピーク時には12万5,601人でした。今年度も順調に江別市の総人口の社会増は進んでおり、ピーク時の総人口に近い12万人を超えるのも視野に入ってきました。今の江別市が、こうして北海道内で7番目の人口を維持しているのも、1980年代後半から1990年代の最も人口転入者数の多かった時代に江別市を選ばれた皆様が支えてくださっていることが、大きく寄与していると考えられます。江別市内で大型マンションが多く建設されたのは、平成初期である1990年からの5年前後であり、札幌市の地価が上がり、マンション事業者の開発ニーズによってJR野幌駅前を中心としたエリアに建設され、分譲された背景があったと思われます。この時期に分譲されたマンションは、建築から20年から30年近く経過しており、マンション居住者の年齢も高齢化しています。大麻地区住環境活性化事業でも、冬場の雪かきや、戸建て住居の維持に係る労力から、高齢者がマンションを購入し移り住むことを希望する声が多く聞かれたと伺っています。そうした背景も、マンション居住者の年齢が高齢化している一因と考えられます。江別市では、江別市住生活基本計画の策定に際して行ったアンケートでも、分譲マンションに居住している方の88.4%が、このまま住み続ける予定であると回答しています。既存の老朽化したマンション等のバリアフリー化を推し進めることは、高齢の居住者が安心して暮らせる環境づくりという点で重要であると言えるでしょう。しかしながら、当時施工されたマンションの多くが、1階の部屋までに4から5段の階段があるなど、共用部分においてのバリアフリーの配慮がなされていない現状が見られました。日本の住宅でバリアフリーが標準的になったのは、1996年、住宅金融公庫、現在の住宅金融支援機構が、床の段差をなくすなどの工夫がされた家、いわゆるバリアフリー住宅について、融資額を200万円ほど上乗せする制度をスタートしたのがきっかけと考えられています。それ以前の住宅建設において、バリアフリーの配慮がなされていないことがわかります。そこで、1点目の質問です。江別市では、現在、江別市内のバリアフリー化が必要な老朽化したマンション等の棟数について把握しているかどうか、お伺いいたします。続きまして、2点目の質問です。国が実施する支援策を活用したバリアフリー改修補助制度についてお伺いいたします。高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、通称バリアフリー新法が、2006年12月20日に施行されたことにより、それ以前に建設された老朽マンション等既存の建築ストックについて再生する優良建築物等整備事業などが創設されています。また、公益財団法人マンション管理センターによりますと、分譲マンション共用部分の改良工事等に対する助成制度を地方公共団体独自で設けている例も、東京都や神奈川県川崎市など首都圏を中心に幾つか見受けられます。江別市内の老朽化したマンションにおいても、マンションの経過年数とともにお年を召した居住者の中には、車椅子利用者を家族に抱えたり、ショッピングカートで日々の買い物に向かう単身の高齢者の方がいらっしゃいます。退職後に江別市内の分譲マンションを購入された80歳代後半の女性は、膝と腰に持病を抱え、2週間に1回通院しているそうです。近くに家族はおらず、日々の買い物は手押しのショッピングカートで向かいますが、近くのスーパーマーケットで実施している配達サービスには料金がかかるようになり、買い物後のショッピングカートは重くなるため、1階にあるエレベーターまでの5段の階段が登れず、買い物をした中身を小分けにして、何回かに分けて5段の階段を登っている現状を教えてくださいました。また、80歳代後半の車椅子で生活するお母様と一緒に暮らす50歳代の女性と、がんで闘病する奥様を持つ70歳代の男性も、車椅子での移動にたくさんの人手をかりるなどして通院されているとのことで、バリアフリーに対応されていない共用部分のリフォームを希望しているが、階段の段数が少ないためスロープでは対応できず、管理組合の負担のみでは昇降機等の設置が難しい状況である現状を教えていただきました。さきに申し上げましたように、首都圏では東京都文京区のマンション共用部分改修費助成、神奈川県川崎市の川崎市マンション段差解消工事等費用助成制度など、地方公共団体で独自の助成を行っている例が見られます。また、国でも老朽マンション等既存の建築ストックについて再生する優良建築物等整備事業など、地方公共団体で制度を創設すれば、国が3分の1負担、地方公共団体が3分の1負担、残り3分の1が民間の負担で活用できるような支援メニューがございます。国がバリアフリー改修事業の制度として各種支援策を設ける中で、江別市内の老朽マンション等のバリアフリー化への取り組みについて、江別市としてはどのようにお考えか、お伺いさせていただき、1回目の質問といたします。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

猪股議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、老朽化したマンション等のバリアフリー化についてお答え申し上げます。まず、市内のバリアフリー化が必要な老朽化したマンション等の棟数について御答弁申し上げます。市では、市内の建築物について、建築基準法に基づき、一定規模・用途の建物管理者等に対して、定期的に建物の構造や、建築設備等の調査結果の報告を求めているところであります。このうち、マンションを含めた共同住宅につきましては、3階以上かつ1,000平方メートルを超える規模を報告対象としており、現在、約140棟について、所在地や建築年、構造等のほか、建物の劣化状況を把握している状況であります。御質問の共用部分のバリアフリー化が必要な棟数についてでありますが、調査結果の報告書において、エレベーターの設置台数などは把握しておりますが、段差やスロープ・手すりの有無等は、報告対象ではないことから、把握することは困難であります。しかしながら、平成10年度以降に建築されたマンションについては、北海道福祉のまちづくり条例に基づく届け出により、共用部分の段差やスロープ・手すり等のバリアフリーの状況についても、把握しているところであります。次に、国が実施する支援策を活用したバリアフリー改修補助制度についてでありますが、現在、国では、大規模地震の発生や既存建築ストックの余剰、高齢化社会のさらなる進展等の社会的な背景から、民間建築物における耐震化や省エネルギー化、バリアフリー化に対する支援を実施しているところであります。これらの状況を踏まえ、市では、民間住宅の耐震改修や中古住宅を含めた住宅取得・リフォームへの支援のほか、介護保険や障がい福祉のサービスにおける住宅改修費の一部支給などを実施しているところであります。御質問の、国の支援策を活用した共用部分のバリアフリー改修補助制度についてでありますが、国の支援制度が、バリアフリー化や耐震化、省エネルギー化などを複合的に実施することや、まちづくりとしての地区の位置づけ等が要件となっており、活用に当たっては、計画策定など相応の準備が必要であることから、直ちに活用できる状況にはないと考えております。しかしながら、高齢者や障がいのある方が安心して暮らせる住宅整備の推進は、持続可能なまちづくりを進めていく上では必要であると認識しておりますことから、今後、国や北海道が実施する支援策の動向を注視するとともに、市が関係団体と連携して実施しているマンション管理講習会などにおいて、共用部分のバリアフリー化の状況や、区分所有者で構成される管理組合の意向等の把握に努めてまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、教育長からお答え申し上げます。

答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)

私から、不登校児童生徒の教育機会を確保するための支援事業について御答弁申し上げます。まず、すぽっとケア事業の成果指標で掲げる再登校率についてでありますが、いじめ・不登校対策事業における事務事業評価表の成果指標として再登校率を設定しております。不登校対策については、すぽっとケア事業が始まった平成16年当時、国においては学校復帰を施策の目的の一つとして掲げており、現在においても、集団生活への適応を図り、学校への復帰を目指して支援を行うという基本的な方向性は変わっておりません。教育委員会としても同様に考え、学校への復帰支援を基本として、不登校児童生徒の個々の意向に留意しつつ事業を進めてきたところであり、学校への復帰状況をあらわす再登校率を成果指標としてきたところであります。国においては、平成28年9月の不登校児童生徒への支援の在り方についての通知の中で、不登校は、多様な要因・背景の結果で誰にでも起こり得るものであり、その行為を問題行動と捉えたり、学校への復帰のみを目標としたりしてはならないとしております。さらに、平成29年2月の義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会確保等に関する法律の施行等に伴い、個々の児童生徒の状況に応じて、適応指導教室や民間のフリースクールなど、多様で適切な教育機会を通じ、社会的な自立を支援する考え方が、より重視されてきております。教育委員会といたしましては、今後、こうした国の動向を踏まえ、再登校率とあわせて事業効果をはかる成果指標について検討してまいりたいと考えております。次に、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律に基づく不登校対策事業の見直しについてでありますが、これまで教育委員会においては、すぽっとケア事業を中心とした教育機会の提供や、集団生活への適応に向けた支援のほか、専任指導員やスクールソーシャルワーカー等による教育相談や訪問支援等を通して、児童生徒の状況に合わせた個別の支援を行ってきております。いじめ・不登校対策事業を評価するに当たっては、生活習慣の改善等により学校への復帰を目指すことは重要であり、再登校率は適切な成果指標だと考えております。さらに、学校復帰までには至らなくても、児童生徒が社会性や人間性を伸ばし、社会的自立につなげるという事業の成果をはかる指標として、どのような成果指標が適切かにつきましても、先ほどの答弁の中で申し上げました国の動向を踏まえ、今後検討してまいりたいと考えております。次に、不登校児童生徒の教育機会を確保するための取り組みについてでありますが、文部科学省が平成29年3月に策定した義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本指針においては、教育委員会・学校と多様な教育機会を提供している民間の団体とが連携し、相互に協力・補完し合いながら、不登校児童生徒に対する支援を行う取り組みを推進するとしております。現状においては、不登校児童生徒を受け入れるフリースクールなどの民間施設は市内にありませんが、教育委員会において、すぽっとケア事業を中心とした学校以外の教育機会の提供や、教育相談及び訪問支援等の不登校対策事業を実施しております。文部科学省に設置された、不登校に関する調査研究協力者会議において、多様な教育機会の確保のために必要な方策等について検討が行われ、その議論の結果が、本年6月に公表されております。国においては、この議論の結果において示された方向性をもとに、今後、不登校児童生徒への支援に係る施策を検討することとしております。教育委員会としましては、今後国から示される方策など国の動向を注視し、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。以上でございます。

質問 猪股美香

御答弁ありがとうございました。順次、質問と要望を述べさせていただきます。まずは、件名1、不登校児童生徒の教育機会を確保するための支援事業につきまして、1点目のすぽっとケア事業の成果指標を再登校率としている点についての市の考え方は、学校への復帰を目指して支援を行うという国の基本的な方向性に基づいた結果であり、そのため、現在も再登校率を成果指標としていると理解いたしました。しかしながら、あわせて、平成28年9月の不登校児童生徒への支援の在り方についての通知により、不登校は、その行為を問題行動と捉えたり、学校への復帰のみを目標としたりしてはならないとしている国の姿勢を認識していらっしゃると理解いたしました。国の動向としては、基本的には学校への復帰を目指しているが、学校への復帰のみを目標としてはならないというのが近年の姿勢である点を共通認識として確認した上で、2点目の再登校率について見直すべきではないかという質問に対して、再度質問させていただきます。2点目の答弁の中で、いじめ・不登校対策事業を評価するに当たっては、生活習慣の改善等により学校への復帰を目指すことは重要であり、再登校率は、適切な成果指標だと考えている旨の御答弁をいただきましたが、1点目の答弁の中で、学校への復帰のみを目標としてはならないとしている国の姿勢を理解している以上、1点目と2点目の答弁の間に、少し矛盾が生じているように思いましたので、もう一度確認させてください。不登校児童生徒を持つ親の会で出会った不登校の子供たちには、学校に行かなければならないのに行くことができない自分を責めてしまう子供もいます。また、行こうと思っても、体に拒否反応が出てしまい、おなかを壊したり、頭が痛くなったりしてしまう子供もいます。学校内でトラブルを経験した子供は、学校内に居場所がなくなっています。そういった子供たちに対して、いじめ・不登校対策事業の成果指標が再登校率であるのは、不可抗力な理由で登校できない子供たちの存在を認めていないと捉えることができます。いただいた御答弁の中で、不登校は、その行為を問題行動と捉えたり、学校への復帰のみを目標としたりしてはならないという国の動向を共通認識として確認することができ、むしろ再登校率について見直すべきではないかという思いを強くしたのですが、いかがかお伺いします。

答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)

再質問に御答弁申し上げます。成果指標の再登校率を見直すことについてでありますが、先ほども答弁いたしましたように、教育委員会においては、国と同様の考え方で、学校への復帰のみを目標とするのではなく、個別の意向に留意しつつ、不登校児童生徒に対する支援を行ってきたところであります。教育委員会といたしましては、今後、再登校率とあわせて事業効果をはかる成果指標について検討してまいりたいと考えております。

質問 猪股美香

御答弁ありがとうございました。理解いたしました。再登校率を含めて、事業効果をはかる成果指標について検討していただけるという答弁をいただきましたので、ぜひそのようにお願いしたいと思います。ほかの地方公共団体では、不登校児童生徒の数の増減を指標にする、学校が楽しいと感じる児童生徒の数を指標にするなど、全体を俯瞰するような指標にしている事例もございます。不登校児童生徒の課題は多様ではありますが、本質的にはどんな状況でも子供たちが自己肯定感を育み、今後幸せな生活を送ることができるよう支援することが、不登校児童生徒への支援の目的であると思います。成果指標の検討内容について、随時御報告いただきますようお願いします。3点目の質問、現状においては、不登校児童生徒を受け入れるフリースクールなどの民間施設は、市内にはないとの答弁をいただきましたが、この点に課題を感じております。過去には、江別市内にも民間のNPO法人が運営するフリースクールがありましたが、資金面の課題からやむを得ず閉鎖した経緯を経営者の方から伺っています。さきに申し上げましたとおり、不登校の要因の多くが、進路に係る不安、学業の不振であることがわかっており、これに対して教育機会の確保という対策を講じていかなければならないことは明確です。また、すぽっとケア事業の利用者数は不登校児童生徒全体の4割であり、そのほとんどが中学生であることを見ますと、小学生の不登校児童生徒の教育機会が市内にない現状がわかります。不登校児童生徒を持つ、特に小学生の母親は、日中居場所のない子供のために仕事をやめることを検討したり、実際にやめたという経験も聞きます。スクールソーシャルワーカー等の相談支援については、利用者の方からも非常によかったという声を聞いており評価しておりますが、基本的には学校内で行う相談支援であり、学校と接点を持つことができない状況の子供たちには届かない支援です。このところ、市内でも、民間の不登校児童生徒の居場所づくり事業が新しく立ち上がるなど動きを見せてきています。ただ、こうした事業の運営が経営的に大変であることは、過去にフリースクールを運営していた方の話からも明らかであります。一時的に学校から距離を置いた民間施設と連携することで、学校と接点を持つことができない不登校児童生徒との接点を設けることができます。こうした民間の事業に対して積極的な支援を行うべきであると考えますが、いかがかお伺いします。

答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)

再質問にお答え申し上げます。民間の事業に対する支援についてでありますが、教育委員会においては、不登校の小・中学生を対象としたすぽっとケア事業のほか、教育相談及び訪問支援等のいじめ・不登校対策事業を実施しております。まずは、これからの事業の充実を図るとともに、民間の事業に対する支援につきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり、今後、国から示される方策等を注視し、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。以上であります。

質問 猪股美香

御答弁ありがとうございました。続きまして、2件目の質問につきまして要望を述べさせていただきます。1点目の、江別市内の老朽化したマンション等のバリアフリー化が必要な棟数についての把握は、現状では困難であるが、2点目でマンション管理講習会などにおいて、共用部分のバリアフリー化の状況把握に努めていくとの御答弁をいただきましたので、ぜひそのように取り組んでいただくことを要望いたします。2点目の、国が実施する支援策を活用したバリアフリー改修補助制度につきまして、バリアフリー改修に係る国の支援策の多くが、計画策定などが必要であり、直ちに活用できる状況にないことは理解いたしました。しかしながら、江別市では、2019年3月に策定した江別市住生活基本計画の中で、基本理念として子育て世帯や高齢者世帯など、誰もが安心して住み続けられる江別市の住まいづくりを目指すとしています。江別市住生活基本計画策定に際して行ったアンケートでも、分譲マンションに居住している方の88.4%が、このまま住み続ける予定であると回答しています。質問に対しては、管理組合の意向等の把握に努めていく旨の御答弁をいただきましたので、今後、老朽化したマンション等の共用部分のバリアフリー化に対する補助の要望があった際には、誰もが安心して住み続けられる江別市の住まいづくりの理念に基づき、どのようにしたら対応できるかという視点に立った前向きな対応を要望し、以上で私の質問を終えさせていただきます。

出典:江別市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月12日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる