江別市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月12日
(1)財政運営について/(2)地域医療について
2024年9月12日、江別市議会の一般質問で、猪股美香議員が「財政運営について」「地域医療について」について質問し、市長 後藤好人、総務部長 白崎敬浩、健康福祉部長 岩渕淑仁が答弁しました。
- 質問者
- 猪股美香 議員
- 答弁者
- 市長 後藤好人、総務部長 白崎敬浩、健康福祉部長 岩渕淑仁
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 猪股美香
議長に発言の許可を頂きましたので、通告に従いまして順次質問させていただきます。1件目、財政運営についてお伺いします。1点目は、金利上昇時代の財政運営についてです。日本銀行は、これまで長くマイナス金利政策を実施してきましたが、この春よりその方針を取りやめ、以降、利上げを段階的に行ってきております。7月31日には、日本銀行による政策金利の追加利上げが発表され、住宅ローン等への影響が既に顕在化しています。政策金利の利上げは実に17年ぶりとなり、我が国は、久しく経験してこなかった金利が上昇傾向にある時代を迎えることになります。市の職員の皆様も、長らくマイナス金利政策の中での財政運営の経験を重ねてきており、金利が変動する財政運営の経験値が少ない現実がありますが、金利上昇の影響は、自治体財政に与える影響も大きいものと捉えています。政策金利の上昇が自治体財政に及ぼす影響をどのように捉えているのか、市長の考えをお伺いします。2点目、公債費についてお伺いします。江別市の市債残高、これは民間でいう借入残高になりますが、令和5年度末現在で360億円あり、毎年の元利償還金、これはいわゆる返済額になりますが、35億7,000万円ほどとなっています。さらに、今後は、市庁舎建設事業等、大型の普通建設事業が控えており、金利上昇による影響額は小さくないものと考えます。現在償還中の公債費のうち、金利見直しの時期に差しかかるものについては、順次上昇するものと考えていますので、既に起債しているものへの影響額についても捉えておく必要があると思っています。金利上昇が及ぼす公債費の影響額について、また、その財源の確保についてどのようにお考えか、お聞かせください。3点目、財政調整基金についてお伺いします。これまでも様々な局面で、この江別市議会において、財政調整基金の活用について取り上げられてきたと思いますが、金利上昇時代という社会情勢に加え、市の今後の施設整備や更新の必要性の高まり、環境の変化による自然災害の増加や感染症対策など、機動的に活用できる財源となり得る財政調整基金の在り方について、改めて検討する局面に来ていると思います。財政調整基金の今後の活用について、特に、取崩しの計画と積立ての計画について、市のお考えをお伺いします。2件目、地域医療についてお伺いします。これまで、生活福祉常任委員会や予算決算常任委員会において、市立病院の経営報告や様々な計画、取組に対して質疑等を行ってまいりました。その中で、病院経営という専門性のあるテーマに対して、議会において議論を重ねる難しさを感じています。私は、公立病院の役割は、第1に、市の地域医療を守ること、第2に、収支均衡した病院経営により地域医療の提供体制を維持することだと思っています。ただ、議論をしていても、この地域医療への市の考え方、取組が不明瞭で、市立病院の目指す方向が果たして江別市に必要な地域医療と合致しているのか、その検討ができずにいるというのが、正直申し上げて、これまでの議会審査を通しての現時点での認識です。いわゆる医療圏は、病院等の病床の整備を図るに当たり、都道府県が策定する医療計画の中で設定する地域的単位のことを指します。一次医療圏は、診療所などの外来を中心とした日常的な医療を提供する地域区分で、原則は市区町村が中心です。三次医療圏は、重度のやけどの治療や臓器移植など、特殊な医療や先進医療を提供する単位で、北海道を除いて各都府県が1つの区域となります。二次医療圏は、救急医療を含む一般的な入院治療が完結するように設定した区域であり、江別市は札幌医療圏に含まれています。病床の数や診療科ごとの必要数等は、さきに申し上げたとおり都道府県の権限になりますが、だからといって、市として地域医療の在り方を検討することをおろそかにせず、一次医療を担う視点で、また、地域医療を守る視点での江別市としての地域医療の在り方は何なのか、市に必要な政策医療は何なのかを、市内医療機関と市立病院が協力して市民へ医療を提供している江別市は、公立病院を持っているからこそ、明確に示す必要があると考えます。1点目、市長の地域医療に対する基本的な考え方についてお聞かせください。2点目、市に必要な地域医療の今後の見通しについてお伺いします。国では、現在、新たな地域医療構想の策定に向けて検討会を立ち上げ、議論しているところです。地域医療構想は、中長期的な人口構造や地域の人の移動の質、ニーズの質、量の変化を見据え、医療機関の機能分化、連携を進め、良質かつ適切な医療を効率的に提供できる体制の確保を目的としているものです。現行の地域医療構想については、2025年までの取組となっていることから、新たな地域医療構想について策定に取り組むこととしており、具体的には、2040年頃を見据え、医療、介護の複合ニーズを抱える85歳以上の人口の増大や現役世代の減少に対応できるよう、病院のみならず、かかりつけ医機能や在宅医療、医療・介護連携等を含め、地域の医療提供体制全体の地域医療構想として、検討会にて検討を進めていくとしています。第1回新たな地域医療構想等に関する検討会において、人口動態、医療ニーズの変化として、2025年に向けて高齢者、特に後期高齢者の人口が急速に増加した後、その増加は緩やかになる一方で、既に減少に転じている生産年齢人口は、2025年以降さらに減少が加速する見込みであること、また、医療需要の変化として、全国での入院患者数は2040年にピークを迎えることが見込まれており、65歳以上が占める割合は継続的に上昇し、2050年には約8割となることが見込まれるということなどが報告されました。また、超高齢化・人口急減で、急性期の医療ニーズが大きく変化する見込みであり、その見込みは65歳以上の人口の増減の規模により異なること、在宅患者数は多くの地域で今後増加し、2040年以降に、237の二次医療圏において在宅患者数のピークを迎えることが見込まれること、医療と介護の複合ニーズが一層高まることなどが提出された資料とともに説明されました。医療ニーズの変化はすぐ目の前にあります。市に必要な地域医療の今後の見通しをどのようにお考えか、お伺いします。3点目、市の医療提供体制における今後の見通しについてお伺いします。同じく第1回新たな地域医療構想等に関する検討会において、医療従事者の変化についても、資料とともに見込みが報告されています。2025年以降、人材確保がますます課題となります。2040年には、就業者数が大きく減少する中で、医療・福祉職種の人材は、現在より多く必要となる見込みです。また、医師の高齢化も進展しており、病院に従事する医師数は、ここ20年で6万1,000人増加していますが、60歳以上の医師が占める割合は18%に増加しており、平均年齢は45.4歳まで上昇していること。診療所に従事する医師数は、ここ20年で1万7,000人増加していますが、60歳以上の医師が占める割合は53%程度で、平均年齢は60.4歳まで上昇していることが資料とともに説明されました。限られた医療従事者のリソースを地域医療の中で必要な場所に充てる、地域全体で共有するという考え方が今後は必須になってくると思います。こうした医療従事者の変化にどのように対応するのか、市の医療提供体制における今後の見通しについて御見解をお伺いします。4点目、地域医療における公立病院の役割についてお伺いします。2件目の質問の冒頭で、私の考えは述べさせていただきました。市長にとって、地域医療における公立病院の役割とはどのようなものであるとお考えでしょうか、お聞かせください。以上で、1回目の質問を終了します。
答弁 市長 後藤好人
猪股議員の一般質問に御答弁申し上げます。私からは、財政運営に関しまして、金利上昇時代の財政運営についてお答えを申し上げます。令和6年3月に日本銀行が決定した金融政策の変更は、その後の市場金利の変動のきっかけとして働いており、事業費の財源として市債を発行する自治体にとっても、市債の借入利率が上昇するなど、財政に影響を及ぼし始めております。具体的には、市債の借入れにつきまして、令和5年度と令和4年度の借入利率を同様の条件で比較すると、0.1%から0.4%の範囲で上昇したところであります。この借入利率の上昇は、後年次の公債費の増加につながるものであり、市にとって、継続的に財政負担が増加する要因となるものと認識しております。市と致しましては、今後の金利の動向を注視するとともに、将来において、借入利率の水準が一定程度上昇することを視野に入れ、計画的な市債の発行に努めてまいりたいと考えております。次に、地域医療について、まず、私の基本的な考え方についてでありますが、市民が、住んでいる地域で、必要なときに、必要な医療サービスを受けられることが一番大切なことであると考えております。そのため、市では、初期救急医療を確保するため、内科、小児科系救急患者への対応として、一般社団法人江別医師会の協力の下、市内医療機関による休日当番医制や夜間の急病に対応する江別市夜間急病センターの運営を行っているところであります。また、外科系救急患者への対応として、休日・夜間における輪番による急病救急医療体制を整えているほか、昨年度からは、長年の懸案であった内科系2次救急についても、輪番制による対応を始めたところであります。私と致しましては、えべつ未来づくりビジョン(第7次江別市総合計画)で示したとおり、市民が安心して医療サービスが受けられるよう、市内の関係機関が連携し、可能な限り市内で対応できる地域医療体制の構築を図ってまいりたいと考えております。次に、地域医療における公立病院の役割についてでありますが、北海道医療計画では、公的医療機関については、5疾病と言われる、がん、脳卒中、心血管疾患、糖尿病、精神疾患、6事業と言われる、救急医療、周産期医療、小児医療、災害医療、感染症医療、僻地医療及び在宅医療の医療連携体制の構築に当たり、民間医療機関等との役割分担を踏まえ、地域における中心的な医療機関としての役割が求められています。市における地域医療については、先ほど御答弁申し上げましたとおり、市民が、住んでいる地域で、必要なときに、必要な医療サービスを受けられることが一番大切なことであると考えております。議員が御質問の当市での地域医療における公立病院の役割につきましては、この5疾病及び6事業等について、民間医療機関等との役割分担を踏まえ、地域における中心的な医療機関としての役割を果たすべきと考えております。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、総務部長ほかをもってお答え申し上げます。
答弁 総務部長 白崎敬浩
私から、財政運営についての御質問のうち、2件について御答弁を申し上げます。まず、公債費についてでありますが、借入利率の上昇は、後年次の公債費の増加に直結するものであり、その公債費への影響額を令和5年度の市債発行額約33億円で試算したところ、令和6年度の市債償還利子は約990万円増加する結果となりました。また、令和5年度末の市債残高360億円と1%の金利上昇で試算いたしますと、単年度の市債償還利子が3億6,000万円増加することとなります。金利上昇の影響で増加する市債償還利子は、後年次の市の歳入をもって財源を確保する必要がありますことから、市債の発行につきましては、将来の償還額の推移を見極めながら、慎重かつ計画的に行う必要があると考えております。そうしたことから、新規の市債の発行に当たりましては、交付税措置の割合が大きい市債の発行を優先的に行うことや決算見込みを意識しながら市債の発行を抑制することにより、将来的な公債費負担の軽減に努めてまいりたいと考えております。次に、財政調整基金についてでありますが、財政調整基金は、災害対策の財源など緊急を要する場合や必要やむを得ない財政需要の財源とするなど、健全な財政運営に資する積立金でありまして、年度間の財源の不均衡を調整するために重要な役割を果たしております。市では、これまでも、将来の事業計画を基に、基金残高の将来見通しを踏まえた上で、事業の緊急性や重要度などを総合的に判断しながら基金を活用してきたところであります。また一方で、前年度繰越金や土地売払い収入などの状況により、単年度の収支を踏まえた上で、可能な範囲で積み立てることで、残高の確保に努めてまいりました。今後におきましても、必要に応じて積立てや取崩しを行いながら基金残高を確保し、安定した財政運営に努めてまいりたいと考えております。以上であります。
答弁 健康福祉部長 岩渕淑仁(健康福祉部長は2025年3月まで)
私から、地域医療についての御質問のうち、2件について御答弁申し上げます。まず、市に必要な地域医療の今後の見通しについてでありますが、現在、国は、新たな地域医療構想に関する検討会において、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4つの病床機能の分化や連携だけでなく、外来や在宅医療等についても将来のあるべき姿を議論するとしており、2040年頃を見据え、将来の医療需要の推計や医療従事者の確保の見込みなどを踏まえて、地域の医療提供体制全体の方向性を示すとしております。これらのスケジュールと致しましては、2025年度に国からガイドラインが示され、これを受け、2026年度に都道府県が新たな地域医療構想の策定を行い、2027年度に新たな取組が開始される見込みとなっております。議員が御質問の市に必要な地域医療の今後の見通しについてでありますが、市では、将来人口を2035年頃まで65歳以上の老年人口が増加し続けると推計していることから、在宅医療や高齢者救急の需要が増すと考えており、現在、国で行われている検討会の内容や今後行われる北海道の議論を注視してまいりたいと考えております。次に、市の医療提供体制における今後の見通しについてでありますが、医療機関における医師や看護師等の医療従事者の高齢化は、当市においても全国と同様であり、この状況が続くと、初期救急医療についての救急当番医の確保などが難しくなると認識しております。国では、新たな地域医療構想に関する検討会において、高齢者の増加や生産年齢人口の減少が進む中、将来の医療需要の推計や医療従事者の確保の見込みなどを踏まえて、地域の医療提供体制全体の方向性を示すとしております。市と致しましては、医療提供体制の確保のため、引き続き一般社団法人江別医師会と連携していくとともに、国や北海道における議論を注視してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 猪股美香
順次、再質問をさせていただきます。1件目の財政運営についての2点目、公債費について再度お伺いします。影響額については分かりました。実質公債費比率についても伺っておきたいと思います。中期財政見通しによりますと、最も公債費負担が大きくなるのが令和10年度から令和11年度にかけてであり、令和11年度では48億6,000万円となる見通しでございます。比率の指標となる市の標準財政規模は、年度によって大きく変動するものではないのかなと思ったときに、おおよその実質公債費比率を見通すことはできると思いますが、最も公債費負担が大きくなる令和10年度から令和11年度の実質公債費比率はどのように見込んでいるのか、お伺いいたします。
答弁 総務部長 白崎敬浩
再質問に御答弁申し上げます。公債費に関しまして、中期財政見通しで公債費負担が大きくなる令和10年度から令和11年度の実質公債費比率の見込みについてでありますけれども、現時点では、不確定な要素が多いため、正確な数値を算出することはできませんが、中期財政見通しにおける公債費の増加見込みを基に試算いたしますと、令和5年度に比べて5ポイント程度の増加が見込まれるところでございます。以上であります。
再質問 猪股美香
承知しました。令和5年度までの実質公債費比率の3か年平均が4.8%でしたので、そこから約5ポイント上がるということで、実質公債費比率が最大で10%程度になる見込みと理解しました。実質公債費比率はいつも報告を頂いていますが、18%以上になると、地方財政法第5条の4、地方債の発行や起債の方法、利率、償還方法の変更に関わる関与の特例によって、地方債発行に許可が必要となってきます。なので、余裕を持って、実質公債費比率の上限を15%以内に設けるような考え方を運用している自治体もあります。答弁の中で示していただいた数字を参考に試算してみますと、令和5年度の公債費から令和11年度の公債費までの差額が13億円ぐらい上がっていて、この間で公債費比率が5%程度上がる見込みということでしたので、さらに15%以内を目指すとなると、さらに年間15億円までのバッファーの中で見通しておくと15%以内に収まるのかなという長期的な借入計画を立てるイメージを持ちました。金利上昇の局面においては、借入期間をできるだけ短くして利子分を減らすことも有効ですし、最初の答弁の中で、令和6年度の試算で影響額が約990万円の増加とのことでしたので、例えば5年短くすれば約5,000万円の負担が減らせるということになるので、借入れのタイミングをずらす、借入期間を短くするなどの工夫が必要になってくると思います。余裕と工夫を持って公債費の見通しが立てられるよう、今後も努めていただければと要望いたします。次に、3点目の財政調整基金についてお伺いいたします。江別市では、これまで積立額のルールは設けてこなかったかと思います。こちらも、自治体によってはルールを設けています。一般的に標準財政規模の10%程度と言われておりまして、江別市の場合、令和5年度の標準財政規模が約275億円なので、27億5,000万円を必ず確保して、そこから積立てと取崩しを計画するという方法も一つ考えられるのかなと思います。そのほかにも、例えば発災時の初期対応に、被災者1人当たり40万円から50万円の支援費用が必要だということで、機動的にここに充てられるように、被災者1人当たりの金額と人口を掛けた金額を必ず積んでおくというルールを設けている自治体もあります。こうしたルールを設けることについての江別市の考えについてお伺いしたいと思います。というのも、実質公債費比率を15%以内に抑えようとすると、バッファーがマックス13億円ぐらいと試算したときに、例えば急な建設などの投資事業に対応しようとすると、余力はそんなに大きくないのかなと感じました。さらに、頭金を大きく出せればできるかもしれないというときにも、一定程度の基金の積立てがないと、チャンスを逃してしまっているのではないかと感じております。江別市では、財政調整基金を一定程度ためておくという考え方も必要ではないかと考えますが、市長の御見解をお伺いします。
答弁 市長 後藤好人
再質問に御答弁申し上げます。財政調整基金の考え方についてでありますが、総務省の過去の調査によりますと、全体の約2割の市町村が標準財政規模の一定割合を基金に積み立てることとしております。当市では、地方財政法の規定に基づきまして、一般会計の各年度において生じた剰余金については、その2分の1以上を財政調整基金または減債基金に積み立てることとしておりますし、また、予算の執行状況によりまして、単年度の収支を踏まえた上で、可能な範囲で基金に積み増しをしているという状況でございます。市と致しましては、適切に予算を執行することにより、安定した財政運営に努めてまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 猪股美香
先日の予算決算常任委員会で報告された中期財政見通しにおいては、本庁舎の建て替え事業と大規模建設事業を見込んだ数字の報告がありました。庁舎整備については、今のところ総事業費は151億3,000万円を見込んでいて、そのうち一般財源が29億3,000万円、庁舎整備基金などの基金等の活用を想定しているとのことでしたが、庁舎整備基金の残額が現在11億円ほどということで、不足分は財政調整基金からの取崩しも想定されているのかなと思っています。本来的には、起債までに一般財源29億3,000万円が庁舎整備基金から充当できるよう、あらかじめ積み立てられていればよかったのですが、残念ながらそうはならずに今日まで来たのかなという認識です。江別市の場合、過去の一般質問で基金残高について答えている内容を見ると、基準はないが、財政調整基金足す減債基金、返済に充てるために使う目的の基金ですけれども、合計で40億円台をキープしていたことが多かったということで、その辺は基準ではないが目安にはなると当時の市長から答弁がありまして、また、令和2年度の一般会計の決算審査の中でも、過去の一般質問で40億円程度が目安であると答弁して以降、考え方は変わっていないというような部局からの答弁もありました。後藤市長においては、この考え方と同じ考えをお持ちなのか、違う考えをお持ちなのか、最後に後藤市長の考えを伺います。
答弁 市長 後藤好人
再質問に御答弁申し上げます。私と致しましては、過去の基金の残高や推移は、一つの目安となるものというふうに考えているところでございます。財政調整基金は、その性格上、毎年増減するのが常でありまして、今後におきましても、財政調整基金の残高の推移をきちんと見極めながら、安定した財政運営をしていかなければならないものと考えております。以上であります。
再質問 猪股美香
答弁としては分かりました。今回質問しながら感じたのですけれども、財政調整基金は、調整できる財源としての考え方もでき得るということ、また、市債残高は、1回目の御答弁の中にもありましたが、後年次への負担を意味するものでして、少子化の時代、今の現役世代でそれをどれだけ軽減してやれるのかと考えたときに、貴重な財源になり得るものかなというふうに感じています。そう考えると、例えば一定割合を維持して積み立てる運用をしていないという場合、取り崩すときの説明がすごく難しいというふうに感じました。一定額を積んでいれば、これだけ確保しているからこれだけ取り崩しても大丈夫という説明がすごくしやすいと思ったのですけれども、そうではない運用でやっていく際には、取崩しをする場合、市も議会も、市民に分かるようにしっかり説明できなければならないと思っております。その際はしっかりとした議論をさせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。続きまして、2件目の地域医療についてお伺いしていきたいと思います。1点目、市長の地域医療に対する基本的な考え方についてお伺いいたします。答弁を伺うと、市長の基本的な考えは、救急対応を第一に考えられていると受け取りました。市長がおっしゃる、市民が住んでいる地域で必要なときに必要な医療サービスを受けられることとは、救急医療体制の整備を指しているのかなと思いました。ただ、地域医療の基本的な考え方の一つが救急医療体制の整備であるのは恐らくどこの自治体も同じで、公立病院を持たない基礎自治体においては、補助金を交付し夜間・休日の救急受入れ態勢を整備したりしています。私が今回この質問をするに至ったきっかけの一つとしては、以前、市立病院からの報告で、市民アンケートを実施したとの報告を受けて、はてと感じました。このアンケートの目的は、江別市立病院経営強化プランの策定に当たり、市民の皆さんの医療ニーズや医療制度に関する意識を把握し、当院の地域において担うべき役割を明確にするために実施とありまして、江別市立病院に求める医療機能など、一医療機関に求める医療についての調査だったかなと感じております。このアンケートを実施するとしたら、一医療機関としてではなく、市として、市に必要な地域医療は何か、その医療需要を市内の民間・公立を含めた医療機関でどのように提供するかを、一次医療圏、二次医療圏を俯瞰した形で検討する材料にするほうが正しいのではないのかなと疑問に思ったところが一つです。もう一つ、はてと思ったところは、市立病院の診療単価、特に入院単価の低さとDPC係数の低さ、紹介率、逆紹介率の低さ、このDPC係数においては、令和4年から令和5年で下がってもいます。これはつまり地域医療における役割、この必然性を果たせていないということなのではないかと捉えております。江別市は、二次医療圏として札幌市を含むエリアなので、この必然性というところがかなり難しいエリアになっていると感じております。さらに、江別市は、市内に複数のクリニックと市立病院を含む6病院を持っています。そう考えると、救急のみならず、市の地域医療全体を俯瞰して把握する努力を、一医療機関である市立病院ではなくて、調整役としての市の地域医療担当なりがしっかりと行う必要があるのではないかと思っております。市長のお考えをお聞かせください。
答弁 市長 後藤好人
再質問に御答弁を申し上げます。市では、これまでも一般社団法人江別医師会と連携しまして、かかりつけ医や病院など市内の関係機関が役割分担する中で、平日の日中帯や休日・夜間における地域医療体制を維持してきたところでございます。引き続き、市民が必要な医療サービスを受けられるよう、一般社団法人江別医師会などの関係機関と連携し、地域の医療体制確保に努めてまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 猪股美香
大きく変わることはないのかなと、市長の考えとしてはお伺いしました。2点目と3点目については再質問しませんが、特に3点目については、今の答弁を受けて述べさせていただきたいと思います。3点目、市の医療提供体制における今後の見通しについてですが、特にここは、ぜひ市が率先して市内の医療提供体制を、需要とのバランスが取れるよう全体把握に努めていただきたいと思います。公立病院も経営維持のために人的リソースが必要になりますが、それは民間の医療機関も同じことになると思います。これが取り合いになっては元も子もないし、そのアンバランスで医療需要を満たせない、そういう事態を招きかねないとも考えております。また、市内のかかりつけ医としてのクリニックの高齢化、これも顕著であると聞いています。医療需要がピークのときの、クリニックの提供体制の見通しを可能な限り立てていく必要があると感じています。これこそ市が積極的に調整役を担っていただけるような形を構築していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。4点目、地域医療における公立病院の役割についてお伺いいたします。御答弁では、5疾病と言われる、がん、脳卒中、心血管疾患、糖尿病、精神疾患、6事業と言われる、救急医療、周産期医療、小児医療、災害医療、感染症医療、僻地医療及び在宅医療の医療連携体制の構築に当たり、民間医療機関等との役割分担を踏まえ、地域における中心的な医療機関としての役割を果たすべきとの答弁でした。では、この5疾病、6事業のうち、江別市立病院はどこの役割を担うべきと市長はお考えか、お答えください。
答弁 市長 後藤好人
再質問に御答弁申し上げます。地域医療における市立病院が担うべき役割についてでありますが、私としては、江別市立病院経営強化プランに示されておりますとおり、5疾病では、緩和ケア充実によるがん診療、老年人口の増加を見据えた急性心筋梗塞などの心血管疾患、認知症を含む精神疾患の診療、6事業では、市民の命を守る救急医療をはじめ、小児医療、周産期医療、感染症医療などで地域における中心的な医療機関となることが、市立病院の役割であると考えております。以上であります。
再質問 猪股美香
市長の口から明確に、必要と考える医療についてお伺いすることができました。緩和ケア充実によるがん診療、老年人口増加を見据えた心血管疾患、精神疾患、あとは救急、小児、周産期、感染症医療ということで、この機能を維持するために、今後、市立病院はどういった診療体制で収支均衡を図っていくのか。その必要な政策、病院事業会計への繰出金は江別市から出しておりますので、これを含めて、今後、どのように収支均衡を図っていくのかを議論していくことになっていくのかなと感じております。今後の医療需要と提供体制の見通しにおいても、その機能を維持していくためには、民間医療機関と協力して抜本的な議論をしていく必要があると思っております。今年度の市立病院の経営の数字を見てみると、上四半期の数字では、既に5億円程度の収支不足の見通しが示されておりまして、抜本的な経営改革を求められる中、市としての地域医療の在り方について伺うことができましたので、今後の市立病院の在り方についても、引き続きこのような視点で議論していきたいと思っております。