江別市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月11日
(1)障がい者への交通費助成について/(2)高齢者が安心して投票できる環境整備について
2019年9月11日、江別市議会の一般質問で、佐藤美佐子議員が「障がい者への交通費助成について」「高齢者が安心して投票できる環境整備について」について質問し、市長 三好昇、選挙管理委員会委員長 中井悦子、健康福祉部長 佐藤貴史が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤美佐子 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、選挙管理委員会委員長 中井悦子、健康福祉部長 佐藤貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 佐藤美佐子
通告に従い順次質問してまいります。件名1、障がい者への交通費助成についてです。項目1、知的障がい者への交通費助成の課題についてお伺いします。知的障がいをお持ちの方や子供が、住みなれた地域で安全・安心な生活を送るためには、住みやすい環境づくりが必要です。その一つに利用しやすい交通費助成制度の充実が求められます。現在、江別市には身体障がい、知的障がい、精神障がいをお持ちの方の交通費助成制度があります。その一つに、福祉タクシー利用料金の助成があり、知的障がいをお持ちの方の場合は療育手帳A判定を対象にしています。タクシーチケットが年間最大24枚交付され、タクシー基本料金を助成するとなっています。現在のタクシー基本料金はおおむね670円で、年間最大の利用では1万6,080円の助成になります。利用状況を見ますと、先日の生活福祉常任委員会に提出された資料では、知的障がい者の福祉タクシーの利用率は、平成28年度は対象者436人のうち、交付者数は111人で約25%と低く、そのうち、タクシーチケットの利用率は50.7%で、約半分しか利用されていませんでした。また、平成29年度もほぼ同じで、対象者442人のうち、交付者数は115人の26%となっており、タクシーチケットの利用率は46.4%で半分以下と低い状況でした。重度の知的障がいをお持ちの保護者の方からお話を伺ったところ、子供が当別町のグループホームに入居しているが、週1回帰宅するときの送迎に自家用車を使用している。自宅と施設までは片道18キロメートルで、所要時間は約25分かかるとのことでした。江別市から当別町までのタクシー料金は、片道約6,000円で、往復では1万2,000円前後かかるとのことです。タクシーチケットでは、1回の利用で1枚分の670円しか軽減にならず、自己負担が大きいため、自家用車で送迎するほうが経済的な負担が少ないとのことでした。タクシー料金を考えれば、自家用車を使用したほうがガソリン代として割安になると推察されます。江別市内に子供の障がいの程度や特性に合った施設があればいいのですが、該当する施設がなければどうしても遠方になってしまい交通費もかかります。また、重度の知的障がいをお持ちの方は、生活全般において支援が必要で急激な環境の変化に適応することが難しい場合もあり、ふだん乗りなれている自家用車しか乗れないとのことで、福祉タクシーチケットを支給されても利用できません。このような方々にとっては、制度が経済的負担の軽減にならないことや、障がいの特性で利用したくても利用できない内容になっていると言えるのではないでしょうか。さらに、低い利用率の背景には、このようなこともあると考えますが、この実態についてどのようにお考えかお伺いします。次に、項目2、障がいの特性に応じ選択できる交通費助成制度の検討についてお伺いします。これまで申し上げた状況から、保護者の方からは、ガソリン代の補助があれば助かるとお聞きしました。近隣の札幌市や北広島市では、タクシー券と燃料券のどちらか一つを選択できる制度になっています。札幌市のホームページによりますと、障がい者交通費助成制度については、燃料券を選択するときは申請時に使用する車を登録し、利用するときは給油所の職員に障がい者手帳を提示することになっています。外出のために利用してもらうもので、本人が乗っていれば通院や買い物で自由に利用できるとのことです。このように選択できると、タクシー券が利用できなくても燃料券が利用できることで、経済的負担が軽減され、障がいをお持ちの方も乗りなれた自家用車で安心して移動できることになります。平成31年第1回定例会の吉本議員の一般質問に対しての答弁では、自家用車の利用の仕方などの透明性や公平性を確保する必要があり、先進事例などを調査研究していきたいと述べられていました。その後も保護者の方からは、同じように切実な声が続いています。江別市においても、札幌市や北広島市の先進事例などを参考にして、経済的負担の軽減と外出を支援するために、障がいの特性に応じて選択できる制度の助成内容を検討するべきではないかと考えますが、いかがかお伺いいたします。次に、件名2、高齢者が安心して投票できる環境整備についてです。項目1、投票所へ自力で行くのが困難な高齢者の実態に対する認識についてお伺いします。今回の参議院議員通常選挙の投票率が48.8%と24年ぶりに50%を割り込み、過去2番目に低かったと報道され、江別市の投票率は56.67%でした。国政選挙における年代別投票率について見ていきますと、公益財団法人明るい選挙推進協会から出されている第24回参議院議員通常選挙全国意識調査からみた新有権者等若年層の投票行動等についての資料から、平成28年7月に行われた第24回参議院議員通常選挙では、70歳代前半の高齢者の投票率は73.67%で、20歳代前半の2.2倍以上と高くなっています。その他、投票行動や政治・選挙への意識などについて紹介されており、高齢者については、まず、選挙関心度では、非常に関心がある、多少は関心があると答えた方は、70歳代では77.8%で、80歳以上でも73.6%と高い結果になっています。次に、政治関心度では70歳代は90.9%、80歳以上でも80.6%と関心が高いです。投票に対する意識では、国民の義務または権利と答えた方は、70歳代では81.4%、80歳以上でも77.6%といずれも高くなっていました。棄権した人の理由については、70歳以上では一番多いのが体調がすぐれなかったからの38%で、次に多かったのが病気だったからの24%で他の世代と比べても大きく違っていました。また、投票所が遠かったからと答えた方が6%いました。今回の選挙で、私が高齢者の方に投票の様子をお聞きしたところ、投票所まで遠くて歩いていけないためタクシーで行く、近所の人や家族に送ってもらう、期日前投票所まで知人に送ってもらい投票したとのことでした。また、牧場町にお住まいの80歳代の高齢者の方からは、昨年まで投票に行けたが、ことしは行けなくなった。近くの江別第三中学校に投票所があれば助かるとお話しされていました。この方の投票所は青年センターになっており、私が車で距離を確認したところ、この方のお住まいからは1.5キロメートルほどになります。もしも、江別第三中学校が投票所になれば、お住まいからは500メートルほどで、自力で歩いて行ける距離と言えます。先ほどの公益財団法人明るい選挙推進協会の調査結果には、投票を棄権した理由の一つに、投票所が遠かったからとあります。江別市でも、高齢者の方が自分で投票に行きたいけれども、自力で歩いて行くのが困難な実態が見えてきます。このような実態をどのように認識されるかお伺いします。項目2、高齢者が投票しやすいように投票所をふやすことについてお伺いいたします。公職選挙法によると、投票所は各市町村に一つ設置し、必要があれば市町村選挙管理委員会の判断でふやせることになっています。旧自治省が1969年に示した設置基準によると、投票所まで3キロメートル以上ある地区は解消に努め、1投票所当たりの有権者数は、おおむね3,000人までとされています。江別市では、さきの参議院議員選挙時の投票所は31カ所でした。今回の選挙で選挙管理委員会が配布した資料によると、先ほど申し上げました牧場町以外でも、例えば、投票所の中央小学校では、投票地域は元江別本町、中央町、向ヶ丘、錦町、新栄台と番地ごとの12の投票地域が対象で広範囲になっています。また、野幌の農村地域は、投票所が野幌小学校の1カ所のみで西野幌、東野幌の10の投票地域が集まっています。文京台では、文京台地区センターと文京台小学校の2カ所しかなく、文京台のほぼ全地域をそれぞれ4投票地域と5投票地域に分けています。野幌若葉小学校は、野幌若葉町と文京台緑町が対象になっているなど、投票所も投票地域から見て、設置間隔が広く、高齢者の方にとっては、同じように投票所が遠くて投票に行きづらい環境になっていることが推察されます。選挙は私たち国民が政治に参加し、主権者としての意思を政治に反映させることのできる最も重要な機会です。この機会をしっかり確保することは有権者の権利とも言えます。先ほどの公益財団法人明るい選挙推進協会の調査でも明らかになったように、高齢者の方の投票に対する意識はとても高く、高齢者の方から投票できてほっとしたという声をお聞きすると、投票したいという思いと有権者としての役割を果たしたいという思いを強く感じます。その一方、高齢者の方の投票率は高いことが知られています。しかし、公益財団法人明るい選挙推進協会の調査結果では80歳以上は47%台に下がっています。その背景として、私は加齢によって投票に行くことが困難になっていると思います。しかし、牧場町の方のように、自分で歩いて投票所まで行きたいという方はまだいらっしゃるのではないかと考えます。高齢者の方の投票する権利を守るために、現在の投票所の設置について検証し、自力で行ける範囲に投票所をふやすことなどを検討することが必要ではないかと考えますが、いかがかお伺いいたします。以上で、1回目の質問といたします。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
佐藤議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、障がい者への交通費助成についてお答え申し上げます。初めに、知的障がい者への交通費助成の課題についてでありますが、市では、障がい者支援・えべつ21プランの趣旨に基づき、身体障害者手帳1・2級、療育手帳のA判定、精神障害者保健福祉手帳1級をお持ちの重度の障がい者に対し、タクシー利用券を交付し、また、自立に向けた就労支援を行う事業所等に通所する場合には、北海道の補助金を活用し、公共交通機関の利用実費分の半額を助成しているところであります。こうした、障がいをお持ちの方への交通費助成につきましては、生活支援や社会参加、就労促進等を図り、地域における共生のまちづくりを実現するため、重要であると認識しているところであります。タクシー利用券は、重度の障がいをお持ちの方御本人が、障がいの特性から、公共交通機関を利用できない場合などに、タクシーを利用することを目的とした制度であり、これまで対象者の拡充など制度の充実を図ってきたところでありますが、移動に当たりましては、障がいの特性などにより、さまざまな交通体系を利用されているものと承知しているところであります。次に、障がいの特性に応じ選択できる交通費助成制度の検討についてでありますが、当市において実施しております障害者タクシー利用料金助成事業は、重度の障がいをお持ちの方御本人が、障がいの特性から、公共交通機関を利用できない場合などに、タクシーを利用することを目的とした制度であります。そこで、障がいの特性に応じて選択できる交通費助成制度として、ガソリン券が利用できる助成制度の検討についてでありますが、平成31年第1回定例会で吉本議員の御質問にお答えしておりますけれども、市では、制度の運用に当たり、自家用車の利用の仕方など、その透明性や公平性を確保する必要があると考えておりますことから、引き続き、障がいの特性に応じた交通費助成制度が導入されている自治体の先進事例などを調査研究してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、選挙管理委員会委員長からお答え申し上げます。
答弁 選挙管理委員会委員長 中井悦子(選挙管理委員会委員長は2022年12月まで)
私からは、高齢者が安心して投票できる環境整備について御答弁申し上げます。まず、投票所へ自力で行くことが困難な高齢者の実態に対する認識についてでありますが、市選挙管理委員会といたしましては、これまで、国の制度に基づき、移動機能障がい等により一定の等級の身体障害者手帳や介護保険の要介護5の被保険者証をお持ちの方などには、在宅で投票ができる郵便投票の制度を利用していただくよう周知するとともに、北海道選挙管理委員会の指定を受けている病院や介護保険施設等においては、不在者投票を実施していただいているところであります。投票所におきましては、高齢者や身体障がい者の方への配慮として、投票所に段差解消のためのスロープ設置や車椅子を配置するなどの対応を実施してまいりました。御質問の投票所へ自力で行くのが困難な高齢者への対応についてでありますが、高齢化による身体機能の低下等により、自力での移動が困難な方がいらっしゃることは承知しているところであり、それらの方の投票の機会を確保することは、重要なことと認識しております。現在、国会において、郵便投票制度の対象となる介護保険の要介護度を5から3に引き下げることが議論され、公職選挙法の改正の動きがあるところと聞いております。今後とも、有権者が貴重な投票機会を失うことのないよう、国などの動向を注視してまいりたいと考えております。次に、高齢者が投票しやすいように投票所をふやすことについてでありますが、江別市におきましては、国からの通知に基づき、投票所までの道のりが3キロメートル以内となることを考慮し、小学校区を参照しながら、投票区を設定してきたところであります。投票区につきましては、平成23年4月以降、現行の31投票所を設置しているところでありますが、これらの投票所に加えて、平成28年7月には選挙権年齢が18歳に引き下げられたことによる若年者層の投票率の向上と地域住民の利便性を図るために、常設の市民会館における期日前投票所のほかに、市内大学に1カ所設置しました。平成29年10月の衆議院議員総選挙においては2大学に、本年7月の参議院議員通常選挙においては3大学に設置したところであります。御質問の投票所の増設につきましては、一定の広さや設備を有している施設が市街地でも限られていること、また、人員体制の整備等の課題がありますが、有権者が投票しやすい環境づくりについて、先進市町村の事例を参考にしながら、引き続き研究してまいりたいと考えております。私からは以上でございます。
再質問 佐藤美佐子
それでは2回目の質問と私の意見を述べさせていただきたいと思います。初めに、件名1の障がい者への交通費助成について、項目1の知的障がい者への交通費助成の課題についてですが、障がいの特性によりさまざまな交通体系を利用されていると承知されているとの御答弁でしたけれども、実際、今の制度では、障がいの特性でタクシーには乗れず、自家用車しか乗れない方がいらっしゃったり、また、遠方の施設に入所しているため、どうしても交通費がかかり、タクシー券では経済的な負担が重く、自家用車を利用せざるを得ない方など、制度を利用できない実態があることを再度申し上げておきます。次に、項目2の障がい者の特性に応じ選択できる交通費助成制度の検討について再質問いたします。御答弁では、自家用車の利用の仕方など透明性や公平性を確保する点と障がいの特性に応じた交通費助成制度が導入されている自治体の先進事例などを調査研究していきたいとのお話を聞きました。しかし、1回目の質問でもお話しましたように、実際に札幌市や北広島市では、タクシー券と燃料券が選択できる内容の制度が既に実施されています。例えば、自家用車の利用の透明性や公平性の確保という点でいえば、今後、他自治体の先進事例を含めて、具体的に調査していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。お考えをお伺いします。次に、件名2の高齢者が安心して投票できる環境整備について、項目2の高齢者が投票しやすいように投票所をふやすことについてですが、意見を述べさせていただきます。1回目の質問でも述べましたけれども、私がお伝えしたいのは、高齢者の方でも日常生活が何とか維持できており、比較的体力もあり、投票所がもう少し近くにあれば、自分の足で投票に行けるという方のための投票所の設置についてです。年齢とともに身体機能は低下してきますが、投票所まで自力で歩くことや有権者として投票することが、身体的にも精神的にも健康を維持することにつながるのではないかと思います。有権者が投票しやすい環境を整えるという視点で考えたときに、今後、高齢者がふえていく中、身体状況に合わせた投票所の設置を含め、先進事例を参考にしながら、研究していただきたいことを申し上げておきます。
答弁 健康福祉部長 佐藤貴史(健康福祉部長は2021年3月まで)
私から、障がい者への交通費助成に関しまして、障がいの特性に応じ選択できる交通費助成制度の検討についての再質問に御答弁申し上げます。具体的な先進事例の調査研究についてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、ガソリン券が利用できる助成制度の検討に当たりましては、自家用車の利用の仕方など、その透明性や公平性を確保する必要があると考えております。こうしたことから、これまで北海道内外の実施状況について聞き取り調査などを行ってまいりましたが、今後、北海道内で実施しております札幌市や北広島市を訪問して、利用実態の把握とともに、運用面での課題や問題点、制度の考え方などをお聞きするほか、北海道外の事例についても調査研究してまいりたいと考えております。以上でございます。
再質問 佐藤美佐子
御答弁を伺いました。今後、北海道内で実施している札幌市や北広島市を訪問して調査研究していきたいとのお話でしたので、今後、結果については注視していきたいと思います。できれば結果が明らかになった時点で御報告いただけるよう申し上げまして、私の質問を終わります。