みんなの議会

ニセコ町議会 令和8年第4回定例会 2026年6月17日

高齢者の聞こえのフレイル対策

2026年6月17日、ニセコ町議会の一般質問で、斉藤うめ子議員が「高齢者の聞こえのフレイル対策」について質問し、町長 田中健人、保健福祉課長 富永匡、生涯学習課長 淵野伸隆、副町長 山本契太が答弁しました。

質問者
斉藤うめ子 議員
答弁者
町長 田中健人、保健福祉課長 富永匡、生涯学習課長 淵野伸隆、副町長 山本契太

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 7番 斉藤うめ子

緑の党グリーンジャパンの斉藤うめ子です。3 件質問させていただきます。1 件目、高齢者の聞こえのフレイル対策を。どなたも 40 歳を過ぎるあたりから徐々に聴力が低下し始めると言われています。高齢者の難聴、加齢性難聴の割合は年齢とともに急増34し、65 歳から 74 歳では約 3 人に 1 人、75 歳以上の後期高齢者では約半数から 7 割以上、8割が難聴該当すると言われています。加齢性難聴の早期発見と適切な治療を行うことの重要性が指摘されています。ニセコ町では近年、介護予防のための様々な運動教室が定期的に開催されていますが、そこでも人との交流を続けるために、聞き取り機能の対策について取り組むことが重要と思います。ニセコ町は聞こえのフレイル対策をどのように取り組まれているか、町長に伺います。

答弁 町長 田中健人

ただいまの斉藤議員の御質問にお答えしてまいります。加齢に伴う難聴、いわゆる聞こえフレイルでございますが、高齢者の生活の質に大きな影響を与える重要な課題であると認識をしております。聞こえの低下は単なる聴覚機能の問題にとどまらず、コミュニケーション機会が減少し、社会的孤立や脳機能の低下による認知症発症リスクの上昇、心理的影響による鬱病の発症など、連鎖的な健康被害をもたらすものと認識をしております。一方、加齢による難聴を完全に防ぐことは困難ではございますが、進行を遅らせるための生活習慣病の予防や適切な健康管理、内耳への酸素供給にもよい影響を与える適度な有酸素運動の推奨など、広報や相談指導、健康運動教室などを実施をしている次第です。また、令和 8 年 2 月 1 日発行の地域包括支援センターだよりで、加齢性難聴の紹介と早期発見、早期受診のための耳の健康セルフチェックも掲載をしているところです。今後も町民の皆様の健康維持増進のための様々な事業を実施してまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

議員の再質問 7番 斉藤うめ子

再質問させていただきます。ニセコ町の老人会のことですけれども、年々会員は減少して、4 月現在で総勢約 60 名になっています。全老人に対して 4~5%の会員なんですけれども、新しい入会者がいないので年々高齢化が進む一方になっています。私がかつて所属していた老人会では平均年齢が80 歳以上で、これだと難聴者率は 80%にもなります。町は寿大学・老人会の入会者、参加者を少しでも増やすために、今年から参加者にお弁当を出す予算を 22 万円計上しました。しかしながら、この減少の一番の原因は高齢者の聞こえのフレイルではないかと思っています。参加してもよく聞こえないとコミュニケーションが成り立たないことです。ただ黙々とお弁当を食べるだけでは、かえって寂しい気持ちになるのではないかと思います。また、お弁当を持ち帰る人が多いように思います。夕食にいただくという方もいます。難聴は一種の病気であり、加齢に伴う病気であり、ほかの病気と同様に早期発見、早期治療に改善が見られたり、進行を遅らせることもできます。個人差はありますが、当初の質問で申し上げたように、日本老年医学会などの統計によると、年代別の難聴、ここでは有病というふうに取り上げていますけれども、WHO基準の 26 デシベル以上の聞こえにくさの有35病率は、先ほど申し上げましたけれども、60 代後半になると男女合わせて平均 36%、70 代の前半では 46%、後期高齢者になる 70 代後半になると 70%、80 歳以上ではほぼほぼ 80%近くになっています。男女では女性よりも男性のほうが 1.1 倍から 1.5 倍ぐらい難聴率が高くなっています。先月ですけれども、高齢者のお宅に資料をお渡しするために会員宅を一軒一軒訪ねて歩きました。そうしましたら、なかなか皆さん聞こえないんですね。すぐ目の前にいるんですけれども、チャイムを鳴らしては駄目で、玄関を開けて上がり段のところにいらっしゃってて、目で見ると分かると思うんですけれども、ちょっと背を向けてるともう気がつかないんです。本当に 2、3 メートルの距離です。また、玄関に入ってすぐそばにいる方、玄関の横の部屋にいらっしゃることは分かってるんですけれども、いくら押しても声をかけても駄目なんですね。それですから、家族の方が夕方に戻って来られるのを待って、そして部屋に入って迎えに行ってもらって、そしてお話しすることができたんですけれども、それもマスクを外して耳元にもう口をつけるようにして話して、やっとコミュニケーションがとれたました。エネルギーも大変かかります。この現実にしっかり目を向けた対策を考えることが必要じゃないかなと思っています。お弁当で参加者を増やそうという、私にとっては姑息な手段ではなくて、もっと根本的な問題、深刻な難聴の問題に目を向けるべきではないかなと思っています。先ほど町長もおっしゃったように、認知症になる最も大きな危険因子は難聴であるということは報告されています。聴力の低下は危険を察知する能力が低下し、交通事故や転倒、災害時の逃げ遅れなど生死を左右するリスクも増加します。この現状に対して、今後もう少し具体的な対策を、町長に伺いたいと思います。もう一つなんですけども、先日これを伺う前に、京極町に難聴の会っていうのがあることが分かり、5 月 13 日にそこに参加しました。そうしましたら、参加者はスタッフ含めて 8名で 6 名が難聴の関係、私も含めてなんですけれども、参加しました。その中の 2 名は身体障害者手帳を持っていらっしゃる本当に聞こえない方だったんですけれども、会話が非常にスムーズに行きました。なぜかなと思ったんですけれども、何とデスクに大きいスクリーンがあって、喋ったことを瞬間に文字にしてるんですね。ですから、本当に聞こえない方でも自然と会話ができて、私はちょっと驚いたんですけれども、お金はかかるかもしれませんがそういうのがあるんだなって分かりました。いろんな工夫があるかと思うんですけれども、町長、具体的にこれからの取組ですね、ニセコ町は現在高齢者率 28.3%、やっぱり少しずつ上昇してます。それに伴い難聴の方も増えてくるわけですから、これはもうどうしようもないことなので、具体的な対策などをぜひ町長にお聞かせいただきたいなと思ってます。

答弁 保健福祉課長 富永匡

斉藤議員の再質問にお答えをしたいと思います。今具体的に議員のほうから出てきたものに対して、もちろんいろんな手法があると思う36ので、今ここで何をするというのは答えられないんですけども、スクリーンに字が写ってスムーズな意思疎通ができるものですとか、例えばもし補聴器的なものを買うならば助成をするというところも検討していかなければならないと思っています。先日、道のほうから 7年度に調査がありまして、令和 8 年 4 月現在、道内で補聴器の助成をやっている市町村自治体の調査結果が来たのですが、今北海道内では 54 自治体で補聴器購入に対しての助成をやってるという回答がありました。うち後志管内では黒松内町・蘭越町・留寿都村・共和町・赤井川村が実施をしています。議員御承知と思いますが、補聴器の助成に関しましては国のほうで何ら制度を設けておらず、平成 4 年に「加齢性の難聴者への公的支援を求める意見書案」提出時に議会のほうでも御議論いただいておりました。対象者の定義や身体障害者認定基準との整合性をどうとるかとか、補聴器助成額の基準設定、医学的根拠等、新設・認定の基準を誰が判定するのかなど、また、町民のニーズの把握などを制度設計するにあたっては、様々な基準の検討が必要になってくると思っています。また、購入後の補聴器の使用実態ということでは、助成事業がなく自分で買っても使いづらいということで、結局使わなくなるケースもあるというのは聞いております。補聴器をつけたことによっての効果等の検証をする体制の確立ですとか、体制の拡充が必要になると考えておりますので、今後国や道の助成制度の創設の動向ですとか近隣町村の状況を踏まえて、助成制度創設に向けての検討してまいりたいと思っておりますので、御理解をよろしくお願いいたします。

答弁 町長 田中健人

斉藤議員からのご質問の中で、老人会の昼食についての話がございました。昼食で参加者の数をということでございましたが、私も実際に参加をさせていただいたところ、会の皆様からぜひそうした昼食代をつけてもらいたいんだということは、かねてから要望をいただいていたところでございます。決して食事で釣ろうというような趣旨で今回予算をつけたということではなく、恐らくですけどもコロナもあってなかなか交流機会も減っている中、そうした機会があればまた新しい挑戦ができるということで、私どももできる範囲ということで、今回そのような査定をさせていただいたところでございます。一点この点について私から補足いたしました。

答弁 生涯学習課長 淵野伸隆

ただいまの斉藤議員からの御質問、町長へあてたものですけれども、若干教育委員会で実施している寿大学の関係に触れていらっしゃっていたので、私からも少し補足で伝えさせていただきたいと思います。お弁当を出して学生を集めているというところで、お弁当だけを目的にと言ったらちょっと失礼かもしれませんけれども、お弁当ももらえるということで参加している学生さんもいらっしゃるかもしれません。ただ、それ以上の効果があると思っていまして、お年寄りの人が孤立をしないで学びに来ていただいて、しっかりほかのお年寄りの方と交流するで37すとか、寿大学・老人クラブの皆さんの御協力もいただいて、お年寄りの皆さんで声かけをしながら参加者の集約もしております。そういった声かけですとかお弁当を出すこと以上に効果があるという思いを持って予算措置をさせていただいた内容ですので、その点御理解いただきたいと思います。また、あわせて健康問題についても、寿大学の中でも大変重要なテーマと学生の皆さんも考えております。これまでにも厚生病院の方を招いた健康の講座ですとか役場の保健師のフレイル予防の話ですとか、そういったことも実施してきておりますので、そういった観点で寿大学を行っているというところをあわせてお知らせしたいと思います。

議員の再々質問 7番 斉藤うめ子

再々質問に行く前にですね、淵野課長のお話の中でお弁当出す以上のいろんな効果を期待してるっていうか見られるということですけども、私はやっぱりそこでも聞こえの問題ですね、それをかなり感じます。席がちょっと離れてくると、やっぱり聞きづらいんですね。何をするのでももう少し聞こえやすく、耳の対策をとることが非常に大事じゃないかなと思っております。それで、すいません、再々質問させていただきます。先ほど富永課長からの説明とちょっとかぶるところがありますけれども、私は本当に高齢で訴えたいことは、日本国内の聞こえづらさを持っている人は約 1,400 万人。人口の 11.3%いると調査が出ています。そのうち補聴器所有者は 200 万人で、7 人に 1 人、15%という状況です。先ほどおっしゃっていましたけれども、補聴器が使いづらいとかでみんなが使ってるわけじゃなくて、持っているけれども使ってないっていう方もそれなりにいらっしゃるので、もっと少ないと思われます。補聴器の値段ですが様々あります。いろんなチラシだとかもうちにも入ってくるんですけれども、1 週間に 1 回以上はこういうチラシが道新に入ってきます。精度の良いものは片耳でも 20 万以上 50 万ぐらいと高額です。北海道は 54 自治体が自治体独自で助成してるっていうお話だったのですが、全国で今約390 の自治体が身体障害者手帳の交付対象外となる加齢性難聴の高齢者に向けて、補聴器購入費用の助成制度を設けていますということなんです。これですね、私が 2022 年に意見書案を提出したときは 100 ぐらいだったんですね。今それから 4 年ぐらい経って 390、4 年って言ってもこのデータは去年あたりのですからね、もうすごい勢いで各自治体が補助金制度を設けているということなんです。ですからひょっとしたら 400 超えてるんじゃないかなと思ってます。私は 2022 年 9 月定例会で、「加齢性難聴者の補聴器購入への公的支援を求める意見書案」を提出しました。しかしながらこの意見書は否決されました。これは厚生労働省のホームページで、加齢性難聴への公的支援を求める意見書を全国の自治体に提出してもらうために、意見書のひな形まで用意しております。私の意見書案は全く私自身のオリジナルなものではなくて、この厚生労働省のひな形をもとに作成して提出しました。つまり厚生労働省という国の機関が全国に呼びかけているわけです。意見書を提出するように。38そして、いろいろ調べて分かったのですが、前の石破首相のとき厚生労働大臣だった福岡資麿さんという方がいらっしゃいますが、2024 年から 2025 年まで厚生労働大臣を務められました。その方はまだ 54 歳という年齢なんですけども、耳の聞こえのいろんな問題を抱えておられて、自分も補聴器をつけている、聞こえがよくなることで環境が変わることは認識している、難聴者が充実した生活を送れることは重要だとお話しされていることが調べたら出てきました。その話の背景には、要するに今の自治体の取組、各自治体が補助金を出しているという取組がもっと広がってくれば、国としてもやらざるを得ないだろうということを答弁してるわけです。ですから今申し上げたように、国も国民から、各自治体から声が上がっていけば、国も動かざるを得ないということをはっきりおっしゃってるわけです。それほどこの難聴の問題は大きい問題だということなんですね。白内障の問題も前回申し上げていますが、白内障の手術は 1992 年から保険適用となり、今は手軽にできるようになりましたけれども、その前はやはり補聴器と同じように非常に高額の手術代がかかりました。高齢になると 70 代で 80%の方がかかっていると言われています。私も白内障のことは言われてますけれども、今すぐ手術の必要はないでしょうということで、その時期が来たらしなければならないと思っています。ですから、この白内障の公的な補助のように国において制度設計が進められるためにはやっぱり意見書を出すとか、ニセコ町も補助金をスタートさせるとか、そういう自治体が増えてくれば国も動かざるを得ないと、私は本当にそう思っています。先日、厚生病院に行ってきましたら、高齢者で耳の聞こえない患者さんなんですけど、男性の看護師さんがものすごい大きな声で叫んでるんですね。本当にちょっとびっくりしたんですけれども、こういう病院もですけれども、私が今お聞きしたいのは、ニセコ町役場では耳の聞こえない方の窓口対応はどうしているのかということなんです。すみません、その前に私は役場職員の皆さんにもこの難聴の問題というのをよく認識していただき、町民の方にももっとこの問題をしっかりと周知していただきたいと思っています。本人は案外と気が付かない、年を取っているからちょっと聞こえづらいわと軽く思っている方もまだいらっしゃるんですね。でもこれは命に関わる重要な問題でもあるということを、やっぱり皆さんに認識していただくことが非常に大事だと思っています。調べていったら、結構な自治体で補聴器が、多くはないと思いますけど、数もちょっと私は把握できなかったんですけども、目だと老眼鏡があるように、こんなものが置かれているっていうのを結構見かけたんですね。それを設置すると普通にかなり楽になります。ですから、役場での窓口対応は今どのようにされているのか、また、そういうことに関して今後のお考えがあれば伺いたいと思います。

答弁 保健福祉課長 富永匡

斉藤議員の再々質問にお答えをしたいと思います。まず今、国の制度の創設に向けてというところはまだ動きがないのですが、さっき紹介しました北海道のほうでここ何年間か、私が知っている中では 2 年間しか知らないですけど39も、「加齢性難聴に対する今後の取組の参考としたいので実態調査をします」ということで来ているので、道のほうでも何らかの動き、そういうのを考えていると思っています。もちろん各基礎自治体のほうで増えていけば道のほうが動いて、道が動けば今度は都道府県、国へと動いていく流れにはなると思ってます。それと意見書案に関しては、令和 4 年のときはまた状況が違うと思いますので、その際は十分な御議論をされた中での話だと思っております。それから、ニセコ町役場の窓口での対応について、窓口のある課の代表として喋りますけども、実際対策は特にないです。大きな声で喋る、目を見て喋る、それで伝わらなかったら筆談するというような状況になっています。先ほど議員がおっしゃったとおり、もし何らかの機械ですとか文字起こしするディスプレイなどの導入が可能ならば考えたいと思っています。それから、先ほど紹介したセルフチェックということで、今年の包括支援センターだより 2 月号の中にこういう項目あってこれにチェックがつくと気をつけなさい、受診をお勧めしますといったようなことがあるので、これはもちろん役場職員でも使えますし、もし必要だというならばお渡しします。私ももう 60 近くなってきて、聞き直すことがだいぶん多くなってきたのでそろそろかなと思っていますが、いずれにしてもまず自分でチェックをして早めの受診をして、少しでも遅らせるということが大切じゃないかなと思っています。その中で助成を考えていく必要があるのですが、ただ購入金額も結構ばらばらですし、各自治体でもばらばらなので、実際国のほうがきちっと決めてくれて補助金をもらうなり負担金でもらうなりということでやってくれると、うちとしても制度設計しやすいかなと思っています。先ほどの回答でもちょっと言ったんですけども、国や道の制度の創設の動向を踏まえて、町のほうでもいろいろと検討していきたいと考えています。

答弁 副町長 山本契太

私のほうからもちょっと追加というか、繰り返しになってしまうかもしれませんけども、各町村で実施してる内容もよく聞きながら検討してまいりたいと思います。ただ、担当課長や斉藤議員のほうからもお話があったように、実際に補助して購入されてもやはり何か使いづらくて使わないという数も少なからずあるようですので、本当に単純に補助するのがいいことなのかということも含め検討させていただきたいと思います。

出典:ニセコ町議会 令和8年第4回定例会 2026年6月17日 議事録 PDF(33ページ) 間違いを知らせる