江別市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月15日
(1)コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の導入について/(2)教職員による応急手当ての対応について
2016年9月15日、江別市議会の一般質問で、星克明議員が「コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の導入について」「教職員による応急手当ての対応について」について質問し、教育長 月田健二、教育部長 渡部丈司が答弁しました。
- 質問者
- 星克明 議員
- 答弁者
- 教育長 月田健二、教育部長 渡部丈司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 星克明
ただいま議長から発言のお許しをいただきましたので、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。初めに、件名1のコミュニティ・スクールの導入についてお伺いさせていただきます。コミュニティ・スクールとは、学校運営協議会を設置している学校とのことであり、平成16年に地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部が改正され、学校の運営に関して協議する機関として、地域の住民、保護者等により構成する学校運営協議会を設置できるようにすることを目的としています。地域全体で子供たちの学びを支援していくことを取り組みの重点的な位置づけとし、現代社会の課題となっている、地域社会のつながりや支え合いの希薄化、人口減少、子供たちの規範意識や社会性等の課題、貧困問題の深刻化などに対応するために有効なツールであると考えられております。コミュニティ・スクールは、子供たちにとっての魅力として、学びや体験活動が充実することや、地域の担い手としての自覚や地域愛が高まることなどが考えられ、学校にとっての魅力としては、地域の人々の学校運営への理解が深まること、地域人材を活用した教育活動が充実することなどが、保護者にとっての魅力としては、地域の中で子供たちが育てられるという安心感や、保護者同士や地域の人々との人間関係の構築などが、さらに、地域の人々にとっての魅力としては、自身の経験を生かすことで生きがいや自己有用感につながることや、学校を中心とした地域ネットワークが形成されることなどが考えられており、その魅力はさまざまな方向に広がっていくものと考えられます。私ごとではありますが、私が在籍した小学校というのは、郊外の全校生徒が20名に満たない小規模校でした。そこでは、運動会や学芸発表会などは地域自治会の皆さんと連携した行事でありました。ほかにも、地域の高齢者が地域の歴史について伝承する授業をしてくださったり、学校農園での野菜づくりを指導していただいたりと、地域と学校がしっかりと絆で結ばれておりました。そのような環境の中で、地域の大人たちとの交流が社会生活を知るきっかけになり、自分たちの地域を知り、社会生活の知恵を得て、それらは数十年経過した現在まで自分自身の財産となっております。当時はコミュニティ・スクールという制度はありませんでしたが、まさしく基本的な理念は同様であったものと思います。江別市が取り組まれようとしているこのコミュニティ・スクールを学校を中心として地域の協働を進めていくことができるすばらしいツールに成長させていただきたいと願います。そこで、現在の学校と地域連携についてでありますが、江別市学校教育基本計画の基本目標1、基本方向1の記載を抜粋させていただきますと、基本的な考え方の中に、学校地域支援本部事業による外部人材の活用や各種ボランティアの活用を進めると計画されており、その評価として、PTAや地域等との連携、取り組みが進んでいるとされています。実際に、保護者たちによるおやじの会活動でありますとか、地域自治会等による見守り隊活動や自治会等の防災訓練、地域イベントへの参画などの連携が実施されている現状でございます。そこで、1点目の質問として、このような現状の中で、法律の一部改正から13年が経過するこの時期に江別市がコミュニティ・スクールの導入を進める目的と申しますか、メリットはどのようなことを想定されているのか、お伺いさせていただきます。次に、コミュニティ・スクールの核心とも言える地域の人々との連携において、地域自治会との情報交換というのは欠かすことのできないものであると考えます。先行事例を見ますと、地域との相互協力を円滑にするために、学校運営協議会の構成委員に自治会役員等を任用し、教育指導者や部活動の指導者などさまざまな分野にわたる人材は、地域からの協力を得るために、地域の人材バンクを構築するなどの実績もございます。2点目の質問として、このような先行事例からも、コミュニティ・スクールの導入には地域自治会との連携が重要であると思いますことから、地域自治会の位置づけをどのようにお考えなのか、そして、どのように協議を進めていかれるのかについてお伺いしたいと思います。次に、件名2の教職員による応急手当ての対応についてお伺いいたします。救命講習は、平成5年から、応急手当の普及啓発活動の推進に関する実施要綱に基づき消防本部が指導、認定する公的資格の一つの応急処置技能認定講習であります。全国統一の内容など系統だったものになり、現在に至っております。江別市では、消防本部が開催した応急手当て講習は、平成27年度版消防年報によりますと、各種講習の延べ実施回数が1,907回であり、延べ講習受講者数は6万1,076名とのことであります。このうち講習時間が3時間以上で心肺蘇生法、AEDの取り扱い、異物除去と止血法を学ぶ講習は延べ実施回数が1,144回であり、延べ受講者数は2万6,338名となっております。江別市の人口は、2016年版の江別市統計書によりますと、11万9,587人でありますことから、約22%もの市民が受講されていることになります。このことにより、応急手当ては市民生活の中に広く普及しており、急病人やけが人が発生した場合においてもちゅうちょなく応急手当てがなされる確率が高くなり、安心・安全な暮らしの確保に大いに貢献しているものであります。学校においては、学校安全計画を定めて、児童生徒が犯罪、事故、自然災害などの危険から安心・安全を確保できるよう取り組まれております。しかしながら、痛ましい事故の発生は後を絶ちません。ことしも食べ物を喉に詰まらせた窒息による児童の死亡事故が報道されておりました。ほかにも、プールでの事故、運動中の事故、食物などのアレルギー反応による事故、持病の悪化など、学校生活の中にもさまざまな危険が潜んでおります。予防策を講じていても、痛ましい事故が発生する可能性はゼロにはなりません。そのような状況の中で応急手当てについて学び、有事に対応できるよう準備しておくことが危機管理にもつながるものであります。江別市では、小・中学校の教職員を対象とした救命講習を平成19年から実施されており、現在までに、延べ18回開催されております。受講された教職員は10年間で延べ404名とのことであります。平成28年度版江別市の教育によりますと、小学校で393名、中学校で228名、合計621名の教職員の方がいらっしゃいます。基本的に講習の修了証に有効期限はございませんが、技能維持のため、2年から3年ごとに再講習を受けることが推奨されております。児童生徒の危機管理を担う学校という環境から考えますと、決して多い受講者数ではないのではないでしょうか。単純に比較対象にはならないかもしれませんが、参考として、市内所在の私立の学校でも、江別市の教職員対象の救命講習と同時期から教職員対象の救命講習を実施しておりますが、全教職員数が112名で、平成19年から平成28年までに延べ395名が受講されているとのことであります。救命講習につきまして、2点お伺いさせていただきます。1点目として、現在までの受講者数や受講サイクル等についてどのように評価されているのかをお伺いいたします。また、2点目として、この受講状況を踏まえて、今後、何らかの達成目標を掲げた受講計画をおつくりになるべきと考えますが、いかがでしょうか。3点目は、アナフィラキシーへの応急処置として、児童生徒が所持しているアドレナリンの自己注射薬、通称エピペンに関する対応についてお伺いいたします。アナフィラキシーとは、食物、薬物、蜂毒などが原因で起こる即時型アレルギー反応の一つの総称であり、皮膚、呼吸器、消化器など多臓器に全身的に症状があらわれ、時に血圧の低下や意識の消失などの症状を引き起こし、生命をも脅かす危険な症状になることがある疾患です。その応急処置として、血圧低下や意識消失などのアナフィラキシーショックに陥る前に、速やかにアドレナリンを投与する処置があります。現在、アナフィラキシー症状対策のために、エピペンを所持している児童生徒がいることがあり、学校で教職員がエピペンをみずから注射できない状況にある児童生徒に代わってそれを注射することは、医師法の違反にはならないという判断が示されております。平成26年4月に公益財団法人日本学校保健会が公表した報告書によりますと、北海道の児童生徒の食物アレルギーの有病率は、10年前と比較すると約2倍に増加し、かつ、全国平均を大きく上回っている状況にあるとのことであり、アナフィラキシーについても同様に、10年前に比べて小学校で約5倍、中学校で約2倍に増加しており、こちらも全国平均を上回っている状況だということです。エピペンの保持者については小学校では0.54%、中学校では0.26%であり、これも全国平均を上回っている状況です。江別市においても、エピペンを所持している児童生徒について学校で把握されているとのことであります。学校におけるアレルギー対応に当たっては、緊急の対応を要する事態が発生するかを完全に予測することはできません。ですから、児童生徒の個々の情報を共有することはもとより、緊急時に症状を見きわめるために、アレルギーに関する正しい理解と情報の把握、エピペンを使用する際に円滑に行うための取り扱い訓練など、校内研修の体制を整備することが大切であるとされておりますが、現在の対応状況についてお伺いしたいと思います。以上で、1回目の質問を終了させていただきます。
答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)
私から、コミュニティ・スクールの導入について御答弁申し上げます。まず、コミュニティ・スクールを導入する目的についてでありますが、急激な少子高齢化の進行によって、地域のつながりが希薄化するなど、社会を取り巻く環境は大きく変化しており、より地域と連携した学校教育の充実が求められております。このような状況の中、国は地域とともにある開かれた学校を目指して、平成16年に地方教育行政の組織及び運営に関する法律を改正し、学校運営協議会制度、いわゆるコミュニティ・スクールを制度化しているところであります。平成25年度に策定した国の第2期教育振興基本計画においては、コミュニティ・スクールを全公立小・中学校の1割に拡大するとの目標を掲げており、道内の市では、登別市を初め、釧路市、三笠市、北広島市においても指定が進められております。コミュニティ・スクールとは、学校運営協議会を設置する学校を指すものであり、この協議会において、校長が学校運営の基本方針を説明し、承認を行うことが大きな特徴の一つであり、学校と地域がお互いによきパートナーとなって子供や学校が抱える課題を解決し、子供達の豊かな成長に向けた取り組みを進めていくものであります。コミュニティ・スクール制度の導入は、持続的な地域との連携体制が構築されることや、子供達や学校の課題解決に向けた目標の共有、さらには学校と地域の連携充実などのメリットがあると言われております。市内の公立小・中学校では、これまでも地域の自治会や各種団体、教員経験者、さらには、経験や知識を有する市民の方々などにさまざまな場面で子供達や学校のために活動していただいております。このようなことから、学校支援地域本部を中心とした学習支援のほか、土曜広場などの体験活動に継続して取り組んできたところであります。教育委員会といたしましては、学校と地域の実情に応じて多様な連携が図られてきたものと認識していることから、現行の学校評議員の会議や学校関係者評価委員会のあり方を含め、コミュニティ・スクールについて、教育委員会と教職員による検討の場を設けているところであり、これらの検討結果を踏まえて、今後、どう対応していくか、学校やPTA、地域等と協議してまいりたいと考えております。次に、地域自治会等との連携についてでありますが、コミュニティ・スクールは、学校と地域がお互いによきパートナーとして子供達の豊かな成長に向けて取り組む、地域とともにある学校づくりを行うことが目的となっており、地域活動を担う方々の参画が大変重要になるものと認識しております。その中でも、地域の自治会は青少年の健全育成や地域防犯等、地域の中で数多くの役割を担っており、学校との連携に欠くことのできないものと考えておりますことから、コミュニティ・スクール制度の検討に当たっては、地域の自治会との連携についても十分留意してまいりたいと思います。私からは以上であります。
答弁 教育部長 渡部丈司(教育部長は2018年3月まで)
私からは、教職員による応急手当ての対応について御答弁申し上げます。初めに、救命講習の受講者数についてでありますが、教職員の救命講習は、平成19年度から消防署の協力を得て、一般の救急救命講習とは別に、教職員を対象とした講習を夏季及び冬季の休業期間に行っており、これまで、延べ18回、404名の教職員が受講しております。また、この講習とは別に、消防署が各学校において90分間の一般救急講習を実施しており、平成27年度は、3校で46名の教職員が参加しております。教職員は人事異動により他市町村と入れかわるほか、1回当たりの講習会の対象人数も限られていることから、市内の全教職員が定期的に受講できる状況ではないことが課題であります。教育委員会といたしましては、全教職員が定期的に救命講習を受講できるよう、実施会場や回数等について工夫してまいりたいと考えているところであります。次に、救命講習の受講計画についてでありますが、児童生徒の安全を守る上で、緊急時に教職員が冷静に対応し、適切に処置できる体制づくりのためにも、救命講習の定期的な受講は重要であると考えております。現在は、教職員の人事異動もあり、全員が定期的に受講できる状況にはなっておりませんが、今後は、学校単位で救命講習を実施し、おおむね3年で全校を一巡する体制の構築を検討するなど、教職員が受講しやすい環境となるよう、各学校や消防署と連携し、救命講習の充実に努めてまいりたいと考えております。続きまして、アドレナリンの自己注射に係る対応についてでありますが、学校におけるアレルギー疾患に対する取り組みは文部科学省から示されているガイドラインに基づき行っており、アナフィラキシーショックで生命が危険な状態にある児童生徒に対しては、救命の現場に居合わせた教職員がアドレナリン自己注射薬を本人にかわって注射することができるとされております。市内の各学校では、食物アレルギーに関する調査表及び保健調査、健康相談等により、アレルギー疾患を有する児童生徒を把握しており、これらをもとに、アレルギー反応の原因や緊急時の対応等については教職員全員が理解し、取り組んでいるところであります。教育委員会といたしましては、アドレナリン自己注射薬、いわゆるエピペンを処方されている児童生徒への対応について、教育委員会が作成した対応マニュアルに基づく校内研修を励行させるなど、今後も引き続き校内体制の確保に努めてまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 星克明
御答弁ありがとうございました。それでは、2回目の質問をさせていただきたいと思います。件名1のコミュニティ・スクールの導入について、項目1のコミュニティ・スクールを導入する目的についてでございますが、ただいまの御答弁では、現在、教育委員会と教職員による検討の場を設け、検討結果を踏まえて、今後の対応について学校やPTA、地域等と協議をされるとの内容でございました。コミュニティ・スクール制度の導入は、持続的な地域との連携体制が構築されることや、子供たちや学校の課題解決に向けた目標の共有、さらには、学校と地域の連携充実のメリットがあると言われているとのことでありましたが、現在も、さまざまな経験や知識を有する市民の方々が活発に活動しているという、そういう現状でございました。この現状でコミュニティ・スクール制度を導入するに当たって、今以上のメリットを児童生徒や学校、地域住民に与えるのかを示されての検討であると思うのですけれども、そのあたりをどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。件名2、教職員による応急手当ての対応について、項目2の救命講習の受講計画についてでございますが、ただいまの御答弁では、おおむね3年で全校を一巡する体制の構築を検討されるということでしたが、これについて、3年で教職員全体の受講率を高めて、それで講習を終わらせるのではなく、3年のサイクルで講習を継続なさるお考えだと理解をさせていただいてよろしいのでしょうか。この2点についてお願いいたします。以上で、2回目の質問を終わります。
答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)
コミュニティ・スクールを導入する目的についての再質問に御答弁申し上げます。先ほども御答弁申し上げましたとおり、国では、この制度の導入により、持続的な地域との連携体制が構築されることや、子供達や学校の課題解決に向けた目標の共有、さらには、学校と地域の連携充実などのメリットがあることから、コミュニティ・スクールを推進しているところであります。当市におきましても、この制度の導入により、学習支援や体験学習、さらには学校や地域の課題への取り組みなど、学校と地域の連携がさらに充実するものと期待しているところでありますが、コミュニティ・スクール導入のメリットについては、今後、検討を進める中で具体化していくものと考えております。私からは以上であります。
答弁 教育部長 渡部丈司(教育部長は2018年3月まで)
私からは、救命講習の受講計画についての再質問に御答弁申し上げます。先ほどの御答弁で申し上げましたとおり、今後は、学校単位で救命講習を実施し、おおむね3年で全校を一巡する体制の構築について検討していく中で、教職員がこのサイクルの中で継続して受講できるよう配慮してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 星克明
御答弁ありがとうございました。コミュニティ・スクールの導入については、現在検討中であり、今後は関係機関との協議を進められていくということで理解させていただきました。質問でも述べさせていただきましたが、このコミュニティ・スクールを導入することで地域との協働をさらに推進していただけるよう、江別市としてのグランドデザインづくりについて熟議されることを要望いたします。次に、教職員による応急手当ての対応についてでは、全職員が定期的に受講できる体制の構築を検討していただけるということでありました。心肺蘇生法は定期的に有効性を検証しており、応急手当ての方法が変更されることもございます。また、心肺蘇生やAED、エピペンなどの応急処置は実施者にとっても大きなプレッシャーがかかるものでございますので、十分な受講体制がより早い時期にスタートされることを要望いたします。以上で、私の一般質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。