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江別市議会 平成27年第4回定例会 2015年12月9日

(1)TPPに関する市長の基本姿勢について/(2)江別市内のバス路線について

2015年12月9日、江別市議会の一般質問で、齋藤一議員が「TPPに関する市長の基本姿勢について」「江別市内のバス路線について」について質問し、市長 三好昇、企画政策部長 北川裕治が答弁しました。

質問者
齋藤一 議員
答弁者
市長 三好昇、企画政策部長 北川裕治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 齋藤一

それでは、通告に従い順次質問させていただきます。初めに、TPPに関する市長の基本姿勢について伺います。1点目に、TPP大筋合意への市長の認識についてお聞きします。10月5日、環太平洋パートナーシップ協定、通称TPPの大筋合意が発表されました。今回の大筋合意は徐々に情報が出ていますが、国民に対して詳細は明らかになっていません。報道によると、協議では懸案となっていた医薬品のデータ保護期間や乳製品の市場開放、自動車の原産地規則などでも合意したと言われています。日本はアメリカなどとの交渉で牛・豚肉、乳製品や主食である米についてまで大幅な市場開放を受け入れたとも言われています。医療・保険の分野では、医薬品の知的財産権の強化を主張する米国の要求を受けて、データ保護期間の下限などが盛り込まれました。医薬品・医療機器付属書では、償還価格、薬価設定に対し、医薬品メーカーの異議申し立てを認めることを義務づけています。これによって安価な後発薬の開発のおくれや、医薬品などの価格上昇につながるなど、日本の薬価制度が一層脅かされる危険があると言われています。また、農業においても並行して行われた日本とアメリカの2国間交渉などで譲歩を重ね、牛・豚肉、乳製品、米などの大幅な市場拡大を受け入れたことは重大な問題です。中でも、米についてはアメリカ7万トン、オーストラリア8,400トンの関税のかからない輸入枠を認めるなど、文字どおりの大幅譲歩です。重要農産品の聖域は守るとした国会決議に違反するものではないでしょうか。市民の生活・健康を守る立場、市の農業を守る立場にある江別市長として、今回のTPP大筋合意に対する市長の認識についてお聞きします。2点目に、TPP大筋合意の江別市農業に及ぼす影響についてお聞きします。日本の農業は、農業者の高齢化と後継者不足が叫ばれており、耕作放棄地が全耕地の1割に上るなど危機的な状況と言われています。また、江別市においては、平成25年6月に行われた市の農業者意識調査集計結果から農業の背景を見てみますと、その際に行われたアンケート調査では、農業所得が300万円未満の件数は回答のあった281件のうち、100件となっており、また、経営主の年代別のグラフを見ますと70代が多く、江別市の農業においても高齢化は進んでいることがわかります。離農については、後継者がいないという答えが65%となっており、現状も将来的にも厳しい状況としています。このままTPPが妥結された場合、農業者は国際競争にさらされ、海外の大規模農家や農業法人と価格競争を行わなければなりません。また、報道によると、今回のTPP大筋合意には国会決議で聖域とされた農産物重要5品目も含まれています。5品目の中には、当市の主要生産物である小麦が含まれております。ほかにも、米、牛肉、豚肉、牛乳も含まれており、当市の農業に与える影響は非常に大きいと考えられます。また、平成26年2月に策定された第3次江別市農業振興計画の農業を取り巻く環境と目指す姿の項で、農畜産物価格の低迷、原油高による農業用資材価格の高騰など、経済のグローバル化に起因する農業への影響も大きくなってきており、地域農業の最前線においても世界経済の動向を視野に入れた経営や行政運営などが今まで以上に必要になってきますとされており、これはTPPも意識した表現と思われます。今回のTPP大筋合意はこの計画に盛り込まれた以上に大きな影響があると考えます。過去の一般質問において、市長は、TPP大筋合意の江別市農業に及ぼす影響について、北海道の試算を引き合いに出されながら、農業経営の崩壊を招くばかりか、食品加工を初めとしたさまざまな関連分野にも壊滅的な打撃を与えるものと懸念していると述べております。しかし、今、TPPの大筋合意の内容が徐々に明らかになっており、特に農産物主要5品目の扱いが示されてきている中で、江別市農業に及ぼす影響は深刻だと考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。3点目にTPP撤廃を求める必要性についてお伺いします。今回のTPP交渉の大筋合意に当たり、安倍首相は、国家100年の計、暮らしを豊かにしてくれるとしています。しかし、全国的に農家や農業団体だけでなく、労働組合や市民団体など、多くの国民がTPPに反対し、撤退を求めてきています。本会議の初日に北海道市長会の平成27年秋季定期総会について報告され、その際の決議には、環太平洋連携協定(TPP)については、我が国の産業、経済など社会の根幹に影響する重大な問題でありますが、特に我が国最大の食糧供給地域である北海道農業への影響は非常に大きなものでありますという認識が示されており、このことからも、当然、江別市の農業へも大きな影響を与えると考えますが、TPPからの撤退を国に求めてはいかがでしょうか。市長はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。次に、江別市内のバス路線についてお聞きします。1点目に、バス路線廃止に当たっての市の対応についてお聞きします。平成26年3月に江別市公共交通検討会議報告書が出されましたが、その中の1ページの冒頭には、江別市においては、少子高齢化の進展とともに人口減少が進む中で、公共交通においても利用者の減少など公共交通を取り巻く環境は大きく変化しており、公共交通機関における採算性の問題や高齢者等の移動手段の確保などが課題となっておりますと書かれており、実際に当市のバス路線の現状は、路線そのものの廃止、減便等により、明るい話題は少ない状況です。市民からも通院、買い物など市内で移動をするときに、非常に不便であるという公共交通に対する不安の声が聞こえております。駅にアクセスするバス路線として今年の10月より野幌駅から8の字で運行する野幌見晴台線が実証運行されておりますが、バス路線網の問題は一部地域で完結するものではなく、市内全体を通して計画を持ち改善しなければならない時期ではないでしょうか。規制緩和が行われ、事業者の判断でバス路線の廃止ができるようになりました。今後、当市においても路線の廃止・減便が危惧される中、住民の足を守る市長として、廃止等の情報提供を受けた際、どのように対応をするおつもりでしょうか。お聞かせください。2点目に、バス路線廃止に当たっての対象地域住民への周知についてお聞きします。実際に廃止された路線を利用していた市民から、路線の廃止について詳しい説明もしくは周知がされずに困惑したとの声が聞かれます。市は自治会への周知はされているとのことですが、今のやり方では個々の利用者へは十分に周知がされていないのではないでしょうか。現状の周知の方法に検討を加える必要があると考えます。市長はどのようにお考えか、お聞かせください。3点目に、バス路線廃止後の住民の移動手段及び意見の調査についてお聞きします。通勤・通学で利用しているバス路線が廃止されたとき、市民はその他の交通機関や路線を探さなければならず、大変御苦労されています。このような御苦労を初め、市としてバス路線廃止後の移動手段や、廃止された路線を利用していた方の意見などの調査を行う必要があるのではないでしょうか。お考えをお聞かせください。4点目に、バス路線廃止後の代替の交通機関の用意についてお聞きします。バス路線廃止後、利用していた方はその他の移動手段での移動を考えなければなりません。タクシーは高くて何回も使えない、ほかのバス停や駅は遠くて歩いて行けないなど、特に高齢者や病弱な方などは困難な状況に追い込まれています。こういった状況を見ますに、代替となる交通機関を用意することが必要と考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。以上をもちまして1回目の質問とさせていただきます。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

齋藤一議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、TPPに関する私の基本姿勢についてお答えしたいと思います。まず、TPP大筋合意への認識についてでありますが、TPP環太平洋パートナーシップ協定は、21世紀のアジア・太平洋地域に、自由で公正な経済圏をつくり出す試みとして、関税の撤廃や税率の引き下げのみならず、サービス・投資の自由化を進め、さらには知的財産、電子商取引、国有企業、労働、環境の規律など、幅広い分野で新しいルールを構築する経済連携協定とされております。我が国は、平成25年3月にTPP協定への参加を表明し、関係12カ国による5年半に及ぶ交渉の末、本年10月、大筋合意に達したところであります。国は、TPPにより、世界のGDPの約4割に相当するかつてない規模の経済圏、また、人口8億人の巨大市場へ、国内においての地方の特色を生かした地場産業、農産品等が海外展開する道が開かれ、また、こうした市場に進出することで、新たな産業の創出や国全体の生産性向上につながることが期待されるとしております。一方で、TPPには、食品添加物や残留農薬などの規制緩和により、食の安全性が脅かされることや、医療保険の自由化、混合診療の解禁によりまして、国民健康保険制度の圧迫や医療格差が広がりかねないことが指摘されています。特に、北海道におきましては、米、麦、牛・豚肉、乳製品、砂糖原料のいわゆる重要5品目を初めとする関税率の引き下げや輸入枠拡大によりまして、基幹産業である農林水産業への長期にわたる甚大な影響が懸念されるところであります。江別市におきましても、農業は基幹産業でありますことから、まずは国によるTPPに関する正確な情報開示と十分な説明がされ、地域の不安や懸念を払拭され、国の責任において万全の対策が講じられるべきと考えております。その上で、TPPによって、地域の産業や市民生活が脅かされることのないよう、国の対応を的確に把握し、市として、必要な予算等を見きわめた上で、対策を講じてまいりたいと考えております。次に、TPP大筋合意の江別市農業に及ぼす影響についてでありますが、当市の主要農産物であります小麦や米、牛肉、乳製品などの重要5品目を含めた農畜産物におきましては、関税を初め、マークアップの段階的な削減、国別輸入枠の新設などによりまして、輸入農畜産物の増加や市場価格の低下などが考えられるところであります。しかしながら、現段階におきましては、TPP大筋合意による国内農業に及ぼす影響額及び算出方法について示されていないことから、当市への影響等について算出することは困難な状況であります。仮に、国等によりまして、所得補償などの生産者への対策が講じられなければ、当市の農業は大きな影響を受けるものと考えております。次に、TPP撤廃を求める必要性についてでありますが、TPP協定は、今回の大筋合意を受け、今後、参加各国が協定文書に署名した後、それぞれの国での議会承認などを経て、協定締結、発効に至るものであります。我が国におきましても、これからTPP協定締結に関する国会審議が始まりますことから、国会において正確な情報が開示され、十分な審議が行われることで、農業関係者を初めとする国民の理解が得られるのか、その動向を注視してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、企画政策部長からお答え申し上げます。

答弁 企画政策部長 北川裕治(企画政策部長は2019年12月まで)

私からは、江別市内のバス路線についての御質問に御答弁申し上げます。初めに、バス路線廃止に当たっての市の対応についてでありますが、道路運送法においては、バス路線の廃止に際して、市とバス事業者との協議等に関する規定がないことから、当市においては、廃止を初め、減便による影響や住民周知等を考慮し、バス事業者に対しては事前に市と協議いただくよう要請しております。その際、バス事業者に対しては、対象となる路線の利用状況や代替策、影響など、必要な情報を提供していただくなどして、情報共有を図るとともに、対応策について協議の上、対象地域の自治会や学校への事前説明や回覧、バス停留所への掲示などにより周知を図っており、減便などについても、同様に対応しているところであります。今後とも、バス路線の廃止に当たりましては、事前協議や住民周知など、バス事業者との連携を図り、対応してまいりたいと考えております。次に、バス路線廃止に当たっての対象地域住民への周知についてでありますが、周知に当たりましては、バス事業者との事前協議の上、廃止・減便の影響があるものと考えられる対象地域の自治会と周知方法などを相談し、対応しているところであります。周知につきましては、広く周知を図るため、バス事業者において自治会回覧のほか、利用者にも伝わるよう、バス停留所への掲示などを行っております。また、地域の意見を聞くため、自治会の役員会に市も同席しバス事業者が説明を行うなどして対応しているところであります。今後におきましても、さらに周知が行き届くよう事業者に対して要請してまいりたいと考えております。次に、バス路線廃止後の住民の移動手段及び意見の調査についてでありますが、地域公共交通会議において、バス実証運行の結果等を踏まえ、駅を中心とした効率的なバス交通体系のほか、全市的な視点から市内公共交通のあり方について検討を進めていくこととしております。こうしたことから、今後、市内の路線バスの利用状況等に関するデータ収集のほか、アンケート調査などを実施し、さまざまな角度から地域の意見について把握してまいります。次に、バス路線廃止後の代替の交通機関の用意についてでありますが、先ほども申し上げましたとおり、今後、地域公共交通会議において、バス実証運行の結果等を踏まえ、駅を中心とした効率的なバス交通体系のほか、全市的な視点から市内公共交通のあり方について検討を進めていくこととしておりますことから、市といたしましても、これらの検討を踏まえて、高齢者や通勤・通学者など、地域の需要特性に応じた公共交通のあり方についても検討してまいりたいと考えております。私からは以上でございます。

再質問 齋藤一

TPPの撤廃を求める必要性について再質問いたします。過去の答弁において、市長は、農業経営の崩壊を招くばかりか関連分野にも壊滅的な打撃が懸念されると言われており、当時よりも状況が進み、TPPの内容が徐々に明らかになってきている中で、江別市の農業に与える影響が多いことは容易に想像できるところです。また、答弁において、市長は、国会において正確な情報が開示され、十分な審議が行われ国民の理解が得られるよう動向を注視したいと言われましたが、北海道市長会の決議には、本道農業・農村の持続的な発展に支障が生じる場合には交渉から撤退するなどと言及されております。当市の農業など、大きな影響が明らかだと判断されたときに、TPPから撤退を求めるという姿勢が必要ではないかと考えますが、どのようにお考えでしょうか。お聞かせください。続いて、バス路線廃止後の代替の交通機関の用意についてですが、答弁の中で、地域の需要に応じた公共交通のあり方についても検討したいと言われておりましたが、やはり、高齢者や病弱な方などが置かれている現在の状況を見ますに、野幌見晴台線の実証運行のように具体的な手だてを早急にとられるべきだと思います。実際にそういった手だてがとられる中で市民のニーズも把握できるでしょうし、実態に合わせた手法が見えてくるのではないでしょうか。そのことを申し上げさせていただいて、2回目の質問とさせていただきます。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

齋藤一議員の再質問にお答え申し上げます。当市の農業などに大きな影響があると判断されたときに、TPPからの撤退を求める姿勢を示すべきではないかということでございますが、先ほど御答弁申し上げましたとおり、TPP協定の及ぼす影響が現在正確に示されておりません。北海道市長会では特別委員会を設置いたしまして、TPP協定の影響や効果を調査分析し、今後、どのような対応が必要なのか、総合的に協議を行うところであります。江別市も特別委員会のもとに設置されました農業部会、酪農・畜産部会に参加しております。こうした協議の結果、国の対応状況等がわかりまして、その対応を踏まえまして、TPP協定が地域経済や市民生活へ悪影響を及ぼさない、引き続きそういう観点で北海道市長会や全国市長会などを通じて対応していきたいと思っております。以上でございます。

再質問 齋藤一

答弁の中で、北海道市長会では特別委員会を設置し、総合的に協議を行っており、江別市も特別委員会のもとに設けられた各部会に参加し、引き続き北海道市長会や全国市長会を通じて対応していくと言われましたが、先ほどから述べさせていただいているとおり、TPPの当市に与える影響、特に農業と関連産業に与える影響は大きいことは容易に想像できるところです。全容と影響を明らかにさせ、だめな場合は日本が参加しない選択肢はあり得ると表明されている他県の知事もいらっしゃいます。このことからも、TPPからの撤退を国に求める必要があるということを申し上げ、質問を終わります。

出典:江別市議会 平成27年第4回定例会 2015年12月9日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる