みんなの議会

江別市議会 平成17年第4回定例会 2005年12月16日

(1)市長の基本姿勢について/(2)農業問題について/(3)教育行政について

2005年12月16日、江別市議会の一般質問で、吉本和子議員が「市長の基本姿勢について」「農業問題について」「教育行政について」について質問し、市長 小川公人、助役 中川正志、教育長 高橋侃が答弁しました。

質問者
吉本和子 議員
答弁者
市長 小川公人、助役 中川正志、教育長 高橋侃

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 3 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 吉本和子

日本共産党議員団を代表して、通告に従い、順次質問を行います。初めに、小泉内閣の構造改革について、市長の基本姿勢を伺います。1番目に、税制改正によって増える市民負担への認識について伺います。改革続行を掲げる第3次小泉内閣が発足しました。この間、小泉内閣が構造改革として進めてきた新自由主義の経済路線は大企業の利潤追求を最優先にして、規制緩和万能、市場原理主義、勝ち組・負け組という殺伐とした社会へとこの日本社会を大きく変えてきたと言えます。日本の経済を支えてきた中小零細企業は倒産、廃業、経営難に追い込まれ、大企業、財界はリストラの強行と不安定雇用の労働者を増やし、みぞうの収益を上げてきました。これは、政府が労働法制の規制緩和の名で財界の横暴勝手を全面的に支援してきたことの結果であり、このようなルールなき資本主義の下で、貧困と社会的格差の新たな広がりが今重大な社会問題になっています。例えば、低所得者層の増大、全国的には生活保護世帯は100万世帯を超え、就学援助を受ける児童生徒はこの10年間で2倍以上、貯蓄ゼロ世帯は23.8%に達し、年金わずか月数万円、貯蓄もないという高齢者が増え続けていると言われています。そんな状況の中でも小泉内閣は国民へ自助努力、自己責任を強要し、さらに今後数年間にわたって増税計画が進められようとしています。その方法の一つに、例えば、専業主婦をねらった配偶者特別控除の廃止、中小零細業者をねらった消費税の免税点の引下げ、年金受給者や高齢者をねらった公的年金等控除の縮小、老年者控除、老年者非課税措置の廃止など、限られた人々をねらい撃ちにし、国民を分断しながら増税を進めるというやり方です。また、現役世代や収入の少ない世帯との均衡を図るとして、特に高齢者への課税を強めながら、その一方では景気が回復したとして打ち出された定率減税の縮減・廃止は、多くの国民にかつてないほどの甚大な影響を与えると言われています。江別市においては、さきに提出された担当部局の試算では、平成18年度実施の定率減税半減では4万3,000人に約2億1,000万円もの負担増が、また高齢者には老年者控除廃止などで1億4,000万円もの負担増が予想されるとしています。このように多くの市民が控除の縮小・廃止や定率減税半減などで実収入は増えないにもかかわらず、見掛け上増えたことになるため増税になる。また、非課税から課税されることになり、介護や国保の保険料・税、医療費の負担限度額、また市営住宅使用料などにも大きな影響が出て、二重、三重の負担増になることがきぐされます。さらに、小泉構造改革は三位一体の改革の一環として、2006年度税制改正で基幹税としての所得税から個人住民税へ本格的に税源を移譲することとして、所得に応じて税率が3段階になっている個人住民税を一律10%に一本化することを打ち出しています。国税の所得税を減らし、地方税の住民税を増やすことについては、住民税の非課税最低限が国税の所得税よりも低いため、実質的には課税最低限度の引下げとなり、ほとんどの国民が差引き増税になる可能性が大きいと言われています。今でさえ暮らしていけないという市民の切実な生活実態に照らし、住民の暮らし、福祉を守る立場にある市長として、このように更に市民負担が増えていくことについて、どのように認識しておられるのか伺います。2番目に、市職員の定数確保の考え方について伺います。小泉首相が構造改革の加速を掲げ、小さな政府づくりを宣言しました。その柱の一つに、公務員の総人件費削減があり、財政赤字だから小さくて効率的な政府が必要だ、少子化による人口減少社会では小さな政府でなければならないと言っています。しかし、小泉内閣が進めている公務員攻撃のねらいは、住民に直結するサービスを提供する教育や福祉、中小企業を支えてきた公務員を減らすことにあります。教職員や警察、消防、福祉関係など国が基準を定めている分野にもその基準を見直しして、更に削減しようというものです。当然のことながら、税金の無駄遣いをなくすことや、住民奉仕の立場で行政の効率化を図ることは必要ですが、住民サービスをどう保障するかの議論もなく削減していくことになれば、結局、公共サービスの切捨てによって国民に大きな負担となって返ってくることになります。江別市の市職員数については、12月広報では、平成16年4月1日時点で職員数が類似団体と比較して173人も少ないこと。また、国の定めた定員モデルとの比較では10人少ないことが示されました。その中で、福祉関係が95人、教育関係が23人、消防関係が12人と、類似団体と比べ少なくなっています。厳しい財政状況の中で限られた資源を一層有効活用するためとしていますが、定員ということで考えた場合、市民の安全・安心・公平さの確保など行政の役割を果たすことができるということが前提になります。公務は収益が目標の仕事ではありません。公共のために奉仕するという強い自覚を持った人たちで形成されている職業集団を前提にしなければできない仕事はたくさんあります。例えば、火事場に飛び込んで被災者を救出する消防士は、文字どおり命を懸けて、それを普通の仕事として毎日毎日行っているのです。それは介護などの福祉にも医療にも教育にも同じことが言えます。これらのサービスはすべての市民の暮らしを支える基盤であり、市民のだれもがどこでも受けられるよう、ゆがめられることなく公正に提供されなければなりません。公務員は少なければ少ないほどいいとか、民間でできることは民間でなどと、安易に公共サービスを営利目的の民間企業に任せるというのは、市の責任放棄にもなりかねません。住民の福祉、暮らしを守る自治体の本旨に基づく行政の担い手である市職員の定数確保において、新年度の職員採用についてはどのようにお考えか伺います。次に、農業問題について伺います。1番目に、品目横断的経営安定対策の担い手から除外されるおそれのある農家への支援について伺います。今、政府、財界は日本の農業と農村の衰退や食料自給率の低下に歯止めを掛けるどころか、価格支持政策をなくし、一定規模以上の農業経営者以外を農業の担い手から排除するという、本来の農業経営の中心であった家族経営そのものを否定する政策を推し進めようとしています。その小泉内閣の農政改革の具体策、経営所得安定対策等大綱の趣旨は、農産物輸入自由化の国際ルールに合わせるとして価格保障を廃止し、大規模農家に限定して交付金を支払う制度と集落営農への環境保全支払制度という二本立てとするというものです。特に北海道農業に大きな影響を与えるのは、米、麦、ビート、でんぷん用ばれいしょを販売する農家に実施する品目横断的経営安定対策という名の直接支払制度です。これまでの価格保障政策や経営安定対策を廃止する代わりに、厳しい条件をクリアした農家や集落経営体に対して国が直接交付金を支払うというものです。しかし、対象要件は、個別農家の場合は北海道では経営規模面積10ヘクタール以上の認定農業者とされ、集落の名で法人化を目指す集落営農の場合は20ヘクタール以上とされています。この基準に該当するのは農水省が実施した2005年農林業センサス調査では、北海道の家族経営5万2,451戸のうち10ヘクタール以上は2万7,867戸、53.1%にすぎず、認定農業者は2万6,624戸、2005年9月末現在で更に少なく、約半分の農家が直接支払の対象から排除される危険があるということです。江別市においては、平成17年1月1日時点で農家戸数618戸、農業従事者は1,672人、そのうち認定農業者は304戸、うち法人は22法人となっています。認定農業者は年々増加しているとはいえ、まだ半数以上の農家は対象外となっていること。また、農業従事者の高齢化も深刻で、全体の55%が60歳以上であること、さらに高齢化や後継者がいないなどの理由で農業を続けることが困難と思われる農家は200戸程度あるということも考えられています。好むと好まざるとにかかわらず、2007年度からの品目横断的な経営安定対策の導入に対しては、政策の対象である担い手にならなければ大幅な所得の減少となり、農業を継続すること自体が困難になることは明らかです。北海道担い手育成総合支援協議会は、この7月から8月に掛けて認定農業者の少ない市町村を重点的に巡回し、認定農業者の確保を呼び掛けたということです。また、音更町では、個々の農業者に認定農業者になるよう文書で知らせ、さらに担い手の要件については個別に説明し、11月末時点で主業農家の9割を占める693戸になっているということです。江別市でも年々認定農業者が増えているとはいえ、まだ50%に満たない状況です。一方、江別市の農業従事者の高齢化と後継者不足の問題も深刻で、この施策の対象となるためには複数の世帯で法人を設立して認定農業者となったり、高齢化や小規模農家が力を発揮できる集落営農などの仕組みづくりなども個別の条件の下で検討が必要になるでしょう。政府は、来年夏ごろから経営安定対策の加入手続を始めると言われていますが、この制度によって農業の担い手が減らされるようなことがあってはなりません。多様な形態の家族経営を支え、地域農業を発展させるために、国の担い手対象から除外されるおそれのある農家への具体的な支援について、どのようにお考えか伺います。2番目に、江別産小麦の市内流通の拡大について伺います。今、全国各地に地産地消の運動が起こっています。膨大な輸入食品に不安を抱く消費者が急増し、BSEや残留農薬に汚染されている輸入食材をやめさせ、日本の食料自給率を上げようという運動も広がっています。また、2003年の農水省調査で輸入小麦から子供の視神経を侵すマラチオンという残留農薬が検出されたこともあり、国産小麦で給食パンをという動きが全国的に高まっています。江別市の学校給食も地元産米を100%、野菜は年間総使用量の約48%を使用するなど、地元農産物のウエイトが高いことが各地から注目されています。また、市内のあちらこちらに大小様々な野菜の直売所が増え、自転車や歩いて買物ができるようになり、新鮮でおいしく、しかも安い産直の野菜が広く市民の食卓に上るようになりました。江別産小麦については、ハルユタカの初冬まき技術の普及により全国有数の産地となり、作付面積も水稲を上回るようになりました。市内の企業によってパンやラーメンなどの食品が作られるようになり、江別産小麦を使ったメニューを提供する飲食店も増え、学校給食にも江別産小麦のパンが年数回ですが、出されるようになってきました。しかし、今の麦の流通体制の下では、江別産小麦製品が直売所の野菜のように安価で広く市内に流通させるためには多くの課題があることは承知するところですが、そんな中でも次代を担う子供たちの学校給食には、安全・安心な地元小麦で作ったパンを今以上に使う回数を増やすことで子供の健康を守ると同時に、江別産小麦の地元流通の促進にもつながると考えます。このことについては、早急に教育委員会、製粉会社、パン製造会社、小麦生産者、農協など関連機関と検討することが必要ではないでしょうか。どのようにお考えか伺います。3番目に、農業振興計画の必要性について伺います。江別市農業振興計画については、さきの第1回定例会で岡村議員が伺っているところですが、その後、日本の農業を取り巻く状況が正に大きく変わろうとしている今だからこそ、その必要性が求められていると考えるものです。今、政府は、食料・農業・農村基本計画を決め、財界の要求を受け入れて農産物の輸入拡大を前提にして、輸入農産物との競争についてこられない農家を生産から締め出すという方向を示しました。国際競争力と市場原理、効率を物差しにした小泉農政改革の下で多くの農業者は将来に対して大きな不安を抱いています。江別市の目指す農業を堅持し、農業者が意欲と将来展望を持って営農に専念できるように、今こそ具体的なビジョンを示すのが行政の役割ではないでしょうか。そのためにも早急に農業振興計画を立てることが求められると思いますが、お考えを伺います。次に、学童保育について伺います。1番目に、学童保育のナショナル・ミニマムを作ることの必要性について伺います。2005年5月現在、学童保育は全国2,003市町村に1万5,309か所となり、前年より631か所と年々増え続けています。この背景には、働かざるを得ない、働き続けたい親やひとり親が急増し、放課後の子供の安全・安心の居場所の必要性が高まっていること、さらに今、子供たちが巻き込まれる悲惨な事件が多発する中で、多くの親たちから一層安全で安心できる子供たちの居場所が学童保育に期待されているからにほかなりません。このように学童保育の必要性について、社会的な共通認識ができつつある一方、学童保育がその役割を果たすためにはどのような内容が保障され、どのような条件整備が図られなければならないのかという点での理解はまだまだ不十分であり、国や市町村の制度、施策も大きく立ち後れていると言わざるを得ません。やっと政府は必要な地域すべてに整備していくという量的な拡大方針を打ち出しましたが、財政措置のある質的な拡充についての方針は明確ではありません。児童福祉法に明記されている遊び及び生活の場を学童保育に通うすべての子供たちに保障していくためには、国及び地方自治体が財政措置を伴った全国共通の設置、運営基準が必要です。学童保育のナショナル・ミニマム、どこでも達成しなければならない必要最低限の行政水準を作ること、そのことを強く国・道へ求めることの必要性についてどのようにお考えか伺います。2番目に、江別市の放課後児童会の運営基準の必要性について伺います。江別市の学童保育は、児童クラブと放課後児童会の2種類の形態で実施されています。児童クラブは、児童館の中に設置された、ほとんど内容的には放課後児童会と同様のものであり、3児童館で実施されています。一方、放課後児童会は、障がい児保育やこども広場を除き市内で11か所、現在、市直営の1か所も含め来年度からすべてが民間運営となります。これらの放課後児童会は運営主体、開設場所、開設日、開設時間、対象学年、保護者負担金などそれぞれ異なっており、受けられる保育内容も施設ごとに少しずつ異なっています。全国的には、待機児童の増加や定員の超過での大規模化などが問題になっていますが、江別市でも在籍児童数が増加し、この9月から10月現在、432名、11か所合計定員410名に対し22名の超過となっています。このうち2か所の児童会では、それぞれ定員を15名、19名と超過していますが、どちらの地域も人口増加中の新興住宅地にあること、開設時間が19時までであること、土曜日も開設していること、延長保育にも対応していることなど、働いている親たちの今の就労状況から見て、切実かつ緊急な要求にこたえる保育内容になっていることも一因かと思われます。一方、小学校低学年の子供たちが伸び伸びと安心して生活を送る施設という点から見れば、児童数が増えていくということは、例えば1人当たりの占有面積が少なくなり、生活の場としての条件の悪化が心配されます。江別市の放課後児童会に関する規定は、江別市放課後児童会運営費補助金交付規程に開設基準や設置基準が書かれていますが、あくまでも補助金の交付を受けるための規定にすぎません。放課後児童会が江別の子供たちに対し等しく安全・安心な生活の場の保障を、働く親たちに対しては等しく子育てと就労を支援するという役割を果たすためには、経営者の自助努力に多くを頼るのではなく、市の責任において一定の運営基準づくりと、そのための財政支援が必要だと考えるものですが、どのように認識されておられるのか伺います。3番目に、今後の江別市の放課後児童会の在り方について伺います。埼玉県では2004年3月、埼玉県放課後児童クラブ運営基準を策定しました。それは放課後児童クラブに対して、量的拡大とともに質的向上も求められるようになったこと。保育の質の向上を促進するために児童クラブの施設、設備、運営はこうあるべきという、児童クラブにかかわる関係者が共通理解を持つためのよりどころが必要と考えられたことから策定に至ったということです。さらに、その基準に照らして、児童クラブ関係者が各自の施設、設備、運営状況について点検し、その結果をすべて県民に公表することでレベルアップを促進することを目標にするということです。このように都道府県段階で学童保育の運営基準づくりが広がり、石川県も県エンゼルプランの一環として運営基準づくりを開始し、また、群馬県でも2005年度に運営基準の必要性の検討を始めたということです。国では三位一体の改革で補助金の削減・廃止の流れが強まっていますが、だからこそ市町村が学童保育についてどのような考え、方針を持っているかによって、その内容や質は大きな格差が生まれると考えます。江別市内のすべての学童保育が一人ひとりの子供にとって家庭に代わる生活の場であり、働く親たちが安心して子供たちを託せる場所であることが求められていると考えるものですが、今後の放課後児童会の在り方についてどのようなお考えをお持ちか伺います。以上で1回目の質問を終わらせていただきます。次ページ前ページこのページに関するお問い合わせ先議会事務局 総務課〒067-8674北海道江別市高砂町6番地江別市役所本庁舎3階Tel:011-381-1051Fax:011-381-1075お問い合わせはこちらから6 議事次第の続き一般質問の続き

答弁 市長 小川公人(市長は2007年3月まで)

吉本議員の一般質問にご答弁を申し上げます。まず、国の構造改革が市民にもたらした影響についての認識、税制改正の市民負担の実態についてというご質問でありますが、国・地方を通じた長期債務残高が平成17年度末で774兆円と見込まれる一方で、先進諸国の中でもアメリカに次いで低い国民負担率の現状から、国・地方を通じて受益と負担の在り方を見直す税財政改革は避けられないものと言われてきております。そうした中で、医療制度、年金制度、さらには交付税制度など歳出の改革が進められると同時に、税制を中心とする歳入の在り方についても見直しが進められてきております。今般の税制改正は、老年者控除、老年者非課税の段階的廃止など65歳以上の高齢者にかかわる部分が含まれており、現段階での江別市の平成18年度における試算としては、老年者控除では4,900人について6,000万円程度、それから老年者非課税の廃止では、180人について30万円程度の影響が見込まれるところであります。こうした税制改正は、高齢者がこれまでの支えるべき対象から社会共通の費用を広く公平に分かち、共に支え合うべき対象としてとらえ直すという考え方に基づくものであります。つまり、高齢者を支える社会基盤の整備が進むとともに、経済的にも健康面からも他の世代層と変わらない生活をしている高齢者が増える一方で、少子高齢化が急速に進む中で、勤労世帯の負担が増え続けるという現実的な問題があり、さらにはまた、現在の5人に1人が65歳以上という状況が、20年後には3人に1人が65歳以上という超高齢社会が到来しつつあるという時代背景から、見直しが必要であるとされるところであります。今般の改正は、国・地方を通じた租税体系全体の中で、全国一律に行われることとなりますが、高齢化の進展は本市においても例外ではなく、こうした社会的潮流を踏まえつつ、第5次総合計画を着実に推進する中で、超高齢社会を迎えるに当たっての新たなニーズに対応すべく、その優先度を見極めながら政策、施策を推進していくこととしておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。次に、農業問題についてでありますが、国は、去る10月27日、経営所得安定対策等大綱を決定したところでありますが、このうち品目横断的経営安定対策は、日本型直接支払制度とも言われ、これまで全農家を対象とした品目ごとの価格対策から、経営に着目して担い手に絞った対策に転換するもので、戦後の農業政策を根底から見直すものとされております。現在、国が主催する市町村やJA、土地改良区等を対象とした説明会が開催されている段階で、JA道央としても農業者への地域説明会や合意形成はこれからが本番と報告を受けているところであります。このような現状から、当市としましては、制度の全容を把握するとともに、制度改正が地域に及ぼす影響度や地域合意プロセスや意見を踏まえた上で関係団体等と協議し、担い手対策から除外されるおそれのある農家への支援に必要な措置を検討してまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。次に、江別産小麦を学校給食のパンに活用することにつきましては、今年度3回の予定でありますが、既に10月、12月に使用したほか、来年2月にも1回、江別産小麦100%のパンを学校給食に提供すると伺っております。子供たちの評判も良いことから、今後、給食費等の影響、小麦の供給量、流通制度の問題等もありますので、教育委員会はもとより、生産者や関係団体と調整する中で、江別産小麦100%のパン給食の回数増について検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。次に、農業振興計画につきましては、平成17年第1回定例会でご答弁申し上げた経緯がございますが、本年3月に、食料・農業・農村基本計画の見直しが閣議決定されて以降、6月の食育基本法の制定、9月には農業経営基盤強化促進法や農地法、それから特定農地貸付法等が改正され、国の構造改革の下で農業政策の大転換が始まろうとしております。したがいまして、農業振興計画の策定につきましては、第5次江別市総合計画の具体的アクション・プランとして位置付けし検討してまいりますが、国の農業政策の改革方向との関連、整合性を十分勘案し、現在、JA道央、関係機関とともに法改正に伴う農業経営基盤強化促進基本構想の策定や営農類型の在り方について協議、調整し、取り組んでいるところでありますので、ご理解を賜りたいと存じます。このほかにつきましては、助役ほかをもってご答弁を申し上げます。

答弁 助役 中川正志

私から職員の定数確保に関するご質問にお答え申し上げます。当市では、自主・自立が求められる分権時代を迎えまして、効率的な都市経営を進めるために、人口の増加や行政需要の複雑、多様化などに起因する職員増を行政改革大綱と定員管理計画に基づいて抑制してまいりました。これまで機構改革による組織のスリム化を進めてきたほか、職員採用の凍結の際には、臨時職員や非常勤職員を有効に活用し、人員不足を補いながら行政機能の維持を図るなどの措置を講じてきたことによりまして、行政改革大綱に盛り込んだ目標を平成16年度末までに達成することができたものでございます。今年度から団塊の世代の退職を目前に控える中で、行政機能を維持し、さらに市民サービスを向上させる目的で職員採用を再開いたしましたが、国庫補助負担金や地方交付税の削減など依然として厳しい財政状況が続いておりますことから、これまで以上に効率的な都市経営に努めなければならないものと考えております。このため、平成23年度までの間は、採用凍結措置後の職員数を上回らないことを基本にしつつ、現行の行政改革大綱の見直しによる定員に関する明確な数値目標の設定について検討を加えているところでございます。また、新年度の採用につきましては、各部の業務量の精査を行った上で、重点的かつ効率的に職員を配置することを基本にしており、今後も簡素な組織体制の確立を目指して計画的に職員を採用してまいる考えであります。以上でございます。

答弁 教育長 高橋侃(教育長は2008年6月まで)

私からご答弁申し上げます。初めに、学童保育にかかわって国や道に対してナショナル・ミニマムとして運営基準の設置を求めることについてでございますが、ご案内のとおり平成9年6月の児童福祉法の改正によって、放課後児童会は放課後児童健全育成事業として、児童福祉法及び社会福祉法に位置付けられました。しかし、現行の法制度では、一部補助制度の中に規定されているものがあるものの、事業の運営や施設等についての基準は明確にされておりませんで、各市町村の判断に任されている状況にございます。運営基準に関する動向といたしましては、全国学童保育連絡協議会が、その実態調査を2003年5月に報告して、2003年6月には、私たちが求める学童保育の設置・運営基準として発表されたところでございます。その後、埼玉県において、県下市町村と協議を重ねて運営基準を策定していることは承知してございます。いずれにいたしましても、放課後児童会は、昼間、保護者が労働などで家庭にいない児童の放課後の安定した遊びと生活の場の提供をしていくという大きな役割を担っておりますことから、まずは都道府県レベルでの統一的な考え方を示すことが大前提であると考えますことから、今後、道レベルの各種関係する会議の中で、吉本議員ご指摘の趣旨を反映させてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。次に、江別市の放課後児童会の運営基準の必要性についてでございますが、江別市放課後児童会運営費補助金交付規程の中で対象児童数、指導員の資格とか面積要件などについて開設基準として定めておりますが、今後の運営については、従来から情報交換等を行ってきております市内の放課後児童会民間連絡会との協議なども含めて、研究・検討してまいりたいと思いますのでご理解いただきたいと思います。次に、今後の放課後児童会の在り方についてでございますが、放課後児童健全育成事業の充実を図る中で、子供たちの放課後の安定した遊び及び生活の場の確保を図ることが大事だと思われますので、今後とも共働き、あるいはひとり親家庭の増加なども想定されますことから、その対象となる子供の置かれている家庭環境など、それぞれの状況に応じてきめ細かな保育内容になるように、先進事例などを参考にしながら江別市としては充実を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。以上でございます。

再質問 吉本和子

2回目の質問をさせていただきます。質問の内容は、最初に、税制改正に伴って市民負担の実態を市長が本当にご存じなのかどうなのかということを、今のご答弁を伺っていてちょっと疑問になりましたので、再度伺わせていただきたいと思います。ただいまのご答弁では、税制改正の必要性について、長期債務残高が774兆円にもなっているということ。それから、アメリカに次いで低い国民負担率であるということを挙げられました。しかし、一市民の立場から見て、また多くの市民がそうだと思うんですけれども、この国が常に言っている長期債務残高について、一体この借金はだれがつくったんだと、自分たちが決して頼んでつくってもらったわけではない。そのためにこんなに負担を増やされるのはかなわない、そんな声が今たくさん聞かれています。また、アメリカに次いで低い国民負担率を挙げられましたけれども、実際に手取り収入を見ますと、本当に今、国民は大変です。ですから、そういうような実態から見て、このことを理由に市長は挙げられたというふうに考えましたけれども、どうなのかと、市民は理解できるのだろうかと思いました。今、本当に市民の生活が大変だということを、今回の厚生常任委員会の中でも障がい者の問題が取り上げられましたけれども、本当に大変な実態が一杯出されてきています。そういうような市民の切実な声にしっかりと耳を傾けようというような、そんなお気持ちが残念ながら感じられなかったんですけれども、この辺について、これから市民負担がどんどん増えていくということを、その事実をしっかりと見据えて、市長がどのようにお考えなのか再度伺いたいと思います。それと、農業問題についてですけれども、これは要望としたいと思います。先ほど申し上げましたけれども、江別小麦が今、本当に全道的にも全国的にもネーム・バリューが広がって、随分と流通にも乗っかってきていて、全国的にも知名度が上がってきているというふうに聞いていますけれども、その割には、では江別市民が本当に江別小麦で作ったパンを日常的に食べられているのか、江別小麦で作ったラーメンが日常食べられているのかと言いますと、なかなかそうではない、そんな実態があるように思います。その一つには、先ほども申し上げましたけれども、小麦の流通体制の問題があって、なかなか市民の食卓に毎日上るほど値段が安くないという状況があります。そんな中で、是非行政として市民が自分たちの地元で作った小麦を使ったものが本当に食卓に上るような、そのような行政の仕組みづくりも検討していただければなというふうに思っております。また、市内には江別製粉の小ロットのF-shipという製粉機械もきちっと整備されています。十勝や北見が今、道内では本当に小麦の主要産地だと言われていますけれども、そういうところでさえ地元で作った小麦を小ロットで製粉するというシステムはないというふうに聞いております。そういう江別の特性も生かして、是非江別小麦を市内の一般の市民の食卓にも上るような、そんなシステムをつくっていただくように要望いたします。最後に、学童保育についての要望ですけれども、運営基準、設置基準のナショナル・ミニマムについて、道の方に働き掛けていきたいというふうなご答弁をうれしく思いましたけれども、特にもう一つ大きな問題は、やはり財政の問題があると思います。今、国が学童保育に対して出している補助金は、保育所に関する補助金とは雲泥の差があります。そういう意味では、是非この財政措置についても補助金の単価を上げていくように強く国に求めていくことと同時に、市としても学童保育の在り方、市民の子供たちを守るための学童保育に対して、市としても財政措置の支援を強く要望するものです。以上で2回目の質問を終わります。

答弁 市長 小川公人(市長は2007年3月まで)

吉本議員の再質問の中で、市民の痛みというか、市民のそういった状況にある大変さについて耳を傾けていないのではないかと、こういうご指摘でありますが、先ほどの最初のご答弁は国の構造改革、そしてまた、その考え方について申し上げているわけです。国の構造改革がもたらした影響うんぬんということでいろいろとご質問がありましたけれども、私は、国が債務として774兆円にも上る、これは事実ですから、そういう状況にある。そしてまた、国のとらえの中には、日本のこういった国民負担率ということは先進国で比較すると低い方、いい悪いは別にしてそういうとらえがあって、全体の税制等々見直し、税財政改革は避けられないと、そういう方向に来ているということを私は申し上げたのであって、私の考えを申し上げたわけではなくて、大きく国の流れはそういう方向に行っているということを申し上げている。私は、是非はともかく、もちろん国にもいろんな機会を通じて、北海道市長会、全国市長会を通じて国に要望することもありますけれども、それはそれとしてやっていますけれども、限られた、与えられた条件の中で泣き言を言うわけにもいかない。もちろん要望すること、見直しをすること、改善することは言いますけれども、しかし、現状で限られた、与えられた条件の中でどう歳出を、市民のニーズをどうとらえるかということを考えてきたつもりでありますし、限られた財源の中で取捨選択、優先順位をどうするかということで、あれもこれもという時代ではないということは申し上げてきました。その中で、選択をさせていただいて取り組んできていると、こういうことで、皆さんのご苦労、市民の皆さんが厳しい状況にあるということは、私は十分承知しているつもりでありますけれども、その中で、またこれからも十分その辺の中で政策選択については意を用いて取り組んでいきたいと、こう思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

出典:江別市議会 平成17年第4回定例会 2005年12月16日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる