美幌町議会 平成30年第9回定例会 2018年12月4日
(1)福祉灯油の実施について/(2)国民健康保険の抜本的改革について/(3)国連家族農業10年決議への対応について
2018年12月4日、美幌町議会の一般質問で、大江道男議員が「福祉灯油の実施について」「国民健康保険の抜本的改革について」「国連家族農業10年決議への対応について」について質問し、町長 土谷耕治、民生部長 高崎利明、経済部長 矢萩浩が答弁しました。
- 質問者
- 大江道男 議員
- 答弁者
- 町長 土谷耕治、民生部長 高崎利明、経済部長 矢萩浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 大江道男
私は、通告しております3項目につきまして質問をいたします。最初は、福祉灯油の実施についてであります。11月上旬、美幌町内の宅配灯油価格が11店舗平均で104.9円と100円を大きく超えたところであります。灯油価格は、ことし6月の98円70銭以来高どまりし、9月、99円70銭、10月、99円90銭と値上げが続いておりまして、私といたしましては、12月補正予算で福祉灯油の実施を期待していたところでございますが、現在実施が見送られております。市町村が実施する福祉灯油に対して、北海道は地域づくり総合交付金で2分の1以内の助成を行っておりまして、そういう点でも早急に実施すべきものと考えます。また、灯油価格は、昨年来長期に高騰を続けておりまして、全道各地で福祉灯油が実施されております。支給単価の引き上げも含めて、福祉灯油実施の考えをお伺いいたします。2項目めは、国民健康保険の抜本的改革についてであります。美幌町の国民健康保険加入者、これは世帯でありますが、平成29年度決算において21%が無所得者で占められるなど、国民健康保険加入世帯の貧困化、高齢化の中で、所得に関係なく課税される均等割(人数割)、平等割(世帯割)を含めて、他の保険制度と比べて割り高でございます。負担が大変重い医療保険制度となっておりまして、持続可能な国保制度への改善が急務となっております。以下の項目について、町長の御見解をお伺いいたします。一つは、国民健康保険税が他の医療保険と比較して割高であることについてであります。全国的には1人当たり国保税、国保料は、協会けんぽの1.3倍、組合健保の1.7倍と割高でありまして、各地で高過ぎて払えないとの悲鳴が上がっておりまして、美幌町も同様です。美幌町の国民健康保険税を他の医療保険と比較すると、平均でどの程度の倍率となっているかお示しいただきたいと思います。2点目は、国民健康保険加入者の貧困化、高齢化についてであります。国民健康保険加入者の構成は、以前は過半数が農業者、自営業者でございました。今は8割が無職と非正規労働者などの被用者と言われております。担税力が大きく低下していることは明らかですが、美幌町の国保加入者の構成はどのようになっているかお示しいただきたいと思います。3点目は、国民健康保険税の均等割、平等割についてであります。低所得世帯の国民健康保険税負担を重くする最大の要因が、家族の人数に応じて課税する均等割であり、世帯ごとに課税する平等割であります。所得にかかわらず、人の頭数に応じて課税する人頭税は、時代錯誤の逆進的な課税との認識はございますか、伺います。4点目は、国民健康保険税免除制度についてであります。災害など一時的な所得減少に対応した免除制度はありますが、恒常的な貧困世帯に対する免除制度がないことについてどのように認識されているのかお伺いをいたします。3項目めは、国連家族農業10年決議への対応についてであります。昨年12月20日、国連総会で2019年から2028年を家族農業の10年とすることを決議いたしまして、各国政府に対して、家族農業を基本にした法と施策、プログラムの作成と実施を呼びかけ、ことし9月には、国連人権理事会で家族農業を後押しする農民の権利宣言が可決されました。世界の食料生産の約8割を家族農業が担っておりまして、企業的収奪型農業の弊害を廃して家族経営農業の生産力と所得の向上、生態系の維持、食糧増産と農村雇用の増大などは、農業を基幹産業とする美幌町にもまさに当てはまる内容であります。食料自給率が今日38%、農村部での離農、人口減、高齢化で深刻な状況を迎える日本でこそ、農山漁村をよみがえらせるための10年として取り組まれるべきものだと考えるものであります。そこで、美幌町での以下の取り組みの考え方についてお伺いいたします。一つは、食料自給率の向上、農山漁村の再生、復権のために、国連家族農業の10年決議を町民や各団体へ宣伝、啓発すること。2点目は、家族農業を基本にした美幌町の農林業活性化の生きた計画を全町民の知恵を結集して作成すること。3点目は、政府に対し、決議に即した農政の実現を働きかけること。以上、第1回目の質問といたします。
答弁 町長 土谷耕治(町長は2019年3月まで)
大江議員の質問にお答えをしたいと思います。まず初めに、福祉灯油の実施についてでありますが、灯油価格の高騰により、過去に本町では平成19年度、平成20年度、平成24年度、平成25年度及び平成26年度においては、福祉灯油等の助成事業を実施しております。北海道消費者協会調べでは、平成30年11月20日現在、本町の宅配灯油価格は104円95銭であり、100円を超えたのは平成26年11月以来4年ぶりとなっております。また、平成26年度の事業実施前においては、110円に迫る価格上昇が見られましたが、事業開始後には70円台まで急落するなど、事業を進める上では原油価格が大きく左右するため、改めて実施の難しさを考えさせられる事業でありました。その後、平成28年1月には60円台を割る勢いで下落が続き、以降は上昇や下落を繰り返し、平成29年11月より徐々に上昇し、現在の高どまり状態となっております。なお、現在も100円を超えておりますが、原油価格は下降傾向にあることから、引き続き、価格動向に注視している状況であります。他方、北海道が実施する地域づくり総合交付金の助成は、交付基準額に対して2分の1以内が実施年度に交付され、本町の場合は最大60万円の交付となります。こうした財政事情から、実施に当たっては多額の一般財源を要するため、特に慎重な判断が必要となります。御質問の支給単価の引き上げも含め、福祉灯油実施の考えでありますが、今後とも情勢を見守りながら情報収集に努めていき、今後、急激な価格上昇の時勢にあると判断した場合には、支給対象者及び支給単価などを再考し、実施検討を行ってまいりますので、御理解賜りますようお願いをいたしたいと思います。次に、国民健康保険の抜本的改革についてでありますが、一つ目の御質問の、国民健康保険税が他の医療保険と比較して割高であることについてでありますが、美幌町の国民健康保険加入者平均所得をもとに、同一条件で試算したところ、協会けんぽの1.4倍、組合健保の1.6倍となっております。国民健康保険税では、扶養という概念はなく、世帯内の加入者数によって保険税が増減し、一方、協会けんぽ、組合健保では、認定範囲内の親族を扶養することができることから、加入者数に関係なく、保険料は変わらず、また、事業主も2分の1負担する制度であり、家族構成や所得などによっては、保険税との負担に差が生じることとなります。次に、二つ目の御質問の、国民健康保険加入者の貧困化、高齢化についてでありますが、国民健康保険の被保険者の構成につきましては、課税資料に基づく所得区分で大きく分けますと、給与及び年金所得者が50%、農業及び事業所得者が30%、その他20%といった状況になっております。次に、三つ目の御質問の、国民健康保険税の均等割、平等割についてでありますが、国民健康保険税につきましては、所得割と資産割の応能分保険税と、均等割と平等割の応益分保険税とで課税されております。御質問の応益分保険税についてでありますが、平等割については各世帯一定額で等しく負担をいただいているものですが、世帯内の被保険者数に応じて負担をいただいております均等割につきましては、必要な医療費負担について、その受益に見合う負担を被保険者数を基礎として負担していただく仕組みであり、一定の合理性があるものと考えております。しかしながら、負担能力に関係しない子供に対する均等割課税のあり方については、検討の必要性はあると認識しているところであり、全国町村会や全国知事会などからも国へ要望がされているところであります。一方、見直しを行う際には、国民健康保険会計の持続可能な財政運営のため、制度として軽減措置に伴うさまざまな国からの財政支援は必要不可欠であります。今後も、国に対して新たな軽減措置の導入、あわせて軽減措置に伴う財政支援の方策を講じていただけるよう、意見具申してまいるとともに、今後の制度改正等の動向にも注視して、適切に対応してまいりたいと考えております。最後、四つ目の御質問の、国民健康保険税免除制度についてでありますが、現在、国民健康保険税の負担軽減及び免除につきましては、それぞれの所得に応じ、国の法定軽減制度、7割、5割、2割軽減による負担軽減措置、さらには低所得者層への救済措置として、町独自の減免措置も講じているところであります。低所得者に対するさらなる負担軽減措置の拡充につきましては、国民健康保険会計の持続可能な財政運営のため、国からの財政支援が必要不可欠であります。財政支援策のない中での軽減措置拡充は、軽減した分について、結果として中間所得者への負担増嵩につながることからも、慎重に考えてまいりたいと思っているところでございます。引き続き、財源措置を含めた軽減制度の導入について、国に求めていくとともに、低所得者や生活困窮者に対する対応については、納付相談を通じ、状況把握を十分に行い、また、福祉制度の活用につなぐなど、担当間の連携をより一層密にし、しっかりと対応することが重要と考えているところでございますので、御理解のほどをよろしくお願いをしたいと、そのように思います。次に、国連家族農業10年決議への対応についてでありますが、2017年の国連総会において、2019年から2028年を家族農業の10年として定め、加盟国及び関係機関などに対し、食料安全保障確保と貧困、飢餓撲滅に大きな役割を果たしている家族農業に係る施策の推進、知見の共有などを求めているものであります。世界では、8億人以上が飢餓に苦しみ、また、極端な貧困層の8割近くが農村地域で暮らし、農業に従事しております。このため、小規模農家、農業者の自立への支援が農民生活を改善し、貧困を終わらせる鍵として、国連決議に至ったと理解しているところであります。1点目の食料自給率の向上、農山漁村の再生、復権のために、国連家族農業の10年決議を町民や各団体へ宣伝、啓発することとの御質問ですが、11月に開催された第29回JA北海道大会では、北海道農業は、消費者が求める幅広いニーズにこたえ、食料供給基地としての役割を担うにふさわしい所得を確保する農業を目指すと決議され、JA組合員などグループ内外に発信し、宣伝、啓発に努めているところであります。2点目の家族農業を基本とした美幌町の農林業活性化の生きた計画を全町民の知恵を結集して作成することとの御質問ですが、本町の第5次美幌町農業振興計画は、第6期美幌町総合計画の農業経営に関する支援体制の充実、家族経営協定の推進など、各施策を基本に農業の現状と課題を踏まえた中、JAの地域農業振興計画と整合性を図りながら、農業振興に向けた計画を策定しているところであります。また、JAびほろが策定した第8次美幌地域農業振興計画、中期経営計画では、組合員の意向調査を踏まえ、農業所得の増大などの取り組みを含め、計画が策定されていると伺っております。3点目の政府に対して決議に即した農政の実現を働きかけることについてでございますが、国は食料・農業・農村基本法に基づき、家族農業経営の活性化を図るとしており、さまざまな施策が講じられているところであります。本町においても、産地パワーアップ事業、経営体育成支援事業などを通して、所得向上の実現に向けた施策に取り組んでおりますが、今後は町村会、管内活性化期成会などと協議をしながら、働きかけについて考えていきたいと思っております。以上、答弁をさせていただきました。よろしくお願いいたしたいと思います。
再質問 2番 大江道男
最初に福祉灯油の実施について、再質問をさせていただきます。美幌町は、25年度、26年度に実施して、その後、27年度、28年度、29年度、今30年度の経過中でありますが、美幌町が実施してこなかったこの期間に、全道的には半分の市町村が福祉灯油を実施しているのではないかと思うのですが、その条件については、担当としてつかまえておられるでしょうか。
答弁 民生部長 高崎利明(民生部長は2019年6月まで)
ただいま御質問のありました全道の福祉灯油の支給状況につきましては、捉えておりませんので、よろしくお願いいたします。
再質問 2番 大江道男
道が把握しております福祉灯油、平成25年度から平成29年度の実施状況、実績で、美幌町が実施してこなかった平成27年には97市町村、これは分母が176市町村なので55%、平成28年度87市町村、49%、平成29年度で96市町村、53.6%、こういう実施状況でありまして、美幌町の福祉灯油の実施は、非常に慎重な姿勢を感じることができるわけでございます。どこでもその大部分が、地域づくり総合交付金を活用しているということで、十分ではありませんけれど、道のバックアップもあるということで実施されているという状況のもとで、確かに従来の判断基準は、宅配の灯油が100円を超えたら実施しようという方向性が出ていたことは事実ですが、全道的には、必ずしも100円にこだわっていないということも押さえていただければと思います。そこで、再度質問いたしますが、私はこの間、全道各市町村が灯油の値上がりに敏感に応えているという背景に、低所得者の苦しい生活状況があるのではないかというように思います。美幌町も福祉灯油は町民税非課税世帯というのがベースになっておりまして、そういう点で言えば、例えば、国民年金の受給額が平均で年間66万円であります。過去5年間の推移を見ますと、過去の物価スライドを停止するということで、マイナス2.9%、その後、マクロ経済スライドの発動でマイナス0.9%、あわせてマイナス3.8%という状況です。そうしますと、年間66万円で計算すると年間2万5,000円の収入減という状況にさらされているということを踏まえて、灯油価格が高どまりしているということに目を向けて、実施しているのだろうというように思います。美幌町では、ごく最近の動きで言えば、11月と比べて5円程度下がっているということは見えておりますが、それにしても99円何十銭か、100円何銭かという非常に高いという状況に変わりがないわけでありまして、27、28、29年度美幌町が実施していない段階でも全道的には半数の市町村、あるいは、それ以上の市町村が実施しているということを捉えて、やはり早急に町長が決断される必要があるのではないかと思うのですが、いかがでしょう。
答弁 町長 土谷耕治(町長は2019年3月まで)
1回目の答弁でもさせていただきましたけれども、この地域づくり総合交付金、これについては60万円ぐらいだということであります。それで、全体の支給額を見ますと、平成19年度は310万8,000円、平成20年度は700万3,000円、そして、平成24年度が724万円、平成25年度が750万5,000円、平成26年度が778万円ということで、おおむね680万円から690万円ぐらいを一般財源で持ち出すという結果になっております。それで、今後の見通しもいろいろ為替だとか、産油国の政治状況だとか、いろいろあって、これは乱高下したりするのでしょうけれども、どうも下がりつつあるのではないかという予測であります。そして、価格の変動も変わったそうであります。価格をどういうふうに決めるかというのは、その方式が変わったようでありますので、いずれにいたしましても、需要と供給のバランスの中でどう決まっていくかということだろうと思いますけれども、下げどまりつつあるということでありますので、その推移を見ながら情報収集に努めて、そして、上昇の時勢にあると判断した場合には、即対応できるような準備をしなければいけないと、そのように思っているところでございます。
再質問 2番 大江道男
ぜひ、100円にあえてこだわらないで、相当厳しい状況にあるのだということに注目しながら、早急に御決断をいただければと思います。時間の関係がありますので、次の国民健康保険に移りたいと思います。美幌町の国保の加入世帯数ですが、平成29年度決算で37.3%であります。世帯数の約4割が国保に加入しているということです。中小企業労働者が加入する協会けんぽ、大企業労働者が加入する組合健保と比較して、保険税が美幌でも国保は1.4倍、あるいは、1.6倍と高くなっているのだということが最初の答弁で示されました。高過ぎる国保税が加入者の暮らしを苦しめて、同時に、国保制度の根幹を今日揺るがす事態ということで、全国知事会、全国市長会、全国町村会がこぞって政府に対して1兆円の国費助成の増額を求めています。そこで、全町民の立場で考えた場合に、今は国保に加入していない、協会けんぽ、組合健保、あるいは、役場職員の共済組合に加入する労働者も、やがて、退職すれば国民皆保険制度でありますので、必ず国保に加入せざるを得ないという状況でございまして、その国保の税負担が非常に重いということで言えば、全町民、あるいは、全国民の共通の課題になっていると、こういうふうに考えていただく必要があると私は思います。しかし、大部分の町民は、それは国保加入者の問題であって自分の問題ではないと、そういうふうに見ているなと、そういうようなことで、実は質問を考えたところでございます。土谷町長は、今期で引退されると記者会見されましたので、いろんなしがらみを余り気にしないで、この際、考えてきたこと、考えていることを忌憚なく御答弁していただこうという思いもありまして、質問をいたしたいと思います。その一つは、国保は、ほかの医療保険制度と比較して、なぜ税負担が重くなるのかということについてお聞きしたいと思います。私は、加入者の平均年齢が高いということに大きな問題点というか、特徴があるのではないかと思っています。平成26年度の全国比較が昨夜手に入りましたので、ここでは、国保の加入者は平均年齢が51.5歳、協会けんぽは36.7歳、組合健保34.3歳、実に15歳から17歳も国保の加入者は高齢というふうになっています。その中で、65歳から74歳のいわゆる高齢者の割合はどうだということで見ますと、国保は37.8%を高齢者が占めている。協会けんぽは6%、6分の1です。組合健保は3%、12分の1、役場職員の共済組合では、1.5%、25分の1。最も医療費がかかる高齢者がほとんど入っていないということで、現職の労働者が加入しているどの医療保険も、自動的に安くなっているということがあるのではないか、平均医療費が高いと、結果として、そこがあるのではないか。1人当たり医療費もこのデータでは、国保は33万3,000円、協会けんぽ16万7,000円、組合健保14万9,000円、国保は2倍です。あるいは、2.2倍も国保が高いということです。構造的な問題を抱えている。役場職員などが加入する共済組合も、医療費は15万2,000円で、国保はその2.2倍です。だから結果としては、医療費が高くなるから負担はせざるを得ないと、誰が負担するかは別にして、そもそも物すごく高いということです。平成26年度のデータですが、美幌町でも医療費を見ましたら、国保では1人36万円です。若干全国よりも高いということですが、結局、平均年齢が高くて、医療費が高くて、それを何とかしなければならないという状況が特徴的にあるというふうに思うのですが、これは避けられないと思うのです。退職者が入ってくる、無職者が入ってくる、当然高齢であるということで、有病率も高ければ、病の程度もどんどん多くなるというようなことですが、こういうことをほとんど国保加入者も知らされないし、全町民は知らない。まして、全国民はさらさら知らないということで、そういうときに、1兆円の税負担をふやしてくれ、国庫負担をふやしてくれと言っても、何を言っているのだというふうにしか国民の目には、耳には届かないのではないか。そういう点で、実態を正確に知らせる、警鐘を打ち鳴らすということが必要ではないかと思うのですが、町長いかがですか。
答弁 町長 土谷耕治(町長は2019年3月まで)
これは、制度的な問題だと思います。それぞれの国民健康保険、あるいは、協会けんぽ、それから、組合健保、これはそれぞれのシステムが違うので、保険料なり、保険税なり、いただく根拠が違うので、なかなか比較としては難しいのですけれども、ただ、先ほど、私は答弁させていただきましたけれども、同一条件で試算したところ、1.4倍、1.6倍ということであります。それに対して、国もやはり財政支援をしているということであります。もちろん町のほうも国民皆保険ということで、どれかの保険にまず国民の皆さんは入っていただこうということで、その受け皿の一つとして国民健康保険があると思います。そんな中で、制度の比較になりますけれども、公費負担額が、国が3兆5,502億円ということであります。これが市町村の国保に対する負担であります。一方、協会けんぽについては全額負担ということで1兆1,227億円ということであります。そして、組合健保が739億円で、これも全額国費ということであります。このほか、組合健保については事業主が2分の1を持つということでありますので、国保については、まだまだ改善点はあると思います。1回目で答弁させていただきましたけれども、加入者数の中に担税力のない子供の部分を入れているだとか、そういったことが今後の改善点だろうと思いますし、また、資産割についても、一般的にはやはり居住用財産が圧倒的に多いと思います。そんな中、これに対する課税を行うということは、果たしてどうなのかこれも今後の課題であると、そのように思っております。
再質問 2番 大江道男
私は、他の保険制度と比較して高齢者の加入率がぐんと多いというところに国保の厳しさがあるというふうに思います。ちなみに、たまたま手に入ったので御紹介します。非常にいいデータがありました。本州の船橋市がつくったものですが、この中に国保も高いけれども後期高齢者医療制度はもっと高いと、国保の加入者の平均が51.5歳に対して、82.3歳なので、国保の1人当たり医療費は33万3,000円だが、後期高齢者医療は93万2,000円だということです。やはり、年齢が高くなればなるほど急速に医療費は上がるのだということを証明したことになると思うのです。共済組合は、65歳から74歳の割合が1.5%なので、1人当たり医療費は15万2,000円です。ということは、目に見えているわけです。こういう構造を、私は大至急加入者にも知らせるし、町民にも知らせて、いずれはあなた方が入る国民健康保険なので、制度が成り立たなくなったら大変だよと、しかも、法律で徴収を義務づけています。私は、担税力のない子供も含めて人頭割で保険税が決められているというやり方は、ある意味で合理的なように霞が関は思っていると思うのですけれど、負担させられる加入者は大変です。子供をいっぱい産んで、育てろと言われて、育てようとしたら1人頭幾らと割り当てですよね。税の始まりの人頭割そのものです。こういうことをさせないようにするために、全国の知事会や市長会や町村会が、1兆円増額してくれというのは根拠があるのだなと思うのです。均等割と世帯割、これを合算すると大体1兆円なのです。法律で均等割は決められているので、法改正、国の政治で決めてもらわなければならないですけれども、この二つがなくなったら、中小企業労働者が入っている協会けんぽとほぼ同額になるのです。そういう点では、すごく大事な提案を地方団体がしているのだということを、やはり声を大にして、残りの任期で十分説明をしていただく必要があるのではないかと思うのですが、いかがですか。
答弁 町長 土谷耕治(町長は2019年3月まで)
この国民皆保険ということ自体は、僕は理念として間違いではないのではないかと思っております。あとは、国がどういう手だてをしてくれるかというところが非常に問題だと思います。昔から言われている国保の組織自体は、高齢者が入ってくる、担税力の少ない方が多いと、これは組織的な宿命的な話ではないかと言われているところでありますけれども、いずれにしても、その中で生活をし、そして、その中で保険証を使い、さまざまな不安から抜け出すために、やはり病院にかかったりということはあると思いますので、これらにどう対処するかは極めて大きな問題だと思っております。そんな中、私に与えられた後5カ月ありますけれども、この中で、ものを言う時はしっかりと声を上げていきたいと、そのように思っているところでございます。
再質問 2番 大江道男
時間がありませんので、紹介程度にしたいというふうに思うのですが、同じ平成26年度の比較の中で、それぞれの医療保険加入者の1人当たり平均所得も示されています。1人当たり医療費が1番かかっている国民健康保険が、1人頭86万円です。一方で、協会けんぽは142万円、組合健保207万円、共済組合230万円。国保は、それぞれの6割、4割、3割7分しか1人平均の所得がない、分母が大きくて、支払う懐がどんと小さいということで、これでは成り立たない。そのことを、国保加入者も大いに問題にして口に出していかなければならないのだけれども、やはり、残りの7割以上、6割以上の人たちが、あすの我が問題だということで、こんなばかげたことを許していいのかと、あしたは私が国保に加入するのだということを、大いに、例えば、年が明けたら参議院選挙があります。国政の大事な課題ではないですか。地方は悲鳴を上げているけれど、わしは知らんという人は、やはり退いていただくという、地方からドスを聞かせていく必要が、この点でもあるのではないかというように思っています。いろいろお聞きしたいことはあるのですけれど、残り10分程度しかないので、そのことは追加で申し上げて、ぜひ、残りの任期期間中、担当者も、町長も多いに頑張って、周知、啓発していただければということで、次に移りたいと思います。国連家族農業10年の問題です。実は、去年の暮れにこの決議が示されたことに対して、第2次世界大戦後の国際農業開発政策が根本的に違って、方向が変わったと研究者が言っているのです。そういう大変な転換を迎えているというふうに思います。国連の機関がまとめたものでは、アメリカを含む世界81カ国の農家のうち、耕作面積が20ヘクタール未満の割合の農家は98.4%、大部分です。世界を養う農家の大部分は、小規模家族経営だということが国際的な機関で認められました。ここで、小規模家族農業というのは、FAOでは、農業労働力の大部分を家族労働力が占めている農林漁業と定義しておりまして、例えば、法人であったとしても労働力の過半を家族労働力で賄っている場合、その法人も家族農業ということで認めようということです。したがって、美幌町や北海道などのほとんどの農業生産者は、家族農業ということになって、そこが農政の主役だとして国が国際協定を結ぼうとしたら、その主役の意見を聞かなければならないとなったのです。そうしたら、TPP、日本とヨーロッパのEPA、それから、今度、TAGとか勝手なことを言っていますけれど、日米FTA、これらに対して、日本の農家の98%を占めている家族農業者が、安倍農政は評価しない、官邸主導の農政で評価できないということで、これは、ことし10月の農業新聞に載った、安倍農政は評価できない73.4%、もうとっくの昔に安倍農政というのは、世界の流れと全く逆方向を行っているということで、農政の主役の農家は見切りをつけている。その人たちが、国の農政をどうするかを決める主役だということが、国連で認められて、昨年4月は、ヨーロッパ連合がこの流れを議決しているのです。世界の体制は、一握りの多国籍企業とか、そういうものでは全くないということを、この情報を手に入れた全国の農村地域の自治体としては、JAに何かを委ねるのではなくて、自治体として我が意を得たりということで、今動かなければならないのではないかというように思うのですが、多分、決議に反対した国は1国もないのです。日本も賛成して、提案者にもなっている。しかし、多分、国からも、北海道庁からもこの10年間をどういうふうにやるのかとういう指針は示されていないのではないかと思うのですが、いかがですか。担当部長、わかりますか。
答弁 経済部長 矢萩浩(経済部長は2019年6月まで)
北海道のほうからは、指針は示されていないものと認識しております。
再質問 2番 大江道男
やはり、私はそう思っています。やっていることが、日本の家族農業をそんなのなくてもいいのだというふうに位置づけている安倍政権のもとで、絶対にこのように取り組もうじゃないかということは、10年たってもないというふうに思います。しかし、今から約4年前の町長選挙で、農家の方が演壇で言われましたよね。美幌町の人口は、かつて2万6,000人いたが、今2万人を切ろうとしている。6,000人とは誰か。農業者が減ったのだと言っていましたが、そうなのだと思うのです。農業では暮らせないということで、離農をせざるを得なかった。これからも、もっともっとそうなるのだろうと思います。その流れに待ったをかけるとすれば、やはり家族農業こそ大事なのだということを言っていく必要があるのだろうなということで、質問といたしましては、政府も、それから主要なマスコミも、このことについては一切国民に知らせようとしていない、そういう中で、国際的には、TPP11、それから、日欧EPA、これを締結しようとしています。年明けには、アメリカとの間でTAGと言っていますけれど、事実上の自由貿易協定FTAです。これが始まろうとしています。国内的には、農地法をかえて、農協法かえて、種子法もかえて、種は大きな企業から買わざるを得ないというような状況にしていて、家族農業を壊している農政のもとで、地方は一致団結して家族農業を守らなければならないということで、ねじり鉢巻きで反旗を翻さざるを得ないという状況のもとなので、私は、町長の残りの任期は、大いに頑張っていただきたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 土谷耕治(町長は2019年3月まで)
今、美幌町を見ても法人化、あるいは、法人化しても1家1法人みたいなところがあります。それについては、やはり家族農業が基本でありますし、それから、法人化は今美幌町ではなかなか難しいと思いますけれども、それでも、やはり家族農業をベースにして、どういうふうに広げていくかというようなことが大きな問題だと私は思っております。そういった意味で、私の任期はあと5カ月しかありませんけれども、いずれにしましても、さまざまな課題があるわけでありますから、それに向かってしっかりと取り組みをして、次の世代に引き継いでまいりたいと、そのように思っております。以上でございます。