網走市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月12日
さきに通告させていただきました3項目について
2023年12月12日、網走市議会の一般質問で、永本浩子議員が「さきに通告させていただきました3項目について」質問し、健康福祉部長 結城慎二、市民環境部長 田邊雄三が答弁しました。
- 質問者
- 永本浩子 議員
- 答弁者
- 健康福祉部長 結城慎二、市民環境部長 田邊雄三
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 永本浩子
-登壇- 公明クラブの永本でございます。私はさきに通告させていただきました3項目について質問させていただきます。それでは、1項目めの終活支援についてお伺いいたします。「おひとりさま」と呼ばれる単身高齢者は、この20年で倍増し、国全体で約670万人となり、2040年には約900万人に達する見込みだと言われております。町内会や身近な人たちを見ても、伴侶を亡くしおひとりさまになった高齢者が、ここ数年で本当に増えたと実感しております。また、団塊の世代の皆様が全員75歳以上の後期高齢者になる2025年まであと1年となり、それに伴い一気に単身高齢者も増えることが容易に想像できますが、当市における単身高齢者の人数の推移と今後の見込みをお伺いいたします。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
単身高齢者の人数の推移についてでありますが、住民基本台帳上の単身高齢者世帯数は、令和5年10月末時点で3,682世帯となっております。ただし、住所が同一でも世帯を分けて単身となっている場合もありますので、実態とは乖離しているものと考えております。実態として、国勢調査の結果では、平成22年が1,672世帯、平成27年が2,169世帯、令和2年が2,383世帯となっております。今後は高齢者の中でも75歳以上の後期高齢者人口が増加していく見込みであることから、単身高齢者世帯数も増加していくと推測をしております。
質問 永本浩子
ただいま数字を教えていただきましたけれども、確実に増えているというのが実感であり、平成22年からすると約倍以上になっているということで、今後さらにまた増えてくる傾向は止めることができないと認識させていただきました。また、単身者となっても近くにお子さんや親族など頼れる家族がいる場合はいいのですが、そうした家族がいない場合は孤独死となってしまったり、亡くなった後遺体を引き取る人がいなければ無縁遺骨となってしまいます。総務省の調査では、全国の市区町村が保管する無縁遺骨は2021年10月時点で約6万柱に上り、毎年増加しているとのことです。当市では孤独死や無縁遺骨となってしまった方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。また、そういう場合はどのように対処されているのでしょうか、お伺いいたします。
答弁 市民環境部長 田邊雄三
現在市で預かっている無縁遺骨は20体あり、新規に預かる、または申出のあった親族などに返還するといったことも含め、例年20体前後は預かっている状況となっております。無縁遺骨は一定の期間は市で保管し、親族が不存在または氏名不詳などの理由で引取りを見込めない場合は、潮見墓園の供養塔に埋葬をしております。
質問 永本浩子
当市といたしまして20体ということで、引取手がいて減ってもまた無縁遺骨が出て、20体前後をずっと推移をしているということかと思います。超高齢化社会を迎えようとしている今、家族の有無にかかわらず誰もが安心して生きていくことができ、亡くなった後も御本人の尊厳が守られる仕組みが必要なのではないかと考えます。全国ではこうした課題と向き合い、一人一人の尊厳を守る終活支援に取り組む自治体が増えております。一番多い支援策はエンディングノートの無料配布です。自治体ごとに名称も様々で、「わたしの覚え書き」とか「私の人生手帳」「私の老い支度」「人生の終わりを考えるエンディングノート」「おひとりさまの生き方・暮らし方ノート」など、全国で300近くの自治体が配布を行っているようです。当市におきましても、まずこのエンディングノートの無料配布を行ってはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
エンディングノートの無料配布についてでありますが、人生の最期について考える活動である終活の一つとして、エンディングノートの作成への関心が全国的に広がっていると認識をしております。エンディングノートは遺言書のような法的効力はありませんが、自分自身に万が一のことがあったときに備えて、自分自身に関する様々な情報や希望をまとめて記載することができるものであり、現在多種多様なものが市販をされている状況です。当市におきましては、自分自身の歴史を振り返り今後安心して生活をするための学びという観点から、社会教育課において、令和3年度に寿大学学生を対象にエンディングノートを作成し配布した実績がございます。終活を考えるきっかけとして、エンディングノートの活用は有効であると認識しておりますが、市民全体への配布につきましては、配布希望の有無や効果、また他市の状況等を研究してまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
エンディングノートに関しては、有効ではあるけれども配布の仕方等も検討するということで、一度寿大学でも配布していただいたということでした。このエンディングノートなのですが、配っただけではなかなか記入が進まないというのが実態ではないかと思います。自分が買いたいと思って買った方は別かとは思いますけれども、しかし、死はいつ訪れるかわからないものですので、そのためにもエンディングノートは大切になるかと思います。終活を考えるきっかけづくりとして、ぜひ終活セミナーを開催していただければと思います。そして、セミナー参加者にエンディングノートを配布していただければ、取組の周知と同時に終活を自分ごとにし、具体的な行動に結びつけることができるのではないでしょうか。また、一人だとなかなか進まなくても、老人会やふれあいの家などと連携しながら、同じ年代の人たちが集まるところで持ち寄って書いてみるという方法もあるかと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
終活セミナーの開催についてでありますが、当市におきましては、学びという観点から社会教育課において、平成28年度に寿大学学生を対象に開催をした実績がございます。また、過去には網走市社会福祉協議会において、ボランティアや市民後見人を対象に、終活を含めたライフプランに係る講座が開催をされました。今後につきましては、関係機関、部署と連携をしながら、エンディングノートの活用を含めた終活を学ぶ機会について検討をして、併せて、高齢者ふれあいの家など通いの場の参加者を通じてニーズを把握してまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
過去にも2回ほど開催していただいているということでしたけれども、先ほどの数値にも表れているとおり、おひとりさまと言われる単身高齢者はどんどん増えているという現状を見ると、ぜひまたこの辺でもう一度こういった取組も大切になるかと思いますので、ぜひ検討をお願いしたいと思います。また、全国に先駆けて終活支援を始めた神奈川県横須賀市では、引取手のいない遺骨がこの30年間で5倍に増えているそうです。その多くは生前の身元がわかっている一般市民で、本人は葬儀費用もためていたのに、親族が見つからず、結局市が葬儀のない火葬である直葬にせざるを得ないケースもあったそうです。以前は、住民票や戸籍から親族の氏名と住所を調べ、電話番号案内で照会すれば連絡がつきましたが、携帯電話が普及し、固定電話が減ったことで、親族への電話連絡が難しくなっているというのが現状です。こうした背景を受け、横須賀市はエンディングノートの配布のほかに、二つの終活支援事業を行っております。一つは、エンディングプランサポート事業です。これは利用者が市の協力葬儀社と生前契約を結び、費用を預けると、亡くなった後は市と協力葬儀社が連携して葬儀や納骨を行うという事業です。横須賀市では、同じような事業を行う民間業者がいるため、民間事業を阻害しないように、対象者は身寄りのない低所得の単身高齢者に限定。費用は26万円、生活保護受給者は5万円となっております。2015年7月からスタートし、昨年度までの登録者は 124人、そのうち52人が亡くなり、生前に希望した形での葬送が行われ、本人の意向が尊重されたということです。もし、この事業がなければ葬儀もないままに市が火葬することになっていたわけで、1,000万円以上の市税の削減にもつながったそうです。当市にはこのような事業を行う民間業者はおりませんので、なおのこと市としての終活プランサポート事業を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。市の御見解をお伺いいたします。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
終活プランサポート事業の導入についてでありますが、横須賀市の取組は身寄りのいない方と葬儀を行う民間事業者が一定の金額を預託をして、死後事務委託契約を締結し、お亡くなりになった際に、市と連携をして葬儀を行うものというふうに認識をしております。同様の取組は人口規模が大きく身寄りのいない高齢者への対応が多い自治体により行われておりますが、当市におきましては、市が火葬を行う無縁物故者対策事業の対応が年間一、二件となっている状況でございますから、現在のところ同様の取組を行う予定はございません。しかしながら、議員御指摘のとおり、重要な課題であると認識しておりますので、今後先進自治体の取組を研究してまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
幸いなことに、当市におきましてはそういう方が少ないということで、一つは安心はしましたけれども、一つはやはりこれからのことを考えると、ぜひ研究していただきたいと思っております。こういった話を聞いた友人が、網走でもぜひこういった事業を取り入れてほしいという本当に思いも伺っておりますので、お願いしたいと思います。もう一つ、横須賀市が行っているのが、終活情報登録伝達事業でございます。これは緊急連絡先をはじめエンディングノートや遺言書の保管場所と開示対象者の指定、かかりつけ医やお墓の所在地など11項目の情報を市に登録し、万一のときに警察や医療機関などからの問合せに市が対応し、本人に代わって登録情報を伝える事業です。こちらは年齢や所得などの利用制限はないため、登録者は670人を超えるそうです。こうした取組も今後必要になってくるかと思います。当市でもぜひやっていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
終活情報登録事業の導入についてでありますが、横須賀市の取組は、必要な情報を事前に登録をして、万が一の際に本人に代わって関係機関から問合せ対応を行うものと認識をしております。当市におきましては、先ほどの終活プランサポートと同様に、現在その取組を行う予定はございませんが、重要な課題であるというふうに認識をしておりますので、今後先進自治体の取組を研究してまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
よろしくお願いいたします。また、東京都豊島区では、2021年2月に終活の専用相談窓口、終活安心センターを開設いたしました。運営は区が委託した社会福祉協議会で、相談件数は既に2,000件に上るそうです。センターが社協内にあることから、見守り相談や成年後見制度の利用など、社協の既存サービスにも円滑につながることも多く好評だということです。豊島区では、昨年4月から横須賀市と同じく終活情報登録事業を始め、来年度からは日常の見守りや入退院の支援、葬儀、家財処分などをパッケージで支援する新規事業も予定しているとのことでございます。当市でも相談窓口を設置して、スムーズなサービスの提供ができれば、多くの皆様の安心につながると思いますが、いかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
終活に係る相談窓口の設置についてでありますが、当市におきましては市内2か所に設置をしております地域包括支援センターが高齢者の総合相談窓口を担っておりまして、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう支援を行っております。また、成年後見の相談につきましては、網走市社会福祉協議会に委託をしております生活サポートセンターにおいて実施をしており、相談の内容によって市と関係機関が連携したサポートを行っております。今後につきましても、地域包括支援センターなど関係機関と連携をして、この終活の関係のみならず高齢者の生活の不安の解消を図ってまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
様々な提案をさせていただきましたけれども、そうしたことを検討していただく中で窓口等の設置も、もしやっていただければ相談もスムーズに行くかと思いますので、よろしくお願いいたします。先日も親しくしていた一人暮らしの方がヒートショックで突然亡くなられ、周囲に衝撃が走りました。改めて人間いつ何があるかわからない、一人暮らしだと特に身につまされると痛感いたしました。終活支援の取組は、こうした単身高齢者の不安の解消にもつながり、孤独死や死後の複雑な手続も避けられるため、自治体の負担も減ります。市民にとっても自治体にとっても、メリットの大きい取組であり、今後ますます必要になってくる取組だと思いますので、ぜひ前向きな検討をお願いいたします。