みんなの議会

網走市議会 令和7年第3回定例会 2025年9月9日

医療体制の充実と健康寿命について

2025年9月9日、網走市議会の一般質問で、永本浩子議員が「医療体制の充実と健康寿命について」質問し、健康福祉部長 結城慎二が答弁しました。

質問者
永本浩子 議員
答弁者
健康福祉部長 結城慎二

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 永本浩子

-登壇- 公明クラブの永本です。通告に従って、医療体制の充実と健康寿命について質問をさせていただきます。2025年は第1次ベビーブームに生まれた団塊の世代の方々が全員75歳以上の後期高齢者になる年であり、日本人の約5人に1人が75歳以上になるとされております。日本の人口の年齢別比率が大きく変化することで、発生が予測されている様々な問題や課題が、いわゆる2025年問題と言われ、その対応・対策が急務と言われておりますが、その中でも医療業界における課題としては、どのようなものがあると認識しているのか、市の見解をお伺いいたします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

医療業界における2025年問題ですが、全国的には高齢者などにより医療の需要が増えていく一方で、それを支える現役世代が減少することにより、医療提供体制や社会保障制度の持続可能性が課題になると認識しております。高齢者は慢性疾患を抱えることが多く、医療機関を受診する頻度が高くなることから、病院や診療所の患者数が増加し、特に内科や整形外科などの需要が増えるものと考えられます。一方、少子化により医療従事者の労働力は減少傾向にあることから、医療提供体制が逼迫する懸念があり、医師の偏在も大きな課題となります。国は、地域ごとに人口構造が急激に変化する中で、将来にわたり地域で必要な医療提供体制を確保し、適切なサービスを提供するため、実効性ある総合的な医師偏在対策を推進するとしております。医師の偏在については、一般的には都市と地方の格差の課題と捉えられますが、人口構造の側面では、地方では過疎化の進行により高齢者人口も減少傾向にある一方で、東京を中心とする大都市部では高齢化による高齢者人口の増加が進み、今後、医師が不足していくことも想定されております。当市としましては、現状の医療サービス、介護サービスを将来にわたりいかに維持するかが課題となると考えており、国が進める医師偏在対策についても、地方のために構築されるべきものと考えております。このため、今後、進められる国の施策を注視してまいりたいと考えております。

質問 永本浩子

ただいまの答弁の中にもありましたけれども、医療提供体制の逼迫、社会保障制度の維持が可能になるのかどうか、また、高齢者が増えることによる内科や整形外科の患者数の増加に対応できるのか、医師の偏在ということも様々問題になってくるかと思っております。その中で、当市におきまして、まず挙げられる課題としては、医療提供体制を維持するための働き手不足でないかと思っておりますが、当市における医師・看護師等の医療従事者の人手不足は、現状、どのようになっているのでしょうか。お伺いいたします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

国が示す医師偏在指標では、北網医療圏は道内の医師少数区域に分類されております。また、網走市内においては、救急を含む医療提供体制を確保するために、市外からの派遣医師の協力が必要な状況が続いており、医師確保は重要な課題であると考えております。さらに、令和5年度に市内の医療機関を対象に行った看護師の充足に関する調査では、約4割の医療機関が不足と答えており、現在もそうした状況に大きな変化はないと認識しております。

質問 永本浩子

救急医療体制を維持するために、札幌や東京からもドクターに来ていただいているということで、予算もかなり使っていることはよくわかっておりますし、看護師に関しても、4割の医療機関が不足ということでしたけれども、具体的に市内の医療機関というのは幾つあって、幾つの医療機関が不足とにおっしゃっているのか、教えていただけますでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

令和5年の調査時点ですが、市内18の医療機関で七つの医療機関が不足していると回答されております。

質問 永本浩子

18医療機関中七つということは、かなり大きな数字ではないかと思っております。市としましても、看護師・薬剤師の確保や復職対策について予算を計上しているわけですけれども、ますますそういったところの取組が必要になってくるのかなと思っております。また、最近、多くの市民の方から言われているのは、基幹病院に行っても非常勤医ばかりで、毎回、先生が変わって困ると相談されることが多くなりました。先ほどもちょっとお話に出ましたけれども、非常勤医と常勤医の人数の現状と推移はどうなっているのか、お伺いいたします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

基幹病院である網走厚生病院の常勤医師数につきましては、令和7年度において23名となっております。10年前の平成27年度は24名でありまして、それと比較して1名の減少となっておりますが、10年前には脳神経外科が設置されておらず、現在の脳神経外科常勤3名を差し引くと、4名と大きく減少している状況です。常勤医師の減少に伴いまして、診療体制を維持するために、必要に応じて非常勤の医師が確保されているものと認識しております。

質問 永本浩子

令和7年で23名、平成27年で24名、脳外科がなかったのでマイナス4名というお話がありましたけれども、つい最近、厚生病院の関係の方から、かつては30名近くいた常勤医が今は19名くらい、約10名減っていて大変な状況だということをお聞きしました。10年前の平成27年との比較ですけれども、15年くらい前だと、どれくらいの差になるのでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

先ほど10年前の平成27年度は24名とお話をしましたが、さらに遡って15年前の平成22年度の数字で言うと、31名となっております。

質問 永本浩子

31名で、令和7年で23名だと、約8名減っているという捉え方ですね。かなり厳しい数字だと思います。先ほどの答弁の中にもありましたけれども、特に高齢者が増えてくると、内科と整形外科を受診する患者が増えるということで、特に網走においては、今、整形外科が非常勤と非常勤のつなぎ、つなぎという状況の中で、市民の方から、歳を取って整形外科がますます必要なのに、非常勤ばかりで手術もできない状況で、これではとても基幹病院とは言えないのではないかというお話もいただいております。これまで何度かほかの議員からも質問されてきておりますけれども、厚生病院における整形外科医の常勤ドクターの確保の見通しはどのようになっているのでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

網走厚生病院の整形外科は、3月末をもって常勤医師が退職し、4月からは平日の半日、日替わりの派遣医師により外来診療を行っております。こうした診療体制から、整形外科の救急につきましては、網走厚生病院が当番となる平日の日中については網走記念病院への搬送を基本とし、網走厚生病院が当番となる夜間、あるいは休日については、一旦、網走厚生病院にて受入れを行い、北見赤十字病院などの協力の下、遠隔画像診断により自院での治療、転院などの判断を行っていると承知しております。網走市のみならず、近隣4町を含めた2次救急の受入れを行っております網走厚生病院の整形外科常勤医師の不在は、当圏域にとって大きな課題であると認識しております。このため、網走市としても網走厚生病院が行う常勤医師確保の取組に協力してまいりましたが、令和8年度当初から常勤医師の確保について、現在、網走厚生病院と札幌医科大学との間で詳細について協議を行っていると伺っております。

質問 永本浩子

今、厚生病院と札幌医科大学とで、詳細な協議を行っているという答弁がありまして、ちょっと明るい未来が見えてきているのかなと期待するところです。札幌医科大学の学長が医療セミナーに来てくださったときも、市民の方から本当に直訴という感じで、整形外科医をどうか厚生病院に回してくださいというような話がありましたので、何とかいい方向で進んでくれることを期待しております。厚生労働省の統計によりますと、日本全体としては、医師・看護師ともに就業者数は増加しております。ところが、多くの医師・看護師は条件がいい都市部の医療機関に集中しており、地方では医師不足が深刻化しているという、先ほどからも言われていました、医療従事者の地域偏在が大きな課題となっております。この事態を招いた背景には、2004年に導入された医師臨床研修制度があると言われておりまして、この制度の導入により、研修医が研修先の病院を自由にというか、民間病院も含めて選択できるようになったことで、待遇や条件のよい都市部の病院への希望が集中し、地方の医師不足に拍車をかけたと言われております。国も、この臨床研修制度の見直しや、医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージも打ち出して、医師偏在の是正に力を入れてきているところですけれども、その中に都道府県と大学病院等との連携パートナーシップ協定の推進ということが挙げられておりました。当市といたしましても、これまでも北大医学部や道内の各医科大学との連携による人脈の拡大は、医師確保への有効な取組になると考えておりますが、これまでの取組と効果、今後の展望についてお伺いいたします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

医師偏在に関する考えについては、先ほど御答弁申し上げましたとおりです。医大との人脈拡大への取組についてですが、市といたしましては、この間、各種講習会への講師招聘などを通じまして、関係する医科大学との関係構築を図ってまいりました。医師確保のための医科大学などとの連携につきましては、基本的には医療機関において取り組まれるべきものと考えておりますが、市としましても医科大学との各種施策への連携を図ることで関係を深め、医師確保に協力してまいりたいと考えております。

質問 永本浩子

ドクターの出身大学とか、そういったところの人脈ももちろん大事なことだと思いますし、自治体としても、今、部長もおっしゃいましたけれども、セミナー等を開くとか、また、スポーツ合宿という形での関わり等を通して、人脈を太くしていくことによって、医師確保につながっていくものと考えておりますので、ぜひそういったところ、力を入れてやっていただきたいと思っております。また、ここ最近、市内の医療機関の経営体が、M&Aなどでより大きな法人に変わってきております。地域に長年定着してきた病院の名称が変わり、少し寂しい気がしますけれども、より大きな経営体になることで、経営の安定化や医師・看護師等の医療人材の確保という点では、メリットもあるのではないかと考えるところです。市といたしまして、こうした経営主体の変更による影響、メリット・デメリットはどのようなものがあるとお考えでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

経営主体の変更につきましては、個々のケースにより事情が異なるため、その影響についても一概に申し上げることはできません。市内では令和6年度以降、二つの医療機関の経営主体が変わりました。市といたしまして、その目的や効果などの詳細については承知しておりませんが、いずれの病院も医療提供体制に変化は生じていないものと認識しております。

質問 永本浩子

変化は生じていないという答弁でありましたけれども、多少人材の入れ替わりがあり、今まで地元の人だとこの人に相談すればいろいろな意味で話が通じたのが、今度の人では対応できなくなったとか、その代わりに新しい人材が入ってきているとか、そういった話も聞こえてきております。詳細については承知していないという答弁ではありましたけれども、ぜひ少し調査をしていただきながら、網走の医療体制が少しでもいい方向に行くように、持っていっていただける働きかけをしていただければと思っております。市立病院ではないので、民間病院に対してというのはなかなか難しいところもあるかと思いますけれども、市民にとっては大変大事な部分かと思いますので、その辺はよろしくお願いいたします。厚生労働省では、人口減少、若い世代の職業意識の変化、医療ニーズの多様化に加え、医師の偏在などを背景として、医療従事者の確保が困難な中、質の高い医療体制を構築するためには、勤務環境の改善を通じ、医療従事者が健康で安心して働くことができる環境整備が重要とし、各医療機関がPDCAサイクルを活用して計画的に勤務環境改善に取り組む仕組みとして、勤務環境改善マネジメントシステムが導入されました。各医療機関の実態に合った形で自主的に行われる任意の仕組みですけれども、もし当市の医療機関の取組状況をおわかりのようでしたら、お伺いします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

勤務環境改善マネジメントシステムは、医師・看護師・薬剤師・事務職員等の幅広い医療スタッフの協力の下、一連の過程を定めて継続的に行う自主的な勤務環境の改善を促進することにより、快適な職場環境を形成し、医療スタッフの健康増進と安全確保を図るとともに、医療の質を高め、患者の安全と健康の確保に資することを目的として行われるものと承知しており、各医療機関それぞれの実態に合った形で自主的に行われるものと承知しております。このシステムはあくまで任意で自主的に行われるものでして、市としてはその実施状況を把握しておりませんが、患者の安全と健康のみならず、医療従事者の働きがいを高めるためにも、勤務環境の改善の取組は重要であると認識しております。

質問 永本浩子

確かに自主的に行われる仕組みでありますので、任意ということが基本ではありますけれども、先ほども言いましたが、市立病院ではないので、各病院にお任せするしかないのかもしれませんが、当市といたしましても、復職支援に予算もつけ、また、本当に市民と直結する課題でもありますので、各病院がどのような取組をしているのかくらいは、何かの機会を得て、実態を把握することが大事ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

先ほど申し上げましたとおり、あくまでこの取組は医療機関の任意で自主的に行われるものですので、市として実施を促すことはできませんが、実施状況、この改善プログラムだけではなく、どのような形で何が行われるかというところは、少し医師会とも情報交換させていただきたいと思います。

質問 永本浩子

ぜひお願いいたします。この勤務環境の改善の取組例ということで、例えば2023年度からナースライフバランス研究会の有志メンバーが実行委員となって、日本一働きやすい病院を選ぶ取組が行われております。今年の大賞には、済生会横浜市東部病院が選ばれました。そこの工夫点の第一は、人を大切にする取組ということでした。急性期病院の離職理由の第1位が人間関係であることに注目し、人に優しくを体現。雰囲気がよい、声をかけてくれる人が多かったという理由で、インターンシップに来たメンバーの入職応募率は85%という高さであったとも聞いております。私も東京にいた頃に、ばね指の手術で済生会横浜市東部病院にお世話になったことがありまして、ドクターももちろんですけれども、看護師も事務員も大変感じがよくて、親切で、本当にいい病院だなと思っておりました。さらに、ここでは夜勤時間の短縮対策として、日勤と夜勤でストラップの色を変え、医師が退勤間際の看護師に仕事を頼まないよう、配慮するようになり、導入前には月平均20時間あった残業が1時間未満に減少したということです。また、午後4時半からだった夜勤開始時間を午後7時半とし、新たに夕方の時間をカバーする遅出勤務を設け、子供と夕食を取ってから出勤できるようにするなど、様々な工夫が評価されました。日本では、看護師の約8割が仕事を辞めたいと感じているそうです。医療機関内で最も多くの人数を占めているのは看護師であり、患者と直に接する機会が多いのも看護師です。その方たちがやりがいを感じられず、辞めたいと思っている状況は、医療機関全体の士気を低下させる深刻な問題だと思います。日本一働きやすい病院アワードでは、看護師がわくわくできる取組を行っている優れた事例を共有することで、看護師が働く職場全体の活性化を目指すことを目的にしております。今年は全国から20の医療機関がエントリーし、予選会を勝ち抜いた8医療機関が東京ビッグサイトで開催されたナースまつり2025の本選に出場。会場及びオンライン参加者による投票で決定されたとのことです。当市の医療機関もエントリーできれば最高ですが、参加できないまでも、様々な取組事例を学びながら取り入れていければ、人材の確保、離職防止、潜在看護師の復職にもつながるのではないかと思います。こうした取組を、例えば月1回の基幹病院との打合せのときに紹介していくなど、取り組むようにしていただければと思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

労働環境の改善につきましては、各医療機関において自主的な取組が進められるべきものと認識しておりますが、議員が御指摘のとおり、働きやすい職場づくりは、そこで働く方の定着、あるいは人材活用にも有効であると考えますので、お示しの情報提供につきまして、先ほどの件と合わせて、少し医師会と情報交換、協議をさせていただきたいと思っております。また、市といたしまして、看護師・薬剤師確保対策支援事業、あるいは看護師の復職支援事業など、労働環境の改善の前提となります人材確保については、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

質問 永本浩子

こういったことが行われているのも、今回、私も初めていろいろ調べてみてわかったのですけれども、医療機関としてこういった取組がされていることを知らないところのほうがまだ多いのではないかと思います。参加できない場合でも、こういった内容を見てみるだけでも、ストラップの色を変えるという、たった一つのアイデアを活用させてもらうだけで、残業時間がこれほど減ったという実績がある。それが網走の医療機関でも実施されるようになれば、その一つだけを取っても、大変大きな意味があるかと思いますので、ぜひ具体的な取組に結びつくようにお願いしたいと思います。医療の質の向上への取組ということですけれども、高度医療機器の導入も、質の向上には大変重要な意味があるかと思っております。以前、手術支援ロボット、ダヴィンチの導入によって、基幹病院の泌尿器科が、それまで8年間、ほぼ閉鎖されていたような状況でしたけれども、再開し、今や前立腺の手術はダヴィンチの空き待ちの状態で、市民の皆様からも大変喜ばれております。また、同時に医師や看護師のスキルアップの取組も必要だと思います。先ほどの日本一働きやすい病院大賞受賞の済生会横浜市東部病院では、挑戦への支援として院内認定研修制度や特定行為研修参加への支援、日本唯一の小児プライマリーケアが学べる課程、急性期以外の領域にも研修に行ける制度など、看護師としてのスキルアップにも力を入れております。第2位になった石巻健育会病院は、iPhoneや生成AIを活用した看護DXを推進し、業務の効率化とケアの向上を目指しております。当市として、医療の質の向上に対する取組の現状と、今後の展望についてお伺いいたします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

医療の質の向上につきましては、議員が御指摘のとおり、医療機器整備を含めた医療提供体制と、医療従事者個人のスキルの側面があると認識しております。このうち医療提供体制につきましては、この間、専門的診療体制の確保を目的として、地域センター病院である網走厚生病院に対し、高度医療機器の整備や小児医療、周産期医療、脳神経外科における医師確保や、医療提供体制の維持・確保のための支援を行ってまいりましたが、今後におきましても必要な支援を行ってまいります。一方で、医療従事者のスキルアップにつきましては、個々の医療機関が主体となって研修や教育体制を整備し、専門性の向上を図っていくことが基本であると考えております。

質問 永本浩子

私の弟も医師をやっているわけですけれども、若い優秀なドクターを確保しようと思ったら、地方の病院としては、大学病院にいたら触ることができないような医療機器を購入し、ここの病院に行けばこの機器を触らせてもらえる、それを使う機会が増えるほど、自分の技術的なスキルがアップできるという形で、若い優秀な医師を確保する、または、素晴らしい先生を1人確保することによって、この先生の下で勉強したいと思う人を集める、この二つではないかなということも言っておりました。本当にどちらもとても大事な点だなと思っております。今回、この医療体制の充実の質問をしようと思ったのは、私自身が薬剤師でもあり、かねてから医療関係に関してはしっかりと取り組んでいきたいと思っておりましたけれども、網走市内の病院にかかったある方が、足が痛いということでかかったのですが、足も痛いけれども胸も痛いですという訴えに対し、MRTを撮ったのは足だけだった。最初は骨折と言われ、でも、最終的には肺がん原発の骨転移だった。それで、結局、病院にかかって1か月で亡くなってしまった方がいらっしゃいまして、その方の妹さんや娘さんたちから、網走の医療体制をもっと何とかしてもらいたいということを涙ながらに訴えられまして、私ももう一度しっかりと取り組んでいきますということを約束させていただいたわけです。市としても、そういったところにぜひ力を入れて取り組んでいただきたいということと、また、こうした患者の声がドクターに届く仕組み、厚生病院は声を入れる箱を多分置いてあるかと思いますが、ほかの病院にも設置するとか、日本人はなかなかこういうことを書きづらい方が多いかもしれませんけれども、切実な声を直接ドクターが受け止められる取組も必要ではないかと思いますが、こういった点はいかがでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

個別の事案に対してコメントは申し上げませんが、各病院ではそれぞれ、今、議員お示しのような取組も行われているものだと考えております。厚生病院が事務局となって、この圏域内にベッドを持っている病院と自治体が集まった医療連絡会議というものも設置されておりまして、定期的に意見交換なども行っておりますので、今、お話しいただいたようなことは、その中で少し発言してまいりたいと思います。

質問 永本浩子

ぜひよろしくお願いいたします。次に、2014年に成立した医療介護総合確保推進法によって、地域医療構想が制度化されまして、2次医療圏を基本とした構想地域ごとに、2025年に必要となる病床数を、高度急性期・急性期・回復期・慢性期の四つの医療機能別に必要病床数を推計し、構想地域ごとの整備目標が定められていると思いますけれども、当市を含む構想地域の必要病床数と整備目標はどのようになっているのでしょうか。また、高齢者人口が大きく増えた地域においては、高度急性期・急性期よりも回復期・慢性期の医療需要が増加すると考えられておりまして、当市もそうした傾向に当てはまると思われます。そうすると、市を超えた枠組みでの医療連携が必要になるかと思われますけれども、市の見解をお伺いいたします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

2025年に向けた地域医療構想における2次医療圏、北網医療圏の必要病床数と現況ですが、高度急性期に関しましては、必要病床数275床に対して、令和6年7月時点の現況病床数が408床となっております。同様に、急性期に関しては、必要病床数790床に対して、現況病床数が944床。回復期に関しては、必要病床数744床に対して、現況病床数508床。慢性期に関しては、必要病床数641床に対して、現況病床数663床となっております。なお、今後、2040年に向けた新たな地域医療構想の策定が進められることとなっており、その中で必要病床数についての協議が進められるものと認識しておりますが、その議論においては、広域での医療連携が課題になると考えております。このため、地域医療構想調整会議や、昨年10月に設置された斜網地区医療連絡会議などにおいて、広域連携の在り方について意見交換や情報共有を行ってまいりたいと考えております。

質問 永本浩子

今、お聞きした数ですと、高度急性期・急性期・慢性期に関して、特に急性期関係は必要病床数をかなり上回っているということで、ちょっとびっくりしたというか、安心したというか。これは、北見日赤等を含む網走と北見の医療体制ということで見た結果、こういった数になったということでよろしかったでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

地域医療構想については、2次医療圏を単位としてということになりますので、お示しのとおり、当圏域は北見圏域と斜網圏域を含めた北網圏域ですので、北見も含めた数字となっております。

質問 永本浩子

北見を含めてということで了解いたしました。その中で、回復期だけが必要病床数に足りていない状況でありますけれども、この点に関しては、今後、どのように対応していくお考えでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

回復期が不足している状況ですが、なかなか医療機関のベッドのことですから、行政が全て決められるわけではございません。先ほど申し上げましたとおり、今後、2040年に向けた地域医療構想を策定する中で、恐らく必要病床数というのも変わってくると思います。網走市単独ではなく、この圏域としてどのように取り組んでいくかというのは、まさにこれからの議論になろうかと思います。

質問 永本浩子

団塊ジュニアの方たちが高齢者になる2040年が次の大きな節目ということで、今からそこに対する様々な取組が開始されていくのかと思いますけれども、いよいよこの地域としては高齢者が増えていく中で、回復期・慢性期に対しての体制というものがより一層大事になってくるかと思います。網走だけではなく、斜里、清里、小清水といったところも含めた広域での医療連携というのが、ますます大切になるかと思いますので、そういったところをまたしっかり取り組んでいっていただければと思います。地域医療を担う大事な医療機関である開業医ですけれども、大変残念なことに、長年、当市の地域医療を推進してくださってきたドクターが亡くなられまして、小児科医院が2軒閉院となりました。少子化とはいえ、小児科は基幹病院と1軒の開業医だけになり、このままではインフルエンザをはじめ、各種のワクチン接種にも支障を来すのではないかと心配するところです。開業医誘致の取組も、4軒の誘致から進んでいない状況が続いておりますけれども、新たな問合せや動きなどはあるのでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

開業誘致の取組の進捗状況についてですが、市といたしましては、休日の1次救急医療体制を含めた医療体制の維持に向けて、新たな開業誘致を進める必要があると考えております。こうした中で、新たに網走市での開業についての御相談を受け、この間、網走医師会も交え、当該医師との協議を行ってまいりましたが、具体的な方向性が定まり、当該医師より当市の開業誘致助成の活用の申出を受けたことから、9月4日に開業医誘致助成審査委員会を開催し、助成について承認を頂きました。標榜科は小児科と伺っております。

質問 永本浩子

小児科の医院が1軒新たに網走市内で開設されるということで、本当に嬉しいことだと思います。これで市としてはほっと一息というところかもしれませんけれども、網走市内の開業医の状況を見ると、今はいいけれども、この後、5年、10年経ったときに、そこの病院・医院を引き継いでくださる方がなかなか見えてこない現状ではないかなと思われます。そうなると、ゆくゆくは開業医のお子さんなり、お身内なりだけではなく、第三者による事業継承的な市内の開業医の数を保っていくという支援策も必要になっていくのではないかと考えますけれども、こういった点はいかがでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

現在の当市の開業医院助成につきましては、新規開業を対象としておりまして、第三者を含めた事業継承は助成の対象にしておりません。事業継承を助成の対象とするか否かにつきましては、今後、市内の開業医の先生方のお考えにも関係してくるものと思います。ですので、医師会とも少しその点の意見交換をさせていただきながら、今後の助成制度の在り方については考えていきたいと思います。

質問 永本浩子

確かに、現段階でも内科に関しては患者の取り合いになってしまうので、これ以上増やさないでほしいというような御要望も開業医の方から頂いていますし、2040年に向けて患者数の減による病院・医院の経営の難しさも大きな課題に挙げられているかと思いますので、そういった状況も見ながら、手当をしていくということが大事になってくるかと思います。医師会ともよく相談していただきながら、皆さん納得の上で前に進んでいけることが大切かと思いますので、ぜひその方向性もよろしくお願いいたします。また、地域医療の充実とともに大切になってくるのが、そもそも病気にならないための予防であり、健康寿命を延ばすことではないでしょうか。新庁舎開庁記念として行われている札幌医科大学と連携した地域医療講演会には、毎回、感銘を受けておりますが、中でも第2回目のスポーツ医学が導く健やかな人生100年時代は衝撃的でありました。平均寿命は、今、男性81.09歳、女性87.13歳で、女性は40年連続で世界1位を維持しています。一方、健康寿命は、男性72.57歳、女性75.45歳と10歳ほどの差があり、要介護状態となるこの期間をいかに縮めて健康寿命を延ばすか。介護が必要になった主な原因が、高齢による衰弱と関節疾患、骨折、転倒であり、運動機能の低下、筋力の衰え、関節の痛み、動きの協調性・反応性の低下が問題だと御指摘がありました。しかし、運動することで老化は制御できる。心筋梗塞、脳卒中、がんによる死亡率が11%から40%も低下する。要介護の原因を排除することができる。運動は万能薬である。そして、筋肉は収縮させなければいけないとの片寄教授の言葉が衝撃的で、私も迷っていったフィットネスクラブへの入会を早速してまいりました。片寄教授は、40代から運動を続けることで、健康寿命を大きく延ばすことができると言われておりました。当市といたしましても、健康寿命に関する意識の啓発や健康寿命を延ばすための取組に、さらに力を入れるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

健康寿命に関する意識の啓発、健康寿命を伸ばすための取組について、初めに網走市の健康寿命の状況ですが、国勢調査の年の平成27年は、男性が78.33歳で、女性が82.61歳。令和2年では、男性が79.29歳で、女性が84.63歳となっており、比較すると5年間で男性は0.96歳、女性は2.02歳延伸しております。平均寿命と健康寿命の差は、議員が御指摘のとおり、少ないほうが元気な期間が長いことになりますが、この差につきましては、男性は平成27年が2.1歳、令和2年が2.2歳とほぼ横ばい、女性は平成27年が4.3歳、令和2年が2.97歳で差は小さくなっております。市の取組としましては、市民健康づくりプランの基本方針の一つを、学びを高め、健康寿命を延伸しようとし、各種事業により取組を推進しております。さらに、本年7月から健康マイレージをリニューアルした網走健康ポイントを開始いたしましたが、利用者の年代やアプリ利用者の歩数などのデータを得られることから、今後、収集したデータを専門の方の助言も頂きながら、健康寿命延伸の取組に活用するとともに、現在、中間見直し作業中の市民健康づくりプランにも反映させてまいります。

質問 永本浩子

今、お話を伺いますと、網走の数字は全国平均に比べると非常にいい数字なので、ちょっとびっくりしております。全国平均より健康寿命はかなりいい結果が出ているということで、大変嬉しく思います。健康セミナーも、今回は開庁記念ということで、新庁舎で行った関係もあったかと思いますけれども、ある程度、限られた人数でしたが、ぜひより多くの人にああいったお話を聞いていただいて、さらに自分の健康に対して意識しながら取り組むようにしていただければと思っております。そして、今、部長もおっしゃいました、網走健康ポイントをぜひ普及していただきたいと思っております。私もアプリをダウンロードして、今、やっておりますけれども、毎日の歩数を見ると、自分がいかに歩いていなかったかというのを痛感させられまして、フィットネスクラブに行くとグンと上がるという。それでも、具体的な数字が見えるので、もうちょっと歩いてみようとか、そういう目標達成に向けて取り組んでいく積み重ねが大事なのだと思いますし、食事の品目のチェックもでき、脳トレもできるので、大変楽しみながらやっております。そして、原課でお聞きしますと、今、これが大変好評で、皆さん、数字がすぐわかるので、とても楽しみだということで取り組んでくださっていると思いますけれども、こういった健康ポイントの取組は最初のサポートが、私もそうですけれども、アプリをダウンロードするところが、ちゃんとできるかどうかというところが、一番ポイントになるかと思います。こういった高齢者や女性には、特に最初の段階での手助けが必要で、さらなる普及と活用には、スタート時点での人的サポート体制が大切だと思いますけれども、今後、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

網走健康ポイント事業につきましては、7月15日から事業を開始しておりますが、事業開始に当たりましては、広報誌やホームページでの周知のほか、5月のミニドック受検者や令和6年度の健康マイレージ達成者に個別周知を行ったほか、東京農業大学に御協力を頂き、学生ポータルサイトを活用した周知を行ってまいりました。また、各コミュニティーセンターで開催されております、らくらく健康トレーニングやフィットネス教室において、事業説明と併せて、スマートフォン操作に不慣れな高齢者にアプリ導入や操作方法のサポートを行っておりまして、9月1日時点でのアプリ登録者は800人を超えており、当初の想定を上回っております。今後もアプリ導入にサポートが必要な方に対しましては、保健センターの窓口で、随時、丁寧な説明を実施するほか、高齢者の集いの場や町内会、老人クラブなどの各団体の求めに応じて、操作説明会などの支援を行ってまいりたいと考えております。また、先ほども申し上げましたが、アプリ参加者のウォーキングのデータは、年齢別などにより収集することが可能です。加えて、アプリ上でのアンケートの実施も行うこととしておりまして、そうしたデータを今後の市の施策や健康ポイント事業の改善に活用してまいりたいと考えております。

質問 永本浩子

様々な取組をしていただき、現時点で既に800人ということで、素晴らしい状況かなと思います。東京農大とか、そういったところの協力もあるかと思いますけれども、企業等の方たちにも、例えば網走商工会議所で出している刊行物等にも紹介してもらうとか、そういったやり方もあるのではないかと思います。また、これまで何度も言わせてもらいました、ポイント達成者への商品が、今までは野菜直売所での野菜券だったのですけれども、いよいよ市内のお店で使える商品券にしていただけて、現時点では15店舗ということで、スーパー100、コープさっぽろ、ツルハ、サツドラ、セブンイレブン等、こういったところの内容が皆さんに周知されるだけでも、やってみたいなということになるかと思います。私も現在で約4,000ポイントたまっておりまして、5,000ポイントまではあと僅かかなと楽しみにしているところです。ぜひこういったところで具体的な取組をお願いしたいと思います。最後に、写真のまちで有名な東川町は、2021年7月から東京のR-bodyをオフィシャルパートナーとして、二人三脚で日本一健康なまちづくりにも取り組んでおります。きっかけは、ソチオリンピックスノーボードアルペン銀メダリストの竹内智香選手が、東京を拠点にR-bodyでトレーニングをしていたところ、コロナ禍で東京に通うことができなくなり、実家のある東川町にR-bodyを呼んで、自分のトレーニング環境を整えられないか、自分だけではなくR-bodyのコンディショニングサービスを町民の健康づくりに生かせないかと考えたとき、ちょうど町民の健康づくりに取り組もうとしていた東川町と思いが合致したところから始まりました。R-bodyから2名のコンディショニングコーチが東川町に移住し、身体を整えるコンディショニングを通してライフパフォーマンスを向上させることを、まちの文化として根づかせる取組がスタート。まちの共生プラザに整えられたジムだけでなく、カフェや事業所、学校などにもコーチが出向いて、セッションの数は毎月80から100回。コンディショニングが歯磨きのように日常生活に取り入れられるように取り組んでおります。さらに、日本の自治体では初の健康まちづくりアドバイザーを設置して、R-bodyの鈴木代表に委嘱し、保健福祉課内にライフパフォーマンス室という新たな部署をつくって、スポーツを通じた健康増進の活動を推進しております。また、2023年4月からはスポーツ庁が推進する腰痛予防プログラムの実証実験にも参加し、人生100年時代の日本における健康寿命のための具体的な実践例として、多くの注目を浴びております。スタートからまだ4年ですが、今や日本一から世界一健康なまちを目指している東川町ですけれども、健康なまち、網走を標榜している当市といたしましても、学ぶべきところが多々あるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

民間企業と連携して、町民の健康づくりを文化として根づかせようとしております東川町の先進的な取組については、参考となる点が多いと感じております。また、網走市は健康都市連合に加盟しておりまして、毎年開催されます大会などを通じて、全国の加盟都市などの先進的な取組について情報交換を行っております。それぞれの自治体とは、人口の規模や年齢構成、環境や課題も異なることから、他自治体の取組が当市に当てはまるとは限りませんが、引き続き参考事例について情報収集を行い、網走市に合った形で施策の構築に努めてまいりたいと考えております。

質問 永本浩子

全く同じということはあり得ないとは思いますけれども、こういった健康アドバイザーという形で、東川町の場合は民間企業との連携でしたけれども、例えば今回セミナーを行ってくれた札幌医科大学の片寄教授などに、網走の健康アドバイザーに就任してもらうなど、考えていけばいろいろなやり方があるのではないかと思います。健康寿命もかなりいい数字が出ている網走市ですけれども、さらに市民の皆さんが健康で長生きして安心して網走で暮らしていけるような取組をしていっていただきたいと思います。以上で、私の質問を終わらせていただきます。

出典:網走市議会 令和7年第3回定例会 2025年9月9日 議事録 PDF(40ページ) 間違いを知らせる