網走市議会 令和6年第4回定例会 2024年12月10日
2項目めの認知症の行方不明者対策について
2024年12月10日、網走市議会の一般質問で、永本浩子議員が「2項目めの認知症の行方不明者対策について」質問し、健康福祉部長 結城慎二、観光商工部長 伊倉直樹、企画総務部長 秋葉孝博が答弁しました。
- 質問者
- 永本浩子 議員
- 答弁者
- 健康福祉部長 結城慎二、観光商工部長 伊倉直樹、企画総務部長 秋葉孝博
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 永本浩子
それでは、次に2項目めの認知症の行方不明者対策についてお伺いいたします。先月、11月2日ですけれども、市内在住の高齢の男性が行方不明になり、私のところにも拡散依頼が来たので、フェイスブックで拡散いたしましたが、その後、冷え込みも厳しくなり雪も降ったりして、多くの方が心配していたことと思います。何よりも御家族の心情を思うと、胸が締めつけられる思いでございます。この方が認知症だったかどうかは定かではありませんが、認知症やその疑いがあり、徘徊などで行方不明になったとして、去年、届出があったのは全国で1万9,039人、前年より330人多く、統計を取り始めた2012年以降最も多くなり、10年前の1.8倍にまで増えているとのことでございます。また、届出のあった1万9,039人のうち95%の1万8,175人は無事見つかっていますが、残念なことに502人は亡くなって見つかり、残る250人はいまだに発見されておりません。網走市内では行方不明になった方は、これまでどれくらいいらっしゃるのでしょうか。その推移と状況をお伺いいたします。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
行方不明者につきましては警察署がその対応を行っておりまして、市はその全体数を把握できておりませんが、網走警察署から網走市そうさく助け合いネットワークへ協力を求められた過去5年の件数は、平成31年度1件、令和2年度2件、令和3年度1件、令和4年度4件、令和5年度で4件となっております。
質問 永本浩子
そうしますと、平成31年度から令和5年度までで合計12件ということですけれども、令和6年度の現時点での件数はどうなっているのでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
令和6年度につきましては、助け合いネットワークに対し協力を求められた件数は、11月末現在で2件となっております。
質問 永本浩子
そうしますと、平成31年からだと14件、10人の方が行方不明になっているということになるかと思います。そのうち無事に見つかった方、残念ながら亡くなって見つかった方、いまだに行方不明の方は何人ずついらっしゃるのでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
令和元年度からの数字になりますが、令和元年度からでいきますと、令和5年度に1件、残念ながら死亡発見が1件ございました。残る件数につきましては、先ほど御指摘がありました1件、現在まだ残念ながら不明中の方が1件、そのほかは無事発見されているという状況でございます。
質問 永本浩子
やはり全国的な数字とほぼ同じぐらいの割合なのかなと思いますけれども、亡くなられた方は本当に残念な結果で、早くもう一人の方も見つかっていただければと心から願っております。今回、私もこの捜索の拡散をしたことから、改めて調べてみたところ、国は認知症行方不明者への対策として、警察や行政に加えて地域の店舗やタクシー会社、地域住民などが捜索に協力するSOSネットワークの整備を呼びかけており、NHKが全国の自治体に行ったアンケートでは、全国の市町村の84.5%に当たる1,472の自治体で整備されていることがわかっております。網走でもこうした行方不明者を捜すための今答弁にありました、網走市そうさく助け合いネットワークがあるということですけれども、このそうさく助け合いネットワークの仕組みと登録状況、これまでの活用状況とその効果、また、これまでの活用状況を踏まえた上での課題について、どのように認識しておられるのか、お伺いいたします。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
そうさく助け合いネットワークについてでございますが、行方不明者の事前登録の有無にかかわらず、網走警察署からの協力依頼に基づいて、その情報をそうさく助け合いネットワークの登録者にメールを送信するとともに、バス・タクシー事業者など協力機関へはファクスにて周知を図っているところでございます。事前登録がある場合には、市が登録者から提出のあった写真や御本人の特徴などの情報を、警察に対しまして事前に提供することが可能となりまして、警察における初動活動に有効となると考えております。令和6年11月現在の登録状況につきましては、認知症などの登録者が46名、そうさく助け合いネットワークに御登録をいただいている方が760人、バス・タクシー事業者など協力機関59機関となっております。このネットワークの活用に当たって、警察との連携やネットワーク登録者及び協力機関への速やかな情報送付は実施できていると考えておりますが、協高齢者で登録に至らない人が増えている」が47%、「個人情報保護のため情報が共有されない」が30%という結果でした。事業の周知がまず第一の大きな課題ということですけれども、NHKの番組の中で、行方不明になったお父さんを1年以上探し続けているという当事者も、SOSネットワークを事前に知っていれば、初動の段階でもっとスムーズに捜索できたのではないかと言っております。日課の散歩に出たまま戻らなくなった父を、最初は家族で捜し、警察にも通報して4日間捜索が行われたが見つからず、行方不明になって3日後にネットワークの存在を知り、すぐに登録して市内の介護事業者や地域包括支援センターに顔写真つきの情報を周知してもらったが見つからず、もし事前に事業を知っていれば、行方不明になった直後に捜す人を増やすことができ、スムーズに捜索をお願いできて、父も見つかったかもしれないと思うと、とても残念だと話されておりました。桜美林大学老年学総合研究所が発表した調査結果によりますと、当日発生生存率は82.5%、翌日発見生存率が63.8%、三、四日目発見では21.4%、5日目以降では生存率ゼロという厳しい数字が出ております。いかに初動段階での捜索が大切かがよくわかります。さらに、認知症行方不明者は認知症の初期の方が多く、家族も周囲もそれほど心配していなかった人が行方不明になるケースが多いということでございます。周知には御本人への周知と御家族への周知、近隣住民への周知が必要と考えます。例えば、御本人も学ぶ意欲があり、理解力がある寿大学の受講生に毎年周知と登録を呼びかけたり、高齢者の利用が多いどこバスや病院の待合室や薬局にポスターを掲示してもらうなど、御家族や地域住民にはFMあばしりや市の公式LINE、広報あばしり等で周知と登録を定期的に呼びかけたり、認知症サポーターの皆さんや子供たちにも協力していただくなど、様々な角度から事業の周知に力を入れていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
事業への登録者数につきましては、認知症等の登録人数は、増減はあるものの過去5年大きな変化が見られない状況となっております。一方、捜索に協力いただけるネットワークの登録者については、令和2年度と比較すると、現在は2力機関の一部へはファクスによる周知となることから、送付先や時間、曜日によってはタイムラグが生じてしまうということが課題として認識しているところでございます。
質問 永本浩子
そうしますと、平成31年からの14件、全て行方不明になると、まず警察のほうからこちらに連絡が来るということですけれども、事前登録してあると、顔とか特徴とか、そういう情報を即流せるというところで、登録してある人のほうが早く見つかる率が高いということになるかと思いますけれども、この14件の方は全員登録されていたのでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
先ほど申し上げました14件全てが事前に登録をしていただいていた方ではないというふうに認識をしております。
質問 永本浩子
全員が全員、やはり登録はしていないけれども、そうさくネットワークとしては十分活用されているという答弁でしたけれども、そういった認識でよろしかったでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
ネットワークの活用は十分に取られているというふうに考えております。
質問 永本浩子
十分に活用されているということで、その中でも課題ということで、網走市としては協力機関への周知にファクスを使うことによるタイムラグということですけれども、対応策としては何か考えていらっしゃるのでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
先ほど申し上げましたファクスによるタイムラグの課題でございますが、これは実は例えばメールに変えたとしても、受け側の問題がございますので、同様な状況が生じてしまうものと考えております。これは通報を受ける側の体制の問題もございますので、実は市の一存で何か対策を講じるということができないものと考えております。ですので、今後、ほかの自治体のやり方なども含めて協力機関の皆様とは協議をしていきたいと考えております。
質問 永本浩子
こちら側の都合だけでは言えない問題がいろいろあると思いますので、ぜひこういった機会に、もう一度その辺のところ、よりよい体制がつくりないか、ぜひ協議していただきたいと思います。課題に関してですけれども、NHKのアンケート調査の結果によりますと、ネットワークが稼働する上での課題としては、トップは「事業を知らない住民が多い」が66%でした。次いで「一人暮らしの高倍以上に増加しております。市ではこれまで、広報紙あるいは介護保険ガイドブックへの掲載、そして折り込みチラシによる事業周知、また認知症サポーターの講座などにおける周知等も行ってまいりましたが、議員お示しの手法も参考に、今後一層事業周知を図り、登録者の増加に努めてまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
協力者のほうは2倍に増えているけれども、肝腎な登録者が増えていないというのが現状ということで、これからやはり高齢者がかなり増えてくる段階に入っておりますので、登録者数をいかに増やしていけるかということがひとつ大きなポイントになるのではないかと思います。市内で新たな行方不明者が出たこのときに、周知に力を入れていただけると効果も大きいのではないかと思います。やはり顔写真や特徴などを初動段階で出せると、見つかる確率はアップすると思いますし、迷わず警察に連絡するということを日頃から知っておくだけでも違うと思います。先ほどの方も、まずはやはり家族で捜し、見つからないから警察に行き、警察で捜しても駄目で、そういう登録制度があったのだということで、3日目でSOSネットワークということで、やはり初動段階でいかに早く手が打てるかということが大事なポイントになるかと思いますので、ぜひこの機会に様々な角度からの周知をお願いしたいと思います。また、市のホームページにはお知らせメール@あばしりに情報を配信となっておりますけれども、市の公式LINEにも配信していただいて、私もフェイスブックで拡散しましたけれども、SNSの活用などネットワークの改善も検討が必要なのではないかと思いますれどもいかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
SNSの活用についてでございますが、緊急性の高い情報を広く周知するためには有効な手段であるとは考えますが、拡散の部分で、議員お示しのとおり、有効性の部分もありますが、それとは逆に不特定多数に情報が伝わることになってしまうということもございますので、行方不明者の御家族等の同意を前提として、今後実施する方向で担当課と調整をさせていただきたいと思います。
質問 永本浩子
やはり個人情報をどう扱うのかというところが、一つポイントにはなるかと思いますけれども、ぜひそういったところも踏まえながら今後検討をしていただければと思います。ちなみに今回、行方不明になられた方は網走のSOS、このネットワークに登録はされていたのでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
今、捜索中の方のことかと思いますが、その方については登録はされていなかった方でございます。
質問 永本浩子
ぜひ、そこら辺のところの登録者を増やす努力、やはり認知症でも初期の方が多いというのがとても難しいポイントだと思うのですね。家族もまさか行方不明になるとも思っていなかった、御本人もそうだと思うのですけれども、なので本当に、自分でいろいろと考えられる元気なときからそういった情報も入れていただいて、登録の方向に動けるようにやっていくことが大事なことなのではないかと思っております。また、行方不明者の捜索で課題となっていることの一つが、自治体間の連携ということがあるかと思います。私も東京にいた頃、友人が神奈川県に一家で引っ越すことになり、手伝いに行ったところ、おじいちゃんが行方不明になってしまい、手分けして捜しましたが、引っ越した当日だったので、誰も地域の様子がわからず大変な思いをしたことがありました。幸い3日後に無事保護されましたが、ちょうど来たバスに乗ってしまい、かなり遠くまで行ってしまったとのことでした。このように広域に移動してしまうケースでは、個人情報保護のため、自治体を超えた情報共有がされずに対応ができない事例も増えてきているようでございます。網走市の場合、網走警察署と斜里警察署では連携が取れるようですけれども、自治体間の連携体制はどのようになっているのでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
自治体間における連携体制についてでございますが、行方がわからなかったときの状況によりまして、自家用車やJRなどの公共交通機関の利用が想定される場合につきましては、行方不明者の御家族の同意の下で、網走市からオホーツク総合振興局が事務局である網走地域徘徊見守り認知症SOSネットワークへ情報提供を行っております。これによりまして、全道あるいは都道府県をまたいだ情報伝達が行われることになります。
質問 永本浩子
車でとかJRとか、そういった公共交通機関を使える可能性がある場合というのは手があるということで、そうではない場合がなかなかやはり、特にこういう冬場の状況だと自治体を超えてしまう可能性というのは結構網走もあるかと、郊外地域のお住まいの方とかだとあるかと思いますので、そういったところが大事な捜索のポイントになってくるかと思いますので、ぜひそういったところにも対応できるような体制、市だけの問題ではなくなるので、道のほうとの協議というところも進めていっていただければと思います。こうした課題に何とか対応しようと全国の自治体では様々な対策を行っております。今後、増えるであろう一人暮らしの高齢者が増えていることから、家族に限らずケアマネジャーを通じて一人暮らしの認知症の人の事前登録を進める自治体や、本人が外出したときに緊急連絡先や戻りたい場所を書いたへルプカードを持参してもらう取組も増えております。また、GPS端末を貸し出す事業を行っている自治体も多く、GPS端末をベルトポーチやコインケースなどに入れて位置がわかるようにしたり、何も持たずに外出してしまうこともあるため、専用の靴の中にGPS端末を装着できるように工夫している自治体もあります。また、7桁の登録番号が書かれた見守りキーホルダーを無料で貸し出し、発見されたときに番号と照合すると人物の確認ができる仕組みになっていたり、QRコードが記載されたシールを活用して服やバッグ、つえなどに貼り付けて、見つけた人がスマホで読み取ると発見された人の情報が表示され、家族にもメールで知らせられるようにしているところもあります。また、このQRコードを爪に貼って使えるようにした「爪Qシール」というのを配布している自治体もあるようです。網走といたしましては、そうさく助け合いネットワーク以外には行方不明者対策は取られていないと思われます。今回、行方不明になられた方もGPS端末を活用できていたら、早期に発見できていたかもしれません。ぜひ、具体的な対策を講じていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
ヘルプカードやGPS端末等の活用についてでございますが、その利用につきましては、御本人または御家族の判断によるものと認識をしているところでございます。ヘルプカードにつきましては、社会福祉課において、支援が必要とされる方で御利用を希望される方に対して無料で配布をしておりまして、市広報等を通じて周知を行っているところでございます。また、GPS端末については、介護保険における福祉用具貸与の品目にあることから、要介護認定をお持ちの方は介護給付によるレンタルも可能かと考えますが、市内には取扱事業所がない状況でございます。今後、市内事業所が取扱いを開始した際などは広く周知を図ってまいります。
質問 永本浩子
今、御答弁にありました、社会福祉課で無料配布されているヘルプカードというのは、認知症の方に対するカードなのでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
社会福祉課で配布しているヘルプカードにつきましては、その対象メインは障がいのある方としておりますが、障害者手帳の有無を問わず、難病の方など周囲の配慮が必要な方を対象としております。現在のところ、認知症の方に配布をしたという実例はございません。高齢者の方に対しましては、市の老人クラブ連合会が会員を対象としまして、ヘルプカードと同様な中身の安心カードというカードを配布していると承知しております。
質問 永本浩子
そうしますと、社会福祉課で無料配布しているヘルプカード自体は、認知症もしくはそういう疑いのある方の行方不明対策としての具体的なものにはなっていないというのが現状なのではないかと思いますけれども、そういった認識でよろしいですか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
先ほど申し上げましたとおり、お手伝い、支援が必要な方を対象として配布しているのですが、実績としては認知症の方に対する配布はございませんので、御指摘の部分はそのように当たるかなというふうに思います。
質問 永本浩子
せっかくあるヘルプカードですので、こういう行方不明の方の対応にも十分使えるということで、ぜひ活用をという周知もしていただけるようになれば、利用される実例というのも増えてくるのではないかと思います。それで先ほども、寿大学とかそういったところで、こういうヘルプカードがあるので、まさか自分がなるとは思わないと思うけれども、1枚きちんと書いたものをバッグの中に入れておくだけでも、いざというときには役に立つというようなこととかもしっかり周知をしていただけるようになると、さらに活用が進むのではないかと思いますがいかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
ヘルプカード自体が、そもそも行方不明になられた方を対象とするということを想定を実はしていないもので、例えば町なかで、お店の中で、あるいは公共交通機関の中で、ちょっとしたお手伝いが必要な方に対して、私はこういう理由でお手伝いが必要です。あるいは、何かパニック発作を起こしたときに、私はこういう特徴がありますということを言葉ではなくてカードで伝えることを想定しておりますので、認知症の対策あるいは行方不明の対策というものとは少し目的が違っておりましたが、御指摘いただいた内容を含めて活用方法を今後考えていきたいと思います。
質問 永本浩子
ぜひお願いしたいと思います。全国でも、自分が誰なのか、帰り先がどこなのかが言えずに保護されて、施設にずっといらっしゃる方もかなりの数がいるようですし、今回ちょっと身近な例でも北見に引っ越した高齢の御夫婦、網走に来たはいいけれども、自分の帰る先の北見の住所が思い出せなくてちょっと大変な思いをしたりとかということも、身近な例としてもありましたので、こういったところをまたぜひ進めていただければと思います。また、GPS端末が福祉用具という位置づけだったのは私も今回初めてわかりましたけれども、そうしますと、市内事業者が取り扱わない限り、網走では使えないということになるかと思いますけれども、事業者への要望や、それに代わるものを考えていくべきではないかと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
事業者の要請につきましては、実はGPSをお貸しするほうだけではなくて、受け側の設備も整備しなければならないという、少々費用がかかるものになります。ですので、ニーズを踏まえての判断ということになりますから、包括支援センターやケアマネ連協などとも少し意見交換をさせていただきながら検討してまいりたいと思います。
質問 永本浩子
ぜひ今後のためにも検討をスタートしていただきたいと思います。また、本年9月に認知症行方不明者の家族によるNPO法人「いしだたみ」が発足いたしました。行方不明者の捜索の課題をはじめ、長期間行方不明のままで、年金の支給は止められたが、介護保険料の支払いは続けなくてはならず生活の負担が増したとか、警察の捜索が打ち切られた後、捜し方を相談する場がなかったなど、長期にわたる行方不明者の家族の方が抱える問題を自治体などへ提言として届ける一方で、見つけてあげられない後悔と申し訳なさなどの悩みを打ち明け、家族が孤立しないよう励まし合える場をつくりたいとの思いで発足したとのことでした。残された家族が様々苦労し、精神的にも大変な思いをしていることはほとんど知られていませんでしたが、こうした家族を支える会があることを当事者にお知らせすることも大切ではないかと考えます。また、今後は、比較的長期にわたる行方不明の方やその家族への行政としてのケアやサポートの体制等にも取り組んでいく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
市としまして、専門のサポート体制の構築は難しいと考えておりますが、これまでも御家族などからの相談については適宜対応しておりますので、今後も同様に取り組んでまいりたいと考えております。また、必要に応じまして、外部の支援団体に関する情報提供も行ってまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
網走としては、いまだに見つかっていない方が今回のお一人という状況ですので、比較的、人数的には少ないところなのかと思いますけれども、今後、高齢社会になってきたときに増えていく可能性もあるかと思いますので、こういう会があることを教えてあげられるだけでもかなり大きなサポートにもなるかと思います。今後とも行方不明者の御家族に寄り添いながら支えていけるように、適切な対応をぜひお願いしたいと思っております。続きまして、最後の質問になります。本年9月29日に開催されましたオホーツク網走マラソンは記念すべき第10回ということもあり、例年よりかなり参加者も増え、ランナーからの評価も高く、大成功だったと思っております。準備から運営に至るまで力を尽くしてくださった多くの大会関係者の皆様、ボランティアの皆様に心から感謝申し上げます。私も網走ちゃんぽんの提供で出動し、皆様と会話する中で、本当に多くの方が全国各地から網走マラソンを楽しみに来てくださったこと、そして、来て本当によかったと言ってくださったことに感動いたしました。しかしながら、中には網走市内に宿泊できずに近隣自治体に宿泊された方や、宿泊先がなかったため、参加したかったがやむなく参加を諦めた方もいたというお話もありました。今回の網走マラソンの市外からの参加者数と市内宿泊施設の不足状況、また、市としてはどのような対策を取られたかお伺いいたします。
答弁 観光商工部長 伊倉直樹(観光商工部長は2024年12月まで)
本年第10回オホーツク網走マラソンのエントリーは3,045名で、うち市外からのエントリーは2,674名、出走者は2,437名という状況でございました。大会前日の宿泊については、毎年、網走市内に宿泊することができないランナーがおり、それらの方々は、北見や斜里など周辺市町に宿泊されているものと認識をしてございます。宿泊の予約が取れないことによりエントリーを断念したとの声もあることから、本年については、エントリー開始段階で北見駅周辺の宿泊施設31部屋分を大会ホームページで御案内をし、併せて北見駅からスタート会場を結ぶシャトルバスを4台手配することにより、網走市内に宿泊ができなくても参加がしやすいよう、環境整備を行ったところでございます。今大会におきましては、北見からのシャトルバスとJRの利用並びに斜里からのJR利用による、推計にはなりますが、少なくとも250名以上の方が市外宿泊をされて参加したものと考えてございます。
質問 永本浩子
250名というと、かなりの方が北見市をはじめ斜里、清里等の近隣自治体に宿泊されたのだと思います。掌握しているだけで250名ということなので、実際はもっと多いかもしれないということだと思います。マラソンのとき、また流氷観光の時期など観光繁忙期にはどこも市内ホテルは満杯で、宿泊施設が不足しているというのが当市の現実ではないかと思います。こうした中で、市内には民泊を始める方が増えているようでございます。中には、民泊代行業者を活用して民泊を始めた方もいると聞いております。民泊運営代行とは、民泊の運営をオーナーが外部の専門業者に委託するサービスですけれども、民泊新法が施行された2016年6月以降登録数が増加しており、宿泊予約の管理や清掃、チェックイン・チェックアウトの手続など、宿泊施設の管理運営に関する様々な業務を行います。手数料や報酬が発生するため収益面での考慮が必要ですけれども、日々の管理に係る労力や時間を削減でき、専門業者が提供するサービスによって、施設の品質の向上やゲスト体験の向上も期待できます。コロナ禍で一時は下火になっていた民泊ですけれども、2022年10月に入国制限が緩和されて以来、インバウンドは確実に増加してきており、民泊も復活の兆しがある中で、網走市内でもそうした動きがあるということは、私は歓迎すべきことだと考えております。また、本格的な高齢社会を迎え、今後ますます増えるであろう空き家の利活用やお試し移住体験にもつながるかもしれないとも考えるところでございます。網走市内の民泊の状況と、民泊に対する当市の考え方をお伺いいたします。
答弁 観光商工部長 伊倉直樹(観光商工部長は2024年12月まで)
市内におきましては、コロナ禍前の平成30年から、住宅宿泊事業法いわゆる民泊新法に基づく民泊届出住宅が存在をし始め、現在12の施設が北海道へ届出していると伺っております。国内におきましては、大都市圏や観光地を中心に2万7,000を超える民泊の届出、道内においても900を超える届出があり、少人数タイプや大人数タイプ、リーズナブルなもの、高級志向のものと様々な形態があり、特に直近では外国人の利用が4割程度を占めていると伺っております。議員御案内のとおり、民泊運営代行業者を活用した効率的な運営を行っている民泊オーナーがおり、市内におきましても、このサービスを活用している方がいるとお聞きしております。北海道全般に言えることですが、観光需要の繁閑差が大きく、特に夏、それと当市では流氷観光シーズンも宿泊施設の稼働が好調で、市内に宿泊ができず周辺市町にお泊りいただくケースがある一方で、市内の宿泊施設からは閑散期の対策を望む声があり、季節変動への対応は難しい問題と捉えております。より高い観光消費を獲得するためには、市内の宿泊利用を増やすことは重要なことであり、また民泊が増えることで多様な観光ニーズに対応することが可能となり、観光地としての魅力向上につながることが期待できると感じております。引き続き、民泊のみならず宿泊施設が新たに進出していただけるよう、観光地のブラッシュアップを図ってまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
現実的に網走市は繁忙期と閑散期の格差が一番の課題というところかと思いますけれども、民泊が増えることによって、繁忙期においては宿泊していただける方が増えるわけですので、市としても本当にありがたい。でも、閑散期になるとそこのお客さんの奪い合いになってしまう可能性もあるというところで、閑散期対策もしっかり進めながら、でも、こういう民泊をやってみようと考えて、実際に動き出してくださる方がいるということは、私としてはとてもいいことだと思っております。先日もいろいろと相談を受けた方、別の相談だったのですけれども、今度自分でも民泊をやってみたいと思っているという話にもなりまして、やはりそういった機運というのは市内に出てきているのだなというのを肌で感じているところでございます。民泊の一方で、民泊のように旅館業法とか住宅宿泊事業法の手続をせずに、イベント開催時にのみ個人の自宅を提供して宿泊サービスができるイベントホームステイという仕組みもあります。最初は、宿泊施設の不足対策としてのものでしたけれども、その後ガイドラインが改正されて、交流機会の創出を目的としたものも可能になりました。実施要件として、一つは年数回程度のイベント開催時であること、二つ目には宿泊施設の不足が見込まれる、または宿泊体験を通して地域の人々と旅行者の交流を創出する、三つ目には自治体の要請等により自宅を提供するという、3点に該当する必要があります。コロナ前には全国的にもイベントホームステイに取り組む自治体も多かったようで、宮城県沿岸部で行われるツールド東北では2013年の第1回大会から取組を始め、2013年は32家庭の協力で43部屋の提供があり100人が宿泊、2014年は54家庭86部屋185人、2015年は59家庭99部屋198人が宿泊。この民泊がきっかけとなり毎年泊まりに来るようになり、提供者も自転車に興味を持つようになって、60代後半で宿泊者と一緒に大会に、ツールド東北に出場するようになるなど、多くの交流エピソードが生まれたそうでございます。また、長野県朝日村では、コロナ明けの昨年から鉢盛山登山マラソンのホームステイを再開しており、観光協会がマラソン参加者を対象にホームステイ希望者を募り、昨年は5軒がホストとなり、ランナーやその家族などが宿泊し、その後の交流などもあり、大変好評で、今年も昨年受け入れた家庭が手を挙げてくれてマラソンホームステイが続いているとのことでした。有名な大曲の花火大会でも、本年、イベントホームステイを実施、愛知県では、東三河総局新庄設楽振興事務所が主催して2024年度第1回関係人口創出セミナーとして、イベントホームステイを活用した関係人口づくりが開催され、講師から徳島阿波踊りでの事例紹介や成功のコツなどが紹介され、多くの質問があったそうです。網走市の場合、観光繁忙期と閑散期の格差が大きいので年間を通しての営業が厳しいため、イベントホームステイのほうがマラソン大会や流氷まつり開催時の宿泊施設の不足解消には有効なのではないかと考えます。また、ホストとゲストとの交流から関係人口の創出にもつながります。当市もイベントホームステイに取り組んでみてはいかがかと思いますけれども、御所見をお伺いいたします。
答弁 観光商工部長 伊倉直樹(観光商工部長は2024年12月まで)
網走マラソンや流氷まつりの開催時期のほか、大きなスポーツ大会の開催時、また、8月のグリーンシーズンや2月の流氷観光シーズンには市内の宿泊施設が満室状態となり、網走市内での宿泊を断念されるケースがあると認識しております。それらを解決する一つの手段として、イベントホームステイは一定の効果が得られる可能性があると思われますが、素性のわからない方を宿泊させることへの不安や近隣住民とのトラブル、何か事故が起きたときの責任、補償問題など様々な課題もあると思われます。その一方で、例えば網走マラソンで、地元のランナーが市外から訪れるランナーをホームステイでおもてなしするような取組は交流機会の創出につながるとともにホスピタリティーの面からも大変すばらしい取組であると考えられますので、まずはこうした取組を行っている先進事例を参考に、一つ一つ課題を検証し、繁忙期の宿泊施設不足をどのようにカバーできるか、引き続き研究してまいりたいと考えてございます
質問 永本浩子
やはりもう既に行っているところは、自治体や観光協会等も間に入って、宿泊を希望される方の条件とかそういったところ、それと手を挙げてくださった受け入れる側とのマッチングを、家族構成とかそういったものも考えながら間に入ってやっているようでしたので、そういったところも先進自治体の取組の仕方をぜひ研究していただきたいと思います。実際に網走マラソンのランナー同士の交流がしたいという、そういう声も少し実際には伺っているところですので、例えば、まず初めは網走マラソンに参加される方を対象に、受け入れる側も網走マラソンに出走するというか、出られる方同士というそういう取組からスタートしても効果は大きいのではないかと思います。例えば、初年度5家族だったとしても、10年たったら関係交流人口というのは50人に増えるということで、大事な取組につながると思います。また、イベントホームステイの全国の取組を調べていくと、マラソンなどのイベント参加者とその家族を対象とするのではなく、海外の友好交流都市からランナーを招いて市民との交流を目的にホームステイを行っている自治体もありました。千葉県館山市では、来年1月開催で45回目になる館山若潮マラソンの第33回大会から、アメリカとオーストラリアの二つの姉妹都市からゲストランナーを招き、ホストファミリーを募ってイベントホームステイを行ってきたそうです。コロナで中断されましたけれども、昨年から再開し、向こうからも招待されるようになっているとのことです。「異文化と生の英語に触れる絶好のチャンス!姉妹都市からのゲストと一緒に楽しい思い出を作りませんか?」とのキャッチフレーズでホストファミリーを募集しておりますが、「前にも引き受けてすごくよかったので、また応募しました」というリピーターホストも多く、来年1月開催に向けて、現時点で10件ほどが応募に手を挙げてきているとのことでした。ホストとゲストとの間で、その後も個人旅行で交流が続いているなど、市民レベルでの姉妹都市交流の裾野が広がっております。当市もかつては姉妹都市のカナダのポートアルバーニ市とホームステイ交流が盛んだった時期があったかと思いますが、今はほとんどなくなってしまいました。様々な理由があるかと思いますが、ポートアルバーニ市や韓国の蔚山などともイベントホームステイで交流できるとよいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
答弁 企画総務部長 秋葉孝博
イベントホームステイを活用した交流についてでありますが、姉妹都市のポートアルバーニ市、友好都市の蔚山広域市南区ともコロナ禍により交流を中断しておりましたが、蔚山とは昨年より交流を再開し、ポートアルバーニ市へは年明け1月には5年ぶりに少年少女訪問団を派遣し、交流を深めることとしております。ポートアルバーニ市からの交流訪問は、経済情勢の影響から令和元年の訪問を最後に、現時点では来訪のめどが立っておりません。また、ホームステイ先の選定に当たりましては、国際交流への理解に加え、近年では様々なアレルギーへの対応なども必要になっており、派遣・受入れともに苦慮している面もございます。イベントホームステイは市民と旅行者の交流を通じた地域の活性化に効果が期待できますが、一方で受入体制の構築には課題がありますので、まずは協会を通じて意向を確認してまいります。
質問 永本浩子
様々な状況がある中で、交流が再開される方向性もお聞きしましたので、こういった手法もあるということで、ぜひ検討していただければと思います。以上で、私の質問を終わらせていただきます。