浦幌町議会 平成27年第1回定例会 2015年3月13日
高齢者福祉基盤整備と介護労働者
2015年3月13日、浦幌町議会の一般質問で、差間正樹議員が「高齢者福祉基盤整備と介護労働者」について質問し、町長 水澤、保健福祉課長 熊谷が答弁しました。
- 質問者
- 差間正樹 議員
- 答弁者
- 町長 水澤、保健福祉課長 熊谷
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 差間正樹
それでは、通告に従い、質問いたします。高齢者福祉基盤整備と介護労働者。介護保険法がスタートして15年、高齢になり介護が必要になっても一人一人が尊厳を持って自立した生活が送れるように、保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的にして創設されたものです。浦幌町においても、老人福祉計画と介護保険事業計画の第6期計画(平成27年度から平成29年度)が示されました。本計画は、老人福祉法の規定に基づき国の定める指針に即して浦幌町で策定されている2つの計画を一体的に取り扱ったものです。老人福祉計画は、高齢者の福祉サービスの推進を図るものであり、介護保険事業計画は要介護者等に係る福祉サービス及び医療系サービスの提供体制、保険給付に係る費用の状況等を勘案するとともに、各種関連計画との整合性に配慮し、介護保険事業の円滑な実施を図るものです。なお、介護職員の処遇改善が今回の国の第6期事業計画において図られているといっても、事業所の介護報酬が2.27%マイナスとなれば、実際の労働条件の改善にはつながらないと思います。町として国、道に対し、介護労働者の処遇改善のための財政措置を図るよう求めるべきです。私は、今回町内高齢者福祉基盤整備と介護の現場で働く介護労働者の件についてお尋ねいたします。1、町内では養護老人ホーム、高齢者グループホーム、有料老人ホーム等の施設が整備されておりますが、現状では在宅の待機者も多く、入居者の尊厳が保たれ、低所得でも入居できる施設整備がさらに必要と思うが、今後において自治体の責任で新たな施設整備を行う計画はあるか伺います。2、今回改定の処遇改善措置が介護現場の労働者に適切に行き渡っていることが町として調査を行い、改善に対し指導することについての考えを伺います。
答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)
差間議員のご質問にお答えします。介護保険法は、介護を要する状態になっても、人生の最後まで人間としての尊厳を全うし、できる限り自立した生活を営めるよう社会的に支援し、みずからの意思に基づき必要なサービスを総合的、一体的に提供する仕組みとして平成12年4月に施行され、18年4月からはできる限り要介護、要支援状態にならない、あるいは重度化しないよう介護予防を重視した仕組みに再編され、認知症やひとり暮らしの高齢者の方が住みなれた地域で可能な限り暮らし続けられるよう、高齢者の多様なニーズや相談に総合的に対応する地域拠点として、地域包括支援センターの設置や地域住民の利用を基本とする地域密着型サービスの創設等、法改正が行われてきた中、本町においても平成12年度を第1期とした老人保健福祉計画・介護保険事業計画を策定し、本年4月より第6期計画の推進に向け鋭意努めているところであります。差間議員の1点目のご質問であります養護老人ホーム、高齢者グループホーム等の施設整備がなされているが、在宅の待機者も多く、入居者の尊厳が保たれ、低所得者でも入居できる施設整備について、自治体の責任において新たな施設整備を行う計画があるかについてでありますが、現在町内のほとんどの施設は低所得者の方の入居利用は可能であります。また、施設整備に関しましては、これまでも申し上げてまいりましたが、介護保険施設サービスの基盤整備を行うことは、被介護保険者の介護保険料への増額に直結するため、浦幌の実情を踏まえながら介護保険サービスの見込み量や保険料の状況などを総合的に勘案し、慎重な判断をしているところであります。このことから、浦幌町社会福祉協議会、うらほろ幸寿会などが実施しています訪問及び通所介護サービス等での介護保険事業及び本町が実施する高齢者在宅福祉支援事業・託老的居宅介護サービス事業などにより、可能な限りその居宅において生活できるよう入居待機者を含めた在宅の方々に対するサービス確保に努め、高齢者福祉施策を推進してまいります。また、2点目のご質問にあります、今回改定の処遇改善措置が介護現場の労働者に適切に行き渡っているか町として調査を行い、改善に対する指導についての考えでありますが、各介護サービス事業所等において介護職員処遇改善加算報酬を受けるに当たっては、厚生労働省が定める基準に従い、そこに従事する職員の任用の際における職責や賃金を含めた職務内容について書面をもって周知を行い、その他労働に関する法令等に抵触していないこと等を条件としており、また都道府県知事等に対し介護処遇改善計画書の届け出及び事業完了後には実績報告書を提出しなければならないことから、本町の実地指導対象となる指定地域密着型サービス事業所について調査及び履行確認をするとともに、適切に対応するよう指導してまいります。以上、差間議員への答弁といたします。
質問 差間正樹
北海道のほうでも2015年から3年間、高齢者政策の指針となる第6期北海道高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画の素案がまとめられております。その中で、特養について述べられております。2015年当初の定員を2万5,616人と想定し、この3年間、2017年度末までに2万8,911人、3,295人ふやすことを達成可能な目標として掲げております。この点について、大変重複した質問で申しわけないのですけれども、もう一度町内で特養についてこのような案に沿った計画というのはこの3年間にとれるものかどうか、とり得るものかどうか質問いたします。
答弁 保健福祉課長 熊谷(保健福祉課長は2018年3月まで)
ただいまの議員の質問でございますが、道の計画におきましては、それぞれ3年間というような第6期の計画の中で特老の計画をされているというような中身でございますが、浦幌町では現在特別養護老人ホーム、50人定員が1カ所、それから養護老人ホーム、50人定員が1カ所、そして認知症高齢者グループホームが2施設、それから有料老人ホームが1施設というような施設がございます。その中で、浦幌町では特別養護老人ホームの整備というような形につきましては、今回のこの3年間の第6期の計画の中では提示をしていないのが現状でございます。現在第6期の計画の中では、今申し上げました高齢者の施設の中で対応していくというような考えでございます。
質問 差間正樹
基盤整備ということについて、もう一点。やはり同じように道の素案の中では、現在の定員増の目標を達成したとしても、2万7,500人いる特養の待機者は解消し切れない、14年3月時点で。こういったふうに述べております。やはり12年から14年の第5期計画に引き続いて、高齢者を地域で支える地域包括ケアシステムの構築を重点方針に据えて、具体的には高齢者の通所、宿泊を組み合わせた小規模多機能型居宅介護を行う、その拠点整備を市町村に働きかけることや在宅医療と介護の連携推進などを掲げております。こういった道の方針でもう一回質問させていただきます。町としては、この点どう考えているかです。
答弁 保健福祉課長 熊谷(保健福祉課長は2018年3月まで)
ただいま議員から質問のあった件ですが、道といたしましては地域包括ケアシステムというような形のシステムを構築すると、それが各市町村におかれても構築していくというような形で、今浦幌町でもこの地域包括ケアシステムの構築に向けて準備を進めていくような状態というような形になっておりますが、その中で地域包括ケアシステムにつきましては、住みなれた地域で必要な医療、介護サービスを継続的に一体的に町民の方に提供するというような内容でございまして、これら総体的に、これからなのですけれども、どのような形でこのシステムを構築していくかというところを検討してまいりたいと考えております。また、施設の整備につきましては、先ほども申し上げましたけれども、第6期の中では施設整備については今のところ計画はございませんが、国が今重視しているのが団塊の世代の方が75歳以上になられるのが平成37年ということで、国のほうはそこを重視しているというような内容でございますが、現在浦幌町の高齢者の人口推計ですけれども、平成27年度では65歳以上が1,928人、うち75歳以上は1,092人で、高齢化率は37%ほどの推計となります。そして、10年後の平成37年は、65歳以上の高齢者が1,761人、平成27年度より167人の減少と。そして、うち75歳以上は1,015人で平成27年より77人の減少となり、高齢化率は39.7%ということで、高齢化率は2.7ポイントの増加となります。このことから、平成27年度の高齢者人口推計と団塊世代の方が75歳以上になる平成37年の人口推計を比較しますと、65歳以上及び75歳以上のいずれも人口が減少しているというような推計結果となります。これは、あくまでも推計人口であり、また今後の高齢者を取り巻く環境も刻々と変わってまいると思われますが、この10年後、65歳以上、それから75歳以上の人口が減少するというような状況を考慮しますと、今後の町内の施設整備につきましては中長期的な情勢も視野に入れながら慎重に判断していかなければならないものだと考えているところでございます。
質問 差間正樹
それでは、次に質問をさせていただきます。介護労働者の件についてです。介護職員実態調査、これは2014年、ですから去年、介護労働安定センターというところが実施しております。これによりますと、採用後1年未満の離職率が4割。やはり労働者の中では人手が足りない、賃金が安いと答えた労働者も4割以上いらっしゃるとのことです。介護事業所のほうでも人材確保が困難、今の労働報酬では人材確保定着のために十分な賃金が払えない、こういうふうに申しているようです。介護職員というのは、人の命、また人生を預かる専門職であります。高齢者の尊厳を大切にしたい、誇りを持って働き続けたいと願う介護現場で働く人の確保が今深刻な状態になっているというのは、その労働環境が劣悪になっているのではないか、こういった心配があります。福祉の志を持って介護の現場で働く人たちが正当な社会的評価を受けて働ける労働環境の改善を支援することは大変重要だと思います。町として介護労働者の自己研さん、資格取得のための研修事業、現場での研修制度への支援など、介護労働者が公費負担で研修や教育が受けられるように時間や費用を負担する仕組みをこの浦幌町としてつくる、こうして介護労働者を守っていく、こういったことに町が乗り出していく、こういった件について町はどのようにお考えでしょうか。
答弁 保健福祉課長 熊谷(保健福祉課長は2018年3月まで)
ただいまの議員の質問でございますが、浦幌町で介護労働に従事される介護職員の方々におかれましては、やはりそれぞれ介護の職場でさまざまなご苦労をされているのかなと、そのようにご推察申し上げます。その中で、継続した雇用というようなものを考えれば、確かに労働環境の改善ですとか、それから介護に従事されている職員の皆様方の資質の向上の研修というものが議員おっしゃるとおり必要になってくるのかなと考えております。その中で、公費負担というようなお話でありましたけれども、この公費負担につきましては各事業所においてもそれぞれの研修というようなことで、各事業所でそれぞれ研修の経費を設けまして研修をされているというのが実態だと思われます。そこで、公費の負担、投入を実施していいのかどうなのかというところにつきましては、今後町としても調査していきたいと考えております。
質問 差間正樹
今の点について重ねて質問いたします。十勝管内の他町の状態なのですけれども、研修費用の捻出が厳しい小規模事業者の助けになれば、こう言っている自治体もございます。また、大学の現役の学生にそういった研修をすることについて町のほうから助成して、それで人材育成などに努めて地域の福祉力に向上している、このように述べている自治体もございます。浦幌町も、そう言ってしまえば全国どこの自治体もそうでしょうけれども、この現場、福祉事業に浦幌町自身もどんどん投資していくということで、この福祉事業を通じてそういった若い人たちが町に定住してくる、そういった状況をもし想像できるなら、これはやっぱり町の振興にとっても決して力にならないというわけではないと思います。老齢化率の問題、これは大変重要な問題になってきております。しかし、だからこそそういった福祉政策をとることによって、言葉はちょっと難しいのですけれども、負担ではなくて、よりその点に町が投資することによって、より豊かな社会を目指していく、こういった考えもできると思います。この点について、もう一度町の考えをお伺いいたします。
答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)
差間議員のご質問にお答えをいたします。まず、公費負担での介護労働者の育成ということでありますけれども、基本的には介護施設の事業者がやはりその施設の使用者に対する資格制度についてはきちんと整備するということが民間である限り基本だろうというふうに思います。その中で、町としてどういうことができるのかということであります。その資格制度だけに特定した補助制度、助成制度をつくるのかどうか。そうではなくて、今2.27%介護報酬制度が下がりました。そういう面では、大きな介護施設については平均3億円が内部貯蓄されているというような報道がある中でこういう2.27%減ということになったわけでありますけれども、浦幌町のように小さな、まさにそういう施設については、この2.27%減を消化するというのはなかなか大変な部分があるというふうに私どもも認識をしているところであります。そういう面では、町としてこういう介護施設をどういうふうにサポートしていくというか助成をしていくかということは当然考慮しなければならない部分もあるだろうというふうに思います。もう一つ、今定住について直結するのではないかというようなお話もありました。こういう施設介護、そういうものをつくることによって、職員ということでの定住というふうな意向だろうというふうに思いますけれども、先ほど課長のほうから答弁をさせていただきました。施設については、要は3年計画をもってふやすということも言っておりますけれども、それはあくまでも施設が充足していない市町村に対する考え方だろうというふうに思います。浦幌町は、このたび介護保険料も提案、議会にさせていただきました。そういう面からすれば、ほかの町村に比べて施設というものは十分充足しているというふうに考えておりますし、この充足率をさらに高めるということは、即介護保険料につながるということもありますから、これを施設をつくって、その施設に対する従業員をふやすということについては、定住を図ることは意味あるかもしれませんけれども、即介護保険料をどの程度まで、それでは許容ができるのかという問題に直結するわけであります。そういうことも考えながら、やはり町としてはこの施設についてどう取り組んでいくのか慎重に考えないとならないだろうというふうに思っています。要は、町としてこれから高齢化社会を迎える中で、その施設サービスではなく、できるだけ自分の住まいできちんと生活できる体制づくり、これを少なくても町としては施行していく必要があるだろうと思いますし、そういう面での重点をそこに図っていく必要がこれからはあるのではないかというふうに思います。ただ、片方だけをやるということではなくて両方、どういうふうにお年寄りの方が本当に安心して暮らせる町になるのかということを、全体的なお年寄りのニーズ、そして住んでいる人たちのお気持ちを酌みながら、こういう介護の問題については取り組んでいく必要があるのではないかというふうに考えているところであります。
質問 差間正樹
終わります。