浦幌町議会 平成18年第3回定例会 2006年9月8日
財政の健全化の現状と今後の財政の見通しについて
2006年9月8日、浦幌町議会の一般質問で、野村俊博議員が「財政の健全化の現状と今後の財政の見通しについて」質問し、町長 八木、まちづくり政策課長 佐藤が答弁しました。
- 質問者
- 野村俊博 議員
- 答弁者
- 町長 八木、まちづくり政策課長 佐藤
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 野村俊博
私は、今定例会において、財政の健全化の現状と今後の財政の見通しについて、現在計画されておりますまちづくり交付金事業について、町長の考えをお伺いしたいと思います。現在、我が町の財政状況は、その内容の判断基準として示されている経常収支比率、公債費負担比率、また起債制限比率のどれを見ても、その基準を上回り、非常に厳しい状況となっております。新聞報道等のその内容は、管内他町村との比較を見ても明らかであり、財政の硬直化は深刻な状況であります。このような厳しい状況の中、国は平成 19 年度より 21 年度までの第 2 期三位一体改革を推進する考えであり、新型交付税の導入や国庫補助負担金などの廃止が予想されます。本町の財政収入の約 55%を交付税に依存している現状の中、来年度以降の不透明な状況で、新規の起債を伴うまちづくり交付金事業の展開には大いに疑問を感じるところであります。今後も、現在推進している行財政改革を推し進め、財政の健全化の見通しが判断された時の段階で、事業の優先順位を考慮し、実行に移すべきではないかと考えております。町長は、この硬直した財政状況を今後どのようにして改善していくのか、考えをお伺いいたします。次に、町長は、町民に対し、財政の見通しがついたら温泉の建設を進めるのが基本姿勢であると公言していますが、市町村合併が破綻し、自立の道を選択せざるを得なくなり、行政も町民も一丸となって財政の建て直しに努力してまいりました。町民にとっては、水道料金等、公共料金の負担増にもじっと我慢をしてきているのが現状であります。まちづくり計画を前倒ししてまで、事業を推進しようとすることよりも、まず、住民負担の軽減を優先すべきではないかと考えますが、町長の考え方をお伺いいたします。次に、計画されている事業自体は、地域の振興、商工業の発展、観光を中心としての振興策、また町民の健康と福祉の増進など素晴らしい内容の事業であります。しかし、この事業の推進に対して、どれほどの町民が理解を示し、賛同の意を表しているか、この内容について、どのような方法をもって町民に周知し、理解を得ようとしているのかお伺いいたします。最後に、町長は、今回の計画されている事業の着手にあたり、「検討委員の意見を踏まえ、実施の可否を判断し、無理な計画であれば手をつけない」とのコメントを出しておりますが、今回のまちづくり交付金事業は、まちづくり計画の大きな計画変更であり、総体的には、今後の我が町がどのようになるかという問題であると思います。他の事業の見直しや今後予想される新たな負担を伴う事業等の導入も視野に入れなければならないと思われます。どのような基準をもって判断を下すのか、町長の考えをお伺いしたいと思います。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
野村議員のご質問にお答えします。1 点目の硬直した財政を今後どのように改善していくかについてでありますが、既に新聞報道されているとおり平成 16 年度の財政状況において本町は、経常収支比率、公債費負担比率、起債制限比率の指標で財政硬直化の要注意水準であり、平成 17 年度の財政状況においても、広報 9 月号に掲載いたしましたとおり経常収支比率は若干改善されたものの、依然として財政硬直化の要注意水準を超えている状況にあります。更に、地方債の発行に関し、従来の許可制から協議制への移行に伴う新たな指標である実質公債費比率についても、18%を超えているために、従来同様、起債の発行には北海道知事の許可が必要となっております。この財政硬直化の背景には、平成 12 年度 40 億 1,735 万 7,000 円交付されていた普通交付税が、平成 17 年度には臨時財政対策債を含めて 31 億 7,658 万 4,000 円と 8 億 4,077 万3,000 円もの減額がされたことと、公債費償還額が平成 13 年度以降本年度まで 13 億円を超えるといった状況が大きく影響しています。この危機的な状況にある町財政の正常化を図るため、町民の皆様、町議会議員の皆様のご理解とご協力をいただきながら、行政改革や財政再建に邁進してまいりました。その結果、平成 17 年度普通会計決算においては、実質単年度収支が 2 億 3,060 万 7,000円の黒字となり、平成 19 年度以降の公債費償還額は年々減少していく見込みとなっております。今後におきましても、浦幌町行政改革集中改革プランに基づき、継続可能な財政運営構造の確立を目指すとともに、少ない財源をより効果的、効率的に配分し、町民の皆様が安心して暮らしていけるまちづくりを推進してまいりますので、ご理解をお願いいたします。2 点目の事業の展開よりも住民負担の軽減を優先するべきではないかとのことにつきましては、先ほど、松井議員の答弁で申し上げたとおりでありますので、ご理解をお願いいたします。3 点目の住民の意見の集約をもって事業推進を行うべきであり、どのような形で判断するのかについてでありますが、留真温泉の整備につきましては、第 2 期まちづくり計画の基本計画において、留真温泉の整備に向けた支援を掲げており、昨年策定した後期 5 カ年計画では、温浴施設の改築について町単独費での建設を平成 22 年度に計画しております。また、平成 14 年 12 月に留真温泉町民検討委員会が、「町民一人ひとりの健康と福祉の増進のために」「地域産業の活性化のために」「留真の湯を町の顔とするために」と、平成16 年度の新築計画を当時の町長に報告書として提出しております。現在、休館するに至った経過につきましては、何度も申しておりますが、原油の高騰と施設の老朽化であります。私は、何とかこの有効な資源、財産を町民の福祉の向上のために活用いたしたく、今回、補助の道を探り、財政を含め、ある程度の方向性が見えたことから町民の皆様に提案をさせていただいたところです。また、産業交流施設につきましては、平成 15 年 3 月に策定した浦幌町都市計画マスタープランの分野別の方針に、「森林公園近傍の国道沿道に「道の駅」の設置を検討し、国道の通過交通をまちの活性化に結びつけます」と掲げられております。本施設は、町の地理的特異性を利用して、農林水産業、商工業の枠を超えて、町民が交流し、浦幌町の地場産品をPRすることによる情報発信基地としての位置づけと町の活性化を目的として、留真温泉整備とあわせてまちづくり交付金事業により建設をするものです。現在は、それぞれ町民検討委員会や準備委員会において検討いただいておりますので、町が示した素案に対するご意見をいただきながら進めてまいりたいと考えております。また、町民一人ひとりのご意見を伺うため、9 月 1 日から 9 月 29 日まで町民意見提出制度であるパブリックコメントを行っておりますので、これらのご意見等を参考にしながら判断をしてまいりたいと考えております。4 点目の事業着手にあたっての判断基準についてでありますが、現在計画しているまちづくり交付金事業は、平成 19 年度から 22 年度までの 4 カ年により整備をするもので、留真温泉整備は 20 年度、産業交流施設整備は 21 年度に実施を計画しているものでありますが、本事業は概ね 3 年から 5 年の間で実施しなければならない事業でありますので、計画期間の延長や事業費、実施年度の変更などは、町民検討委員会や準備委員会等町民の皆様のご意見をいただきながら判断をしてまいりたいと考えております。なお、今後における財政推計上、地方交付税が大幅に削減され、推計している金額と大きな誤差が生じ、本事業の遂行に重大な支障が生じる場合には、適切に判断をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。以上、野村議員の答弁といたします。
質問 野村俊博
町長の答弁において、単年度収支決算が黒字であり公債費償還額が年々減額していくという内容であります。そのとおりでございます。まちづくり計画の前倒しの事業の推進を予定されております。22 年度に調査に入る葬祭場改築の前倒しも大きな事業として入っていると思いますけれども、その辺の必要性については、考えておられないのか。また、まちづくり計画に組み込まれていない内容で、今年度実施されました各学校の耐震診断の結果によっては、大きな財政負担を伴う事業を展開しなければならないと思っております。また、医療費、介護保険など国の制度の改正によりまして、自治体の負担が増額されてくる問題、基幹産業である農業においての農業政策の見直しの中で、多額の費用を要するであろう農地、水、環境保全対策事業など、総体的に考えますと、今後の浦幌町の大きな展開の問題であります。今回のまちづくり事業の申請を急がず、浦幌町総合振興計画審議会に答申を求め、その答申をいただいた中で実行、推進すべきだと考えますが、考え方をお伺いいたします。また、町民のための事業ということでの実行計画でありますけれども、果たして町民のコンセンサスを得られているかということにつきましても、大きな疑問が残るところであります。今回のまちづくり交付金事業の内容の公表により、町民からの意見を参考に事業の推進の判断を行うという答弁でありますが、いわゆるパブリックコメント制度導入を図り、その利用をするとの考えであります。しかし、この事業の内容の説明が、非常に少なく、また、これに対する意見収集の期間も 1 カ月という短期の間で、どれほどの意見が寄せられるのか、非常に危惧するところであります。町民との対話を大切にする町長として、今後の大きな判断材料とする、町民とのコンセンサスを具体的にどのような形で行うのか、再度お伺いしたいと思います。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
私から答えられる部分については私から、それ以外、補足については課長からさせていただきたいと思います。留真温泉の前倒しの関係ですけれども、松井議員の答弁でも行いましたとおり、22 年と計画としておりますけれども、22 年までの間で流動的に考えていきたいというふうに考えております。22 年であればまちづくり計画に乗っている時期ということで、また町民にも理解していただけるのではないかなと、このように考えているところでございます。それから、松井議員の答弁でもさせていただいように、今、野村議員がお尋ねのように、いろいろなことを網羅しながら検討させていただきました。主に補助事業で取り上げられないものについて検討させていただきました。補助事業で取り上げられるものについては、またそれぞれの道があるというふうに考えて、それらの懸案事項を検討した結果、この 3点ということに落ち着きました。葬祭場についてのお尋ねですけれども、私も実はこの制度で取り組めるのであればということだったのですけれども、まちづくり交付金という性格上、馴染まないのではないかなと言われればなるほどなと言って下がらざるを得なかったというところもございます。なお、この葬祭場については、広域で考えていきたいなというふうに今考えながら、隣の町の町長とも話をしながら進めていきたいなと、まだ具体的になっておりませんけれども、話をかけているところでございます。それから、パブリックコメントに関しましては、関係課長から説明をさせていただきたいと思います。最初に、無理な計画であれば手をつけないということでのご質問に十分なお答えになっていなかったと思いますので、ここで説明させていただきたいと思います。たしかに私は、無理な計画であれば手をつけないということを何度も言っております。後期まちづくり計画の中の財政計画は、非常に厳しいものであるというふうに考えております。22 年度で基金の残高が 1 億円という非常に厳しいものでありました。16 年、17 年度取り組んだ行政改革の効果が出れば、改善されていると思いつつも、厳しい状況にありました。そういう中で、私はこのように話をしてきたわけであります。そのままの厳しい状況であれば、手をつけられないだろうというふうに考えておりました。今月の 1 日に管理職会議で示させていただきましたけれども、後期まちづくり計画を 17年度決算に合わせて、そして 18 年度の補正予算、交付税の動向、税源移譲の関係、燃料費の高騰等、今考えられることを見直しの中に入れながら推計していきますと、22 年には基金残高が 10 億円前後ということになるわけでございます。いつの時点で、これを判断していくかということになりますけれども、その一つの点はクリアできるのではないかなと、このように考えているところでございます。それからそれぞれの財政推計による財政指数、非常に悪いものがございます。おっしゃるとおりです。しかし、ずっと見ていきますと、公債費の減っていく 19 年、またさらに減る 20 年、こうなっていくと非常に危険ラインをクリアしていくという状況が出ております。今、言われている実質公債費比率につきましては、17 年度 20.2 ということですけれども、21 年度には 16.4 ということで危険ラインをかなり下回ると、22 年に至っては 14.8ということで、3.2 ポイントも下回るという状況にあります。他の指数についても、それぞれ改善が見込めるという数値が出ておりますので、それらを踏まえながら判断をさせていただきたい、このように考えておりますのでよろしくお願いいたします。
答弁 まちづくり政策課長 佐藤(まちづくり政策課長は2010年3月まで)
町民のコンセンサスのとらえ方ということで、先ほどご質問がありましたのでお答えいたしたいと思います。町民の皆様のご意見を伺うために、9 月1 日から 9 月 29 日まで町民意見提出制度パブリックコメントを行っております。町ホームページ上で公開し、あわせて役場の担当課、上浦幌支所にてまちづくり交付金事業等の計画書を縦覧しておりますけれども、現在のところ、資料をお持ちになった方は 2 名であります。また、ホームページ閲覧のカウント数は、機能上、確認ができませんのでご了解していただきたいと思いますけれども、周知につきましては、広報の 9 月号とホームページ、それから新聞等を活用させていただきながら案内させていただいております。今後、それらに寄せられた意見等を参考にしながら、判断してまいりたいと考えております。あわせて、広報、区長会議、機会あるごとにご案内させていただいておりますけれども、希望された地域、団体にお伺いして出前講座を実施してまいります。すでに中央寿大学と厚内寿大学の交流会が実施されるわけなのですけれども、その場、百数十名集まるのですけれども、その場でまちづくり交付金の流れを紹介していただきたいという要請がございます。まちづくり交付金担当職員をですね、派遣いたしまして講義を行いたいと考えております。今後もですね、周知には力を入れてまいりますけれども、なにせ広報、新聞等だけの周知では、なかなか住民に徹底できませんので、議員の皆様も機会がありましたら、地域の皆様にですね、出前講座を利用していただくようにご案内していただきますようご協力方お願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
今、課長から説明のとおりであります。できるだけ町民に説明をし、町民とも対話をしていきたいという姿勢にはかわりはありません。出前講座、いろいろなものをとらえながら行いたいと思いますけれども、住民説明会という形での取り上げ方はいかがなものかなと、やはりこちらから声をかけても、団体から声がかかっても、どちらの方法をとっても出前講座的に説明会を開いていくという方法がいいのではないかなということで、私もとらえているところであります。たくさんの希望があることを願っているわけであります。それから、パブリックコメントが行われるということで、それらを踏まえながら、財政の推計状況も見直しがされたということも踏まえながら、またまちづくり交付金の関係もございますので、このまちづくり計画を作った総合振興計画審議会には、いつかの時点で説明をしていきたいと、このように考えております。
質問 野村俊博
具体的な細かな内容につきましては、また同僚議員の質問の機会があると思いますけれども、最後に、もう一点だけ確認したいと。まちづくり交付金事業の財源措置でございます。先ほども詳しく説明いただきましたけれども、この事業を推進するにあたり、過疎債の導入を検討されていると。この中には、70%の交付税措置で、実質負担は年間 600 万だよと、午前中の説明の中にもあったかと思います。町長の説明の中には、あたかも町の負担額が年間 600 万円で済むような繰り返しの説明で終始しているのが見受けられるわけであります。実際、総額総工費 3 億 4,000 万円の事業であり、本町の実質的な持ち出しは、1億 2,000 万円になろうかと、こう思うわけです。内容的に言いますと、一般財源負担約 4,400 万円、地方債償還額の残りの 30%、約 4,900万円、償還に伴う金利 1.9%の 12 年の金利を計算しますと、2,400 万円、トータル約 1 億1,600 万、約 1 億 2,000 万が、実施的にこの事業をやることによって、かかることは事実であります。先ほども答弁の中で申したとおり、現状の我が町の財政の厳しさは、町長も行政も議会も町民もみんな理解しているところでございます。内容的な事業は、先ほど私が申し上げたとおり、決して反対の立場ではございませんけれども、このような財政状況の中、急いで行わなければならない事業なのかどうか、その辺を将来的な町の財政の好転を望みながら、町民と一丸となって努力し、将来的なまちづくりを再度見直しし、そして、この事業について考えることも必要だと考えておりますけれども、再度になりますけれども、町長の考え方をお伺いしたいと思います。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
ご指摘のとおり、総額の負担ということになれば、そのようなことになります。600 万と申し上げているのは、過疎債を借りた場合の年間の償還額ということで、説明をしているところであります。もちろん、建設時にも一般財源は必要でございますから、そのようなことになります。そういう中で、私としては、先ほど、説明しましたように、これを必要な事業であるという野村議員も反対の立場ではない、必要な事業である。この必要な事業を、この事業を使ってやるのか、この事業を使わずに単費で過疎債だけを頼りにやるのか、その差が先ほど課長から説明したとおり、三千数百万の町民負担が増えるということでございます。そういうことであれば、やはり有利な制度を使って建設していくべきではないかと、取り組んでいくべきではないかというふうに考えているところでございます。20 年の関係につきましては、22 年に延ばしても、私は皆さんの意見ということでとらえられるのであれば、それは構わないというふうに考えております。どうかご理解をよろしくお願いいたします。