津別町議会 令和6年第4回定例会 2024年6月18日
社会問題化する高齢者の孤独死について
2024年6月18日、津別町議会の一般質問で、巴光政議員が「社会問題化する高齢者の孤独死について」質問し、町長 佐藤多一、保健福祉課長補佐 兼平昌明が答弁しました。
- 質問者
- 巴光政 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤多一、保健福祉課長補佐 兼平昌明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 巴光政
〔登壇〕 議長の発言の許しをいただきましたので、先に通告の質問事項、社会問題化する高齢者の孤独死についてを進めていきたいと思います。全国的に高齢者の孤独死が増えています。5月中旬のテレビ報道で、自宅で死亡した一人暮らしの人は今年1月から3月に全― 75 ―国で2万 1,716 人(暫定値)おり、うち 65 歳以上の高齢者が8割、1万 7,037 人だったことが警察庁のまとめで判明しました。単純に推計した場合、独居する高齢者が年間6万 9,000 人となっていますけども、6万 8,000 人死亡していることになります。政府は 2023 年から「孤独死・孤立死」の実態把握を進めており、警察庁が集計したのは初めてです。集計を続け、政府は「未然防止や関連政策に生かす考え」とありました。そこで、次の点について伺います。一つ目、社会問題化する孤独死について、どう考えているか。二つ目、津別町での孤独死の現状について。三つ目、高齢者の一人暮らし世帯に対し、町はどのような支援を実施しているか。4点目、高齢者等緊急通報システム貸出事業の実施状況について。以上について、よろしくお願いします。
答弁 町長 佐藤多一
それでは、社会問題化する高齢者の孤独死について答弁を申し上げたいと思います。はじめに、孤独死に対する考えについてですが、高齢者の孤独死は、持病を原因として自然死した際に、誰にも看取られることなく亡くなった状態のことをいいます。また、孤立死という言葉がありますが、これは誰にも看取られずに一人で亡くなったことは共通していますが、親元を離れていった子どものほか、近所との付き合いもせず、自分だけの世界に閉じこもって暮らして結果、死を迎えても知られないままになってしまうことをいいます。全く社会と接点を持たず、誰とも人付き合いをしていない死が孤立死であり、社会との接点はあるものの、亡くなるときは残念ながら一人だったというのが孤独死であれば、対応しなければならないのは孤立死であると考えます。これを防ぐには、地域とのつながりが極めて重要であると考えております。現在、行政、社会福祉協議会、NPO、自治会などが情報交換を行いながらさまざまな形で見守りを行っているところですが、今後とも連携を密にして進めてまいりま― 76 ―す。以下、ご質問の表題に沿って「孤独死」という言葉を使わせていただきますが、内容的には「孤立死」を意識しての答弁であることを申し上げさせていただきます。次に、津別町での孤独死の現状につきましては、統計データがないため、孤独死であるかどうかを把握することができませんが、一人暮らしの方が亡くなられた事実につきましては承知しております。次に、一人暮らしの高齢者に対する町の支援についてですが、令和5年度の実績を申し上げますと、地域包括支援センターが行う介護予防把握事業において、80 歳、85歳、90 歳、92 歳に達した方を対象に「高齢者個別訪問」を行っており、対象者 119 人中 98 人に臨時保健師が個別訪問しています。また、社会福祉協議会が受託した「安否確認訪問業務」として、おおむね6人の登録者を毎月1回、年間延べ 67 人を訪問するとともに、認知症高齢者見守り事業である「安否確認訪問業務」として、おおむね2人の登録者を毎月2回、年間延べ 26 人の訪問を行っています。また、高齢者等の生活不安の解消と生命の安全を確保し、福祉の増進に寄与することを目的に「高齢者等緊急通報システム貸出事業」を行っており、現在 22 人の方が利用されています。この他、社会福祉協議会において、金銭管理等を支援する「津別町ほっと暮らしサポート事業」に5人の方が利用されており、また、主に 65 歳以上の一人暮らしの在宅者に給食を提供する「給食サービス事業」を週2回実施しており、利用者は月平均 61人となっています。さらに 80 歳以上の一人暮らしの高齢者を対象として、絵手紙を配布する「ふれあい郵便事業」を行っており、10 自治会の協力を得て毎月 60 枚から 65枚を届け、それ以外は郵便局員により毎月 98 枚から 108 枚の絵手紙を届けるなど、きめ細かな事業を行っているところです。次に、高齢者等緊急通報システム貸出事業の実施状況についてですが、先に述べましたように、高齢者の生活不安の解消と生命の安全を確保し、福祉の増進に寄与することを目的とし、平成 26 年度に美幌町に倣って開始しました。これまでに 44 人の方が利用されていますが、転出、施設入所、死亡などにより、現在 22 人の方の利用となっています。― 77 ―通報の状況につきましては、令和3年1月から令和6年3月までの間に 142 件の通報があり、このうち緊急通報は6件で、うち3件が救急車による搬送を行っています。そのほか、うっかり押し等誤報が 90 件、健康相談や入退院の連絡などの相談・連絡が46 件となっています。この事業を普及促進する取り組みとしましては、「ホームページ」や「暮らしのガイド」により周知していますが、包括支援センターや社会福祉協議会等と情報を共有し、必要な方に伝わる体制を整えています。町としましては、この事業を活用してほしいと願っていますが、一方で監視されるという捉え方や協力員2名の確保が課題としてあることから、地域住民の協力を得ながら、見守りの仕組みづくりを引き続き進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
質問 6番 巴光政
〔登壇〕 今の答弁で1の社会問題化する孤立死についての関係に入らせていただきます。町長の考えはわかりましたけども、その孤独死、孤立死の関係でいえば、どちらにしても一人で亡くなってしまったということにはかわりないものかなと。それでその関係でいえば、いかにして、その人方を安心して暮らしていけるために、私たち自治会とか町が、どう手当てしていくかということも重要な問題でないかと思います。私が取り上げたいのは、その孤独死をなくすことで、誰もが住み慣れた地域の中で、いつまでも安心して、健康でいきいきと自分らしく暮らすために必要な支援を受けることができる町を目指していること、総合計画に則ってですけども、つまり町民の命を守る問題が自治体の役割の大きな一つだろうと思いますが、この点について改善するところがないか質問したいと思います。
答弁 町長 佐藤多一
先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、町はもとより、社会福祉協議会、NPO、自治会等と連携しながら、さまざまな取り組みをしていることは申し上げたとおりであります。そこの中で、例えばこういうことがもっとできないかというようなことがもしありましたら、それはまた、こういう社会福祉協議会だとか、あるいは自治会等々と協議の場を持って、協力してもらう部分も出てくるかと― 78 ―思いますので、改善してまいりたいと思います。
質問 6番 巴光政
〔登壇〕 その点についても後々また触れていきたいと思います。続いて、2番の津別町での孤独死の現状について、先ほどいろいろ述べられておりましたけども、私の住む自治会でも最近ですが 92 歳の一人暮らしの方が椅子に座ったまま亡くなっているところを発見されました。この方はカラオケに行ったり、亡くなる前日には草取りをしているところを隣の方が見ていました。もう一人は 88 歳の方で、トイレに夜中に起きてロビーで転んでしまい、顔を擦りむいた後、茶の間の長いすに横になっていました。この方は茶の間のストーブは消した状態でいたため、低体温症状態で発見され、病院で治療を受けましたが回復せずに亡くなられました。二人とも元気だったのにと皆さまから悔やまれていました。もっと早く見つけていたならば、状況がかわったかもしれません。そのほかに、このようなケースがあれば何件あるかお聞きしたいと思います。
答弁 保健福祉課長補佐 兼平昌明(保健福祉課長補佐は2026年3月まで)
津別町の現状ですけれども、先ほど町長から答弁のありましたとおり、本町においては死因別統計データがありませんので、詳細について数字を押さえていないというのが現状であります。以上です。
質問 6番 巴光政
〔登壇〕 統計を押さえていない、亡くなった方がどういう状況で亡くなったのか、そういう状況は押さえていないということを今確認したわけですけども、その中で、次の一人暮らしの高齢者に対する支援をどのようにしているか、3番ですけども、町と地域で、それぞれ支援活動を行っていますが、例えば地区でのサロン活動は、高齢者や障がい者等が閉じこもり予防や世代間交流、地域の支え合いの推進などを目的に、平成 25 年3月に相生地区で初めて開催されました。現在は14 地区に広がりサロン活動が行われています。各地域では活動に工夫を凝らし交流を深めています。その活動にしても月でいいますと1回か2回で、多くても毎週の地区― 79 ―もある、そのような状況であります。そのほかにも見守り活動や、先ほどいろいろ受けていました社会福祉協議会からの絵手紙をお届けするなど、そういう活動にしても月1回の活動とかそれぐらいの活動にしかなりませんけども、そういう中での孤独死をいかにして発見するか、こういう状況の中で町長はどう思われるでしょうか。
答弁 町長 佐藤多一
先ほどの一人暮らしといいますか、孤独死と言われる部分ですけれども、町の町営住宅に入っている部分については承知しております。それは、この4年間、令和3年から令和6年の間に6人おります。令和5年が一番多くて3人おられたんです。あとは、それぞれ1人ずつという形になっております。それから、あとは一人暮らしの方との接触なんですけれども、これは毎日のようにやるというのはほとんど不可能な状態です。それだけの役場や社会福祉協議会も含めてマンパワーが十分にあるわけではありませんので、できる範囲の中でさまざまな事業を使って関係機関でやっているということです。それにあわせて郵便局とも協定を結んでいまして、それは一人暮らしだけではなくて、道路の状況がちょっと悪いだとか、いろいろなものを含めて報告してもらう協定を平成 30 年に結んでいるんですけれども、例えば郵便局で郵便物を配布したときに、新聞がずっと溜まっているだとか、いろんなものが郵便受けに溜まっているだとか、これは何か変だなというようなそういうことがあれば教えていただくだとか、そういう協定も結んでやっています。自治会のほうも、私と巴さんも同じ自治会ですから、巴さんも回っておられますけれども、私の妻もパトロールのメンバーに入っていますので、それは月1回回ったりしていますので、さまざまに複合的にやっているところですので、それはそれぞれの持っている人的な能力を含めて、現在できることはしっかり対応しているというふうに認識しております。
質問 6番 巴光政
〔登壇〕 今、説明を受けましたけども、いろんな活動といいますか、訪問活動といいますかそういう中でやっていて、例えば一人の人の所に何回顔を出すかということもありますし、その人の今の健康状態やなんかも確認できるということもありますけども、一番やっぱり、これから重要でないかなというのは、― 80 ―4番の高齢者等緊急通報システム貸出事業が一番これにあっているのではないかということで、そのことについて今の状況で、その緊急システムが先ほど出ていましたように無事に発見されたということを考えた場合に、今のシステムの活用と問題点を考える上で、参考までに北海道新聞社が記事を紹介されていただいたと思いますけども、5月 27 日の記事で読んだ方もいることと思いますが、美幌で元自治会長さんが現在民生委員をやっている方で、高齢者宅を見守り続ける活動をしているという、太田さん79 歳の方のお話です。毎日、朝と晩に2回、約 380 世帯が加入する元町自治会の区域を回っています。このうち独居、または夫婦だけで住む高齢者で、見守ってほしいと頼まれている世帯が 54 軒あります。別に一軒一軒訪ねて話を聞く必要までもありません。車で巡回しながら外からさっと見て、家の状態に変化がないかどうかを見るだけです。ただ巡回は一日2回でないと意味がない、なぜなら一日1回だと照明のオンとオフ、カーテンの開け閉めをしているかどうかが確認できないからということで、もともと自治会長を務めていて、14 年ほど前に一人暮らしの地域の高齢者が立て続けに3人亡くなったことが見回りを始めた大きなきっかけでした。「みんな亡くなる直前までピンピンしていた、予兆なんてありませんでしたね、今年の2月のことでした、夕方なのに家の照明がついていませんでした。私は不審に思い、女性の携帯電話に連絡してみたがつながらない、美幌署に相談した上で署員とともに女性宅を訪問したところ、台所で倒れていたのを発見しました。後で聞いてみると、自宅で転倒し、痛くて動けなくなったそうです」携帯電話が鳴っていたのもわかっていたらしいが、手が届かず出られなかったとのこと。発見時、その方の開口一番、「やっぱり来てくれた」と喜ばれ、太田さんは美幌署からも感謝状を贈られたそうです。ただ、この家の照明が全然つかなかったから大変だなどと思ったら、単純に外出していただけだったということもあったそうです。新聞記者からの、「高齢者がどんどん増える中で見守り活動に限界はないですか」の質問に、「私一人ではもう限界があります。今、考えていることは後継者のこと、ただ自分と同じように動いてくれる人を探すことは無理、自治会を通じてチームができればと考えている」と言っています。町の総合計画進捗状況の評価の中でも、高齢者福祉対策の中にマンパワーの不足を― 81 ―あげていますが、そこで緊急通報システムが最も有効に機能できないかが課題になると思い、質問したいと思います。残念ながら孤独死が続いていることについて、緊急通報システムが効果を発揮していないと考えられます。もっと効果的なシステムの導入、変更が課題ではないかを考えてみる必要があるのではないかと思います。まず利用者を増やす点について、高齢者が元気でいるうちは、どうしても厳しい生活の中でお金を出してまでと通報システムをつけない原因になっているのではないだろうか。そこで孤独死をなくすまちづくりを重点施策として考え、対象者に原則取り付けてもらうようにしてはどうか、無償で利用できるように取り付けるということ。次に、動きがなくて 24 時間の通報では救える命も救えないケースが考えられる。感知システムを一日2回から3回通報する必要があるシステムにかえることが必要でないか。あと協力者2名を探す仕組みも無理な場合が多いのではないかということですが、これらを考える現行システムは、多くの欠陥があるのではないかと考えます。この辺について、町長はどう考えるか伺いたいと思います。
答弁 町長 佐藤多一
緊急通報システムの無償化でありますけれども、これは対象者全員ということをお話されていましたけれども、1回目の答弁でもお話ししたとおり、これを嫌っている人もいるわけです。干渉されたくないということです。ですから全員にということは、なかなか難しいのではないかなというふうに。受け取る側と提供する側とで意見が一致していないとまずいのではないかなというふうに思うところです。無償にするかどうかについては、例えば、今ここでそうしますとはなかなか言えませんけれども、町民税の非課税世帯だとか、あるいは、そういう基準というのもやっぱり必要になってくるだろうと思います。それから、なぜかといえば、民間のものを使っておられる方もいると思います。アルソックのものを使っておられる方もいるかなと思いますし、そのほかにも郵便局のほうでは見守り訪問サービスというのもやっていまして、月 2,500 円かかりますけれども、申し込まれた方、普通はそのお金はそ― 82 ―の人ではなくて、お子さんだとか、そういう方たちが払っているようですけれども、おふくろの様子を見てきてほしいとか、おやじの様子を見てきてほしいということで、30 分間、毎月訪問をして困りごとだとか、体調はどうですかという、そういう制度を郵便局ももっていて、津別でも使われている方がいると聞いているところです。あるいは、郵便局でも、また今スマートスピーカーというのを進めていまして、北海道は平取町さんが実証実験をやったようですけれども、一定の金額がかかりますけれども、今の美幌・津別でやっている緊急通報システムよりもっと進んで、何というのですかね、タブレットみたいな形のもので、双方向でやり取りができるような形のものも今使われているということです。ぜひ津別町も検討していただけませんかということで局長からもご案内が来ているところですので、さまざまなことを今後また検討させていただければと思います。
質問 6番 巴光政
〔登壇〕 今、郵便局にしても毎日の状況がわかるわけではないと思います。そこで、私が調べた中に岩手県西若町で採用されている見守りシステム、「絆-ONE」と名付けられているものがあります。津別と同じように人感センサーによる安否確認をするほかに、自分からもあいさつボタン、救急ボタン、ご用聞きボタンがあり、サポートができるようになっているものです。西若町は合併前の沢内村が中心で、沢内村は老人医療費の無償化を全国に先駆け実施し、乳幼児死亡率ゼロも実現、福祉の前進の村として全国から注目を浴び、津別町からも特養運営を学ぶために視察に行っているところであります。それなりのお金もかかるかもしれませんけども、町民の命を守るものであり、町民の理解も得られるのではないかと思われます。その点で、そういう一日で、2回、3回の通報システム、さらにはお元気コールなどのボタン、そういう緊急ボタンも含めた中での検討が必要ではないかと思います。その点についてどうでしょうか。
答弁 町長 佐藤多一
事前にそういう資料をいただければ検討ができると思うんですけども、今、話の中で出てきてどう思いますでしょうかと言われても、なかなかそ― 83 ―れに対して的確な答えというのは出しづらい状況にあります。ですから、また、それ費用もどれぐらいかかっていて、人口がどれぐらいで、年齢構成もどんなふうになっていて、一人暮らしの方がどれぐらいいてだとか、そういうさまざまな基礎資料をまずお持ちでしたら、担当のほうにまずはいただければと思います。
質問 6番 巴光政
〔登壇〕 そういう資料は、後ほどまた担当者のほうに渡したいと思います。最後に、多くの高齢者は津別の町の発展に大きな役割を果たしてこられた方々です。その方々が最後に誰にも気づかれずに命を救う手も届かない中で命を落とすことになれば、あまりにも寂しく冷たい町になってしまいます。地域における住民同士のつながりが、町民の暮らしに安心感をもたらす社会の形成に大きな役割を果たすものだとする考えは理解できますが、そのような町をつくるためにも、まず町ができる限りの支援をすることが必要条件になるものと訴えさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
答弁 町長 佐藤多一
今また、そういうご意見をいただきながら検討もしてみたいというふうに思いますけれども、一方で、町はもとより社会福祉協議会、そしてNPOの方、自治会の方々が、今、現実に毎日ではありませんけれどもやっていらっしゃる行動、これもまたぜひ評価をしていただきたいと思います。そういう方たちがあって、この町が成り立っているという状況ですので、さらにもっとというのはもちろんありますけれども、まずは大変な中で今活動されている方に、私としては、まずは感謝をして、その後でまた少しでもできることというふうに考えております。