津別町議会 令和2年第4回定例会 2020年6月18日
テーマは債権の放棄について
2020年6月18日、津別町議会の一般質問で、高橋剛議員が「テーマは債権の放棄について」質問し、町長 佐藤多一、建設課長補佐 斉藤尚幸が答弁しました。
- 質問者
- 高橋剛 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤多一、建設課長補佐 斉藤尚幸
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 高橋剛
〔登壇〕 議長より発言のお許しをいただきましたので、先に通告をいたしました質問をさせていただきたいと思います。テーマは債権の放棄についてであります。今年3月の定例会におきまして、町営住宅使用料及び水道料金の権利の放棄というのがなされました。債権は町の財産でもありますし、また、その使用料等は維持費ですとか建設費用ですとか、そういったものにも充てられるということで、負担の公平性という意味からも慎重に進めるべきではないかと私は考えます。そこで次の点について質問させていただきます。まず1点目ですが、債権放棄をした案件というのはどのぐらいあるか。過去5年でお願いしたいと思います。民法の 169条が適用されるということなので、消滅時効が5年となっておりますので、過去5年ということにしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。次に、二つ目、時効の中断をするために、どのような取り組みを行っているのかお― 39 ―伺いできればと思います。三つ目ですが、債権放棄の基準というのはどうなっているのか。また、最終決定者はどなたになるのかお答えいただければと思います。4点目ですが、町営住宅入居者選考委員会の活動内容と実績というのはどうなっているのかお答えいただければと思います。次に、五つ目ですが、利用者が経済的に困窮した場合のセーフティーネットというのはどうなっているのかをお答えいただければと思います。最後に、それらを踏まえ今後の対応について、町はどのように考えているのかお答えをいただければと思います。
答弁 町長 佐藤多一
それでは、債権放棄についてお答えを申し上げたいと思います。はじめに、過去5年間における債権放棄の件数についてでありますけども、町営住宅使用料については、本年3月定例議会において議決をいただきました1件のみであり、水道料につきましては、平成 29 年度に1件、それから令和元年度に2件の債権放棄を行っております。次に、時効中断の取り組みについてですが、一部納付または分納誓約により債権の承認を求めまして、徴収金の残部分について時効中断の効力をもたせているところです。なお、こういったものに対する裁判はこれまで行ったことはありません。次に、債権放棄の基準と最終決定者についてでありますが、町営住宅使用料、水道料とも民法に基づく時効整理でありまして、債権放棄の条例を制定していません。これまで個々の事案により対応しており、債権の回収が今後見込めない場合において、既に時効が成立しながらも援用のないものについて、債権の放棄を行ってきたところです。なお、債権放棄の最終決定者は、地方自治法第 96 条第1項第 10 号の規定により議会の議決を求めますので、提出者である町長となります。次に、町営住宅入居者選考委員会の活動内容と実績についてですが、「津別町営住宅の設置及び管理に関する条例」第 10 条によりまして、民生委員と識見を有する者で構― 40 ―成する入居者選考委員会を設置し、応募者が公募数を上回り選定が困難な場合、委員会に住宅困窮度の判定と入居者の選定を諮問することとしています。委員会の開催については、平成 28 年3月以降これまでありません。次に、利用者が経済的に困窮した場合のセーフティーネットについてですが、利用者が経済的困窮などにより、住宅料の支払いが困難になった場合は、先の条例第 17 条により、家賃の減免または徴収猶予を行うこととしています。また、3カ月以上滞納が続いた場合は、連帯保証人にもその旨通知いたしまして対応を求めることとしております。次に、今後の対応についてですが、町営住宅使用料、水道料とも滞納が発生しないよう適宜督促を行っているところですが、滞納となった場合は、これまで同様、債権の存在を認めさせることにより時効とならないよう努めてまいる考えであります。以上、答弁とさせていただきます。
質問 5番 高橋剛
〔登壇〕 今、一連の質問についてご答弁いただきましたけれども、まず一つ目の件数のことですけれども、近隣の町村、美幌町と大空町にお伺いをしたのですけれども、これは住宅に限った話ではありますが、大空町は昨年度はなかったということで、特筆すべきは、やはり美幌町さんではないかなと思います。平成 25 年に債権管理条例を定めまして、これ以来、平成 25 年に1件あるだけで、それ以降ずっとゼロということでございました。平成 25 年の1件も条例を定めるにあたって一度整理しなければいけないということで1件整理はさせてもらったけれども、それ以降はないということでございました。これは、さまざまな事情がございますので、一概に言えないところはございますけれども、人口からやはり考えても津別の場合は先ほどもご答弁にありましたけれども水道で平成 29 年に1件、令和元年に2件、今年、住宅で1件ということで、若干やはり多いのかなという印象を持ちます。特に、今年の3月、債権放棄した案件では、やはり単体ですけれども1件で 20 万円を超えておりますので、家賃が幾らというのはわかりませんが金額としては少ない額ではないので、少しやはり多いのかなという印象をもったところでございます。この件数の状況を踏まえまして、やはり質問の二つ目でお話をさせていただきまし― 41 ―たけれども、どのような取り組みを行ってきたのかということが重要になるのかなと思います。前回の定例会でご説明いただきましたけれども、昨年3月に債権者にお会いしているということでございましたが、その時に会った感触で、無資力に近い状態で、なおかつ時効の援用も困難な状況と判断し権利の放棄をしたいというご説明がありました。しかしながら行政のやるべきことというのは、この人はさすがに難しいかなというのはとりあえず置いておいても、まずやるべきことは債権の回収ではないかなと私は思います。先ほどのご答弁にもございましたけれども、訪問時に、とりあえず時効の中断ができたのではないかなと私は考えます。先ほどのご答弁で一部納付または分納誓約という形で債務の承認を求めてということがございましたけれども、とりあえずそういうことができたのではないかなと思います。ここで一つ、私の認識と町の認識があっているかどうか一つお伺いをしたいのですけども、そのような状況であってやるべきことをやった上で時効を中断するとか、そういうやるべきことをやった上で、債務者の事情、こちらのほうを考慮して、町がイニシアチブを最後までとって物事を進めるべきなのではないのかなと私は考えます。この考え方、町長は同じでしょうか。
答弁 町長 佐藤多一
直接的には、そこのセクションの町営住宅であれば建設課、水道もそうですけれども、ご指摘の2件につきましては、そういう形になるのですけれども、そこの職員が電話なり、あるいは訪問なり、そして台帳に書き込んでこういう話があったということ、そして監査委員の方にも見ていただいて、そして最終判断をして、これは資力がないと、このままでは徴収できないというようなことで、そしてやむを得ず議決を求めて債権を放棄したいということで、これまで進めてきています。件数の大小については、それぞれの町で、そういう方が多くいるかどうか、これは人口比の問題ではなくて、そういう困窮している方がおられるかどうか、あるいはそういう方が転入されてきただとか、そういうさまざまな要素があると思いますので、― 42 ―一概には申し上げられないかなと思います。いずれにいたしましても、それぞれこれまで同様、手続きを踏まえながら話し合いをもって、そして状況を判断して債権を取り扱っているという内容です。
質問 5番 高橋剛
〔登壇〕 おおむねやはり町としても、今のご答弁ですと、主体的に町のほうが進めていくというご答弁だったかと理解いたしました。今、そのお考えをお聞きして、一つご提案がございます。最初のご答弁で基準はないと。債権放棄に関する基準は定めていないということでしたけれども、我が津別町においても条例にするか、もしくは内部の内規のような程度にとどめるかは別にいたしまして、やはり債権放棄の基準を設けてみてはいかがかなというご提案でございます。これがあれば、担当者の主観が入りにくく、債権放棄の公平性が担保されるのではないかなと私は考えます。例えば、見る人によって生活の苦しさですとか、困窮しているぐあいというのは、若干違ったりすることもあるのかなという思いもございます。それが、例えば一つの基準を設けるような形において、そういうものが存在をしていれば主観が入りにくく、また担当者もやりやすいのかなというような気がいたします。もちろんこれをやるためには、債権を放棄するのが前提ではなくて、債権回収に全力を尽くすということが前提なのですが、この基準をつくるということを検討してみると。このことに対して町長はどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
答弁 町長 佐藤多一
債権の基準でありますけれども、これは町村によって債権管理条例というのを設けたり、債権管理規則ということを設けられているのは管内にも幾つかあるというのは承知しているところです。結論から言いますと、今、私の将来どうなるかはわかりませんけれども、特に必要はないのではないかなというふうに思っています。主観が入らないようにということでありますけれど、例えば失踪だとか、いなくなってわからなくなったりだとか、それからお金の収入の面だとか、そういったものも関連の福祉の関係だとか、さまざまなところからも聞きながら、やっぱり判断をしていくことになりますので、従来どおりそういうことはきちんとされていると― 43 ―思います。条例でそういうものを設けますと、ところによって違いますけれども、その条例に基づいて、この人の債権を放棄しましたということで、決算で報告するだけということになってくるところもありますし、議会に報告するという内容にもなっています。今、津別町がやっているのは、議決を求めています。これで債権を放棄することでよろしいかということで、議案として出して、それに対してご意見をいただいて議会の議決を得る。よろしいということで判断がされれば、それに基づいて債権を放棄するという内容で、議論をすることになっております。その方法のほうがいいのではないかと思っています。条例に基づいて債権を放棄しましたとなると、何となくですけれども、放棄がやりやすくなるような、そういうふうにも見えてもちょっとまずいのかなと思いますので、議決をもらって放棄をするという形で津別町としては考えていきたいなと思っています。
質問 5番 高橋剛
〔登壇〕 今、基準をつくらずに、今の状態のままのほうがよいのではないかということで、町長のほうからご答弁がございました。そうすると、ここでまた一つご提案というかお願いがございますけれども、そういたしますと、債権を放棄するにあたって、どのようなアクションを行政のほうがとり、その結果として、これだけのことをやったんだというのを議会のほうにも示していただければと思います。例えば訪問の記録ですとか、そういったようなこと。プライベートの問題もあるとは思いますので人の名前云々ではなくて、例えば訪問をした回数ですとか、具体的にどのような債権を回収するために役場がアクションを起こしたのかということはお示ししていただけるものなんでしょうか。
答弁 町長 佐藤多一
前回の、3月の議会の議案がありますけれども、ここで見ていただくとおわかりのとおり、全部名前が出ています。誰の分の幾らということで、そして債権放棄をした理由も添えて提出させていただいています。それに基づいて議案の審議をいただいて、よろしいということになれば、これが可決されるということ― 44 ―になっておりますので、あと必要な部分については、この議案が提出されたときに何回行ったのかとか、さまざまなことが疑問になる点がありましたら、この議案の中で質問を受けるような形になっておりますので、そのように理解していただければと思います。
質問 5番 高橋剛
〔登壇〕 すみません。私もちょっと勘違いしていて申し訳ございません。名前の部分まで忘れておりましたが、わかりました。それでは個別の案件、出てきたときに、それらも全て質問でということですので、そのような対応をさせていただければと思います。次に、セーフティーネットについて質問をさせていただければと思います。セーフティーネットに関しましては、利用者の経済的な状況が変化をした場合、重要な役割を果たしているのではないかなと感じております。聞くところによりますと、これは町営住宅の場合ですけれども、敷金3カ月分必要なんです。3カ月というと、民間では店舗ですとか、ちょっと高級なマンションですとか、少し高目のところでないと敷金3カ月分というのはほとんどなくて、学生さんが借りるようなところだと、1カ月、2カ月が非常に多い。ほとんど1カ月が多いのかなという気もしますので、3カ月分預かっているとなると、これは非常に心強い一つのセーフティーネットだなと思いますし、システム的にも優れているのかなと思っております。あと連帯保証人もとっていらっしゃるということで、それもぜひ継続していただければと思います。ただ、ここで一つ疑問に思いますのは、退去時の精算において、ちょっと法律的なことが今は不勉強で申し訳ないのですけども、保証人から未払い分の補填を受ける、こういうことはできないのだろうかという点でございます。それがあれば、先ほどもございましたけれども、連帯して保証をすると。連帯保証人になっておりますので、そこで精算していただければ時効にかかるような債権というのは発生しないのかなという気もいたしますが、この点についてはいかがでしょうか。
答弁 町長 佐藤多一
内容的に担当のほうで話があれば後で補足してもらいたいと思いますけれども、基本的には、先ほど言いましたとおり津別町営住宅、住宅料で言― 45 ―えば、津別町営住宅の設置及び管理に関する条例、これに基づいて、さまざまなことが取り決められておりますので、これに基づいて行うということでありますので、ご承知願えればと思います。
答弁 建設課長補佐 斉藤尚幸(建設課長補佐は2024年3月まで)
こちらについては、もちろん退去時に敷金からの充当を優先した上で、まずは本人とお話をさせていただいております。その上で、納付がいただけない場合には連帯保証人に支払いを求めて、支払いを受けたケースが実際にございます。ただ実際には、連帯保証人自体も生活が困窮している等々の理由がありまして、あと債権が高額になってしまうと、支払っている最中に連帯保証人が亡くなってしまうといったケースもありまして、徴収に至らないケースが幾つかございます。
質問 5番 高橋剛
〔登壇〕 実態を今お聞きしました。保証人に関しては、保証人のちょっと言い方は悪いですけど、保証人の管理も必要なのかなというところはあるのかなと思います。そうすると先ほどからいろんなお話をさせていただいていますけど、債権を放棄するような、水道料は保証人という制度がないので別なのですけども、町営住宅に関しては少なくてもそこで止めれば滞納する債権は出てこないのかなと思いますので、ぜひそのあたりも一度検討していただければと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。あとは、最後の部分ですけども、今後の対応につきまして先ほどご答弁を町長のほうからいただきました。先ほども申し上げましたけれども、美幌町さんが非常にこういう債権の放棄というのが非常に少ないという実態がございまして、担当者の方に、これは何か行政として特別に取り組んでいることはあるのでしょうかということで質問をしてみました。しかし、美幌町さんは特別なことは実は何もしていないというお答えでございます。ただ、折を見ていろんな制度ですとか、そういうのを説明しながら、苦しくなったらこういう制度もある、こういうセーフティーネットがあるということでコミュニケーションはとるようにしているというお話でございました。あと、この質問をするにあたって、いろんな自治体を見せていただいていたのですけども、― 46 ―群馬県の伊勢崎市とかレポートでちょっと古いのですが、こちらのほうは非常に担当者のレポートの内容を読ませていただきましたけれども、非常に民間並みの厳しい取り立てといいますか、夜討ち朝駆け状態で非常にやってらっしゃるところがあって、その中で印象に残ったのが、最初のうちは滞納者のところに行って払ってくださいしか言えませんでした。何回も行っているうちに、なぜこの人は払えないのかというのを考えるようになったと。そこでいろいろお話を聞いていると、例えば国ですとか自治体の制度を知らずに非常に生活が困窮しているのに生活保護を受給していなかったり、これは古いレポートなので今は制度が違うかもしれないのですけど、児童手当を受給していなかったり、公的にもらえるお金をもらえなかったり、そういう方が非常に多いという実態があって、そういった方々を、今度は全然関係ない部署なんですけど、今度、保健福祉とかに連れて行って、それで制度を理解してもらった上で収入を増やしたりとか減免をしたりということでさまざまな取り組みをされているというレポートが載っておりました。その中でも美幌町さんと同じで、やはりコミュニケーションをとらないと本当のことを滞納されている方は話してくれないので、そうしないと収納も進まない。伊勢崎市の場合は非常に人口規模も全然違いますし、また裁判も辞さないという姿勢でやっておられるということでありますので、一概に比較はできないのですけれども、大事なのは、やはりコミュニケーションが非常に重要なのかなというお話をその中でもされておりました。これは美幌町さんと共通するところもございますので、ぜひとも津別町でも担当の方、いろんなことでやられていると思うのですけれども、より一層進めていただければありがたいなと思います。最後に、意見を申し述べさせていただきますけども、受益者が利用料金を負担することは、私は当然と考えております。さまざまな事情があろうかと思います。そんな中で一番重要なのは、まじめに支払いをされている利用者の方に不公平感ですとか不満を抱かせないことだと私は思います。債権放棄ゼロを目指して、いったんゼロになったら、それを継続していただけますよう希望したいと思っております。町長、最後に何か一言あればお願いしたいと思います。
答弁 町長 佐藤多一
債権の関係で、いわゆる滞納をされている方に対してコミュ― 47 ―ニケーションをもつというのは担当のところでしっかりとされていると認識しています。その中で、例えば、そういう状況があれば生活保護を受けたほうがいいとか、そういうことも福祉サイドとも多分協議をしながら、そういう場合には、そういうお話もされているというふうに思っています。条例をつくってやっているところの中には、例えば、そういう滞納をされている方については町からいろんな補助制度がありますけれども、それは一切該当させないというところもありますし、あるいは公営住宅には入れませんというようなことをその条例の中でも決めている町もあるようでありますけれども、なかなかそこまでは厳しいかなと思っているところです。また、もう一方で、簡単に債権を放棄してしまうということになると、これはまずいことだと思います。最近の判例、動向を見ますと、簡単に債権放棄してしまうということは、今日おられます監査委員さんのみならず住民監査請求により怠る事実ということで訴訟が起きるということも十分考えなければならないと思います。ですから、債権を放棄するにあたっては、この方のこれだけのものをこういう理由でということで議案として出して、そして審議をいただいて、そして了解されて、その行為を行うということに今後ともしていきたいと考えております。