みんなの議会

津別町議会 平成30年第4回定例会 2018年9月13日

ふるさと教育について

2018年9月13日、津別町議会の一般質問で、小林教行議員が「ふるさと教育について」質問し、教育長 宮管玲が答弁しました。

質問者
小林教行 議員
答弁者
教育長 宮管玲

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 2番 小林教行

〔登壇〕 それでは、次の質問に移りたいと思います。ふるさと教育についてであります。ふるさと教育は、児童生徒が郷土の自然や人間、社会、文化、産業などと触れ合う機会を充実させ、そこで得た体験を重視することによってふるさとのよさの発見、愛着心の醸成、ふるさとに生きる意欲の喚起を目指すものであり、人としてよりよく生きるために欠かせないものであると考えます。そこで、次の点について伺いたいと思います。津別町のふるさと教育は、どのように行われているか伺いたいと思います。

答弁 教育長 宮管玲(教育長は2022年3月まで)

それでは、一つ目のご質問であります津別町のふるさと教育は、どのように行われているのかについてお答えいたします。教育行政方針にふるさとの理解を深め、ふるさとを誇りに思える教育の推進を掲げ、学校教育、社会教育の両面から取り組んでいるところです。まず学校教育では、小学校の総合的な学習の時間において、3年生は津別の農業、4年生は津別の自然と観光、5年生はオホーツクの自然と私たち、6年生は北海道の自然と私たちをテーマに直接見たり、話を聞いたり、インタビューをしたり、各種資料や情報通信機器を活用して調べたりしながら、ふるさと津別への理解を深める学習― 69 ―を行っています。中学校におきましても総合的な学習の時間において、1年生は津別峠の雲海やノンノの森の探索、木材工場やペレット工場の見学をもとに再生可能エネルギーについての学習、2年生では地元農家の協力をいただいて3日間の農作業体験をしながら、津別や北海道の農業の実際を学び、中学生なりに課題解決策を考え交流する学習、3年生では、各事業所等の協力をいただいて、これまた3日間の職業現場の体験学習をきっかけとした将来の職業選択に向けた学習を展開しております。また、木のまちつべつの子どもたちには、木のことや森のことに興味を持って好きになってほしいとの願いから、小学校3年生と5年生では、木工の専門家の煙山泰子氏を講師に、木で豊かな心を育む木育授業を行っています。学習内容は、小学生は木の玉手箱の中のイチイ、ナラ、エゾマツ、サクラ、センの5枚の板の手触りや香り、重さを感じる遊び、木のタマゴを紙やすりで磨き上げ、クルミの実の油で仕上げる工作、経木を生産・加工する工場の見学、道路状況がよければ最上や双葉のミズナラの巨木見学、経木の表紙でオリジナルのマイノートづくりに取り組んでいます。中学1年生におきましても、経木工作キット等のデザイナーである木工デザイナーの中井秀樹氏に直接指導をしていただき、動く木工作品の製作に取り組んでいます。さらに、社会教育では、主に土曜日を利用してアソビバ!つべつの事業を展開しております。いかだ下りやカヌー体験、ツリーイングや魚釣りといった自然体験及び野外活動、スポーツ活動、文化活動、農作業体験を食育につなげる活動と、活動によっては保護者も一緒に参加したり、地域人材・教育力を活用するさまざまな体験活動で子どもたちにふるさと津別の良さを伝え、たくましい心と体を育む活動を展開しております。以上です。

質問 2番 小林教行

〔登壇〕 ただいまお答えいただきましたそれぞれの事業、農業ですとか、自然と観光、またオホーツクの自然と私たちといったテーマで直接見たり、話を聞いたりするといった内容、木工教室など心と体を育む取り組みであるなと感じるところであります。隣の陸別町では、このふるさと教育というものを土曜学― 70 ―校を行い、1、2時間目を通常授業としまして、3時間目に地域の人とのふるさと教育をしているという授業がございます。これは平成 28 年の2月からでありますけれども、そのときは陸別町長が中学校に赴きまして、町長の人生観やまちづくりの思いについて講話を聞くとともに、まちづくりの要望を町長に伝えるといった、そのような取り組みもありました。土曜授業の良いところは、平日多忙な町長や町内の方々に講師に来ていただき、時間に余裕がある中でふるさと教育の日程を組むことができたというふうにされております。津別町でこの土曜学校を行う考えがあるか伺いたいと思います。

答弁 教育長 宮管玲(教育長は2022年3月まで)

陸別町では、土曜授業に取り組んでいるのは、平成 26 年度からとお聞きしておりました。月に1回土曜日に3こまの授業を行っているようです。これは授業実数確保の観点からだけではなく、地域人材を活用して地域の文化に触れたり町長の講話を聞く、ふるさと教育の実践が紹介されておりました。土曜日がすべて休みになったのは 2002 年のことですから、既に 16 年が経過しました。学校5日制の狙いは、学校、家庭、地域社会の役割を明確にして、それぞれ協力して豊かな社会体験や自然体験などのさまざまな機会を子どもたちに提供して、みずから学び、みずから考える力や豊かな人間性などの生きる力を育むということでしたから、本町におきましては、社会教育事業の充実、児童館の充実、それからスポーツ少年団等、それから文化活動の充実と土曜日の子どもたちの居場所づくりにこれまで取り組んで今に至ります。各学校も授業実数等に努めておりますので、現段階、土曜日に授業を行うということは想定しておりませんが、いろいろな町村の取り組みの一つとして実施されていることは承知しております。町長が中学生の前で講話をしたという話が今陸別の話がありました。実は、津別高校の取り組みで、本年度、高校1年生を前に町長がまちづくりについてお話をしているという事例があります。津別高校では、来年度から実は生徒の主体性や学びに向かう力を育むために学校設定科目として津別学、仮称ですけれども津別学という名称の地域研究を学校の教育過程に位置づけて来年の1年生から順次探究的な活動を行う計画というふうにお聞きしております。生徒にこのように地元の自然や人間、社会、文― 71 ―化、産業と触れ合う機会を充実させて、そこで得た体験を重視し、高校の生徒が地域社会の一員として意識を持って取り組んでくれるということはすばらしいことだなというふうに高校の取り組みに感謝しているところであります。このような形で小学校、中学校、高校、教育行政方針のふるさとを誇りに思う子どもの育成という部分でいろいろな実践を進めていることをご紹介させていただきます。

質問 2番 小林教行

〔登壇〕 社会教育や児童館などなど、土曜日の居場所づくりにより子どもたちにアソビバ!つべつをとおしてさまざまな体験をしているということで土曜学校は今のところはないということでしたけれども、その分、十分なふるさと教育を小中、そして高をとおしてやっていただけるんだなと感じたところでございます。もう一点、木育教育についてでありますけれども、当麻町では木育のほかに花育などを取り上げておりまして、町にあるものを生かすスタンスをしております。また、津別町でいいますと、やはり先ほどの林業の担い手にもありますように森林の保持というところを大切にしていただきたいと私は非常に思っております。適切な森林保全を図るためには幼少期から木と触れ合い、そして学び、木育をとおして木に親しみ、木のよさを感じ、木の有効活用や森林保全への理解を広めることが肝要であり、森林を次世代に引き継いでいくことが私たちの責務であると考えております。先ほど町長のお話にありましたようにオーストリア、ヨーロッパのほうではなりたい職業の上位にきこりがあるといったようなところがありました。やはり、幼少期から森林維持というのは誇り高い仕事である、きついけれども頑張っているといった姿を幼少期、小中そして高校生のときに伝えてあげるというのが肝要になるのではないかと思いますが、教育長のお考えを伺いたいと思います。

答弁 教育長 宮管玲(教育長は2022年3月まで)

今進めている木育、先ほど答弁でお話ししましたように、木で豊かな心を育む観点から取り組んでいる木育であります。林業に憧れを持ち、仕事として考えていってもらう、そういった人材の育成というのも大事なことだろうと思いますけれども、現在取り組んでいる木育は、ちょっと観点が違う部分であります― 72 ―が、これから林業を盛り立てていこうという町の流れの中で木育の充実ということは非常に大事なことだと考えておりますので、工夫、改善をしていきたいなというふうに思っております。また、現在の木育につきましても、スタートして 10 年近くが経とうとしております。講師の先生とも毎年見直しを掛けていますけれども、今後の木育について見直しの時期ですねということで確認しておりますので、また知恵を出し合って木育について進めていきたいなというふうに考えているところであります。あと、今回一般質問にあたって、林業について学習するのが小学生のどこにあったかなという部分でちょっと調べてみましたところ、5年生の社会科の中で、要するに産業を学びます。食料生産、それから工業生産という部分なんですけれども、その中に食料生産は、農業と水産業が出てきます。林業が出てこないんです。どうしたことかなと思ってもう一度調べてみますと、後半のほうに豊かな国土保全というような単元のところで、要するに林業と地球環境を守る、そういった観点で林業は4単位時間取り上げられておりました。そういったもの、実は、教科書の計画の中では、冬の2月に位置付けられているのですけれども、この林業の町ですから、2月に実施する授業を前倒しで春のほうに持ってきて木育の授業と絡めて実施すると、そういった教育過程上の工夫というものが必要かなというふうに感じたところであります。校長会にも提案して、少しずつ木育の部分の充実を考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

質問 2番 小林教行

〔登壇〕 非常に前向きな答弁をいただき、ありがたいなと思うところでございます。やはり、森林を維持していくといいますのは、さまざまな意味で大切なことであり、また津別といいますと非常に水がおいしい所であります。私も旭川や京都、大阪などさまざま転々としましたけれども、その土地土地で水がおいしくないと感じました。ですけれども、大学の寮とかはいろんな所から来られます。確か神奈川県から来ていた先輩だったと思うのですけれども、京都の同じ寮にいたときに、京都の水はおいしいと言われまして、私はとても飲めたものじゃないなと思った経験があります。そういった貴重な水を守るというのも水も実は津別の水はすごく― 73 ―おいしいんだよ、それは、森林が豊かだからなんだよといったところ、そういったところまで含めてさらに教育といったものを進めていただけたらありがたいなと感じるところでございます。二つ目の質問であります。ふるさと教育の成果について伺いたいと思います。ふるさと教育とは心の教育であり、目に見える実績だけでは語れませんが、現場の職員から自身が手掛けたふるさと教育で例えば津別に戻ってくるきっかけになったなどあれば伺いたいと思います。

答弁 教育長 宮管玲(教育長は2022年3月まで)

二つ目の質問について用意させていただいたものについてまずお答えさせていただきたいと思います。二つ目のご質問でありますふるさと教育の成果についてお答えいたします。小中学校や社会教育グループが企画する体験学習により、ミズナラの巨木や津別峠の雲海等、ふるさと津別の自慢である自然や産業、人々に触れさせることができております。津別の子どもたちの多くは、進学や就職のためふるさとを離れますが、今後全道・全国各地でふるさと津別の自慢をしてくれることを期待するところです。本年度、住民企画課による第6次津別町総合計画策定に関する町民アンケート調査は、学校の協力を得まして小中学生にも実施しております。8月にまとめられた結果報告書を見ると、津別町の住んでいる地域で「好きなところ・自慢できるところはありますか」との問いに、72%、約4分の3近くの児童生徒が「ある」と回答してくれています。小学生では、魚釣りができたり、川がきれい。森が多くて虫がたくさん捕れる。中学生では、ミズナラの木、オーガニック牛乳、雲海がきれいとの回答から、ふるさと津別のよさを子どもたちが感じ取ってくれていると認識するところです。また、毎年4月に実施しております全国学力学習状況調査の「今住んでいる地域の行事に参加していますか」との問いに、あてはまると回答した小学校6年生の割合が、本年度は 60%、昨年度は 70%であり、この値は全国・全道に比べてはるかに高い数値となっています。ふるさとを大切に思い、ふるさとに積極的にかかわろうとする将来の津別を担う子どもたちの素質を感じているところであります。さらに、この2年間、津別中学校卒業生の津別高校への進学率が増えてきている傾― 74 ―向があります。本年度、津別高校が実施しました入学生へのアンケート調査結果を見ますと、津別中学校の卒業生が津別高校を選択した理由の一位は「地元の高校だから」、二位は「友人や先輩がいるから」であり、地元の子どもたちが地元の高校を評価・選択してくれると大変うれしく思っているところです。子どもたちの成長にはさまざまな働きかけが複雑に作用しているため、ふるさと教育の成果とは言い切れないものの、このような状況から、これまで学校教育や社会教育で取り組んでまいりましたふるさとの理解を深め、ふるさとを誇りに思える教育活動は、子どもたちの心と体を育む一助になっているものと考えておりますし、さらに工夫、改善してまいりたいと考えております。

質問 2番 小林教行

〔登壇〕 今お答えいただきました非常に高い比率で今住んでいる地域の行事に参加している、また、地元の学校に、高校に進学したいというようなお答えをいただきました。さらに、地元の行事に参加しているというところで、私は昔、大阪の岸和田という所に住んでいた経緯がございます。そこでは、かなり全国的にも有名なだんじり祭りというのがございます。これは非常に荒いお祭りで、男の祭りだと思われがちですけれども、実は、小学生、中学生、高校生、また男性、女性問わずに住民全員がお祭りに参加するといった、そういった特徴がございます。飲食店を経営しておりましたときに、面接で一番最初に採用基準にするのは、だんじりのときに働けるかどうか。大体だんじりのときには、みんな休みをとって人手が全然いなくなる、それぐらい大体の人がだんじりに参加しているといったところでございます。また、女性の方々も家事をしなくていいために、だんじりの間はずっとおでんを三日分煮込んでつくって、ずっとその間おでんだけ食べる、それぐらいだんじりに集中する。また、その子たちが、高校生でしたけれども、就職先を探すときに、まず地元の企業、遠くに行かない企業を探して、戻って来てだんじりに参加できる企業を探すといった、それぐらいだんじりといったお祭りに特化している地域でございました。ここまでなかなかお祭りに特化というのは、地域性があるので難しいのかもしれませんけども、一つのふるさとといった意味では非常に特化しているなと思ったところでございます。― 75 ―また、先日、8月 14 日に活汲で3年休んでおりました4年ぶりに盆踊りを復活しましたところ、100 人ぐらいの参加者かなといったところ、久しぶりにやるので 100 人ぐらいしか集まらないのではないかなと、それぐらいの気持ちで盆踊りを復活させたところでしたけれども、ふたを開けてみますと 300 人近い人たちに活汲のお祭りに参加していただきまして、地元の子どもたちだけでいうと、本当に2、30 人しかいないんですけれども、親戚ですとか周りから来ていただいた子どもたちもおりまして、非常に子どもたちだけで 80 人近く来られて非常に大賑わい、私はてんてこ舞いだったんですけれども、そういった実績がありました。このお祭りというものに対して、ちょっと学校教育や社会教育とは少し離れるのかもしれませんけれども、やはりお祭りというのは、ふるさとを語る上で外せないものかなと思います。教育長のお祭りに対する考えを伺いたいと思います。

答弁 教育長 宮管玲(教育長は2022年3月まで)

お祭りに関しては、やはり教育行政の関わりという部分については慎重にならざるを得ないものというふうに考えております。ただ、まさに地域の教育力の高さという部分では、学校教育ですとか社会教育ですとか、そういった教育分野も大事ですけれども、家庭とそれから地域の教育力というのは、子どもを育むために欠かせないものだと思います。そのように地域の集まりにたくさんの子どもたち、それから町を出て勉強している、働いている人たちが戻って来てかかわるということは、教育力の高さを証明しているものだというふうに思いますので、そのような高くて強い地域の教育力を学校教育、社会教育のほうにもお貸しいただいてさらに子どもたちを強く、たくましく育てていきたいなと考えています。

質問 2番 小林教行

〔登壇〕 最後にふるさと教育は、自然や文化、先人の苦労や偉業等に触れ、地域の人々との触れ合いを深め、みずから学び、考える力を養い、急激に変化する社会の中で、心豊かに生きるコミュニケーション能力や情報活用能力を高めるとともに森林を軸としました環境を保全し、よりよい環境を創造する力、他人を思いやる心や奉仕の心など、他とともに生きる豊かな心を育て、ともに励まし合って生き、お陰さまの心を育てていただくものと考えております。私も僧侶の立場で、― 76 ―法要等でよくお話しさせていただきますのが人生を旅に例えることであります。あまり長く話せませんのでこしだけを申し上げますと、旅と言いますのは、迷ったりすることもありますし、新しい景色を見て楽しくなる、そういったものが旅でありますけれども、旅というのは帰る家がしっかりあるから旅を楽しめるというところでございます。これはやはり人生の中において、ふるさと、帰る家、帰るふるさとがあるからこそ前を向いてしっかり生きていけるとお話しさせていただいております。津別町の子どもたちが町外、道外に進学、就職などで離れたときも津別で学んだこと、楽しかったことを思い出し、ふるさとを大事にしていただきたいという思いを教育していっていただきたいと思います。最後に教育長の考えがあれば伺いたいと思います。

答弁 教育長 宮管玲(教育長は2022年3月まで)

子どもたちの知、徳、体、たくましく生きる力を育むという部分につきまして、議員と同感の部分たくさんあると思います。たくましく生きる力を育むために、それぞれ今小学校、中学校、高校で先生方一生懸命教育に携わってくれているのですけれども、今校長会議等で話題にしているのは、小中高の系統制ですとか、連携ということがテーマになることが多いです。それぞれの学校が責任を持って子どもたちを育むことはもちろんですけれども、せっかくの一つずつの小中高です。校長会議、毎月定例で開催しておりますが、そこで各学校段階での教育活動の狙いですとか、活動内容を交流し合って、系統性を持たせたり、活動の時期、先ほどもふるさと学習の中で同じような活動をすることもあります。その部分、狙いや活動の時期の工夫、改善をしながらふるさとの理解を深め、ふるさとを誇りに思える教育活動を展開していきたいと考えております。

出典:津別町議会 平成30年第4回定例会 2018年9月13日 議事録 PDF(69ページ) 間違いを知らせる