津別町議会 令和6年第8回定例会 2024年12月17日
オフセットクレジットについて
2024年12月17日、津別町議会の一般質問で、小林教行議員が「オフセットクレジットについて」質問し、町長 佐藤多一、産業振興課長補佐 渡辺新が答弁しました。
- 質問者
- 小林教行 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤多一、産業振興課長補佐 渡辺新
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 小林教行
〔登壇〕 二つ目の質問に移りたいと思います。津別町の森林環境、オフセットクレジットについてであります。― 75 ―世界各地で台風・洪水・干ばつなど自然災害が多発しており、気候変動は世界中の人々の安全を脅かす問題となっております。異常気象が増えている一因としてCO2排出量の増加による地球温暖化があげられておりますが、各地で対策がとられており、津別町も本年3月の定例会において、2050 年までにCO2排出量実質ゼロを目指す津別町ゼロカーボンシティ宣言が表明されました。我が町も愛林のまちとして、地球温暖化対策のためできることの一つに森林環境の整備があげられます。そこで、次の点について伺いたいと思います。一つ目、オフセットクレジットの概要と現状に関しまして、どのような制度であるか。発行されたクレジットはどのように推移したか。販売収益はどのように活用されたか伺います。二つ目、オフセットクレジットの今後について、新たに発行する考えはあるか伺いたいと思います。以上、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 佐藤多一
それでは、津別町の森林環境、オフセットクレジットについてお答えを申し上げたいと思います。はじめに、オフセットクレジット制度の概要についてですが、この言葉の前に、まずカーボン・オフセットという制度からご説明いたします。これは、日常生活や経済活動において発生するCO2等の温室効果ガスの排出に対し、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資することなどにより、排出される温室効果ガスと相殺させるという考えによる制度であります。このカーボン・オフセットに用いる温室効果ガスの排出削減量・吸収量に信頼性を付与するため、基準を設定し、排出削減活動や森林整備により生じた排出削減・吸収量を認証することをオフセット・クレジット制度といい、この制度により認証された温室効果ガスの削減・吸収量は、カーボン・オフセットにおけるCO2排出量を相殺するための資産として取り扱われることになります。― 76 ―なお、国内のオフセットクレジットの制度については、平成 20 年に、当初J-VER制度によるクレジット発効が運用され、その後、平成 25 年の制度改正によりJ-クレジット制度に包括されたところです。発効されたクレジットの推移については、当町においてはJ-VER制度に基づき、平成 22 年度よりクレジット化の取り組みを進め、平成 23 年度から平成 25 年度に認証機関からクレジットの認証を受け、平成 24 年度および平成 25 年度に 4,693 トンCO2のクレジット発効を得たところです。この販売は平成 25 年より開始し、当初、丸玉木材株式会社が工場の端材を燃料として発電し、グリーン電力として認証を受けた電気を、大手電気機器メーカーのソニーが購入したことをきっかけに、同社のグループでありますソニー銀行等が当町のクレジットを平成 29 年度までに毎年まとまった規模で購入していただいたことから、その他の購入実績を含めますと、平成 25 年に 800 トンを販売し、平成 29 年度までに、年700 トン弱から 800 トン弱を販売しており、5カ年で 3,729 トンを販売し、発効量に対する実績は 79%に達しております。しかし、その後ソニーがグループ全体でのカーボン・オフセットに対する方針を転換したことから、ソニーグループへの販売が終了し、以降、平成 30 年から令和5年度の6年間の販売量は、令和4年度に 104 トンを販売したものの、年 30 トン程度と低迷し、販売実績は 254 トンと発効量に対し5%にとどまったところです。今年度については、11 月6日に開催されました第5回産業福祉常任委員会でも報告いたしましたとおり、三井住友ファイナンス&リース株式会社と株式会社ツルハホールディングスとの 700 トンの販売合意のほか、3件8トンを販売し、累計販売数量は4,691 トンに達し、残り2トンとなったところです。なお、この2トンにつきましては、既に購入希望を受けており、今年度のうちに発効したクレジット全量の販売を完了する見込みとなっております。販売収益の活用につきましては、これまでの総販売額は 2,456 万 996 円で、クレジット発効に要した費用 377 万 1,836 円とプロバイダ手数料等、販売に要した費用 216万 641 円を差し引きますと、1,862 万 8,519 円の収入実績となっております。この収益については、一般会計において町有林整備事業に充当し、当該クレジット― 77 ―におけるCO2吸収量の算出基礎となる間伐事業を含めた町有林での森林整備を行い、また地域材利活用推進事業にも充当し、森林バイオマス利用推進協議会の運営、木質ペレット製造および木質バイオマスセンターの整備、SGEC・CoC認証取得支援事業等を推進しているところです。次に、オフセットクレジットを今後新たに発効するかについてですが、2030 年までのCO2削減量を定めたパリ協定を背景に、国内の各企業がCO2削減目標達成に向けた取り組みが求められる中、オフセットクレジットが、改めて注目を浴びるようになり、金融機関を含む J‐クレジットの売買を取り扱う企業から、当町の今後のクレジットの発効に対する動向について、数件問い合わせを受けているところです。また、道が道有林のCO2吸収量をクレジット化する動きや、他市町村がクレジット発効の取り組みを進めているとの情報を得ており、一定程度J-クレジットに対するニーズがあるものと考えているところです。その一方で、先に説明しました内容のとおり、これまでの経験から、新たな発効に対しては、販売先の明確化が必要となるなどの課題があり、今後のクレジット発効について関係機関等との意見交換・情報収集を行っているところであります。以上であります。
質問 3番 小林教行
〔登壇〕 ただいまクレジットの内容についてお答えいただきました。森林整備を進め、主に間伐かと思われますけども平成 25 年より発効されたクレジット販売が開始されまして、最初の5年間は好調であり、6年間は伸び悩み、そして本年の 10 月、先ほどお答えもありました三井住友ファイナンス&リース株式会社さん、ツルハホールディングスさんから 700 トンの販売を成し遂げたというところがニュースでも報道されました。この最初の5年間好調で、ソニーさんが撤退されてからしばらく売り上げが伸び悩んでいたのですけども、三井住友さんに購入いただけた経緯について伺いたいと思います。
答弁 産業振興課長補佐 渡辺新(産業振興課長補佐は2026年3月まで)
まず私のほうから、三井住友ファイナンス&リースさんと、ツルハホールディングスさんの販売の経緯について説明させていただきます。まず三井住友ファイナンス&リースさんのほうで、この会社、全国で施設の店舗のリースと店舗内に係る設備のリースを行っている会社なんですが、ここの会社のほうでCO2の削減をセットにした排出権付き物件というものを設定しまして、その中でさらにそのものを付与するために、付加価値を高めるために、森づくりの活動ですとか、植林活動ですとか、そういったものがセットになるものがないかということで、そこの部分のクレジットを探していたところだそうです。それが道のほうに話がありまして、道のほうのリストの中に当町の分のオフセットクレジットも含まれておりましたので、その中で津別町であれば、そういったものに対応できるということで当町に道を通じてお話があったところです。そのリースを受ける会社として、ツルハホールディングスさんのお店が入るという形で、このお話を聞きまして合意がとれまして 700 トンの販売に移ったという経過になります。以上、よろしくお願いします。
質問 3番 小林教行
〔登壇〕 道のほうに問い合わせがあったということでございましたけれども、おそらくほかの町でもそのような所があったと思います。その中でも津別町が選ばれたというところに何かお答えがあるのかどうか伺いたいと思います。
答弁 産業振興課長補佐 渡辺新(産業振興課長補佐は2026年3月まで)
当町を選んでいただいた理由としては、やはり先ほどお話ししましたオフセットクレジットに、買っていただいた場合に森づくりの体験ですとか、そういった森林について学ぶようなプログラムをセットにしているというところが特化されているということで、購入いただいた経緯となります。
質問 3番 小林教行
〔登壇〕 このオフセットクレジット、今回、一般質問しよ― 79 ―うといたしました経緯として、やはり本年の 10 月にニュースで取り上げられた時に、私の妻もそうでしたけども、すごいことなんだけどよくわからないというふうに言われました。そこで担当課に聞きに行って、どういった経緯だったということで、今お答えいただいたように、津別町の取り組みが、やはり道内の企業に認められて、その取り組みによって三井さんと提携になったというところは、これは、やはり津別町の今までの森林整備に対する取り組みが評価されたことであり、喜ばしいこと、誇れることであるなと思い、また、いろんな町民に、このオフセットクレジットのことを聞かれることもあったんですけども、よくわからないというところが第一印象でございました。そこで、最初にどのような制度であるかということも聞かせていただきましたけれども、このオフセットクレジット、まず間伐材の数量ということでありましたけれども、販売収益が約 2,000 万円、1,862 万円も販売収益で、使った費用以上に収益が出ているという、エコな取り組みというのは津別町でもさまざま行っておりますけれども、非常に手間とお金がかかる取り組みでございます。手間は後でまた聞かせていただきますけれども、この手間は多くかかったんですけれども、収益が出たというのは素晴らしいことで、町の取り組みが社会に評価されたということで、この取り組みというのはぜひ今後も、今ちょうど前回発効した分がゼロになるということでしたので、ぜひ、今後またオフセットクレジットを発効していただきたいと思い、この一般質問をさせていただきました。そこで今後の課題ということにつきまして、先ほどお答えもいただきましたけれども、やはり先ほどのように、最初のほうにはよく売れて、最後のほうにちょっと売れ残ったりとかするという懸念もあるというお答えでございました。最初に、そもそもクレジットを申請した場合、対象となるクレジットがもし新たにクレジットがどれぐらいになりそうかなどの予想は立っているかどうかを伺いたいと思います。
答弁 産業振興課長補佐 渡辺新(産業振興課長補佐は2026年3月まで)
今後のクレジットの発効可能量というふうに判断させていただきますが、非常にこの計算方法というのがあるんですが、方法論とい― 80 ―う積算の方法、あるいは、その積算するためのいろんな手法というものが記載されているものが国のほうで示されているんですが、こういったものを参考にしながら当町のほうに既に問い合わせがありました、このクレジット発効を取り扱っている企業が数社あるんですけども、その1社の中でどのぐらいかはうちのほうで計算できますよということで、概数を計算していただいております。その該当につきましては、およそ2万トンというふうな回答があるんですが、ただやはり、その方法論、先ほど申し上げました方法論の中で、さまざまな考え方、あるいは、その実証の仕方によって大きく左右される部分がありますので、単純にこの2万トンというものを、今、信じていいかどうかというのは、ちょっとまだ検討する余地があるところだと思っております。以上、よろしくお願いします。
質問 3番 小林教行
〔登壇〕 ちょっと思っていたより多くてびっくりしたんですけれども、前回と同じぐらいかなという数量を想定しておりましたけれども、2万トン、もしそれは確定ではないですし、どれぐらいになるかというのも今後のことということも含まれまして、そうなると、やはり販売先の明確化というのが非常に重要になってくるのかなと思います。また、先に前回調査されたときに、非常に担当職員を含め非常にご苦労されたということを伺っております。その辺りについて、10 年以上たちますので、今オフセットクレジットを発行する、調査するにあたって、どれぐらいの人員が使われるのか、どのような苦労があるのかを想定しているのか、今の段階で結構ですので考えについて伺いたいと思います。
答弁 産業振興課長補佐 渡辺新(産業振興課長補佐は2026年3月まで)
クレジット発効に係る手間といいますか、業務量についてなんですけども、昨日、道のほうともちょっと意見交換しまして、当町がこれまで保有していた 4,600 トンのクレジットにつきましては、先ほど町長の答弁にありましたJ-VER制度に基づいた平成 22 年のころに基づいた制度をもとに発効しております。その後、平成 25 年からJ-クレジットという制度に改正されまして、そ― 81 ―の中で、ある程度、発効に対する手間といいますか業務量というのは、もうちょっと圧縮されているんじゃないかというふうに道からは聞いております。ただ、その一方で、やはりある程度先ほど言いました方法論という非常に難しい計算方法等を職員みずからがやるというのは正直言うと、ちょっと現実的ではないのかなというふうなことを考えております。その中で、やはりある程度の委託業務として、そこの計算をどこか専門的な機関に相談するとか、あるいは、これまで町のほうにそういった申し出といいますか、相談がきているんですけども、クレジットを分配する方法で、全てその企業が賄うという方法もあるというふうには聞いております。いずれそういった方法もあるのかなというふうに考えております。ただ、やはり基本的には、そのクレジット発効するのと、その後クレジットを管理するということについては、やはりある程度の準備が必要だと考えております。よろしくお願いします。
質問 3番 小林教行
〔登壇〕 やはり専門家に任せるところは任せながらも、やはり職員のご苦労はあるのかなと思います。その中で、やはり量が増えましたら販売先の明確化と申しますか、これがやはり今後の一番の課題になってくるというのがここだったのかなと思いますけれども、やはり町内外に関わりのある企業と連携して、ぜひこの津別町のオフセットクレジットというのをアピールしていただいて、連携協定ですとかそういったところから、このオフセットクレジットのPRをしていただき、ぜひ、この事業を進めていただきたいと思いますが、今の考えを伺いたいと思います。
答弁 産業振興課長補佐 渡辺新(産業振興課長補佐は2026年3月まで)
すみません、今後の考え方ということでよろしいですか。まず、やはりクレジットについてなんですけれども、先ほど議員がおっしゃったとおり、なかなかわかりづらい制度であります。ただ、その一方で、おそらく町有林が森林の機能においてCO2を吸収しているというのは皆さん何となく雑駁にはわかる― 82 ―んですが、じゃあそれがどのぐらいの量なのかとか、それが果たしてどういう効果があって、どういうふうにというのは、やはり全く見えないといいますか、なおさらわからない制度でありまして、これを数量化するといったものが、このカーボン・オフセット、あるいはオフセットクレジットという言葉になってくるものであると思います。このオフセットクレジットとして販売すれば当然お金になるということで、単純な収入につながるものでもありますが、ただやはり、その原資となる森林が吸収するCO2の削減量というのは、やはり地球環境にとても寄与するものでありますので、そういったものをPRする方法をやはり収益とのバランスがありますが、そこの部分もやはり特化して販売を進めていくということが、やはり町のPRに、愛林のまちという町長の豊かな森林を有するというイメージアップにもつながるというふうに思っておりますので、今後その販売方法の中で、今回ツルハさんと三井住友ファイナンスさんというような形のつながりの中で、そういった会社がPRしていただくことで、さらに相乗的に当町のPRにもつながりますので、どこのどういう企業とセットになってやって、それがどのようにもっとPRされていくのか、そういった部分をきちんと整理しながら考えていかなきゃいけないかなと思います。
質問 3番 小林教行
〔登壇〕 最後になります。我が町も、愛林のまちとして森林環境の整備について先進的に取り組んでいるという自負もございます。切って使って、植えて育てて、津別町の豊かな森林を適切に維持していくことは、津別町でいきますと、おいしい水や災害に強い土壌、CO2削減などさまざま未来につながる取り組みでもあります。津別町の未来のためにも森林環境の整備に今後も力を入れていただきたいと思います。最後に町長より何かお答えがあれば伺いたいと思います。
答弁 町長 佐藤多一
ちょうど先週、道の森林林政審議会にWEBで参加させてもらったんですけれども、道のほうの報告でも、来年、道有林から出るJ-クレジット4万トンを来年から販売するというふうに報告を受けております。そういったこれから動きが道の段階でもありますので、日頃からお付き合いをさせていただいている我― 83 ―が町としましても、有効な手法と検討、一緒に参考にさせていただければなというふうに思います。やはりJ-クレジットを買っていただける企業というんですか、そこがやっぱり何と言うんですかね、その会社の価値が向上していくということも、買っていただける大きな要素というふうになっていると思いますし、しっかり町が、そのクレジットで得た収入で森林整備をしっかりして、そして酸素をしっかり出していくと、そしてエネルギーとしても活用していくということを進めていきたいなというふうに思っているところです。心配なことは一つ、トランプさんがまたパリ協定から出るという話をしているんで、私の記憶では、前回ちょっと進めていた時に、停滞してきたときに、ちょうどトランプさんがパリ協定から離脱しましたけれども、その後バイデンさんがまた復活して、また出て行くということになると、これもきっと何かの影響は動きとしてあるのかなというふうに思いますので、そういった情報は、また道のほうからも得ながら進めてまいりたいと考えております。以上です。