津別町議会 平成26年第8回定例会 2014年12月22日
自衛隊の募集の協力について
2014年12月22日、津別町議会の一般質問で、茂呂竹裕子議員が「自衛隊の募集の協力について」質問し、町長 佐藤多一、総務課長 竹俣信行が答弁しました。
- 質問者
- 茂呂竹裕子 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤多一、総務課長 竹俣信行
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 茂呂竹裕子
〔登壇〕 ただいま議長のお許しをいただきましたので、先に通告のとおり一般質問をさせていただきます。最初ですが、自衛隊の募集の協力についてです。安倍政権は、今年の7月1日に憲― 77 ―法を変えるという手続きもなく集団的自衛権行使容認を、自民党、公明党の与党で閣議決定しました。日本国憲法では、戦争は永久に放棄すると前文でうたわれています。日本の自衛隊は、専守防衛で他国の戦争に出すことはこれまではありませんでした。イラク戦争に初めて自衛隊を出したときは、後方支援として戦闘地域には行かせない、武器は持たせないという二つの縛りがありましたけれども、今回はこの二つの縛りを取り払い、戦闘地域で攻撃されたら武器を持って応戦すると考えていることが国会の論戦を通じてわかりました。武器を持って戦闘地域に行くということは、相手を殺すか、殺されるか、命のやりとりをしなければならないということです。日本国憲法が二度と戦争をしないと誓った憲法9条をなし崩しにし、再び日本に戦火を招き入れるようなことになるのではないかと心配しています。したがって、町民の生命、財産を守るべき立場の自治体、あるいは役場職員が、憲法に反する行為の片棒を担ぐようなことはすべきではないというふうに私は思っています。そこで質問ですが、自衛隊に住民基本台帳から抽出した適格者名簿を提出している自治体があって、高校生にダイレクトメールが送られていると聞いておりますが、津別町はそのような適格者名簿を提出しているのかどうかをまずお尋ねします。そして、住民基本台帳から名簿を抽出し外部に提出することは、本人の同意がない場合、個人情報保護の上で法的に問題はないのかどうかをお伺いします。
答弁 町長 佐藤多一
住民基本台帳から抽出した適格者名簿の提出に法的問題はないのかということでございます。これは自衛官等の募集に関する事務につきましては、自衛隊法第 97 条第1項及び自衛隊法施行令第 114 条から第 120 条までの規定によりまして、都道府県知事と市町村長が、地方自治法第2条の規定による法定受託事務として処理することとされているところです。自衛官及び自衛官候補生の募集に関する適格者情報の提供につきましては、自衛隊法施行令第 120 条第1項の規定によりまして、本町におきましても毎年自衛隊帯広地方協力本部長名による依頼文書と目的外使用を行わない誓約書を受理した後に、住民基本台帳より抽出して提出しているところでございます。― 78 ―また、この依頼文書に合わせ、前年度提出した分について破棄を行ったことの通知もされているところでございます。なお、平成 26 年につきましては、依頼がございませんでしたので、提出は行っておりません。以上でございます。
質問 5番 茂呂竹裕子
〔登壇〕 法定受託事務として名簿を提出する義務があるというようなお話で、これは違法でもないし、住民基本台帳から抽出して、これまでもずっと提出してきていたというご答弁でしたけれども、これを今お聞きしまして、地方自治体は、国の組織にきっちりと組み込まれて、いやも応もなく協力させられるのだろうなというふうに今感じました。これからも、さらに懸念されることに取り込まれていくのではないかというふうに心配しています。それで、お聞きしたいのは、今年度は依頼がなかったということなのですが、もし依頼がなかった理由について、町長さんが押さえていられれば教えていただきたいなというふうに思います。
答弁 総務課長 竹俣信行(総務課長は2014年12月まで)
今年の新年度早々、マスコミ等報道もされたのですけれども、この依頼の中に 15 歳の情報というものも、適齢者情報というのもあるのですけれども、15 歳というのは自衛隊員の募集じゃなくて学生の募集だということで、そういった法律を逸脱した解釈がされていたということで自衛隊のほうも、そういった協議がなされたようで、今年、例年3月にそういった募集の協力についてということで要請があるのですが、そういうこともあって今年は、送られて来なかったという認識でおります。
質問 5番 茂呂竹裕子
〔登壇〕 18 以上の依頼というのはなかったのですか。
答弁 総務課長 竹俣信行(総務課長は2014年12月まで)
26 年についてはございません。
質問 5番 茂呂竹裕子
〔登壇〕 どういうわけでそういうことになったのかと― 79 ―いうのがわからないということなのですが、7月1日に集団的自衛権行使容認という閣議決定がされたので、本来から言う自衛隊の本質が変わるからではないのかなというふうに推測するところです。私は、自衛隊、津別高校におりましたから卒業生もたくさん自衛隊に行っていますけれども、そういう子たちが何のために自衛隊に行くのと聞くと、人の役に立ちたい、災害などで人命救助や、そういう困っている人の手助けをしたいと言って、ほとんどの人は、そういうふうに言って自衛隊に就職したものですが、阪神淡路大震災からずっと3年前の東日本大震災、相次ぐ最近の大型台風などで本当に昼夜を分かたず救援、救助に献身的に働く自衛隊の姿をテレビなどで見ますけれども、本当に多くの自衛隊員とその家族は、みんなそういう世の中のためになる仕事なのだということで、誇りを持って日々精進しているというふうに思います。それが7月1日から突然、他国の戦争に駆り出されるという、そういうふうなことになったら、どういうことになるのでしょうかと思います。現在、PKOで南スーダンに息子さんが行っているというお母さんもこの間お話ししましたら、本当に心配だと。だけど、期限が来たら帰って来るから、ちょっと弱っているようだけど待っているのだというような話でした。私、これが本来の自衛隊員の姿であろうと思いますけれども、これが中身が変わってくると、そんなのんびり早く期限が来て帰ってくればいいな、クリスマスに間に合えばいいなというような、そんな気持ちでは待てないのじゃないかというふうに思います。私は、こういう純真な子どもたちが自衛隊に行って、国民のために働きたいというようなことを全うするためには、やっぱり憲法9条というものを守らなきゃいけないのではないだろうかというふうに思いますし、そういうようなことについて、町長さんのお考えがあればお聞きしたいなと思います。
答弁 町長 佐藤多一
集団的自衛権との関連も含めてでございますけれども、今議員がおっしゃられましたとおり政府が、本年7月1日に集団的自衛権行使容認にかかわる憲法の解釈変更を閣議決定したところでございます。今後、関係法令を整備する段階において、国会での議論はもとより広く国民的議論を行いながら、国民の十分な理解が必要であるというふうに考えますが、違憲がどうかの判断につきましては、司法の場において判断されるものと考えているところでございます。― 80 ―なお、今回の適格者情報の提供につきましては、これも関係法令に基づきまして引き続いて継続実施すべきものというふうに認識しているところでございます。
質問 5番 茂呂竹裕子
〔登壇〕 町長さんのお考えも伺いました。このことは、ほとんど自治体の首長さんたちは、非常に困っているのじゃないかというふうに思います。私も何人かの首長さんのコメントをちょっと手に入れましたけれども、やはり困るのだと。集団的自衛権が行使されるようになれば、自衛官の殉職が増える、自衛隊入隊希望者が減る、あげくの果てには徴兵制しかなくなる、自分たちの子どもや孫の時代にはそうなってほしくない。これは道南のほうのある町の町長さんのお話ですが、皆さん本当にこういうふうに思ってらっしゃるのだと思うのです。これを何とかしなくちゃならないというふうに思うわけですが、個人的には、私はそういうことにならないように頑張りたいと思います。適格者情報の提供について、私は法令の縛りがあって、自治体としては免れないのだろうというふうに思いますけれども、やはり慎重にお考えいただければなというふうに思います。
答弁 町長 佐藤多一
戦争に行ってはほしくないというのは同じ思いでありますし、そのようなことにならないように、先ほど言いましたように関連法令を整備する議論がこれからされるというふうに思います。その中で、ぜひとも広い国民的議論をしてほしいなというふうに思っているところです。それから、名簿の提出につきましては、これはやはり法定受託事務の中に明確に規定されております。この法定受託事務というのは、今町が行っています戸籍事務もそうですし、それから今回の解散で選挙が行われましたけれども、これも国会議員の選挙も選挙事務も法定受託事務として町村が行っているという状況で、この事務の内容につきましては、まだまださまざまありますけれども、その中の一つというふうにとらえておりますので、これはせざるを得ないというふうに思っているところです。
質問 5番 茂呂竹裕子
〔登壇〕 このことはくどくど申し上げるということに― 81 ―はなりませんので、おつらい立場に立たされていく、もっともっとつらい立場にならないようにみんなで力を合わせていかなければいけないというふうに思いますので、次に移ります。もう一つなのですが、町が発注する公共事業の労務単価についてなのですが、平成26 年の2月 13 日付の建管第 1883 号、北海道建設部長の技能労働者への適切な賃金水準の確保についてという要請文があちこちに回ったようです。国土交通省が1月 30 日に決定した公共工事設計労務単価は、技能労働者の確保や育成には適切な水準の賃金の支払いが極めて重要だとして、各関係団体の長に技能労働者への適切な水準の賃金の支払いに対する特段の配慮と法定福利費の適切な支払いと社会保険等への加入徹底を要請したということです。そして、新労務単価の上昇が確実に技能労働者の賃上げにつながり、処遇改善を通じて若年層の建設業への入職が促進されるように技能労働者の適切な水準の賃金支払い、それからインフレスライド条項の適用、法定福利費の適切な支払いと社会保障等の加入徹底を要請したということなのです。この三つを要請したということです。2013年度、当初に比べて引き上げ率が 6.3%から 9.1%の幅で、700 円から 1,500 円の幅の単価を示しております。これを受けて津別町においても、3月予算編成以降、町が発注する宿泊施設や認定こども園をはじめ、さまざまな公共事業において原材料の高騰、消費税増税とともに労務単価の引き上げによる予算補正が行われてきました。こうした目的にかんがみ、津別町が発注する公共工事にこの意図が反映されているか、引き上げた労務単価が建設業で働く労働者の賃上げに確実に結びついているか、調査はしておられるのかお聞きをします。
答弁 町長 佐藤多一
町が発注する公共工事の労務単価についてというご質問でございます。この公共工事の一般に労務単価という部分もありますけれども、見積り、あるいは設計をする上で、これは設計労務単価という言葉がございます。この公共工事の設計労務単価というのは、国、あるいは地方公共団体などが、予定価格の積算に利用するために、毎年 10 月に、国、それから都道府県、政令都市等が発注する工事に― 82 ―従事する建設労働者の賃金支払い実態を調査いたしまして、年度当初に設定するものでありまして、それ自体が個々の下請け契約での労務単価や雇用契約での労働者への支払い賃金を拘束するものではないというふうにされております。今年度の設計労務単価につきましては、最近の技能労働者の不足による労働市場の実勢価格を適切、迅速に反映することといたしまして、社会保険への加入徹底の観点から、必要な法定福利費相当額を単価に反映させまして、全職種平均で前年比 7.1%増となったところでございます。国土交通省や道におきましては、毎年、建設業団体に対して適切な価格での下請契約の締結や、労働者への適切な水準の賃金支払いを下請けに要請し、雇用する技能労働者の賃金水準の引き上げを図るとともに元請けに対しましては、この法定福利費相当額を適切に含んだ額での下請契約を締結するよう要請し、下請けに対しても技能労働者に法定福利費相当額を適切に含んだ賃金の支払いと社会保険に加入させるよう要請しているところでございます。労務単価が実質賃金に反映しているかどうかの調査につきましては、これは道において実施しておりまして、最近のものでは、平成 25 年度4月から6月分までの間に発注した道の工事ですけれども、発注した工事の受注者とその下請負人を対象に調査が行われています。その結果の一部を紹介いたしますと、適切な賃金水準確保の取り組みを知っていると回答したのは 2,793 社のうち 92.6%が知っているということです。それから、賃金水準の引き上げを行ったと回答したのは、2,210 社のうち 71.7%に達しているということです。それから、元請けが下請けの契約金額を増額したと回答したのは、584 社中67.7%がそのように答えているというふうになっております。本町につきましては、調査は実施しておりませんけれども、国、道からの適切な賃金支払いに関しての通達を基にいたしまして、町としましても建設業界に対して適切な賃金の支払いについて指導を行っておりまして、今後とも発注の際など、機会あるごとに指導してまいりたいと考えているところでございます。以上でございます
質問 5番 茂呂竹裕子
〔登壇〕 日本列島は災害続きで、建設技能労働者の不足が震災復興の遅れの一因にもなっているとか、あるいは自治体の公共事業の入札が不調だとか、そういったマイナス面が目についておりますが、さらに今後労働人口が減少していくということが予想されておりますので、賃金や各種保険の加入などの待遇改善は、若い労働者獲得には欠かせないものであろうというふうに思っています。特に北海道は、建設労働者は冬期間失業というようなこともありまして、安定した収入が望めないなどのマイナス要因もありますが、今、道がこのように力を入れているということは、遅きに失したのかなというふうにも思いますが、いいことをするのに遅いも何もないのじゃないかというふうに思いますけれども、こういうふうに力を入れているということを我が町でも調査はしていないけれども、いろいろお願いはしているというような先ほどのお話もありましたので、若い労働者が希望を持ってこの津別町で働いていき、結婚して子どもも産んでいただけるというようなことにつながるように、ぜひこれからもご指導をいただければというふうに思います。
答弁 町長 佐藤多一
先ほども申し上げましたとおり町としては実施しておりませんけれども、例えばお隣の市におきましても、入札の際において、入札者に対して技能労働者への適切な賃金水準の確保についてということで、お願いしますという文書をつくってお渡ししているというのも承知しておりますので、こういう口頭だけでなくて文書も含めて町のほうでも検討してまいりたいというふうに思います。
質問 5番 茂呂竹裕子
〔登壇〕 ぜひそのようにお願いして、建設労働者の待遇改善につながるようにみんなで取り組んでいただきたいというふうに思います。終わります。