砂川市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月13日
砂川市の農業振興について
2016年9月13日、砂川市議会の一般質問で、中道博武議員が「砂川市の農業振興について」質問し、経済部長 福士勇治が答弁しました。
- 質問者
- 中道博武 議員
- 答弁者
- 経済部長 福士勇治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 中道博武
あと少々お時間いただきたいと思いますが、通告によりまして大きな1、砂川市の農業振興について伺います。本市におきまして農業基盤整備促進事業、農業、農村の多面的機能維持、鳥獣被害対策、農産物の高品質化と安全、安心で付加価値の高い農産物の生産支援、担い手への農地集積、新規就農者受け入れ等々、農業全般にわたり政策を展開しておりますことに農業者を代表して心からお礼を申し上げたいと思います。しかしながら、農業、農村環境は、TPPの問題、生産費の高騰、農産物の消費低迷など依然先行きが不安な状況にあります。砂川市において経営基盤の状況は、傾斜地、小区画の農地など立地条件の悪さや小規模経営、高齢者による経営がふえている状態であります。農業者からは、将来砂川の農業はどうなっていくのか不安を抱いておられる方が多くいらっしゃいます。よって、これらを加味しながら、将来を見据えた具体的な実効性のある政策が必要と思われますので、次の事項について伺います。小さな1、市内では65歳以上の経営者が50%を超えています。また、後継者のいない農家もあり、5年後、10年後の農業はどのように継承していくのか、後継者問題、新規就農を含め今後の対応について伺います。小さな2、現状は作業効率の悪さと農機具の過剰な投資が見られることから、農産物のさらなる生産コストを下げる政策の推進について伺います。小さな3、昨年砂川産ゆめぴりかが全道で最高金賞を受けました。優秀賞を受けた他地区のゆめぴりかとさほど差はないと言われております。長年にわたり食の安全、安心に向けた特別栽培米の取り組みが評価されたと言われております。追う立場から追われる立場になるわけですから、さらに充実した政策と支援が必要になると思われます。今後の特別栽培米にかかわる対応について伺います。以上、3点について市の考えを伺います。
答弁 経済部長 福士勇治(経済部長は2021年3月まで)
私から大きな1の(1)高齢で、かつ後継者のいない農家の農業の承継についてご答弁を申し上げます。本市の農業は、地域経済を支える重要な基幹産業であり、米を中心にトマト、キュウリ、タマネギなどの生産が好調で、品質向上が市場に受け入れられ、今後の販路拡大が期待されております。しかし、一方で農業者の高齢化や高齢者不足、生産コストの上昇による農業所得の低下などの問題が表面化しているほか、食の安全、安心の確保や環境保全に配慮した取り組みが求められております。2015年農林業センサスによりますと、市内の農業経営者の平均年齢は65.9歳で、空知管内の平均58.5歳、北海道の平均58.1歳に比べ高齢であり、さらに農業後継者のいない販売農家の割合につきましては、農家202戸中166戸と82%を超えており、空知管内の平均73.2%、北海道の平均70.9%に比べ高い状況にあり、今後これらの農家の農地をどうしていくかが大きな課題となっております。本市では、この課題に対して3つの対応策を定め、施策の検討を進めております。1つ目は、担い手への農地の集積であります。毎年農業委員会によりまして各農業者に将来の自身の農業経営をどうするかについてのアンケート調査を実施しており、その結果を見ますと将来農地を賃借、または売買して農業経営の拡大を考えている農業者は28経営体で、拡大予定面積が約158ヘクタールとなっております。また、農地中間管理事業による農地の借り受け希望者の募集には34経営体、約163ヘクタールの募集があり、まだまだ担い手への農地の集積は可能であるものと考えております。今後も引き続き農業委員会による利用権設定等促進事業や農地中間管理事業を活用し、担い手への農地の集積を積極的に進めてまいりたいと考えているところでありますが、さらに担い手が離農者等の農地を集積しやすくなるための施策についても検討しているところであります。2つ目が新規就農者の拡大であります。農業者の高齢化や農業従事者数が減少している中、新たな農業者を増加させることは重要と考えております。本市では、市、農業委員会、空知農業改良普及センター中空知支所、新砂川農業協同組合、中空知農業共済組合及び市内の指導農業士を構成員とする砂川市農業担い手育成センターにおいて新規参入者の受け入れ基準や受け入れ指導農家の基準、研修開始から就農までの流れやその間の各関係機関の役割を明確にするための新規参入者受け入れガイドラインを作成し、各関係機関との連携及び受け入れ体制の強化を図るとともに、新規就農募集パンフレットを作成し、市のホームページで公開しております。また、本年度からは、新規参入者対策の一環として、農業研修の受け入れ前に先進農家での1週間程度の農業作業体験や農家からの指導、助言等により農業の理解促進と自身の農業の適性を見きわめる判断材料としていただくための農業体験事業を創設し、新規参入者の受け入れ体制の強化を図ったところであり、今後も当該制度のPRに努めてまいりたいと考えております。3つ目が農作業受託組織の支援であります。現在市内には法人、個人、集落営農組織などを含め、5経営体が約250ヘクタールの農地の水稲やソバの農作業受託を行っておりますが、高齢等により農作業に支障を来す農業者の農作業の一部、または全部を受託する組織は、高齢な農業者にとって農業を長く続ける上で今後も重要な役割を果たすものと考えておりますので、この受託組織の経営基盤の強化及び新たな受託組織の設立を促進させる施策について検討を進めているところであります。次に、(2)農産物のさらなる生産コストを下げる施策の推進についてでありますが、農業所得の向上を図るには農産物の生産量の増加や付加価値向上への取り組みのほか、生産コスト縮減の取り組みも重要と考えているところであります。生産コスト縮減に向けた取り組みには低価格な資材、機械の導入、資材利用の効率化や規模拡大、共同化等による農業機械の効率化を図る取り組みなどがあります。本市では、農業機械の作業効率を上げるための区画拡大や暗渠排水の整備を行う農業基盤整備促進事業の実施や、経営体育成支援事業による農業機械の購入経費の一部補助などを実施し、生産コストの削減に向けた取り組みを支援しており、今後も国の産地パワーアップ事業など活用できる事業について農業者等に情報提供するとともに、補助金獲得に向けた農業者への支援を行ってまいりたいと考えております。また、JA組織でも農薬、肥料、農業機械など資材価格の見える化による価格の引き下げへの取り組みを農林水産省と連携し、取り組みの強化を目指す方針を示しており、生産コストの削減に向け、大きな効果を期待しているところであります。最後に、(3)特別栽培米に係る今後の対応についてですが、昨年12月に開催されました第1回ゆめぴりかコンテストにおいてJA新すながわ特別栽培米生産組合が最高金賞を受賞しました。これもひとえに生産者の皆様が一丸となり、ブランド化の確立や品質向上に向けたたゆまぬ努力の結果であるものと考えております。これまで本市では安全、安心でおいしい米づくりを支援するため、環境保全型農業直接支払交付金事業の実施や市独自の施策として水稲栽培におけるケイ酸資材費の一部補助、本年度からは水稲種子温湯殺菌消毒に係る経費の一部補助を実施しており、特に特別栽培米の作付については補助率をかさ上げし、安全、安心な米の生産を推進してまいりました。今後もこれらの取り組みを継続していくとともに、生産者団体との協議を進め、新たな支援についても新砂川農業協同組合と連携し、検討してまいりたいと考えているところであります。
質問 中道博武
大変細目にわたっての説明ありがとうございました。それでは、小さな1、2、3と1つずつ再質問をさせていただきます。まず、小さな1の後継者の問題で質問させていただきますが、高齢者で後継者のいない農業者の農地などの継承について担い手への集積、新規就農者の拡大、農作業受託組織への支援などを通じて対応していくということでわかりました。その中で、特に新規就農者につきましては、農外からの新規参入について農業者の子弟である就農と違い、基礎的な農業の知識がなく、特に経営面で大変厳しいものがあります。また、先進地での研修が農作業体験に終わっているようにも思えますので、新たな取り組みとして1年間の模擬経営などの実践的な色合いを強めた研修ができる就農学校なる施設、あるいはそういうような環境づくりを検討していただけるかどうかお伺いいたします。
答弁 経済部長 福士勇治(経済部長は2021年3月まで)
新規参入者に対する農業経営にかかわる研修の取り組みについてということのご質問だと思います。先ほど答弁にもありました砂川市農業担い手育成センターで作成いたしました新規参入者受け入れガイドラインでは、2年間の研修期間のうち、初年度の半年間は滝川市にあります北海道立総合研究機構花・野菜技術センターでの北海道花卉野菜技術研修、総合技術研修を受講していただき、総合的な知識をつけていただき、その後先進農家での実践研修に入っていただくという計画になっております。この総合技術研修の中には経営管理や流通も含まれておりますので、総合的な研修になるものと思っております。また、現在JA新すながわではJAが所有している試験圃場の一部に新規参入者向けの研修農場の設置を計画していることから、JAと協議、連携いたしまして、農業経営研修も含めた研修農場の設置に向けて支援を検討してまいりたいと考えているところであります。
質問 中道博武
ある程度理解できました。春先の作業から収穫まで、特にそういった一連の経済活動でありますから、その辺のことも熟知していなければ簡単に新規参入はできないだろうというふうに思っていますので、その辺を含めて対応していただければというふうに思っております。次に、小さな2の質問に入りたいと思いますけれども、コスト削減についてですが、農作業効率の向上を図ることや資材費、機械費の低減を図ることが重要であるということは私も認識しているところではありますが、農業機械の共同利用化も重要であるというふうに考えております。先ほどの答弁にありました産地パワーアップ事業についてお伺いします。この事業は、産地の収益力強化に資する共同施設の整備、農業機械や生産資材の導入を支援するものですが、地域が一体となって協力し合い、事業の取り組みを進めなければなかなか実現できないところであります。しかしながら、採択条件が生産コストの10%以上の削減や売り上げの10%以上の増加など、農業者にとっては大変厳しい条件というふうに思われます。このような状況の中で、当事業の活用促進に向けた市の考え方を伺いたいと思います。
答弁 経済部長 福士勇治(経済部長は2021年3月まで)
産地パワーアップ事業の活用促進ということでございます。産地パワーアップ事業につきましては、産地が創意工夫をし、地域が一丸となって収益力強化や栽培体系への転換を図るための取り組みを支援する事業で、今回TPP対策として国の平成27年度補正予算により新たに創設された事業でありますが、議員ご指摘のとおり、採択要件が厳しく、当初は当該事業の事業要望は4件ございましたが、売上額の10%アップが見込めない、あるいは導入する機械等が1カ所当たり50万円未満であることなどから申請を断念し、今回市内で補助採択を受けた農業者団体は1団体となっておりまして、非常にハードルが高いと考えております。活用促進でありますが、補助要件につきましては国の制度であり、そこを変えるということはできませんが、今回採択されました申請につきましても空知総合振興局の担当者にいろいろとアドバイスを受けまして、農協と協議を重ね、申請書を作成し、採択になったものですので、農業者や農業者団体の方には自分たちだけでだめだというふうに諦めることなく、私ども市の農政課のほうへ相談していただきたいと考えております。振興局からもいろいろとアドバイスをしていただけますし、市も農協と連携を図り、採択に向けてしっかり支援をしていきたいと考えているところであります。また、当該事業の情報提供につきましても今後も積極的に実施してまいりたいと考えております。
質問 中道博武
こういう当該事業の啓蒙活動といいますか、情報提供を今後積極的に行うということでお話をいただきました。ぜひお願いをしたいと思います。次に、小さな3ということで特別栽培米の支援については、今までケイ酸資材の助成やことしから始まりました水稲種子温湯消毒の補助など特別栽培米の作付推進、今回ゆめぴりかがコンテストでの最高金賞の受賞によって市内の特栽米の作付農家が徐々にふえてきている状況でありますけれども、新砂川農協の中で奈井江農家の数に比べてまだまだ少ない状況にあります。これで砂川市において今後特別栽培米の作付農家をふやしていくということを考えますと、施策の中でどのように考えているか伺います。
答弁 経済部長 福士勇治(経済部長は2021年3月まで)
特別栽培米の作付農家をふやすための施策についてでございます。まず、市内の特栽米の作付農家についてでございますが、平成24年度が2戸、1,186アール、ケイ酸資材の補助を始めました平成26年度は5戸、2,283アールでしたが、平成28年度は10戸、4,296アールと作付農家戸数、作付面積ともにふえてきておりますが、市内の水稲作付面積全体としては457ヘクタールございますので、全体から見ますとまだ約9%程度になってございます。先ほどご答弁申し上げましたとおり、ケイ酸肥料の助成や水稲種子温湯殺菌消毒に係る補助を継続いたしますとともに、特別栽培米、特栽米生産組合の事務局でもありますJA新すながわとも連携を図りまして、米の生産調整が続く中、安全、安心な農産物の生産に取り組む必要性や特栽米の生産による農業所得の増加などについて農業者に情報提供をして、特栽米作付農家の拡大に努めてまいりたいと考えております。また、特栽米の作付に係る新たな支援につきましても今後検討してまいりたいと考えております。
質問 中道博武
るる説明をいただきました。大いに期待をしたいと思います。このように年々充実した政策が出されておりますが、これについて大変感謝しております。政策の取り組みに対してなかなか腰を上げない農家が多い中で、根気よく農協との連携をしながら施策の推進に当たっていただければというふうに思いまして、質問を終わります。◎延会宣告