砂川市議会 平成27年第2回定例会 2015年6月23日
土地改良事業と農業の6次化について
2015年6月23日、砂川市議会の一般質問で、中道博武議員が「土地改良事業と農業の6次化について」質問し、経済部長 田伏清巳が答弁しました。
- 質問者
- 中道博武 議員
- 答弁者
- 経済部長 田伏清巳
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 中道博武
私のほうから2点ほど質問させていただきます。土地改良事業と農業の6次化についてです。近年において米価の低下とTPPによる先行き不透明な農業行政の中、農業者の高齢化や後継者不足など農業を取りまく環境はますます悪化しております。砂川市内の農地は、小区画で数多くの枚数を耕作しており、このことは作業効率の悪さに加え、コスト上昇にかかわる所得低下を招いております。コスト低減と所得向上のために、以下の2点について伺います。農地の総合的な土地改良事業について。2点目、農産物の加工、販売を一体とした農業の6次化について。よろしくお願い申し上げます。
答弁 経済部長 田伏清巳(経済部長は2016年3月まで)
大きな1、土地改良事業と農業の6次化についてご答弁申し上げます。初めに、(1)農地の総合的な土地改良事業についてでありますが、近年農業者の高齢化や農業従事者の減少による担い手となる農業者の経営面積の増加に伴い、農作業の効率化が求められており、今後ますますふえると懸念されております耕作放棄地の防止対策としても、土地改良事業の促進は有効な対策の一つと認識しているところであります。現在実施しております土地改良事業につきましては、国の補助事業であります農業基盤整備促進事業を活用し、農地の区画狭小や排水不良等を改善するための水田の畦畔除去による区画拡大や暗渠排水整備など、小規模な基盤整備を対象に補助金を交付しております。総合的な土地改良事業となりますと、道営農地整備事業などの実施による用排水施設整備、農道暗渠排水整備や農地区画の拡大等を一体的に整備することが考えられます。しかし、道営事業におきましても、国の予算の関係により地域から要望した全ての事業が実施されるのではなく、事業規模や総合的、一体的な基盤整備事業であるか等により優先順位を設け、事業採択されているのが現状であります。市としましては、地域からの事業実施要望があれば、新砂川農協、北海土地改良区、農業委員会と連携を図り、地域の機運を盛り上げ、地域全体で総合的な事業実施によって早期採択となるものと考えております。次に、(2)、農産物の加工、販売を一体とした農業の6次化についてご答弁申し上げます。農業の6次産業化は、1次産業の農業者が生産する農産物を2次産業で加工、製造を行い、3次産業の流通、販売によって今までの2次、3次産業の事業者が得ていた付加価値を農業者自身が得ることによって農業を活性化させようとするものです。6次産業化に対する国の支援としましては、6次産業化ネットワーク活動整備交付金事業があります。当該事業は、制度資金等の融資を活用して、6次産業化に取り組む場合に必要となる加工、販売施設等の整備に対し支援するもので、交付金の交付率が事業費の30%以内、交付金上限額が1億円となっております。補助要件としまして、6次産業化法に基づく総合化事業計画を作成し、農林水産大臣の認定を受ける必要があります。また、北海道では、北海道の6次産業化サポートセンターを開設し、6次産業化企画推進員による個別相談や事業計画づくりのサポートを実施しております。市としましては、これらの情報を提供するとともに、6次産業化サポートセンターによる農業者の個別相談に同行し、総合化事業計画の作成支援や交付金の獲得に向けての支援などを行い、6次産業化を推進していく考えであります。
再質問 中道博武
それでは、2回目の質問をさせていただきます。まず、(1)の農地の総合的な土地改良事業についてということでありますが、今まで砂川市におきましては小規模な基盤整備について実施しておられるということであります。現在まで実施状況等々、わかればお知らせ願いたいと思います。(2)番目につきまして、農産物加工と販売を一体とした農業の6次化についてですが、これにつきましては岩瀬牧場さんが事業として成功した典型的な例と思いますが、今まで砂川市においてこのような申し込みだとか、そういう実態がありましたら、お知らせ願いたい。この2点、よろしくお願いします。
答弁 経済部長 田伏清巳(経済部長は2016年3月まで)
それでは、初めに(1)の今までの補助事業の経緯といいますか、実績について手元資料におきましてご説明をさせていただきます。農業基盤整備促進事業補助金事業ということで今お示しをしましたが、古くは平成10年代の前半、道営中山間地域総合整備事業という名前の支援がございました。これは、北光、一の沢、焼山、東豊沼地区で整備面積は約71ヘクタール整備をし、補助をさせていただいたという経緯がございます。また、現在農業基盤整備促進事業という名前になっておりますが、これは平成24年に農業体質強化基盤整備促進事業補助金事業という名前でございまして、内容的にはほぼ同じでございまして、農家個人の方が実施する土地改良事業に対しまして、区画拡大については10アール、1反ですね、1反当たり10万円、暗渠排水、1反当たり15万円の定額補助をするものでございました。これは、平成24年度の実績は区画拡大が戸数が14戸、面積が22.62ヘクタール、また暗渠排水につきましては32戸、面積が65.72ヘクタールの改良事業に対しまして補助金額が1億2,120万円をご支援させていただきました。25年度は、補助対象はございません。26年度、農業基盤整備促進事業補助金事業という名前に変えまして、26年度の実績が区画拡大が戸数が5戸、面積が8.8ヘクタール、暗渠排水整備が戸数が5戸、面積が4.49ヘクタール、1,553万5,000円の補助をさせていただきました。農業者の方から今後のご相談も受けておりまして、まだ確定ではございませんが、あくまでも予定といたしましてお話をさせていただきますが、平成27年度の予定が区画拡大が4戸、面積が4.57ヘクタール、暗渠排水が4戸、6.34ヘクタールで、補助金額の予定が1,408万円、平成28年度の予定が区画拡大が5戸、暗渠排水が4戸でございまして、補助金額が1,481万5,000円を予定しているところでございます。また、6次産業につきましては、岩瀬牧場さんがご承知のとおりご自分のところの牛乳を使いましてイタリアンジェラートという製品化をしまして、今非常に好評を得ております。お話によりますと、一の沢の販売はもとより、全国の百貨店の物産展で30カ所以上今オファーがあって、出展をされていると。担当者の方は1年365日のうち100日以上そちらに出向いていますよというお話もございましたし、それから東京駅、それから東京駅のそばのキッテという施設にあるジェラートの販売も、これも非常に講評でありますというお話も頂戴しております。さらに砂川での6次産業の今までの例としましては、三谷農園さん、リンゴの三谷さんがご自分のリンゴを活用しましてリンゴジュースにされていると、これも恐らくもう10年以上のロングセラー商品となっていると認識をしております。また、さらには近年では、農業者ではございませんけれども、ホリグループさんが本店の後ろの農地を4ヘクタール購入されまして、そのうち2ヘクタールを野菜の栽培をする農地にし、さらには道路を1本挟んだ東側の水田、あれは1町歩ぐらいありましたでしょうか、そこを購入されて、ゆめきららを作成する。そのために農業生産法人を立ち上げまして、そこで生産した野菜、お米を加工して商品化する。ご自身で加工すると、まさしく6次産業化という取り組みをされているというところでございます。さらには、後ほどお話しさせていただくことになろうかと思いますけれども、若手農家の方からも6次産業化へ向けてのご相談なども承っているところでございます。
再質問 中道博武
ありがとうございます。それでは、再度お伺いしたいと思いますが、(1)の小規模土地改良事業ですが、ある程度期間といいますか、3年なら3年度で事業を進めておられるというように感じておりますけれども、途中で申し込まれてもなかなかこの枠に入れないというようなこともあって、希望者全員がどうしても利用できない事情と。それと、その事業を行われた方の圃場等々を見ますと、十二分に作業効率を上げるようなことができない環境になっていると、例えば用排水の整備ができていない、農道ができていない、そういう片手落ちの状況が見受けられます。したがって、総合的な基盤整備をすることによって規模拡大と安定した農業経営ができるものというふうに私も考えております。また、地域をまとめ、私も要望してまいりたいと思いますが、なかなかご理解いただけない農業者の方もおります。市として総合的なこの基盤整備事業の利便性といいますか、メリットといいますか、これらの情報発信をしていただいて、事業可能な地域に対して積極的に啓蒙を発動していただきたい、このように思いますが、いかがでしょうか。もう一つ、2点目につきましては、今ほど岩瀬牧場さんの成功例も見ますけれども、農業者としては農産物の生産にかけてはプロであるのですが、加工、販売となりますと技術も知識も不十分なところがあります。これに関する助言や指導をできる体制づくりと、国の支援策ではハードルが高過ぎてなかなか取り組めない場合があると思います。また、サポートセンターへの個別的な相談に対して同行するということではなくて、砂川市としても農業者個々や、あるいはグループで農産物を加工し、製品化しようとする思いの芽を摘むことなく、それをサポートできる、育てるといいますか、サポートできる窓口を市としても設けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 経済部長 田伏清巳(経済部長は2016年3月まで)
土地改良の手法ですが、小規模な土地改良から、例えば西豊沼全体にかかわるような大きな土地改良、いろいろ手法がございます。例えば西豊沼全体にかかわるような、あくまでも仮定でお話ししていますが、大きな土地改良であれば農業者全体の皆様の合意も必要でありましょうし、そこに補助がつながったとしても農業者ご自身の負担もまたふえるので、そこはしっかりお話し合いをさせていただきながら進めるところであろうかと思います。また、今どちらかというと砂川市では小規模な土地改良を進めているという中で、今議員さんおっしゃるようにその中でもなかなか補助採択にならなかったり、なかなか実現までいっていないというようなケースがあり、そういう皆様へのサポートというご質問だと思いますが、実際先般6月15日に新砂川農協さんを会場にしまして、農協さんと砂川市が主催をしまして、砂川市内の農業者の中で水稲、お米をつくっている農業者の中の担い手の皆様に集まっていただいて、ざっくばらんに意見交換をしましょうという会を開催させていただきました。これは初めての試みとなりますが、そこに当日は13名の皆様がお見えになり、年齢構成は30代前半から40代という方たちが集まりました。皆さん一様に非常に明るくて、前向きなのです。今後の農業経営に対して非常に前向きなご意見がたくさん出ました。当初はご意見が出ないかというぐらい心配していたのですけれども、そんなことは全くなく、全員がいろんなお話をしてくださった中でお一人、どんどん広くしていきたいのだと、自分は広くしていきたい、会社も農業の法人化にしていきたい、と考えているのだけれども、自分が持っていないところの農地でなかなか耕作をする方がいないところを手に入れよう、もしくは借りようと思っても田んぼが小さ過ぎて非常に効率が悪いと、そこに機械を入れたとしても小回りもきかないし、余りよろしくないのだと。だから、ぜひ農協さんや市のほうも一緒に相談に乗っていただいて、畦畔、あぜを取ってというようなところで少し区画を広げるような動きに力をかしてくれないかというお話もいただきました。これは、まさしく現状の次代を担う農家の方たちのご意見ですから、非常に貴重な意見として私どもも受けとめました。そういう認識に立っている方もいらっしゃいますし、まだまだ今のままでいいのだよという方もいらっしゃるかと思いますので、議員さんおっしゃるように、土地区画改良事業の大事さ、日本の食料基地としての農地の大事さというのを再認識をさせていただきながら、私どもも農協さん等と力を合わせながら啓蒙に努めていきたいというふうに考えるところでございます。また、2点目の加工、販売なのですが、こちらも担い手さんの中から、これは実現するかどうかはまだこれからの話なのですが、砂川のお米を使って、それを米粉にして、その米粉でおかゆを自分はつくってみたい。そのおかゆを何に使うかというと、これから高齢化社会になりますし、砂川でも高齢者の施設が今たくさんできつつあると、そういう皆様に提供するようなシステムをつくっていきたい。つまり6次産業化をしたいという夢を語る方もいらっしゃいました。その方は、実際仲間たちともう既に研究に入っているということもおっしゃっていましたし、その米粉を使ったおかゆは、通常のお米ではなくて米粉ですから、非常にとろっとするのだと、それは老人だけではなくて乳幼児にも使えると思うと、非常に実現可能なお話もされていました。ただ、そのときお話しされたのは、議員さんおっしゃるように6次産業というのは単純に農産物をつくって、こういうものができたというところは入り口なのです。製品化というか、製品になるまでは入り口で、そこから先の販路開拓、どういうふうに売る場所をつくり、だれが売ってくれるか、またさらには、例えば百貨店等と取引をしていますと欠品が許されないのです。たまたまきょうこれだけ物があるから納めました、ではなくて、恒常的にしっかりこれだけの量を納めてくださいというルールになってくるのです。これはスーパーなんかもそうだと思いますが、そういうところの仕組みづくりを農業関係者だけではなくて商工業関係者のお知恵も拝借しながら、市が中に入り、経済部が中に入り、6次産業を実現していきたい。今ご答弁で申し上げた6次産業化というのは、非常に大きな補助金の話になっておりまして、この事業計画なんかは簡単にできるものではないというふうに認識しております。議員さんのおっしゃるとおりだと思います。事業なんかもそうですけれども、いきなり年商1億円を超えるような企業が誕生するわけではなくて、本当に小さなスペースから販売を始めて、粛々と進めていって、気がついたら1億円を超えるというようなケースが非常に多いと私どもは認識しておりますので、農業の6次産業化も、今度は農業生産者が企業家になる、経営者になるわけですから、まずは小さなところから踏み込んでいって、いろいろな情報収集やノウハウを会得していっていただきながら、少しずつ大きくしていくと、そういう手法が私は望ましいのではないかなと思います。そのためにも、市役所、経済部、門戸を開いて相談しやすいような体制をつくり、もちろんこちらからも出向くような形をとってサポートをさせていただき、実現につなげていきたいというふうに考えているところでございます。
再質問 中道博武
るる細目にわたってご説明いただきました。大変ありがとうございます。農業者が夢と希望を持てる農村環境であるということは、これからも若い就農者がふえ、農村の活性化につながるということになります。ひいては砂川市の活性化にもつながると思いますので、できるだけこういう配慮をいただきますようにお願いを申し上げて、質問を終わりたいと思います。