白老町議会 令和7年定例会6月会議 2025年6月18日
高齢者や難聴者の意思疎通支援
2025年6月18日、白老町議会の一般質問で、長谷川かおり議員が「高齢者や難聴者の意思疎通支援」について質問し、町長 大塩英男、健康福祉課長 渡邉博子が答弁しました。
- 質問者
- 長谷川かおり 議員
- 答弁者
- 町長 大塩英男、健康福祉課長 渡邉博子
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 長谷川かおり
2、高齢者や難聴者の意思疎通支援について。日常生活で聞こえに不安を感じている方々が安心して来庁し手続きできる環境整備について見解を伺います。(1)、窓口では、耳が聞こえづらい町民に対しどのような対応をされているのか現状と課題について。(2)、窓口業務への軟骨伝導イヤホン導入の考え方について。(3)、身体障害者手帳の交付対象とならない難聴高齢者への補聴器購入助成について。
答弁 町長 大塩英男
「高齢者や難聴者の意思疎通支援」についてのご質問であります。1項目めの「耳が聞こえづらい町民に対する窓口対応の現状と課題」についてであります。役場の窓口では、聞こえづらい方に対しては、表情を確認しながらゆっくりと分かりやすく話すことを心がけ、窓口に設置しているマイクスピーカーを通して対応しているほか、そばに近づいて会話するなどの対応をしております。課題といたしましては、大きな声で対応する場合、プライバシーに関することが周囲に漏れてしまう心配などがあると捉えております。2項目めの「窓口業務への軟骨伝導イヤホン導入の考え」についてであります。軟骨伝導イヤホンは、耳の穴の周囲にある軟骨に振動を与えることで鼓膜等を震わせ、音を感じさせる仕組みで、従来の骨伝導に比べて音漏れが少ないことや、手入れが簡単で衛生的なため、窓口でも利用しやすいことがメリットとして挙げられます。他自治体においても、プライバシー保護と窓口における住民サービス向上のために導入されていると認識しております。本町においては、本年7月から、健康福祉課や高齢者介護課などの窓口で試行的に導入し、導入効果を検証するとともに、既に導入している自治体の利用状況なども参考にしながら、他の部署への導入を検討する考えであります。3項目めの「身体障害者手帳の交付対象とならない難聴高齢者への補聴器購入助成」についてであります。現在、加齢性難聴につきましては、両耳の聴力が70デシベル以上などと診断された場合は身体障害者手帳の交付対象となり、補装具として補聴器購入費の助成を行っておりますが、難聴の程度が軽度・中度の方は手帳交付の対象外となっております。現在、全国の市長会や議会などにおいて、公的補助制度の創設を国に求める要請がされていることから、国等の動向を注視しながら、導入の必要性について検証してまいります。
再質問 4番 長谷川かおり
4番、長谷川です。再質問をさせていただきます。まず、窓口対応において耳が聞こえづらい町民に対して大きな声で対応する場合にプライバシーに関することが周囲に漏れてしまうって、そういう心配があるということで、白老町は新型コロナウイルス感染症のとき、パネルを置いて、そして今はマイクスピーカーもありますけれども、職員側からの声が利用者のほうに大きな声で聞こえてくるというところでは、窓口のお客様はその対応に対して聞こえるかもしれないけれども、それも周りのお客様に聞こえるということは、やっぱり個人情報に関してのプライバシーに関することが周囲に漏れてしまって、そういうおそれがあるということは心配だということは、本当に私もそういう場に遭遇していて感じるところであります。そういう中で、今回私の提案しました軟骨伝導イヤホン、こちらを試行的に健康福祉課と高齢者介護課のほうに導入してくださるということは、私は評価させていただきます。一般社団法人日本補聴器工業会の2023年の調査によりますと、日本の難聴者は人口の10%、人数に換算すると約1,300万人に上り、高齢化により今後さらに増えると見込まれています。また、高齢者は加齢による難聴を受け入れにくい傾向があり、自分は普通に聞こえている、ほかの人がきちんと話をしてくれれば聞こえると考える傾向がありまして、同居家族や周囲の人が最初に難聴に気づくケースも多いといいます。このような状況において、軟骨伝導イヤホンが窓口に設置されることで聞こえの状態を知ることができ、適切な対処につながると考えます。効果を検証するという点では窓口対応の方のみならず、耳の聞こえに不安を感じている方など、より多くの方々に軟骨伝導イヤホンを装着する機会を設け、聞こえの支援につなげることはできないのか、何かイベントを通しながら周知することはできないのか、その点をお聞きいたします。
答弁 健康福祉課長 渡邉博子
軟骨伝導イヤホンをイベント等で活用できないかというご質問でございました。まず、聞こえの具合や聞こえづらくなる、その時期については本当に人それぞれでございます。議員がおっしゃられたとおり、加齢によってだんだん聞こえづらくなる方が多くいらっしゃいます。もともとは聞こえた方が加齢で聞こえなくなると、どうしても自分が聞こえないという自覚がないというようなこともございます。そのようなことも含めてイベントなどで軟骨伝導イヤホンをご利用いただいて、自分はこれだけ聞こえなかったのだなというところも気づかれる点があるかなと思います。そういうことも含めまして、7月には健康福祉課、高齢者介護課で共有になりますけれども、1台イヤホンは導入させていただこうとは思いますが、そのようなイベント等にも貸し出したりとかということも検討させていただきたいなとは思っております。
再質問 4番 長谷川かおり
では、次の質問に参ります。身体障害者手帳の交付対象とならない難聴高齢者への補聴器購入助成についての再質問です。両耳の聴力が70デシベル以上と診断された場合が身体障害者手帳の交付対象ということですが、本町における難聴の身体障害者手帳交付について、加齢性難聴の不安を抱え相談に来るケースがあるのかどうか、また交付数の現状と補聴器を購入するときの負担の割合、その基準についてお伺いいたします。
答弁 健康福祉課長 渡邉博子
身体障害者手帳を交付されている中で聴覚障がいをお持ちの方、今年6月1日現在ですが、本町では62人の方が登録されております。その中で、やはり加齢とともに交付している件数が増えてきているところでございまして、高齢者と言われる65歳ぐらいから徐々に増えてきているのが実情でございます。そして、75歳、後期高齢者を迎えますとさらに多くの方が手帳を交付されているというところで、聞こえづらくなって補聴器等を利用したいというようなご相談も年齢とともに増えてきているというような実情がございます。実際に手帳を交付されている方たちは、補装具費として補聴器を購入する際の購入費用の助成がございます。自己負担もございまして、一応原則というか1割負担にはなるのです。購入費用の1割負担にはなりますけれども、ただ所得に応じまして自己負担額が決められておりまして、生活保護や住民税の非課税世帯の方については自己負担がございません。課税世帯の方につきましては月額3万7,200円までが自己負担、それを超える分につきましては町のほうで助成をしているという現状でございます。
再質問 4番 長谷川かおり
補装具としての補聴器購入費の助成、今お伺いいたしました。それで、過去3年間で助成をして補聴器を購入した件数、申請件数、そちらは何件あるかお聞かせください。
答弁 健康福祉課長 渡邉博子
補聴器の購入の方、過去3年間分でございますが、令和4年が購入は11件、令和5年が9件、令和6年が7件ということで合計で27件、27人の方に補聴器の購入助成を行ってございます。
再質問 4番 長谷川かおり
身体障害者手帳を頂いた方はこのように安く購入できますし、そして年間10件までいかない、3年間で27件というところでは本当に有効に活用されているのかなと私は思います。それで、先ほど補聴器助成に関しては国の動きを見て導入の必要性について検討していきますという答弁がありました。それで、令和3年9月の定例会で加齢性難聴者への補聴器購入のための国の助成を求める意見書が白老町議会におきましても全会一致で採択され、国会に送られました。意見書があちらこちらから届いていて、それでもなかなか国の制度につながっていないというのが現状です。北海道の自治体においては、2025年5月10日現在で179自治体のうち29の自治体が補聴器購入に対する補助制度を創設しています。要件に年齢制限のない自治体もあります。本町においても、令和5年6月に手話言語条例が制定された際には国の補装具給付の対象にならない難聴児に対して補聴器の購入助成が予算措置されました。こちらの目的と、また現状についてお伺いいたします。
答弁 健康福祉課長 渡邉博子
令和5年6月に手話言語条例を制定させていただきましたが、その条例案の具現化する取組の一つとして難聴児への補聴器購入の助成を行っております。目的としましては、聴覚の発達は胎児期から始まりますけれども、大体8歳ぐらいまでで完成すると言われております。難聴児のお子さんが早期に補聴器などを使いますと聞こえを補償するほか言語の習得、そしてコミュニケーション能力の向上などを図ることができるというところで購入費助成をさせていただいているところであります。予算措置を令和5年度からしておりますが、令和5年度は国で決めている補装具として支給するときの基準の13万7,000円という金額を基準としまして、それの3分の2を助成しますということで、それを令和5年度は5名分、そして令和6年度は1名分、そして令和7年度も1名分の予算措置をしてございます。助成の実績としましては、令和5年、令和6年は助成の申請はございませんでしたけれども、今年度になりまして申請したいということで実際に今申請を受け付けているのが1件ございます。
再質問 4番 長谷川かおり
4番、長谷川です。おなかにいるときから聴力の仕組みができていって8歳まで成長していくのだということをお聞きして、その中で言語の習得とかコミュニケーション能力をつかさどるために補聴器が必要で、いつでも使えるためにこの制度が創設されているということを、私はそのように理解しております。愛知医科大学の耳鼻咽喉科・頭頸部外科の内田育恵特任教授は、難聴のまま放置しておくと人の交流や社会的な活動を避けるようになる可能性が高くなり、聞き取りに自信がないと自ら積極的に話しかけることをちゅうちょしてしまう。その結果、うつや社会的な孤立、就業機会の喪失、認知機能の低下などに結びつく場合があり、絶対に放置しないことですとおっしゃっています。しかし、補聴器は高額で、必要を感じている人も購入を諦める高齢者が少なくありません。欲しくても足踏みしてしまうのが実情です。このような観点から、補聴器購入への公的助成は単に音が聞こえるようになるだけではなく、社会的孤立の防止、認知症予防という側面からも費用対効果の高い福祉施策と考えますが、その点について理事者の見解を伺います。
答弁 町長 大塩英男
補聴器の助成の関係のご質問でございます。議員ご指摘のとおり、白老町議会として補聴器の国の助成で意見書が出されていたということは私もしっかり捉えております。という裏返しとしては、やはりこういった補聴器の助成というのは必要だというようなことでまちとしてもしっかりと取り組んでいかなければならないと考えております。今ご指摘のありました難聴による認知症を発症する可能性があるというようなことの中で、白老町ではこの秋を目指して認知症の条例を制定するというような今準備を進めているところでございます。ですから、この購入助成も含めた中で認知症条例の具体策の一つとしてしっかりと検討してまいりたいと考えております。
再質問 4番 長谷川かおり
町長のほうからもしっかりと検討していくという力強いお声をいただきました。本当にこの制度設計についてはまだまだ議論は必要ですし、当事者の声も必要かと思います。補聴器を適正に使用できる体制を整備するということがとても大事だと思いますので、私も今町長のご意見を伺いましたので、これで私の一般質問を終わります。