白老町議会 平成29年定例会12月会議 2017年12月14日
町民を巻き込んだ多文化共生社会の構築
2017年12月14日、白老町議会の一般質問で、山田和子議員が「町民を巻き込んだ多文化共生社会の構築」について質問し、町長 戸田安彦、学校教育課長 岩本寿彦、生涯学習課長 武永真、教育長 安藤尚志、アイヌ総合政策課長 三宮賢豊、企画課長 高尾利弘、経済振興課長 森玉樹、副町長 岩城達己が答弁しました。
- 質問者
- 山田和子 議員
- 答弁者
- 町長 戸田安彦、学校教育課長 岩本寿彦、生涯学習課長 武永真、教育長 安藤尚志、アイヌ総合政策課長 三宮賢豊、企画課長 高尾利弘、経済振興課長 森玉樹、副町長 岩城達己
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 山田和子
1番、会派みらいの山田和子でございます。9月議会でも質問いたしましたが、今回はさらに深く、活性化プランのアイヌ文化の理解と復興による多文化共生社会の実現を図る、この部分について町民を巻き込みながらどのように多文化共生社会を構築していくのかを質問していきたいと思います。①、アイヌの精神、文化を理解、推進しながら、交流によるにぎわいをどう創出していくのか。②、アイヌ文化で特色ある教育活動を充実させていくべきと考えるが、まちの見解は。③、世界中に発信する観光地づくりをどう進めていくべきか。以上、3点お尋ねいたします。
答弁 町長 戸田安彦(町長は2022年12月まで)
町民を巻き込んだ多文化共生社会の構築についてのご質問であります。1項目めの交流によるにぎわいをどう創出していくのかについてであります。これまで北海道と連携しながら、国内、海外からの交流人口拡大を図るため、2020年に整備される民族共生象徴空間を大きな魅力のツールとして、町内、国内外での各種イベント等によりアイヌ文化への興味、関心を高め、その誇るべき価値、魅力を理解しながら発信しているところです。また、町としては、交流人口の拡大が予測されることから、既存のさまざまな人材育成事業や観光プログラムなどを継続して実施するとともに、さらには象徴空間周辺整備の推進など、受け入れ態勢の充実に取り組みたいと考えております。2項目めのアイヌ文化で特色のある教育活動をどのように充実させていくべきと考えるかについてであります。学校教育では、小学校3年生から中学校1年生までの児童生徒がアイヌ文化を学ぶふるさと学習事業やイオル再生事業への参加等を通して、アイヌ文化や歴史への理解を深め、ふるさとへの愛着を育んでおります。また、社会教育では、博物館に解説員を配置したり、工芸等の様子を公開したりするアイヌ民族博物館社会教育事業を通して、アイヌ文化の普及啓発に取り組んでおります。3項目めの世界中に発信する観光地づくりについてであります。2020年4月に開設する民族共生象徴空間は、世界とつながる交流拠点として国内外から多くの来訪者が訪れることを期待しております。そのため、本年9月には登別洞爺広域観光圏協議会のプロモーション事業として、カナダトロントを訪問し、先住民との交流やアイヌ文化、多文化共生の理念について情報発信を行ってまいりました。また、ことしから取り組んでいる巨大パッチワークは、住民が主体となって進める多文化共生のまちづくりであり、言語の壁を越えて見る人々に感動を与えます。今後は、世界各国とのキルト文化の交流から、布をつなぎ合わせることを通して多文化共生を世界に発信していきたいと考えております。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。1点目と3点目は関連がございますので、一括して再質問させていただきますが、まず2点目の教育活動についての再質問をいたします。本町では、小中学校での学習が充実しておりまして、アイヌ文化への理解もあり、差別的な考え方もないと理解しておりますけれども、その学習内容を今後さらに深めていく必要があると考えております。まず、今までふるさと学習事業等現博物館において体験的な学習をされてきておりますけれども、来年3月末で現博物館が閉館されます。今後どのような学習内容にするのかお尋ねいたします。
答弁 学校教育課長 岩本寿彦(学校教育課長は2018年3月まで)
今後のふるさと学習という部分でございますが、来年3月をもって博物館が閉鎖となりますけれども、4月以降につきましても基本的には継続できるというようなことで先方からも返事をいただいておりますので、今やっている事業につきましては引き続き継続していきたいというふうに考えております。また、一部それに伴いまして今まで博物館に子供たちがバスで出向いていたのですけれども、今後は新しい機構から各学校に出前方式というようなことで実施していこうかなということで今話を進めているところでございます。また、今後のふるさと学習につきましては、やはり2020年の国立博物館ができたら改めてそちらはきちっと国立博物館のプログラム、メニューに応じたふるさと学習といったものを組んでいきたいというふうに考えております。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。新しい博物館が開設されたらそちらにまた行くということで、それまでの間は出前をしていただくという押さえで承知しました。では、生涯学習、社会教育の部分での今後について伺います。
答弁 生涯学習課長 武永真(生涯学習課長は2019年3月まで)
生涯学習における町民に対する教育活動の今後ということでございますけれども、2020年の国立アイヌ民族博物館、民族共生象徴空間開設に向けた機運醸成のためということもありますけれども、現アイヌ民族博物館学芸員によりますアイヌ文化講座、体験講座等の新たな開設を始めまして、高齢者大学や婦連協など団体への出前講座、そして館長とまち歩き講座への参画を企画し、委託したいというふうに考えております。また、このような郷土の歴史を学び、まちの魅力を再発見する機会を設けた中で、アイヌの歴史と文化を伝えられる、あるいはその情報を提供できるボランティア人材の育成を行えればということで、アイヌ民族博物館とも協議しているところでございます。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。アイヌ文化を次の世代、未来の子供たちに引き継ぐために、今後の白老町における中長期的な展望に立った教育方針を定めていくべきではないかと考えております。羅臼町の地元学を参考にしながら、白老町ならではのアイヌ文化を学ぶカリキュラムをつくって小中学校の9年間を通して深く学んでいくべきではないかと考えておりますが、見解を伺います。
答弁 学校教育課長 岩本寿彦(学校教育課長は2018年3月まで)
ただいまのご質問でございますが、学校教育においては社会科副読本を作成してアイヌ文化を学ぶふるさと学習といったものに取り組んでございます。今後においても義務教育におきます計画的な指導体制といったものは継続推進してまいりたいと考えておりますし、先ほど申し上げました2020年の国立博物館ができたときには、改めてそういったところもさらに進化させていろいろと取り組んでまいりたいというふうに考えています。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。現在のネット社会で生きる子供たちは、いじめもSNSの中で行われているようです。あふれんばかりの情報により他者との比較にいや応なしに思考が及び自己肯定感が育ちにくい環境であると思っています。また、人のうわさも七十五日と言われていた時代とは異なり、一度ネット上に上がった言葉は永遠に浮遊していきます。他者に不寛容な発言が飛び交い、匿名性はそれをさらに助長しているように感じます。そんな環境の中で、子供たちの心を育てるために教育ができること、白老町だからこそできること、それはアイヌ文化をきちんと深く学ぶことではないでしょうか。アイヌ語復興に関しても12月4日、札幌で行われました先住民族政策に関する国際会議の中でアイヌ語の復興についての取り組みの必要性が確認されたり、同じ3日に開催された危機的な状況にある言語・方言サミットでもアイヌ語を受け継いでいく決意が語られていました。この言語復興の取り組みや多種多様な文化の寛容、受容を含めアイヌ文化をもとにカリキュラムをつくって深く学んでいく必要があるのではないかと思いますが、できれば教育長に答弁していただきたいと思います。
答弁 教育長 安藤尚志(教育長は2024年10月まで)
まず、本町におけるアイヌ学習のスタンスといいますか、これは単にアイヌの方々の歴史や文化だけを学ぶということではなくて、本町にはこのことを通して異文化を理解していく、他者を理解していく、そして子供たちの心を育てていくのだというようなスタンスでこの学習を進めております。そしてあと、議員からもご指摘がございました言語という部分での取り組みでございますが、今実際子供たちの体験メニューの中には言語に関するメニューというのはほとんどないような状況でございます。先ほど課長からも答弁がございましたが、2020年の象徴空間の開設に伴ってさまざまな学習内容や施設の充実が期待されると思いますので、今はまだ仮定の話でございますけれども、2020年の開設された時点でどういうふうに施設を活用していくのか、それは国立博物館だけでなくて象徴空間も含めてどんなふうに学習として活用していくのか、プロジェクトを立ち上げながら、先ほどもお話がございました小中一貫のカリキュラムづくりについて取り組んでまいりたい、その中には、当然今ご指摘がありましたような言語の取り扱いについてもメニューとしてできるだけ組み入れるような、そういう取り組みをしてまいりたいなというふうに考えております。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。今大変うれしい教育長の答弁だったなというふうに思います。アイヌ文化を教育にという観点からもう一つ、まち・ひと・しごと総合戦略や活性化推進プランの中に白老東高等学校の専門学科の設置の検討があります。多文化共生学科の設置であります。あるいは、長野県の白馬高校のように国際観光学科でもよいかもしれません。専門学科の設置というのは、同時に就職先のことも考慮しなければなりません。多文化共生の精神を持った観光学科のほうがふさわしいのかと思います。昭和62年の4月に町民の期待を担って開校された白老東高校ですが、適正配置計画により現在は2間口に減っています。高校としての力は普通科で2間口は大変弱いもので、今後統廃合も十分考えられます。胆振東学区高校配置計画では、平成31年度に苫小牧南高校の間口が1減となり、平成33年から36年の見通しでは東胆振学区全体で2から3学級の減を必要とし、欠員の状況やこれまでの調整を考慮し、苫小牧市内及び苫小牧周辺地において再編整備を含めた定員調整の検討が必要と、こう明記されております。間口が4から3になるときも3から4になるときも、私なりの要望活動もしてまいりましたけれども、このままでは白老町から白老東高校がなくなってしまう可能性が高いと思います。そうならないために、OBや地域の方々の専門学科の設置の動きが出た場合、町としてはどのような支援が可能なのかお尋ねいたします。
答弁 教育長 安藤尚志(教育長は2024年10月まで)
今白老東高校と、それからアイヌ学習という部分でのご質問がございましたので、多少答弁長くなるかもしれませんけれども、今の状況についてお伝えをしたいというふうに思います。まず、白老東高校の置かれている状況についてでございます。道教委では、1学年3学級以下の小規模校を近隣校との再編対象とするというようなことでございまして、ご承知のように白老東高校においては現在1学年2学級ということでございますので、当然その対象になっているところでございます。そして、先般道教委で出ておりました平成30年から32年までの計画においては、議員ご指摘のとおりこの東学区においては苫小牧の南高校が1間口調整をされることになりました。今後平成33年から36年までの計画が道教委のほうから提示されるわけでございますが、この計画の中に白老東高校が対象校になる可能性は極めて高いのではないかと、こんなふうに私は理解をしております。これが今白老東の置かれている状況でございます。このことに対して今白老東高校では、今年度と来年度の2カ年、国の研究指定を受けましてアイヌ学習を中心とした地域学という新たな学習を展開していくことになっております。道教委では、アイヌ学習ということについて重点的に取り組むという方針を持っておりますが、小学校や中学校の義務教育に比べると高等学校ではほとんどアイヌ学習について取り組まれていないというのが実態でございます。そういう状況もございますので、今白老東高校が研究指定を受けてアイヌ学習に取り組んでいくというのは大変先駆的な取り組みになるだろうというふうに考えております。そのような流れを踏まえながら、白老町としてこの白老東高校の学習活動をどう支えていくのかということで、実はおとといの晩に歴代の東高校のPTA会長や同窓会の皆さん、あるいは町内においてはアイヌ協会の皆さんや、あるいは商工会、観光協会の皆さんにお集まりをいただいて、この学習を支えていこうということで白老東高校魅力化の会という会を立ち上げたところでございます。この会の中で委員の皆さんから議員がご指摘のとおりいろいろ学科転換も含めてお話は出ておりましたが、当面会としてはこの33年から出てくる計画に対して白老町として、オール白老としてこのアイヌ学習を支えていこうと。そして、道教委に対してもアイヌ学習をしっかり白老東でやってほしいというような要望活動を今後行っていきたいというふうに考えております。今高校のあり方として、いかに魅力ある高校づくりを進めていくかということは大変道教委としても重視しておりますので、白老東にとっての魅力というのは、1つとしてアイヌ学習を進めていくことが魅力化になるのではないかということで、会員の皆さんと確認をさせていただきました。あと、今後の町教委の支え、関係でございますけれども、具体的には新年度からいろんな学習活動が始まってまいりますので、例えば学習していく子供たちの足の便宜を、移動するときの交通手段について何かできないかなとか、あるいは高校生が体験メニューをするときに小学生や中学生と一緒に活動していくような場面ができないかなというようなことも含めて、現在高校のほうとも細かく打ち合わせを進めているところでございます。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。地域学は大変期待が持てるところですけれども、道教委の適正配置計画では容赦なく多分削ってくるのではないかと思います。これだけの人口減、少子化の波は、高校をやっぱりいろんなところに存続させるよりもまとめていくという考えは、それは将来にわたって道教委としてもやらざるを得ない計画であると私は考えています。なので、地域学だけで魅力ある学科になるかどうかというのは、すごくいいお話ですけれども、今お伺いしたところでは、それがイコール白老東高校の存続につながるかどうかというのは少し疑問があります。北海道の観光というのは、北海道経済の大きな柱だと私は思っています。そこで、先ほど観光学科というふうに申し上げたのですけれども、小さいころから、小中学校からアイヌ文化を深く学んでいくということは、北海道を学ぶことと等しいというふうに考えています。また、アイヌの精神を深く学ぶということは、命の大切さを同時に学んでいくことだと思います。そうした子供たちが多文化共生の精神や、要するにホスピタリティーというか、思いやりや心からのおもてなしの心を持って高校になってから観光学科に入り、英語力をつけたり、あるいは中国語を身につけたりすることによって、募集はもちろん全国から募集しなければ生徒は集まってこないと思いますけれども、そういった取り組みをしながら、北海道観光を支えていく人材を白老町において育成するというのも一つの手法ではないかなと、壮大な考えかもしれないのですけれども、できなくはないなというふうに考えておりますが、見解を、私見で結構ですので、お願いいたします。
答弁 教育長 安藤尚志(教育長は2024年10月まで)
先ほどもご答弁申し上げましたが、立ち上がった魅力化の会の中では将来的には今いろんなそういう議員からのご提案があったように、観光学科であったり、国際観光学科であったり、あるいは白馬高校のことも話題として出ておりました。ですから、長い将来的な見通しとしては、白老東が大きく学科転換していくという可能性もこれはあるのだろうなというふうに思ってはおります。ただ、今現実的な部分で申し上げますと、33年からの計画の中で、果たしてそういう学科転換も含めて計画が十分でき上がって、いわゆる配置計画を進める道教委を納得させるだけのものができ上がるかというと、なかなか時間的な部分で考えますと厳しいねと。当面先ほどからお話し申し上げておりますが、2020年に白老町にはアイヌの伝統や文化、歴史に関するナショナルセンターが国内で唯一できるわけでございますので、やはりここを1つまず起点にしようと。白老東だからできるアイヌ学習というのはあるはずだと私は思うのです。ですから、今先ほど小学校、中学校の連携という話も出ておりましたが、もうちょっと大きな視点で考えているのは、本当に小中高の3校種がアイヌ学習にかかわる一貫したカリキュラムをつくっていくというのが私の最終的なというか、今当面大きな課題だなというふうに考えております。それとあと、外国語についてもこの間のお話の中では出ておりましたので、これについても道教委のほうに要望してまいりたいなというふうに思っております。魅力化は、多分いろいろな方面からこんな魅力もある、こんな魅力もあるということでご提案があると思うのです。当然それらについては、今後魅力化の会も今回道教委への要望を上げて終わりということではなくて、引き続き開いていきましょうと。白老全体の中で白老東高校の魅力化についてこれから時間をかけながら皆さんでご相談していきましょうと。その中には、当然今お話があったようないろんな可能性についてもお話がされるのかなと。ただ、当面今道教委に対してやることをきちんとまずやるというところから動いてまいりたいというふうに思っております。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。安藤教育長におかれましては、生涯の教員生活の中で白老町にいてくださった期間が物すごく普通の教員に比べて長かったように私は感じております。安藤教育長のときに白老町のアイヌ教育のカリキュラムができ上がることを心から期待しておりますので、よろしくお願いいたします。では、教育はこれで終わります。1点目と3点目は関連がございますので、一括して再質問させていただきます。交流によるにぎわいといえば、ことしの港まつりで民族共生象徴空間1,000日前記念として恒例の花火大会を盛大に行いました。今後100日前などの節目、節目においてどのようなにぎわいをつくるのかお尋ねいたします。
答弁 アイヌ総合政策課長 三宮賢豊(アイヌ総合政策課長は2020年3月まで)
500日前、100日前等においてどのようなにぎわいをつくるのかということでございますが、2020年の民族共生象徴空間の開設に向けましてはアイヌ文様入りのネックストラップやポロシャツの作成、また港まつりにおける1,000日前のイベントなど、町内外に向けて意識醸成、PR活動を図ってきたところでございます。今後控えている500日前、100日前に関しましても1,000日前に引き続き、北海道との合同イベントの開催について調整をさせていただいているところでございますので、町内で開催される大きなイベントとあわせて開催するなど工夫をして、北海道やアイヌ協会との連携を図りながら、町民の機運が高まるような効果的な事業展開ができるよう検討を進めてまいりたいと考えております。
質問 1番 山田和子
町民を巻き込んだという視点から、三重県総合博物館では県民がイワシの模型を作成して大量のイワシの群れの展示をしていました。木古内町では、新幹線駅開設までの1年間、ウオーキング大会や中学生によるPR活動、小学校の運動会などで新幹線関連のイベントを開催してきました。また、木古内町の駅が開設されてから1周年記念では、お客様をお迎えするタイルアートの作品を小中学生が作成し、駅に展示し、おもてなしにしています。こうした子供や町民が参加できる博物館を身近に感じる取り組みは、もちろん北海道や国でも考えてくださると思いますが、まちとしても町民が参加できる企画を考えるべきだと思いますけれども、見解を伺います。
答弁 アイヌ総合政策課長 三宮賢豊(アイヌ総合政策課長は2020年3月まで)
子供たちや町民が参加できる博物館を身近に感じられる取り組みについてでございますが、象徴空間の成功には多くの町民の理解、機運醸成を図っていくことが重要であると考えておりますことから、町民が参加できる取り組みにつきましては既存の各種イベントや山のイオル、川のイオルなどの事業を工夫することで多くの町民を巻き込んで体感、参画していただけるような取り組みを進め、町内外へのPR活動を進めてまいりたいと考えております。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。もし小中学校でそういった機運醸成のことを考えるとしたら、やっぱり教育委員会が考えるということになるのでしょうか。例えば木古内町のタイルアート作品を、小学生や中学生が描いたものを駅に張るとかいった取り組みというのは、何課が担当になるものでしょうか。企画課でしょうか。お願いいたします。
答弁 企画課長 高尾利弘(企画課長は2019年3月まで)
現在企画課でやっている取り組みだとか経済振興課でやっている取り組みについても、子供たちが参加するという場合には教育委員会のほうに、例えば校長会だとか、そういうところでお願いして、どこかというのは最初から決まっているわけではなくて、そういった部分でその場合によっては教育委員会で取り組んでもらう場合もありますし、基本的に原課となる発案の課の部分で取り組んでいただくというようなことになろうかと思います。
質問 1番 山田和子
町民が参画した企画といって思い出すのが、まず多文化共生の巨大パッチワークの取り組みがあります。この取り組みは、みんなの心をつなぐパッチワークの会として広がりを見せているようです。この11月8日から15日にハワイのワイメア地域とヒロ地域においてパッチワークでつながる国際交流を実施していますし、タイとの交流ではバンコクにあるラージニースクールという初等中等教育一貫校からパッチワークに使用する布をたくさんいただいて、来年に来町されるラージニースクールの学生の方々と世界と布でつながる国際交流を予定しているようです。こうした民間レベルでの活動は大変すばらしいですし、行政も支援していただければなと思います。これらの取り組みについて見解を伺います。
答弁 経済振興課長 森玉樹(経済振興課長は2018年9月まで)
ことしの2月から巨大パッチワークの取り組みがスタートしまして、初めはアイヌの刺しゅうサークルの方が動き出して、ことしの3月の多文化共生のシンポジウムで町民の方から17センチ角の布をいただいて、1つお披露目したというのが始まりでございます。その後いろんな取り組み、活動を拡大していっておりまして、2月以降月に1回ずつアイヌの刺しゅう講座といったものをきっかけに、ことしの8月に巨大パッチワークの会が設立されております。その中で、さらにTOBIU CAMPにおいてもアイヌの刺しゅう体験を実施するなど、いろいろな活動の広がり見せております。さらに、経済振興課のほうで進めています着地型プログラムの一つのプログラムとして外国人のお客さんを受け入れといった部分も実施してございます。そういった取り組みを通して、今後もこの巨大パッチワークといったものが一つの観光の切り口としても大きなツールとして効果的といいますか、生かしていける取り組みだと思っております。そんな中で、来年の3月にはタイのラージニースクールの方、小中学生ですけれども、30名に来ていただく予定をしております。そこでパッチワークを通して、実はこれは今後の動きなのですけれども、地元の白老の小中学生と交流といったものも含めて実施できないかなということで企画して、今動いているところでございます。
質問 1番 山田和子
町民がみずからの手でまちづくりに参加する力というのはすばらしいなと思います。これらの取り組みをどんどん町としても支援していただきたいなというふうに感じています。民間のイベントで注目すべきは、私は飛生で開催されている芸術家たちのTOBIU CAMPだと思っています。自然との共生に感動し、美術館とは違う形で芸術に触れることができ、年々参加者がふえています。その経済効果は、1人当たりの平均消費額が飛生地区で約5,000円、白老町内で約3,000円、芸術祭入り込み客数が2,500人でしたので、単純に掛けると約2,000万円だったそうです。アンケートの集計分析から、タクシーの利用や竹浦地区のガソリンスタンドでの給油など、あとは農産物、海産物、お菓子などのお土産品の買い物でかなりの経済効果が推計されております。こういった芸術祭やアートフェスティバルのように先住民フェスティバル、アイヌ文化フェスティバルのようなイベントを開催し、町外や道外、国外へ発信し、かつ人を呼び込めるイベントが開催できないでしょうか。先ほど道と協力してイベントを開催したいというようなお話もありましたけれども、こちらのこういったイベントの開催について少し具体的に伺います。
答弁 アイヌ総合政策課長 三宮賢豊(アイヌ総合政策課長は2020年3月まで)
イベントに関する部分でございますが、アイヌ民族博物館が閉館となるということも含めましてお話しさせていただきますと、博物館閉館となる2年間につきましては開設までの準備期間とされておりまして、現在国においては象徴空間の確実な整備が進められておりまして、運営主体の準備期間中ということで、その整備の検討が行われているという状況でございます。そのような中で、国から北海道に対しては象徴空間に関する道内外、海外へのプロモーション活動などによる誘客促進ということが求められておりまして、また町には来訪者のおもてなしができる受け入れ態勢の整備ということが求められております。そのような状況から、北海道や運営主体でありますアイヌ文化振興・研究推進機構などと連携を図りながら各種イベントを進めていかなければならないなと考えておりまして、先ほど申し上げましたように500日前のカウントダウンのイベント、100日前のカウントダウンのイベントなども要請されておりますし、あとイランカラプテの歌を歌っていただいている新井満さんを呼んで何かイベントができないのかというようなことも北海道から打診されているところでございます。そのような道のほうでお客さんをかなり呼んでくれるような動きがありますので、町としてもいろいろ協力しながら、北海道独自の文化でありますアイヌ文化の情報発信であるとか各種イベントを開催していきたいというふうに考えております。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。TOBIU CAMPが支持されるのは、自然とアートの一体感であり、デジタルではない実体験の空間の居心地のよさであると思っています。アイヌ文化もアートと言える部分があります。民間の企画力を活用し、子供も大人も障がいを持った人も参画できる格好いい、おもしろいアイヌ文化のイベントを開催するべきと考えています。アイヌ文化、アイヌの精神は、ネット社会によって疲れている現代人にとって、本来人間が大切にしなければいけない多くのことを示唆していると思っています。多くの町民が参加できるイベントを通して、町民の文化度の向上を図っていくべきと考えています。そういった企画、機構や北海道のイベントと連携するというのも大切ですけれども、おもしろくて格好いいアイヌ民族の文化のイベントというのはやはり企画力が大切ですし、そういったおもしろい企画の際に活用できる補助金や企画をしてくれる民間力や町民力、これらについてどのように思っているのか、町の見解を伺います。
答弁 企画課長 高尾利弘(企画課長は2019年3月まで)
大きなイベントとか、そういうものに補助金だとか民間力を使ってというお話でございますけれども、まずうちも今現在財源確保という中で、国や北海道あるいは民間の補助事業を活用しながら事業財源の確保ということを進めているところでございますけれども、近年においてはハード事業においては社会資本整備総合交付金だとか、防衛関係の交付金、またソフト事業に関しましては地方創生関係の交付金だとか、道の地域づくり総合交付金の活用を図っています。さらにさまざまな取り組みにおいて現在も民間の力だとか、考え方、行動力を生かしながら取り組みを進めているところなのですけれども、やはり今後においても実際的に事業の内容だとか、そういうものによって使う補助金だとか、使う民間の力もそれぞれ若干違ってきますけれども、そういった部分の情報収集だとかをきちんと行いまして、もちろん町民力だとか、専門的な知見をしっかり生かしながらイベント等の実施に当たっては効果的な事業展開となるような工夫を進めていかなければならないというふうに考えています。
質問 1番 山田和子
TOBIU CAMPは2日間で2,000万円の経済効果を生み出しています。100%の補助金というのはないのですけれども、多少の財政出動があっても費用対効果としては成果ありと捉え、その財政出動が幾らならいいのか十分に協議してアイヌ文化のイベントを開催するべきだし、2020年以降も多文化共生を発信する仕組みを構築していくべきだと考えています。まちには、お金も人も不足していますから、活用できる補助金をとりに行くこと、協力していただける民間、町民とはスピーディーに協議を進めることが大切だと考えています。しかし、昨今の補助金の事業組み立てにおいては、時間がないなどの理由から、たびたびですけれども、不十分な事業計画のまま申請し、後からまちの持ち出しがあるなどさまざまな問題が生じた経験もしてきました。慎重に、かつスピード感を持ってという難題を申し上げるようですけれども、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思いますが、もう一度まちの見解を伺います。
答弁 町長 戸田安彦(町長は2022年12月まで)
今山田議員がおっしゃっているのは、イベントという言葉も出ているのですが、象徴空間に向けてのイベント等々については、イベントに限らず、例えば象徴空間の啓蒙活動とかPR活動とか人材育成とか、いろんなさまざまな部門において象徴空間を中心とした活動ができるというふうに思っております。飛生の芸術祭につなげると、飛生芸術祭自体はイベントかもしれませんけれども、そこにアイヌの文化だったり、アイヌの精神だったりが来ることを考えれば、象徴空間と結びつけたイベントではなくて、いろんなさまざまな事業が展開できるというふうに考えております。それと、補助金とか財政の話もありましたので、今財政健全化プランの中でやはりイベント等々については縮小のような形もしていますので、それは財政規律を守った中で進めていく部分と先ほど言ったようにPR活動等に使うところをうまく連携をしながら進めていければいいなというふうに思っておりますし、象徴空間に向けてさまざまな補助金も企画課を中心として国や北海道にとりに行くというか、いろんな情報を持って要請をしている段階でありますので、来年度については山田議員おっしゃるような形で、もう2年前ですからさまざまな取り組みを進めていきたいというふうに考えております。
質問 1番 山田和子
1番、山田です。町長から答弁いただいたのにもう一度質問して申しわけないのですけれども、活用可能な補助金の申請と町としてどれだけ財政出動ができるのか、これらの企画に取り組む専門の組織をつくるのかつくらないのか、点、点、点といろんなイベントを起こしていっては町民が育たないというか、自転車に乗るときに補助輪2つつけますよね、それが私は補助金の役目でもあると考えているのです。補助金があるうちにちゃんと自転車に乗れるようにという、そういう意味もあるなというふうに思っているのですけれども、自転車に乗るのは町民、最後には町民というか、町民みずから文化活動ができたり、多文化共生の活動をしていったりできるように、単発でイベント、イベント、イベント、補助金、補助金、補助金というのではなくて、町民がみずからそういうことができるような仕組みをつくっていくというのが行政の仕事ではないかと思いますし、また民間もそれに応えて育っていかなければいけないと思うのです。きのうの室蘭民報さんに伊達のメセナ協会という市民みずからの手で文化を育てていくという取り組みが表彰されるという記事が載っていましたけれども、白老町においての文化度を上げるために、活用できる最初のスタートは補助金なり民間の力なりで補助輪をつけてスタートするけれども、後々は町民が自転車に乗っていけるような、そういった仕組みというのは重要ではないかと考えていますけれども、今財政健全化中で数々のイベント、補助金を削減していますし、町民サービスも随分削っている中で、その活動に新たに財政出動するというのは非常に難しいということは重々承知しておりますけれども、将来にわたって町民が自分で運転できる、自転車に乗れる力をつけるというのは大事なことではないかなと。そのための補助輪2個、民間力と補助金というような考えがあるのではないかなというふうに感じていますけれども、もう一度最後に必要なときにどれだけ財政出動ができるのか、町民のみずからの力をどう引き出していくのかというところの見解を伺って、最後の質問にします。
答弁 副町長 岩城達己(副町長は2019年3月まで)
ちょっと悪声で申しわけありません。お許しください。ただいまのご質問の中にありました補助輪に例えてということは、非常にわかりやすい補助制度かなというふうに思います。私どもがいろいろな団体に補助するに当たっても、それが未来永劫続く補助金ではなくて、あくまでも自立していくことを支える一つの手段として一定期間補助するというのが基本でございます。ですから、いろんな団体、町民の皆さんがやっぱり自立してそのことを展開していく。サポートを行政がしているということが基本にありますので、ただいま仕組みづくりという部分を強くおっしゃっていましたので、その点が今後どういうふうに展開できるかというのはもう少し私どもも知恵を出し合いながら、一定のルール化という部分もありますし、展開の中身もいろいろありますので、その辺は考えていきたいなというふうに思います。大きく捉える部分は、また町長のほうからご答弁があるかと思います。
答弁 町長 戸田安彦(町長は2022年12月まで)
補助輪の話、まことにそのとおりだなというふうに思っておりますので、民間活力をいかに引き出すか、その土台をつくるために行政の仕事があるというふうに思っております。今来年度に向けて地域再生計画の策定を進めております。これは、補助金をいただきながら地域の活力をつける、民間力をつけるということでありますので、先ほど言った点と点の話を再生計画の中できちんと一つにしていきたいなというふうに考えております。あとは、民間の活力とか専門家の知見をいただきながら進めなければならないところもありますので、特に象徴空間とか観光については地域おこし協力隊の方々によそ者として民間活力の大きな期待をしているところでありますので、この辺は国の力も補助もいただきながら進めていきたいなというふうに思っておりますし、それが象徴空間や先ほど言った飛生芸術祭につながっていければいいというふうに考えておりますので、進めていきたいなというふうに思います。