新十津川町議会 令和7年第1回定例会 2025年3月14日
公営住宅の入居資格とパートナーシップ制度の必要性について
2025年3月14日、新十津川町議会の一般質問で、加藤敏晃議員が「公営住宅の入居資格とパートナーシップ制度の必要性について」質問し、町長 谷口秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 加藤敏晃 議員
- 答弁者
- 町長 谷口秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 1番 加藤敏晃
議長の指示がありましたので、私から町長に一般質問をいたします。テーマは、公営住宅の入居資格とパートナーシップ制度の必要性についてです。現在当町の公営住宅では、同性パートナーとの入居や同居は認められていないという問題があります。当町在住のとあるLGBTQの当事者は、以前、同性のパートナーの方と新十津川町の公営住宅に同居したいと問い合わせましたが、「同性との同居であるため、条例に定める親族に該当しない」という理由で断られてしまった。という事実がありました。この条例に定める親族とは、新十津川町公営住宅の設置及び管理に関する条例の第6条、入居者の資格に関する条文の中を指し示しており、親族には婚姻の届け出をしないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあるもの、その他、婚姻の予約者を含むと定めています。これによると、事実婚状態のお相手とは同居することは可能です。しかし、先ほど申し上げたケースでは、同性のパートナーであるため、事実婚状態のお相手とみなされず、同居できなかったということになります。公営住宅の設置目的は、住宅に困窮する低額所得者が健康で文化的な生活を営むことができるようにするためであります。しかし、現状では同性パートナーの場合、たとえ住宅に困窮する低額所得者であっても、性別を理由に入居や同居ができない状態になっています。公営住宅の目的を踏まえると、入居や同居の判断は、性別や性的指向ではなく、困窮具合や支援の必要性などによってなされるべきであると考えます。この問題については、当町にパートナーシップ制度を導入し、同性パートナーも事実上婚姻関係と同様の事情にあるものと認めることで、性別や性的指向によらず、公営住宅の本来の目的を果たすことができるようになります。お話を伺った当事者の方は、現在は別々に住んでいますが、いつかは自分の子どもやパートナーと一緒に一般的な温かい家庭を築きたいと話していました。このことから、パートナーシップ制度を導入し、同性のパートナーであっても、町に対して宣誓を行うことで、事実上の婚姻関係と同様の事情にあるものと認め、公営住宅で同居できるようにするべきと考えますが、パートナーシップ制度の導入に対する町長のお考えを伺います。
答弁 町長 谷口秀樹
それでは、1番議員のご質問にお答えをします。初めに、公営住宅の入居及び同居における親族に関する要件についてのお話をさせていただきたいと思います。先ほどお話にありましたけれども、このことにつきましては、入居の資格要件としまして、現に同居し、又は同居しようとする親族があることとされておりまして、その親族というものは、婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者、その他婚姻の予約者を含む、とされております。また、入居の当初から同居されていない方を、後から同居させようとする場合については、町長の承認を受けなければならないこととされておりますけれども、当該同居させようとする方が当該入居者の親族でないときは、承認をしないこととされておりまして、この場合の親族にも、先ほどの事実婚の事情にある方などが含まれるというふうになってございます。この同居親族に係る要件につきましては、本町においては、家族向けの賃貸住宅の供給が十分ではないということから、同居親族を有する世帯に対して公営住宅を供給しようとするものでございます。また、平成23年の地方分権改革により、公営住宅法で規定されていたものが廃止された経緯がございますが、法の趣旨、目的に照らして、適切な範囲内で、地域の実情に応じて、事業主体、いわゆる町が要件を加重するということが可能であるとされておりましたので、本町では、地域の実情に鑑みて、同居親族に係る要件を継続し、条例により定めているところでございます。公営住宅の目的は、1番議員がおっしゃるとおり、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を、住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することでございまして、これを実現するため、あらゆる住宅に困窮する方々を対象として考えていかなければならないもので、同性パートナーの関係にある方につきましても、親族に含め、同居者として認めることは、頭から否定されるものではございません。しかし、現行においても、住宅に困窮する方々すべてを資格要件に該当するものとしているわけではなく、先ほどご説明申し上げましたとおり、一定の合理的な理由により、それを限定しているというものでございます。そういったことから、同居者の資格に該当する方にパートナーを加えるかどうかにつきましては、社会的情勢等を考慮した上で、早急に対応する必要があるかどうかについて適切に判断する必要があるものと考えております。そこで、その社会的情勢等を考えますと、同性パートナーの関係にあるということは、いわゆる同性婚と同様の事情にある方と言えると思いますけれども、現在、この同性婚ということについては、法律上、明確に認められているものではございません。また、政府が示す見解としても、憲法においては、同性婚の成立を認めることは想定されておらず、認めるべきか否かは、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題であり、国民的なコンセンサスと理解を得た上でなければ進めることができないものと考えている。また、現時点において、同性婚の成立を認めることは想定されていないということを超えて、同性婚を認めるか、否定するかについて、いずれかの立場に立つものではないとされております。これも明確に認められているものではございません。これらのことにより、同性パートナーの関係にある方々を、社会的に否定するものでは決してございませんが、現時点においては、法律上の取扱いや政府見解としては、そのような状況となっております。また、パートナーシップ制度の状況に関しましては、道内において導入している自治体は、179市町村がある中で、現在、28団体、全体の約15.6パーセント、空知管内で見ますと、令和7年度から新たに導入を検討されている自治体がいくつかあるようですが、現時点では3団体にとどまっているようでございます。導入をされている自治体で制度を利用されている方の数につきましては、大都市では一定数いらっしゃることが予想されますが、近隣市町村や、同規模の市町村に確認したところ、ごく少数にとどまっているとのことでございました。さらには、パートナーシップ制度を公営住宅に導入するということは、家族というものに対しての考え方を町として一定程度、統一しなければならず、同性パートナーの関係にある方々への効果としてよりよいものとするためにも、公営住宅以外のいろいろな制度についても、どのように適用していくかを合わせて考えなければならないところもございますので、その制度設計にも十分な検討が必要になるところもございます。令和6年第1回定例会における一般質問におきましては、同種のテーマとして、パートナーシップ制度の導入について答弁をさせていただいたところでございますが、その中では、パートナーシップ制度そのものにつきましては、本来では、国において課題を整理し、公共の福祉に照らした公平性の確保にまで議論を尽くし、結果、従来の制度を変えていくことになった場合は適正な手続きを経て法整備がなされていくのが正しい形であると考えており、他の自治体への導入の広がりにも注視をし、また、先んじて導入された自治体における効果や課題なども学ばせていただいた上で、本町にも必要ありの判断に至ったときには、円滑な導入が図られるよう執り進めてまいりたいと考えております。と、お答えしたところでございます。この考え方につきましては、基本的には変わっておりませんけれども、今回の質問において、1番議員から当事者から直接聞き取りをされた状況をお聞きいたしましたので、これを本町への導入を検討する場合の判断材料、そして、きっかけの一つとさせていただきたい。先ほど申し上げましたとおり、公営住宅以外の制度も含めた中で、同性パートナーの関係にある方々への行政サービスの在り方について検討をしていきたいと考えております。以上、1番議員の質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 1番 加藤敏晃
今ほどの町長の答弁において、公営住宅以外の制度も含めた中で、同性パートナーの方々へのより良い行政サービスのあり方について検討いただける旨の前向きな回答をいただいたと考えております。今回の問題において障害となっている、現に同居し、または同居しようとする親族があること、という入居者資格につきましては、条例によって定められているため、住宅に困窮している同性パートナーが実際に現れてからでは、条例改正などの対応が間に合わない恐れがあることを申し添えいたします。日本国内においてパートナーシップ制度を導入している自治体は、2025年3月1日時点で、少なくとも488、人口カバー率は、同じく2025年3月1日時点で90.841パーセントとなっております。そして、パートナーシップ制度を導入している自治体では、連携協定を結ぶ動きが進んでおります。連携することにより、転居に伴う手続きの負担を軽減することができ、自治体と当事者の双方にメリットがあります。検討に際しましては、この自治体間連携についても併せて検討いただきますよう申し添え、私の一般質問を終了いたしたいと思います。以上です。
質問 1番 加藤敏晃
もし答弁がありましたら。
答弁 町長 谷口秀樹
それでは、1番議員の再質問にお答えをしたいというふうに思います。先ほども申し上げましたとおり、同居者の資格に該当する方にパートナーを加えるかどうかにつきましては、いろいろ社会情勢等々を考えて、早急に対応することが必要かどうかについても適切に判断する必要があるというふうに考えています。また、対象者が現れた場合、パートナーと同居の上、家族と同様の暮らしをしたいというお気持ちは十分に理解をしたいというふうに思いますけれども、本来公営住宅の目的である住宅困窮者への対応というところから言いますと、現行の入居要件に合致した場合については、住居の確保という目的は達成できるところではございますので、住宅困窮という情勢にある場合は、そのように対応していただき、大変申し訳ないんですけれども、本町でのパートナーシップ制度が必要であると判断し導入された場合は、同居という形をとっていただきたいと考えております。あと、自治体の488自治体ですとか、人口率が90.84ということで、カバー率が大きいということで今ほどおっしゃいましたけれども、その辺も含めて、周りの自治体、近隣の自治体が多分、ここからすごい遠いところの自治体を見据えて物事考えるのもちょっとどうかなと私個人的には思いますので、この近隣のやはり動向について注視して、今後進めていきたいなというふうに思います。そういったことを申し上げまして、1番議員の再質問の答弁に代えさせていただきます。