新十津川町議会 平成30年第4回定例会 2018年12月12日
森林環境税と林産業の活性化について
2018年12月12日、新十津川町議会の一般質問で、青田良一議員が「森林環境税と林産業の活性化について」質問し、町長 熊田義信が答弁しました。
- 質問者
- 青田良一 議員
- 答弁者
- 町長 熊田義信
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 8番 青田良一
それでは、一般質問をさせていただきます。新十津川小学校の皆さん、ようこそ議会へお越しくださいました。私達議員も多分、町長さんも、皆さんがお越しになるのを心から待っていたことと思います。皆さんにとって議会というのは、どういう存在なのか、私はちょっと表現することができませんけども、なるたけ分かりやすくす、これから質問をさせていただいて、そのやりとりが、皆さんに分かるようにしていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。皆さんのところに、こういう紙が行っていると思います。これ議会の事務局が作ってくれた資料でございますけども、その一番後ろの方に一般質問ということが書いてあるんで、ちょっと見てください。これは、議会議員になりますと与えられている一つの権利というふうに言っていいと思います。議員になりましたら、こういう議会の中で、町民の思いとか、願いとか、あるいは自分の考えとかというものを自由にしゃべる機会というのは、この一般質問の場所でございます。議会というのは年4回開かれますので、1年間に4回この一般質問をする機会があるということでございます。そういうことで、基礎知識を学んでいただいて、これから質問させていただきたいと思います。私の一番目の質問は、町長にお聞きしたいと思いますが、林産業の活性化ということについて、お尋ねをしたいと思います。ほぼ決まりだと思いますけれども、森林環境税というものが導入される運びで縷々進んでいるというふうに思っています。これはどういうことかと言いますと、森林が持っている機能というのはたくさんあります。一つは、水を溜めるという機能を持っています。これは水源涵養機能といいまして、この山に木がなければ、降った雨がすごい勢いで下の方に流れてきて大変なことになってしまうんですね。木があることによって、山に降った雨も木がしっかり保水することによって、大きな災害を防ぐことができます。今回もいろんな所で災害がありましたけども、もし木がなかったら、こんな災害では済まなかったはずなんです。まだまだひどい災害が起きていたというふうに思います。そういう大事な機能を持っているということを、お考えになって頂きたいなというふうに思います。その他に、森林の持っている機能といたしましては、人を癒していく力もあるんですね。町が作ってくれました創造の森の中に出かけてみますと、とてもいい雰囲気、気持ちになります。それは、木から出てくるある酵素が人間の精神状況に対して、非常に有効な効果を働かすということが、もう研究で知られております。その他に、小学生の皆さんは分かると思いますけれども、植物は、炭酸ガスを吸収して酸素を出すという作用を行います。今、地球の温暖化というものが話題になっておりまけれども、そういうことも森林をたくさん増やすことによって、少しは貢献できるというふうなことが考えられます。そこで、うちの町は、ものすごく大きな面積を持っておりますけれども、その中の実は、70数パーセントは山林なんです。その山林をどうやって生かしていくかということは、私達議会も、それから皆さんがやっている行政側も、そして、町で暮らす人達にとっても、大きな課題になってくるんだろうというふうに、私は思います。今までは、うちの町はどちらかというと農業が中心でございましたけども、それだけな広大な面積を占める山林をどうやって生かしていくかということは、非常に大きな課題になっているのではないかなというふうに思っております。そういうふうにして、あまり恵まれなかった森林を何とか成長産業にしていきたいということから、この森林環境税というのが決まりまして、2024年か5年頃から、住民税に1,000円上乗せした分が森林環境税という形で納めることになってくるというふうに思います。それを、その税をどうやって生かすかということについて、実は今回は質問としてお聞きしたいんですね。そのようにして、なんとか林産業を活性化して、今の農業主体の産業形態の補完をすると。あるいは、その林産業という部分について、新たな産業を興していくというふうなことが、この税の目的と言いますか、狙いになっております。そこで、こういった情報が流れている中で、うちの町は、どの程度の準備がなされているのか。あるいは、この税に対して、どういう期待を持っているのか、こういった部分について、まず、町長にご答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
答弁 町長 熊田義信(町長は2023年3月まで)
それでは、8番議員さんの質問にお答えをさせていただきます。今ほどの質問の森林環境税は、新たな税目でありますので、最初に概要について説明をさせていただきます。森林環境税につきましては、パリ協定の温室効果ガスに係る排出削減目標の達成、災害防止を図るための地方財源を安定的に確保することを目的とし、平成30年度税制改正大綱に考え方が示され、森林関連法令の見直しを踏まえた上で、平成31年度税制改正大綱において創設を明記されることとなりました。今ほど8番議員さんからの質問の中にありましたように、森林環境税は、森林が国土の保全、水を溜める水源の涵養、地球温暖化の防止、木材等の物質生産など、さらには、心を癒すなど多面的機能を有することから、都市部の住民を含めた国民全体で森林を支え育て、その恩恵を還元していこうという仕組みでございます。市町村が個人住民税と合わせて年額1,000円を賦課徴収し、都道府県を通して国に納め、国は、その収入相当額を森林環境譲与税として市町村及び都道府県に再配分をいたします。森林環境譲与税の使途方法でございますが、大きな区分としまして間伐などの森林整備、人材育成と担い手の確保、木材の利用促進、普及啓発の4点が示されております。また、新税であるため、その性格から既存施策への予算に充当するのではなく、新規の施策若しくは事業量を増加させる施策に充てることが求められております。森林の整備では、全国で高齢化や木材価格の長期低迷により森林所有者の経営意欲が低下し、適切な森林施業が行われていない森林が全国的に多く発生している現況を踏まえ、森林所有者の森林経営に対する責務が明確化されたところであります。全国的には、森林組合と委託契約を行い適切に管理されているという森林は、3割と非常に低い状況であります。北海道はその割合が7割程度であり、本町は人工林に関しましては適切に管理をされている森林が7割を超えておりますが、まずは、管理されていないと見られる森林の現況を把握することから手掛けることとなります。本年度は、基本となる林地台帳の整備により、施業が適切に行われていない森林の抽出作業を行っているなど、適切に準備を進めているところであります。来年度は、その森林所有者に対し新たな法制度の趣旨を周知するとともに、今後の森林経営管理について意向調査を行なうこととしております。なお、意向調査とその後の森林の整備に当たりましては、本町の森林を熟知し整備を進めている森林組合や林業経営者から情報を得ながら、それぞれの団体が持つ機能を充分発揮していただくことが、円滑な森林整備に結びつくと考えておりますので、連携を図りながらしっかりと準備立てて執り進めていくこととしているところでございます。また、北海道からは、この税を活用した新たな市町村単独事業の創設を提案されており、この事業は、森林整備の水準を把握し、それを超える部分を自主的に森林整備することとなりますので、間伐などの森林施業を進めることで適切な山づくりが行われ、災害等も減少させることにもつながるものと考えております。木材の利用促進では、ご承知のとおり、現在、木質チップによるバイオマスボイラーの導入を計画をしているところであります。チップボイラーの導入により、その原料となるチップは、間伐材も含め、本町の更なる木材の利用促進につながり、地域林業の活性化や地産地消のエネルギー社会づくりに貢献するなど、森林環境譲与税の有効な活用策の一つとして考えております。冒頭に申し上げましたとおり、森林環境税は、都市部の住民を含めた国民全体で森林を支え育て、その恩恵を還元していくという仕組みでございますので、事業を実施する側は、納税者に対し説明責任を伴うものでございます。本町では森林環境税が有効な活用ができるよう、そらち森林組合など関係者と連携協力し森林資源の循環利用を図りながら、森林事業の活性化、成長産業化につなげ、林業の振興発展に努めていくことを申し上げ、8番議員さんの質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 8番 青田良一
町長からご答弁いただきました。制度的なものも含めての説明がありました。恐らくあるだろうと思って、私はしゃべらなかったんですけども、ちょっと答えが予想されたようなものでございましたんで、私はちょっと物足りないなと思ってますけども、森林をどういうふうに育て、活用していくかという部分で、高知県辺りは、もうすごく早くから、私の調べた限りでは2003年から実は税をとって、それを森林の活性化に活かしているんですね。今回、導入されるこの税は、既存の補助金とは全く別個に使うという方向で示されて、今、町長がおっしゃるとおりですね。その中で森林を作っていこう、守っていこうという話は聞こえました。私が期待したのは、その森林を使って何かできる産業を新たに興していくような発想をお持ちでないかなということで、実は、そこのところを聞きたかったわけです。例えば、置戸町では、ほとんど森林の町ですからオケクラフトみたいなものを作って、いわゆる木工製品を作って、それを町の目玉にして、それが認知されることによって、実は技術者として置戸に住んで、それをやりたいというような人も現れてきてるということですね。それはそういう一つの産業が町の目玉になり、そして人を呼び込んでくるというふうな、そういう作用ができるだけの基礎になる面積が、うちの町にはあるんだろうというふうに理解しつつ、そういうことを伺ったわけです。実際には吉野の方で木工製品を作ってた方もおられましたけども、もう辞めてしまいました。結局は、企業というよりも、個々の趣味をちょっと上乗せしたような形で終ってしまったということで、非常に残念でなりません。ですから、何かそういう方向に向かって、研究、努力して、先駆けて手を挙げて、そして、林産業をどういうふうにして産業として成り立たせるかという重大な使命に、私は、山がいっぱいある町として、あるいは道有林とか保安林とかという部分で、国土の保全に協力してる町として、そういう物を活用することを、ぜひ、考えていただきたいなと。前問と同じようなことになりますけども、ちょっと考えていることのずれがありましたので、再度お尋ねして、この部分についての質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。
答弁 町長 熊田義信(町長は2023年3月まで)
それでは、8番議員さんの再質問にお答えをさせていただきます。森林の使い道という部分では、いろんな成長産業化があるというふうに思います。今ほどのご質問の中にあったように、この森林環境税の導入の前には、全国の都道府県で先駆けて同じように木材の活用、森林を守る、そういった形の中で都道府県で先行して、その税を使って山づくりをしているとこはたくさんありました。そういった都道府県があったことから、その調整も含めながら、今の全国的に一律に市長村民税で徴収するという仕組みが少し遅れたという経過もあるのではないかというふうに思います。今まで行ったところにプラスして、この税金を加算するのかだとか、いろんな調整があったということもご理解はしているものというふうに思います。そういった中において、今ほど言ったオケクラフトなりは、一つのその町が特化をして進められていることで、非常にその町の特産品なり、そういったものでは脚光も浴びておりますし、非常にそういうことは優良事例であるというふうに認識をしております。本町の場合、先行して吉野地区の木材工芸の研究会もあり、素晴しい作品を提供、生産をしていた経過もあることは、私も認識をしております。そういった中においても、木材を活用した物づくりという部分では、技術、いわゆる、そういったものが非常に先駆的にやった技術者がいないと、そういう技術伝承に繋がっていかないっていうことにもなってまいります。そういったものの取り組みについては、今、ゼロからスタートするにはなかなか困難なことでございますので、そのことをやはり、やりたいなり、何かその思いを起こす人が新十津川に来て、そういったことがやる切っ掛けになれば、そういったことが活用として木材の利用につながっていくというふうに思いますけれども、そういったことではなく、今回の森林環境税の町の考え方としましては、全体の木材の森林をしっかり守っていこう、そして今、山として施業のされていない山をしっかり個人の方々に森林組合だとか、施業している方々の知恵だとかを聞きながら、山をしっかり作る、そういうことが川下にいる都会の人方に、安全な恩恵が被っていくものだというふうに考えております。8番議員さんの言う、そういった森林の活性化の使い方も当然有効だというふうにはありますけれども、うちの町としては、そういう部分ではなく、全体の山づくりをしっかりしていき、その状態をしっかり守って、この森林環境税も、少しずつその森林環境譲与税の金額も年々増していくということが見込まれておりますから、その金額の上増しを考えながら、しっかりそういったものを整備をし、更に深めていきたいという、そういう考え方であることを申し上げ、再質問の答弁とさせていただきます。