幕別町議会 令和6年第4回定例会 2024年12月10日
森林環境税の有効活用を
2024年12月10日、幕別町議会の一般質問で、内山美穂子議員が「森林環境税の有効活用を」について質問し、町長 飯田晴義、農林課長 密岡遼一、防災環境課長 半田健、住民生活部長 寺田治が答弁しました。
- 質問者
- 内山美穂子 議員
- 答弁者
- 町長 飯田晴義、農林課長 密岡遼一、防災環境課長 半田健、住民生活部長 寺田治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 内山美穂子
通告に従いまして、質問させていただきます。1、森林環境税の有効活用を。森林は、国土の保全、水源の涵養、地球温暖化の防止、生物多様性の保全、木材等の林産物供給など多面的機能を持ち、その発揮を通じて私たちの生活にさまざまな恩恵をもたらす緑の社会資本と言われています。しかし、近年は手入れが行き届かない森林が増えており、戦後復興期から高度成長期にかけて植栽された人工林の多くが伐採適齢期を迎えています。そこで、これらを切って活用し、植えて育てる循環利用を促進し、さまざまな機能を持続的に発揮させることが大切です。しかし、全国的に森林業の担い手不足などにより、森林の経営管理や整備に支障を来している状況にあることが指摘されてきました。こうした中、温室効果ガス削減の目標達成や、近年の集中豪雨等の気象災害への対応に必要な財源として、森林環境税および森林環境譲与税が 2019 年に法律として制定されたところであり、幕別町では「ゼロカーボンシティ宣言」の実現に向けて、森林の持つ本来の機能である温室効果ガスの吸収能力を高める施策が求められています。さらに、環境に配慮した持続可能な森林管理を進めながら、森林を活用していくことも地域づくりにとっても重要であります。本年度から、1人年額 1,000 円の森林環境税の徴収が始まりました。森林の整備には長い年月を要するため、早期に着手することが不可欠であり、このことから、以下について伺います。(1)町内の公有林と私有林の面積およびその割合は。また、私有林のうち人工林の面積は。(2)森林環境譲与税が開始された以降の配分額と、これまで充当された事業内容と活用割合は。(3)森林整備の現況と新たな森林活用システム「森林経営管理制度」を踏まえた施策は。(4)森林事業者や町民などとの連携を通じて、森林資源を活用した持続可能なまちづくりを進めていく必要があると考えるが、町として今後の取組は。2、災害リスクを減らし町民の命を守る対策を。本年1月の能登半島地震、9月の豪雨災害など近年は大地震や豪雨災害が矢継ぎ早に発生し、防災・減災の課題は山積しています。政府は、11 月に防災庁設置の準備室を設けましたが、幕別町においても、十勝平野断層帯や千島海溝沿いの巨大地震の切迫が指摘され、事前防災と災害時対応の強化がより急がれることになります。災害における被害は、直接的なものだけではなく、避難所における生活環境の悪化などによる災害関連死も大きな問題になります。このようなことを未然に防ぐために、さらなる災害対応力の強化が重要と考えます。このことから、以下について伺います。(1)想定した避難者が収容できない避難所の対策は。(2)防災備蓄品の保管状況と備蓄倉庫の増設計画は。(3)発災初動時に必要とされるトイレの設置数が充足されていない避難所の状況と今後の対応策は。(4)避難所の環境向上のためにマンホールトイレを設置する考えは。以上です。
答弁 町長 飯田晴義
内山議員のご質問にお答えいたします。はじめに、「森林環境税の有効活用を」についてであります。森林環境税は、平成 30 年5月に成立した「森林経営管理法」を踏まえて、パリ協定の枠組みの下における我が国の温室効果ガス排出削減目標の達成や、災害防止等を図るための森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から、31 年3月に「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」が成立し、森林環境譲与税とともに創設されました。森林環境税は、本年度から個人住民税均等割の枠組みを用いて、国税として1人年額 1,000 円を各市町村で賦課徴収しており、森林環境譲与税は市町村による森林整備の財源として、令和元年度から都道府県と市町村に対して、私有林人工林面積、林業就業者数および人口による客観的な基準で按分して譲与されております。町では、これまで本町における林業を取り巻く情勢を踏まえて、「森林環境譲与税の活用に向けた基本方針」に基づき、間伐等の森林整備や人材育成・担い手対策、普及啓発等に森林環境譲与税を活用しており、令和元年度から5年度までの5年間で、総額 4,596 万 2,150 円に及ぶ事業に取り組んできたところであります。ご質問の1点目、「町内の公有林と私有林の面積およびその割合は、また、私有林のうち人工林の面積は」についてであります。令和5年度末時点での幕別町内の森林面積1万 4,615 ヘクタールのうち、道有林の面積は 3,858 ヘクタール、町有林の面積は 2,276 ヘクタール、合わせて公有林としては 6,134 ヘクタール、私有林の面積は 8,481 ヘクタールとなっており、構成割合にすると、道有林が 26 パーセント、町有林が 16 パーセント、合わせて公有林としては 42 パーセント、私有林が 58 パーセントであります。また、私有林の面積 8,481 ヘクタールのうち、人工林の面積は 4,339 ヘクタール、構成割合にすると 51 パーセントであります。ご質問の2点目、「森林環境譲与税が開始された以降の配分額と、これまで充当された事業内容と活用割合は」についてであります。森林環境譲与税のこれまでの配分額については、配分が開始された令和元年度は 1,132 万 3,000 円、2年度は 2,406 万 2,000 円、3年度は 2,401 万 4,000 円、4年度および5年度は共に 3,231 万 2,000円、5年総額では1億 2,402 万 3,000 円であります。また、これまで充当された事業内容と活用割合については、令和元年度から5年度までの5年間で、森林所有者意向調査や森林組合への民有林の経営委託、私有林の間伐等の森林整備に 2,966 万 5,419円、人材育成・担い手対策に 36 万 1,860 円、庁舎や保育所内の木質化、3か月乳幼児健診の際に配布している木製玩具の製作等の木材利用・普及啓発に 1,593 万 4,871 円、総額で 4,596 万 2,150 円の事業に森林環境譲与税を充当しており、その活用割合は約 37 パーセントとなっております。ご質問の3点目、「森林整備の現況と新たな森林活用システム「森林経営管理制度」を踏まえた施策は」についてであります。幕別町内の私有林の整備状況について、令和5年度の実績は、地ごしらえが 146.12 ヘクタール、植栽が 246.43 ヘクタール、下刈りが 498.44 ヘクタール、間伐が 149.66 ヘクタール、伐採が 56.89 ヘクタールなど、その他も合わせると 1,378.12 ヘクタールに及ぶ森林整備を行っており、毎年度同様の水準で計画的に行われているところであります。森林経営管理制度を踏まえた施策については、平成 31 年4月に「森林経営管理法」が施行され、森林所有者の意向に基づき、市町村が私有林の経営管理を受託する仕組みがスタートいたしました。町では、整備計画が不明な 268 件の森林所有者に対して意向調査を行い、「町に管理してもらいたい」または「森林組合に管理を委託したい」と回答した 52 件のうち 20 件について、森林所有者へのヒアリング、現地確認を行い、管理方法を確定したところであり、残る 32 件についても順次ヒアリング等を行っていくこととしております。また、それらの森林を含む私有林の間伐等の整備に対しては、森林所有者の負担軽減を目的として、森林環境譲与税を活用し、令和3年度から5年度までの3年間で 1,266 万 2,335 円の支援を行ってきたところであります。引き続き、林業経営に適した人工林が適切に整備され、森林の持つ多面にわたる機能が発揮されるよう、森林所有者と協議を行いながら私有林の整備等に対して支援を行ってまいります。ご質問の4点目、「森林事業者や町民などとの連携を通じて、森林資源を活用した持続可能なまちづくりを進めていく必要があると考えるが、町として今後の取組は」についてであります。森林の有する多面的機能の発揮に向けては、「切って、使って、植えて、育てる」というサイクルを定着させることが必要であり、木材の利用が進んでいない現状において、多様な世代への木育を図りつつ、木材の利活用を推進することが地域林業の持続的な発展という観点においても重要であると考えております。このため、町では、幕別町地域材利用推進方針に基づき、庁舎や保育所内の木質化等により、木材の利用促進に取り組んできたところであり、木育に当たっては、町内事業者と連携し、町有林由来の木材を活用して、3歳児乳幼児健診の際には、ドーナツ型の木製玩具である「森のわっこ」を、成人式では記念品として箸を贈呈するなど、幼少期から木材に親しみを持っていただけるよう、取り組んできたところであります。このほかにも、本年度は十勝総合振興局や町内林業者と連携して、町内小中学校における植樹体験授業を実施したところであり、今後も現在建設中のアイヌ文化拠点施設の一部木質化等を予定しているところであります。また、町内林業者独自の取組として、本年5月、10 月の2回にわたって、森林の新しい活用方法を考えるイベントが開催されるなど、町だけではなく、民間部門においても木育等の普及啓発に係る取組が拡大しているところであり、町といたしましては、引き続き木材利用のさらなる普及・促進を通じた地域林業の持続的な発展に向けて、「森林環境譲与税の活用に向けた基本方針」に基づき、町内事業者等と連携し、計画的な事業の推進に努めてまいります。次に、「災害リスクを減らし町民の命を守る対策を」についてであります。本年6月に政府の中央防災会議は、近年の大規模自然災害や1月の能登半島地震などを踏まえ、災害対応の根幹をなす防災基本計画に、高齢化の進展を踏まえた福祉的な支援の充実等を新たに盛り込んだ改定を行いました。本町においても、千島海溝沿いの領域を震源とする巨大地震の発生リスクが高まっているとされており、行政と住民の双方に防災・減災の備えと地域防災力の充実強化が求められております。ご質問の1点目、「想定した避難者が収容できない避難所の対策は」についてであります。幕別町地域防災計画では、災害による家屋の倒壊、焼失等により住居を喪失した住民を収容するため、発災直後における避難所を各行政区の居住人口から想定避難者数を推計し、避難者1人当たり2平方メートル以上の床面積を確保できるよう、災害の種類に応じ避難所を指定しております。発災直後においては、命を守るために多くの方が避難所へ集まることが想定され、必要最低限の避難スペースを基準に、それぞれの避難所における災害初動期の収容可能人数を算出しておりますが、現在、地震の一次避難所に指定している計 32 か所の公共施設のうち札内地区の1か所について、想定避難者数が施設の収容可能人数を上回る状況にあります。具体的には、札内北コミュニティセンターで、収容可能人数 198 人に対し、対象行政区の想定避難者数が 455 人で、257 人が避難所に収容できない可能性があることから、二次避難所に指定している北栄町近隣センター、札内さかえ保育所を活用して対応することとしております。また、一次避難所および二次避難所で対応ができない場合に備え、町内の 12 事業者と「災害時における避難受入れに関する協定」を締結しており、これにより約 800 人の避難者の受入れが可能となることから、これらの施設や他の公共施設の活用など柔軟な対応をしてまいりたいと考えております。なお、指定避難所は、災害に対し安全と考えられる学校や公民館等の公共施設を指定しており、これまでも状況に応じて見直しを行ってきたところでありますが、今後も人口変動による対象行政区や公共施設等の増減など必要に応じて、見直しを行ってまいりたいと考えております。ご質問の2点目、「防災備蓄品の保管状況と備蓄倉庫の増設計画は」についてであります。本町の防災備蓄は、幕別町地域防災計画における「物資及び防災資機材等の整備・確保に関する計画」に基づき、現在、令和2年度から6年度までを計画期間とする「第2期幕別町防災備蓄計画」により、物資および防災資機材等の備蓄を進めております。備蓄品目については、平成 30 年2月に北海道が公表した、十勝平野断層帯主部を震源とする巨大地震の発生による幕別町の被害想定結果に基づき、避難所生活者数を 5,615 人として備蓄する品目ごとに目標数量を定めて備蓄しております。このうち、食料、飲料水については、自助、共助、公助の考え方を基本とする、官民の役割分担により備蓄する計画の下、行政による公的備蓄として必要とする非常食等を備蓄しており、その他、避難所生活に必要となる毛布や紙おむつ、生理用品などの生活必需品や暖房器具、ポータブルトイレなどの資機材について、それぞれ必要目標数量を定め保管している状況であります。また、これらの備蓄品の保管については、幕別本町地区、札内地区、忠類地区の3地区にある集中備蓄倉庫と、各避難所に必要な物資を速やかに供給できるよう、札内南コミュニティセンター敷地内と幕別消防署糠内分遣所内にある分散備蓄倉庫に保管しております。防災備蓄計画に基づく備蓄品の保管につきましては、賞味期限や消費期限の管理の下、計画的に補充・入替えを行い、本年度末で公的備蓄品としての計画数量の全量が保管できる予定でありますことから、現時点において備蓄倉庫の増設計画はありませんが、今後、防災計画の変更により、新たに備蓄しなければならない資機材等が発生し、保管スペースに不足が生じる場合においては、備蓄倉庫の増設についても、選択肢の一つとして検討をしてまいりたいと考えております。ご質問の3点目、「発災初動時に必要とされるトイレの設置数が充足されていない避難所の状況と今後の対応策は」についてであります。避難所は災害の発生により、自宅での生活が困難になった多数の被災者の方が避難所に集まり、一定期間の共同生活が始まりますことから、被災者の健康を維持する上で、安心して使用できるトイレを確保することは非常に大切であります。避難所のトイレについては、内閣府が作成した「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」、国際赤十字などがまとめた「人道憲章と人道支援における最低基準」いわゆるスフィア基準などを参考に、発災直後は避難者約 50 人に1基の確保を図る計画であります。現在、地震の一次避難所に指定している計 32 か所の公共施設のうち1か所について、避難者 50 人に1基以上の基準を満たしておらず、簡易トイレや災害用トイレ袋の活用のほか、状況に応じて防災協定先の仮設トイレの配備により、避難所環境の充実を図る計画であります。ご質問の4点目、「避難所の環境向上のためにマンホールトイレを設置する考えは」についてであります。マンホールトイレは、下水道管路にあるマンホールの上に簡易な便座と、テントやパネルなどの囲いを設け、災害時に迅速にトイレ機能を確保するもので、東日本大震災や熊本地震で使用され、段差がなく悪臭もしないなどの評価があり、現在、本町においては、令和3年に「道の駅ちゅうるい」に北海道開発局によって6基整備されております。しかしながら、マンホールトイレは早期にトイレ機能を確保できるメリットがある一方、下水道管路に直接排せつ物を流す仕組みであることから、使用に当たっては下水道施設自体が正常に機能していることが前提となります。また、下水道管路などが破損している場合や浸水により下水道管路が閉塞している場合においては、使用することができないばかりか、排せつ物と一緒に流す水の確保が課題であること、加えて、冬期間の利用においては、冷気が下水道管に入り込むことで、管路が凍結により閉塞してしまう可能性もありますことから、今後におきましては、これらの課題をクリアする整備手法、事業費および財源などを検討の上、整備の是非を見極めてまいりたいと考えております。以上で、内山議員のご質問への答弁とさせていただきます。
質問 4番 内山美穂子
丁寧にご答弁いただきました。1番と2番のご答弁を踏まえて、3から質問させていただきます。幕別町においては、令和5年末で活用率が 37 パーセントになり、道内の 68 パーセントに比べても低くて、基金残高が 7,800 万円まで積み上がっています。再質問の中で詳しく聞いていきたいと思いますが、その前に一つ確認したいと思います。今年度の税制改正大綱で、譲与税の配分割合の変更がありました。私有林人口林面積が 50 パーセントから 55 パーセント、人口割合については 30 パーセントから 25 パーセントになりました。これによって、幕別町への譲与額は約4割増加して、今年度予算で 4,361 万円が計上されています。これについてどのように受け止めておられるでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
これは単に改正されたということではなくて、我々森林を多く持つ市町村が要請活動をした結果として、人口割合が減って、森林割合が重視されたということでありますので、これは我々の要請活動の成果であると思っておりますし、より有効に財源を活用できると認識しております。
質問 4番 内山美穂子
町内には、皆伐したまま再造林しない森林があると思いますが、どのくらいの割合になるのでしょうか。また、町内の再造林率はどのようになっているのでしょうか、お聞きします。
答弁 農林課長 密岡遼一(農林課長は2024年12月まで)
再造林率についてですけれども、民有林の部分についても含まれますので、そこについては町としては把握しておりません。町有林部分については再造林はしておりますので、そこは 100 パーセントと受け止めていただければと思います。
質問 4番 内山美穂子
先ほど森林面積についてお答えいただきましたが、私有林においては、個人所有の森林が多く、5ヘクタール未満の森林が全所有者の7割に上ると認識しています。まとまった面積がなければ、保続的な計画施業や経営の近代化も課題になってくるのではないかと思っています。町内には、所有者不明の山林はどのくらいあるのでしょうか。また、その対応はどのようになっているのでしょうか。
答弁 農林課長 密岡遼一(農林課長は2024年12月まで)
町長の答弁でもありましたとおり、所有者不明の森林については 268 件、これは施業計画がないものでありましたけれども、そこの部分については調査をして、52 件管理を委託したいという回答があったところであります。残りの件数については、一部自分で管理したいであったりとか、既に森林経営計画が策定されていない部分についても、もう既に畑地化されてあったりだとか、そういった我々の状況把握とのそごもございましたので、そこの部分については我々の計画を改めるというところでありまして、残る部分について、森林所有者の意向調査そのものが未達であったところが 36 件あります。そこの部分については、国のほうで、今、森林経営管理法そのものの改正を予定していると聞き及んでおりまして、その改正内容は主に、今、森林の所有者から町に委託したいということがあった場合に、管理集積計画を定めて、そこから町がさらに林業者に委託するという2段階のステップを踏むということになっていまして、ここの部分は町としても非効率的だと思っておりますので、管理集積計画を作成しておりません。要するに、今後そういった手法が変わりますので、再度、未達であった 36 件の部分を調査をかけるかどうかは、ちょっと改正の方向性を見極めながら、ほかとも整理してやっていきたいと考えております。
質問 4番 内山美穂子
計画が未達の中に森林所有者不明のものも含まれているということでありましたが、今年の4月から相続登記の申請が義務化され、登記が進むことも期待されますが、それでも登記されない、登記になっても放置が続いていくものもあるかと思います。調査しておられますが、いつまでも調査していくというわけにいかないと思いますので、こうした所有者不明の私有林で林業経営に適したものについては、町の取得を促進して集約を進めて、本来の機能を持つ森林に整備することはできないものかと考えますが、町としてどのようなお考えかお聞きします。
答弁 農林課長 密岡遼一(農林課長は2024年12月まで)
林業経営に適した森林の有効活用をということでありますけれども、先ほどお答えした、森林を町そして森林組合に委託したいと回答された方の中から、町と森林組合で連携して現地調査を順次行っているところであります。その中で、現地調査をして、ここは天然林の様相を呈していて整備の必要がないであったりとか、そもそも林業の経営に適していない山林であったりというのは、把握しながら進めているところであります。先ほどお答えした、既に対応が完了済みというのは、そういった現地確認を行った上で、林業経営に適したものについては、森林の整備を行っているところであります。もちろん、52 件のうち、まだ対応が完了していないところというのはございますので、そこの部分については、委員おっしゃるとおり、現地を確認して林業経営に適したものがある部分については、森林組合を通じて所有者さんと協議をしながら、適切に森林整備を行っていきたいと考えております。
質問 4番 内山美穂子
所有者不明の森林について、問題ではないかなと思っての質問でした。
答弁 農林課長 密岡遼一(農林課長は2024年12月まで)
所有者不明の部分については、どうしても先に管理を委託したいと答えておられる方から優先的に対応を進めている状況ですので、森林組合とも協議しながらにはなりますが、そちらの対応が完了した段階で、そして先ほどお答えしたとおり、次の意向調査時期にもよりますけれども、その際には、そちらの未達であった所有者不明の部分についても対応を進めていきたいと考えております。
質問 4番 内山美穂子
では、次の質問です。地球温暖化問題を話し合う国連の会合、COP29 が 11 月にアゼルバイジャンで開催されました。温暖化対策は急務の課題です。特に森林の温室ガス吸収能力は極めて重要であり、九州のある町では、再造林による環境貢献を植栽木の CO2 吸収量で評価して交付金を交付する制度を増設しています。幕別町地域温暖化対策実行計画を見ますと、現状の森林による CO2 吸収量を 49.9000 トン CO2 と示しており、吸収できる森林としてカウントできる対象森林面積が 7,668 ヘクタールとされています。この約5万トンの CO2 吸収量というのは、本町の CO2 排出量が約 25 万トンでありますから、約2割に相当する大きな効果を持っていることが分かります。これだけの効果を生み出す森林ですが、効果を算定できる面積は、本町の森林全体の面積ではなく、樹齢などの条件で限定されております。造林活動を進めて、このような対象面積を増やしていくことができれば、ゼロカーボンにさらに近づくことができるのではないかと思っております。これについてはいかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
ゼロカーボンの達成に向けては、これはもうできるだけ森林を増やしていくことが当たり前のことだと思っています。ただ、先ほど来のやり取りの中では、所有者不明のところは簡単ではないですね。幾ら相続が強化されたとしても、もう本当にぶん投げてあるというのは、もう財産価値として認めていないというのが実態なので、そこを突き詰めて、そこに無理やり植栽をしていくというのはなかなか難しいので、可能な限り森林面積は増やしていきたいなと思っておりますし、まだ他の方法もありますので、約5分の1ですので、他の方法のほうが大きいかなと思いますので、全庁的な取組の中でゼロカーボンに向けて取り組んでいきたいと思います。
質問 4番 内山美穂子
幕別町の森林率は高くありませんが、今回は森林環境税も始まったということで、やはり町民にも環境のことを含めて森づくりの重要性を分かってもらい、関心を持ってもらい、一部を町民に見える形でも享受してもらうことも大切ではないかと考えます。町内の森林資源を活用し、その価値を高めてまちづくりにつなげることも、町の重要な課題だと考えていますし、環境に配慮し、資源を維持していく民間の取組を応援することも効果的だと思います。譲与税の支出に関わってお聞きしますが、ご答弁では木材利用の活用割合が高くなっていますが、人材育成や担い手確保として令和4年に 36 万円が支出されていますが、この内容と今後について伺います。また、森林行政の担当職員体制や林業の担い手不足といった課題は残っています。人材資源が限られた幕別町においては、ICT や AI 技術の活用も必要になってきますが、今、重要なのは、専門職をはじめ多様な人たちとのネットワークの形成、そしてマンパワーを活用する視点が大切だと思います。これらについてお考えをお聞きします。
答弁 町長 飯田晴義
もちろん人材育成は大切なことであるという、そういう認識を持っています。ただ、やはりこれ簡単ではないのは、木材というのは、出口がしっかり川下がはけないと、幾ら頑張って植林をしても出ていかない、価値が上がっていかないということがありますので、そういう意味で、我々は木材、木育、木材のすばらしさというものを訴えて、そしてそれが町民理解につながって、しっかりと地場の木材を使っていただく、そういう流れをつくりたいと思っております。札内南小学校でも、そういった校地内に植林をして木をしっかり大事に育てていこうと、そんな取組もしておりますので、そこはやれる範囲でしっかりと木育、それと木材の有効活用を、目で見て、こんなにすばらしい木材なのだねと、そういうことを分かってもらえるような取組をしていきたいと思います。
質問 4番 内山美穂子
幕別町が木育に取り組んでおられることとか、民間の事業者が今いろいろな動きをされていることは承知しています。こうした町内の事業者と連携するなど、林業分野においても将来的なビジョンを共有して、情報や意見交換などをするネットワークづくりの場も必要だと考えております。そしてその延長線で、森林への町民の関心を高める取組、多様な人材の参加、町民と森林の接点づくり、町民参加のイベントなども展開していくことが期待されます。これに関わっては、明野ヶ丘公園や新田の森といった地域資源を、さらに活用できるのではないかと考えております。これは地域の抱えている課題解決にもつながると思います。制度を柔軟に運用して、例えば明野ヶ丘公園の再整備に関わって、木材を活用したトイレの整備とか、森林を活用したプレーパークまたは子どもの遊び場などの取組を進めるなど、これは現在関わっている人たち、人的資源の継続、モチベーションにもつながると思いますが、いかがでしょうか。また、新田の森記念館も大切な地域資源だと考えておりますし、森林の副産物の活用も考えられると思います。森林資源を活用したまちづくりについて改めて伺います。
答弁 町長 飯田晴義
民間が取り組んでいる、答弁の中で申し上げたように、それについて、もし協力できることがあれば協力しなければならないと思います。ただ、木質化、木材のすばらしさというのは、町が設置する、建築する建築物の中でも十分表現できるわけです。現にこの庁舎にしても、こういうものは地場産品、地場木材を使ったものを使っているわけですから、あるいは応接セットもそうですし、町のカウンターもそうですし。今後でいけば、今アイヌ関連施設をやっていますけど、そこでできる限り木質化、木材を使ったような、見てもらえるような内容にしていければと思っておりますので、そこは町として、なかなか余分にお金をかけるというのはできませんので、森林環境譲与税を財源として町がやる仕事、建築などに有効に使っていきたいと思います。
質問 4番 内山美穂子
では、そのように進めていただきたいと思います。木材の有効活用、そしてやはり町民がそういう森林の大切さに気がつくような場というものは大変必要だと思いますので。森林行政については、特に長期的なビジョンを持って取り組む必要があります。私たちが、次の世代に、20 年後、さらには 50 年後を楽しみにしてくださいと言えるような未来に向けた投資であり、今の私たちの責任でもあります。今年から税という形で、町民の皆さんも負担しております。森林の担当部署だけではなく、まちづくりという観点も重視して、幅広い部署、役場全体と言ってもよいかもしれません。ぜひ町長が先頭に立って、事業者や関連機関、住民の方々と一緒になって、目に見える形でこの十勝をリードするような取組を進めていくことを要望して、森林環境税に関わる質問を終わります。次の質問の再質問をさせていただきます。まず1番目、想定避難者が収容できない避難所になります。町内における大地震の被害想定として、幾つかのパターンがあると思いますが、例えば震源が十勝平野断層帯、冬の夕方に発災した場合、避難される方の割合を 20 パーセントと設定していると承知しています。この 20 パーセントという割合の根拠について伺いたいと思います。
答弁 防災環境課長 半田健
この避難想定者の 20 パーセントの根拠でございますけれども、町長の答弁の中でもありましたように、北海道が平成 30 年に公表いたしました被害想定の中で、十勝管内における被害想定としてシミュレーションされた数字でございまして、最大避難想定者が多くなる冬の時間に震災が起きた場合ということを設定したものでございますので、町が定めたものではなくて北海道が定めたものを参考に、町がそれに基づいて根拠として避難者としているところでございます。
質問 4番 内山美穂子
割合は時系列や地域事情によっても違ってくると思いますが、北海道南西沖地震の事例では 70 パーセントという想定もあるところです。最近は町民の防災意識も上がってきていますが、このように決して高くない率によって、算定している想定避難者を全員収容できない避難所が、札内北コミセンになります。札内北コミセンを利用する対象地域の居住者は、西町と北栄の一部 2,316人になり、20 パーセントに当たる 455 人と見込んでいますが、実際は 198 人になります。この最低ラインの想定を大幅に下回っているという現状については、喫緊に解決しなければならないと考えますが、どのようにお考えでしょうか。
答弁 防災環境課長 半田健
この避難所の収容し切れない方々の対応ということで、答弁の中でも、一次避難所で収容できない場合には、二次避難所ということで答弁させていただいているところなのですけれども、人口の状況によりまして、それぞれの行政区における人口の人数等も変動してございます。現在、札内北コミュニティセンターでは、四つの行政区を対象として避難エリアとしているところでございますけれども、ほかの行政区についても同様に人口の変動があると認識をしております。そのようなことから、防災会議の中でもお諮りをさせていただきながら、避難所の有効的な全ての避難者を収容できるような体制の構築に向けて、検討させていただきたいと思っております。
質問 4番 内山美穂子
10 月に熊本地震で甚大な被害を受けた益城町を視察してきました。益城町は、震災前に 16 の指定避難所を地域計画に盛り込んでいたのですけれども、実際は6か所しか開設できなかったそうです。加えて、想定以上の受入れが必要になってしまいました。確認ですが、本町の指定避難所においては、全ての施設が耐震化されているのでしょうか。
答弁 住民生活部長 寺田治
建物の耐震の基準でいくと、昭和 56 年の6月以降に建てられた建物は耐震化されている建物ですので、それ以外、全てそれ以降に建てられた建物ですので、耐震化されているものと認識しております。以上です。
質問 4番 内山美穂子
ご答弁の中でも、避難所が使えなくなった場合、こうしたことを考えているという内容でありましたが、本当に今回の北コミセンのかなり収容人数が違うということを考えても、抜本的なことも考えていかなければならないと思っていまして、それについてはちょっとこれ以降に提案させていただきたいと思います。防災備蓄倉庫についてですが、例えば一例なのですけれども、携帯トイレセットなどは発災直後から避難所になければならないものです。国道を挟む北側への供給がスムーズにいくかどうか、これ国道の問題もありますが、札内北地区にしっかり保管している必要があるのではないかと考えております。防災倉庫の増設については、これまで検討されてきたということでしたが、どのような検討をされてきたのか伺いたいと思います。
答弁 防災環境課長 半田健
防災備蓄庫に関しましては、避難された方に対しまして、食料品や生活必需品等を含めまして、それぞれの地域の避難所に対して迅速に配備ができるようにということで、答弁の中にもありましたように、3か所に集中倉庫を設置させていただきまして、そのほかにも人口の多い札内地区には、コミュニティプラザの敷地内に集中備蓄庫を設置させていただいて、南地区の方に対応するために、札内南コミセンに分散備蓄庫を整備させていただいております。現在の避難所の想定割合につきましては、それぞれ避難所ごとに想定人数を算出いたしまして、それに基づいてそれらの備蓄品を早期に支援できるようにということで、分散備蓄庫と集中備蓄庫に整備をしているところでございます。本来であれば、大規模な避難所となる学校等にも、それらの分散備蓄を一定程度保管しておくことが先進事例では見受けられているところでございますけれども、現在、我が町におきましては、防災備蓄計画によりまして、町として必要としている備蓄品を計画の配備する準備中ということで、本年度をもって、全ての当初予定した備蓄品の整備が完了するということでございまして、現状においては、答弁の中でもありましたように、現在の集中備蓄庫と分散備蓄庫の中で、全て保管できるというような状況になっておりますので、今後、新たに必要となる備蓄品、あるいはそれをより効果的により早く迅速に配備するためには、どのような手法が必要なのかということを含めて調整をさせていただきながら、今後の備蓄倉庫のあり方についても考えさせていただきたいと考えております。
質問 4番 内山美穂子
これについてはその後もちょっと触れたいと思いますが、3番目の質問で、札内北コミセンについては、トイレが想定避難者の 455 人に対して、発災初動期、50 人に1基と基準がなっていますが、3基しかないのですね。50 人に1人で考えると 10 基必要なのですけれども、3基しかなく、7基足りないのですよね。そもそも収納スペースが狭隘になってしまう上に、ご答弁では、協定先の仮設トイレの配備で対応するということだったのですけれども、日本トイレ研究所の調査によりますと、熊本地震の被災者を対象した調査によると、災害発生後3時間以内にトイレに行きたくなった人の割合は約4割、6時間以内を合わせると7割以上に上ったそうです。食料とか水は我慢できても、トイレは我慢できないのではないかと思いますので、ここの差は早急に解決しなければならないと思っています。過去の大地震において、トイレ環境の悪化によって、できるだけトイレに行かなくて済むように水分を控えることで、脱水症やエコノミー症候群にかかるなど二次被害に発展し、死に至った事例も多く報告されています。北コミセンに関しましては、このトイレの課題のほか、収容人数ですとか、先ほどの備蓄の問題もありますので、住民の安全を考えるには、今後、施設の増改築を視野に入れた、もう一歩踏み込んだ対策が必要になってくるのではないかと考えています。改めて、町長の見解をお聞かせください。
答弁 町長 飯田晴義
今の北コミセンの状況について、我々は非常に認識しておりまして、何らかの改善をしなければならないと思っています。もう一つ問題を言うならば、国道を横断して避難をするというところも、私は問題だと思っておりますので、最初の答弁で申し上げた、柔軟な対応をするということが一番大事だと思います。柔軟な対応をする前に、防災計画を変えなさいということだと思いますので、そこは北コミセンの避難する区域を変えることが、私は一番手っ取り早いのかな。施設を増改築するのではなくて、やっぱり近いところに避難してもらうということが一番大切だと思いますので、そこは避難所の見直しをしなければならないなという、そういう認識でおりますので、避難所の見直しをした上で、防災会議に諮って、新たな避難所というものを決めなければならないなと思っております。
質問 4番 内山美穂子
今のご答弁を聞いていても、町内、札内地区には、そんなに施設がたくさんあるわけではありませんので、ぜひ北コミセンの増改築を念頭に入れて、視野に入れて考えるということも一つなのかなと思います。よろしくお願いします。管路が影響を受けた場合、影響を受けているのに知らないで水を流してしまうと、もう大変深刻な事態になりますので、初動の対応が重要になってきます。能登半島地震では、上下水道が破損し、全域で長期にわたって断水した地域が多く、水洗トイレが使用できませんでした。そのためトイレ環境がもう劣悪で、仮設トイレの到着は早くて3日後ということで報告されています。幕別町もトイレの代用になるポータブルトイレやラップトイレを備蓄していますが、これらは個室スペースを必要とします。一方で、既設の水洗トイレは、断水して水洗トイレとして使えなくなっても、簡易トイレとして使えますし、何より個室のトイレスペースとして使えるのが大きなメリットです。先ほどお話したように、排せつは我慢できません。混雑時に利用者が困難にならないよう、避難所開設当初から、既設トイレが使用できるかどうかを確認して、既設の便器を簡易トイレとして使用できるように、便器に取り付けて使う袋式の簡易トイレセットの使い方の周知を徹底し、衛生的なトイレ環境になるよう努めていただきたいと思います。トイレのこうした対応については取り組まれていると思いますが、どこまで進んでいるのか、お願いします。
答弁 防災環境課長 半田健
今お話にありました簡易なトイレの関係でございますけれども、毎月、広報の中で防災ナビというところで、いろいろ防災に関する情報を提供させていただいておりますが、その中でも一部、皆さま方にはお知らせをさせていただいております。そのほか、防災マネジャーがお邪魔させていただいております出前講座などにおいても、実際に移動式の簡易なダンボールトイレを用いて、簡易トイレの使用方法等々も皆さまにお伝えをさせていただいているというようなことがございまして、機会を捉えて皆さま方にお知らせをしたいと思っています。また、令和7年の1月号の広報においても、トイレの使い方について掲載をさせていただくということになっておりますので、お知らせをさせていただきたいと思います。
質問 4番 内山美穂子
国の調査でも、災害拠点施設への管路耐震化の遅れが分かっています。耐震化率は十勝管内では3パーセントに満たない状況です。まさに、断水によってトイレが使えなくなるのは現実の問題だと思います。4番目のマンホールトイレの問題なのですけれども、マンホールトイレにつきましては、音更町ではもう既に 85 基設置しておりますし、訓練なども行っておりますが、また改めて質問させていただきたいと思います。中央防災会議が作成する防災基本計画では、市町村は避難所の生活環境を改善するため、必要に応じ仮設トイレやマンホールトイレを早期に設置することなどが定められており、国土交通省ではマンホールトイレ整備運用のガイドラインを作成し、関係部局が連携し、整備推進を図ることを促しております。いろいろと質問させていただきましたが、災害は多くの人命を危険にさらし、さらに避難所へ貴重品などを持って移動する際の疲労、ほかの避難者との共同生活など、肉体的にも精神的にも大きな負担がのしかかります。この中でトイレ対策は、特に避難所においては、健康上だけでなく人間としての尊厳の保持が懸念される、まさに人権問題だと考えます。今回の質疑の中で、いろいろな課題が明らかになってきたと思いますので、ぜひとも対策の緊急性と重要性を踏まえていただき、必要な施策を取っていただき、災害に強い安心・安全のまちづくりをさらに進めていただくことを要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。