新十津川町議会 平成25年第4回定例会 2013年12月11日
国の農業政策転換に対する町の対応について
2013年12月11日、新十津川町議会の一般質問で、安中経人議員が「国の農業政策転換に対する町の対応について」質問し、町長 植田満が答弁しました。
- 質問者
- 安中経人 議員
- 答弁者
- 町長 植田満
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 1番 安中経人
通告に基づき、植田町長に対して、国の農業政策転換に対する町の対応はということについて質問をいたします。昨夜、いつも見ているテレビのガイアの夜明けで、揺れる日本の農業と題して、農業の現状などが放映されておりました。いろいろな角度から農業を分析しておりました。今日の質問に少し関連するような感じがしております。そういうことで、本題に入りたいと思います。国はコメの生産調整、いわゆる減反でございます。廃止と畑作物を含めた補助金の見直しの方針を示し、平成26年度からの実施を固めております。食糧自給率の向上は国の安全保障からも大変重要であり、また、多面的機能を有する農地、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承などなど、農村で農業生産活動が行われることにより生ずる、食料、その他の農産物の供給の機能以外の多面にわたる機能を持ち合わせております。これをきちんと農地として管理することの意義は欠かせないものと同時に、多くの国民は安心して日々を過ごせる国土スペースと、豊かな環境の享受を受けているものと、私は考えております。今回、このような農業政策の大きな転換は、果たして示している試案、試みの案のとおり、現実にあり得るか非常に疑問を持つものであります。これは全国の農政を抱えている自治体の共通の課題であるとみますが、我がまちは、今後どのように基軸産業として農業を取り組んでいくのか、植田町長の考えを述べていただきたいと、このように思います。
答弁 町長 植田満(町長は2015年3月まで)
それでは、1番議員さんからご質問がございました、国の農業政策の転換に対する、まちの対応ということでございまして、その前に行政報告でも申し上げましたですけれども、本年度は3年連続の豊作と、米については豊作ということで、本当に素晴らしい年を迎えることができたということでございます。ただ、今ほどご指摘のありましたように、新たな課題といたしましては、米の生産調整の廃止、あるいはTPPの問題でございます。これらについては、この行方をしっかりと見極めていかなければならないというふうに、実は考えております。このことを冒頭申し上げさせていただきたいと思います。そこで、ちょっとコメの生産調整の始まりというか、経緯をご説明をさせていただきたいと思います。米の生産調整につきましては、昭和17年に食糧管理法の制定後、米の増産に努めてきたところですが、需給バランスが崩れたことにより、昭和45年から国は減反政策を開始し、今日に至っているところでございます。需給バランスということは、やはりお米を食する方々が段々と少なくなってきてきる、1人当たりの消費量が減ってきているというふうなことが大きく考えられるのかなというふうに、実は思っております。今から50年前の一人当たりのコメの消費量、118キロでございました。現在は、それではいくらかということになりますと、58キロでございまして、おおむねその差が1俵ということになろうかと思います。やはり要因は、人口減少、それと合わせまして高齢化といったようなものが大きな要因に挙げられてくるのかなというふうに、実は思っております。そこで、先月、国は、これまでの米政策を抜本的に見直しを行い、米の生産調整を廃止することとし、農業者自らの責任と判断により生産性の向上や、質的向上を実現する農業経営を促進することといたしてございます。本町におきましては、移住後123年を経過しようといたしているところでございます。先人の皆さん方が、本当に素晴らしいこのような大地を切り開いていただいたということについては、当然、畏敬の念を持たなければならないというふうに思っておりますし、しっかりと、この先人の皆さんが作り上げてきた基盤を、やはり私どもがしっかりと守り、育てていくことが、最も重要でないのかというふうにも考えております。こういった中で、やはり人が生きていくためには、食が最も基本とするところでございますので、その農産物を生産すること、これらについては、やはり生産者の皆さん方も使命であるというふうにも考えております。ご指摘のとおり、日本の食糧の需給率につきましては50パーセントの目標に対し、現在は39パーセントと、依然低い状況にあります。国は国内の農業改革だけではなくて、参加12か国、先ほど申し上げましたように、環太平洋経済連携協定、TPPの交渉を進めてございます。今日のテレビの報道によりますと、年内交渉はまとまらなかったということでございまして、明年1月以降にまたぐというふうなことでございます。ただ、そこで、これまでも申し上げておりますように、米、麦、牛、豚肉等の農産物の5品目、これは重要品目として、これは今の政権が聖域としてしっかり守っていくというふうなことも言われておりますので、これは我が町ばかりでなくて、北海道農業にとっても重要なことであろうかというふうに思っておりますので、これからもしっかりとこの辺のことを主張していかなければならないと思いますし、同時に、しっかりと堅持をしていただきたいというふうに、実は思っているとこでございます。今、町といたしましては、今後、示されております米の生産調整廃止に伴う補助金等の見直しや、TPPの動向を見極めて、新十津川町の農業経営がしっかりと持続できるように、農協さんをはじめ関係団体とも十分協議して対処してまいりたいというふうに思っておりますので、そのようなことで答弁とさせていただきたいと存じます。
質問 1番 安中経人
今、町長から具体的な歴史的な農業に関わった、特に、米を中心とした話があった訳でございますが、再度質問してみたと思います。まず、具体的に見ますと生産調整の名のもと、今、町長が言われたとおりでございますが、現在、米の直接支払交付金は10アール当たり1万5千円でありますが、26年度より半額の7,500円に減額され、さらに5年後には廃止と計画されております。また、農地・水保全管理支払いは、地域の農業者が共同で取り組む活動に対して支払われておりますが、この件についても、農地・水保全管理支払いも、多面的機能支払制度と名目を変えていくような内容になっております。話を変えまして、経済界や多くの国民は、農業政策に国は過剰保護をしており、安い海外の農産物の輸入を高い関税でもってブロックしている。現在、米で778パーセントということでございますが、国はこれを500から600パーセントくらいに下げるような計画も伺っております。そういうことで、高い関税でもって阻害しているがごとくの論調でありますが、それは大きな認識の違いであると私は考えております。これを別な角度から比較してみますと、私の手持ち資料が少し古いんでありますが、手元資料によりますと、主要諸外国の保護政策は、日本以上になってございます。例を挙げてみますと、直接支払制度で農業所得に占める割合は、アメリカで26.4パーセント、フランスでは90パーセント、イギリスにあっては95パーセントであります。これに比べて日本は15.6パーセントであり、これらの国と比較して突出した保護政策になっていないことが明らかであり、いかに日本が農家に対する直接支払の金額が低いか歴然であるということを考えております。このような中において、何点か更に具体的に伺いたいということでございます。現行実施している直接支払制度は、農家の経営安定に大変重要であることから、町として国に対し、他の市町村やJAと連動して直接支払制度の復活に向けて行動を起こすべきと考えるが、そういう行動についてどういうふうに考えるかが1点目でございます。2点目は、国の描いた農業政策シミュレーション、いわゆる、攻めの農林水産業のための農政の改革方針案。これは先月、今、町長も言われたとおり、11月の26日、農林水産省から出されております。この内容を読んでみますと、所得の増収を見込んでいるが、現実には現場の実態とほど遠く疑問であります。逆に減収することが見込まれるのではないかという懸念があります。このことは、まちの税収に大きくかかわってくるところであり、そのような事態になることは、将来、新十津川の行政運営に大きな不安がよぎることになります。そこで今回、国の制度変更による市町村負担は、従来どおり国が求めてくることは当然でありますが、大切なことは、所得補償など減額が明らかとなることから、減収する目減り分の一部を町単独において、仮に、新十津川型直接支払いとして補完する大胆な考えも成り立つわけでございますが、こういう考えについて、町長はこの手法を起こすかどうか伺いたいものでございます。3点目は、同じく目減り分を補てんする一つの方策ですが、現在、若い担い手が町内にぽつぽつと増えてきております。これらの方々に対して技能習得助成として、現在、主流となっている空中散布におけるヘリコプターの無線操縦免許取得の一部助成について、検討の余地はあるのではないかと思います。こういう形で目減り補てんの方策として考えているかどうかについて、伺いたいものであります。以上です。
答弁 町長 植田満(町長は2015年3月まで)
再質問で3点がございました。まず1点目の直接支払制度、要するに5年後に廃止をされるということでございますけれども、他市町村と連動して行動を起こすかどうかというふうなことでございます。国の農政改革でもって、このようなことが決定をされ、そして、閣議でも決定しているようでございますので、ただ、今の段階で、これを元に戻すということにはなかなか難しいのかなと。先ほど申し上げましたように、現実に米の生産量が過剰になってきているということでございますから、問題は今後、この過剰になっている状況を、要するに、生産調整が廃止になった後どういったような形で農業者の皆さん方の保護政策をとっていくかと、こういったことが重要になろうかと思いますので、むしろそういった方向に転換すべきだなというふうに実は考えております。従って、今、このことが5年後廃止されるということに伴って、それを見直すということについては、今のところ実は考えていない訳でございます。ただ、一番最初にちょっと申し上げておかなければならなかったのは、米の生産調整の廃止も唐突に出てきたことでございまして、本当にこういった面では、非常に私といたしましても不本意に思っております。わずか一月か、一月余でもって、こういったような決断がなされたということについては、残念でならないというふうにも思っております。そういったことではありますけれども、今の段階ではそのような考え方は持ち備えていないということを申し上げたいと思います。二つ目に、目減り分を町が直接支払する考え方はないのかと、要するに、減収する分を、大胆に町で補てんをする意思がないのかということでございます。先ほど1番議員さんのご質問の趣旨にもございましたように、日本型直接支払制度というふうなことでもって国は今後考えていこうということのようでございます。農業所得も13パーセントほど伸びると、僕は、どういうふうな試算でもって13パーセント伸びるのか、この辺はちょっと定かではございませんけども、国の方ではそういったような言い方もされております。ただ、これまで本町におきましては中山間地域等の直接支払交付金、これは多面的な機能を維持していくということでございますので、そういった面で町もこのことに対して交付金も交付しておりますし、また、農地・水管理支払交付金についても、同様な形の中で町も交付をしているということと合わせまして、今行われております経営体育成基盤整備事業等につきましても、これまでも10億円以上のお金を各農業者の皆さん、これは土地改良事業でございますけれども、そういった中で、農業者の皆さん方の育成というか、そういう形の中で支援をさせていただいているところでもございます。従って今後は、日本型直接支払制度、国がどういったような方向で導いていくのかということになる訳でございますけれども、先ほど申し上げましたように、13パーセントが所得が伸びるというふうな話もされている訳でございますから、そういった形の中で期待をしていかなければならないのかなというふうに、実は思いもいたしております。いずれにいたしましても、昭和45年以降、これまで続いてきたことが大胆に改革をされるということについては、大きないろんな衝撃があるのが事実でございますけども、これらのことについてはしっかりと見極めながら、先ほど申し上げましたように、本町は、これからも農業を基幹としていくことについては変わりはないわけですから、そういったものを見極めさせていただきながら、進めてまいりたいなというふうに思っております。三つ目のラジコンヘリの免許取得費の助成ということでございます。これらにつきましては、状況も土地改良事業に伴って、水田の一枚当たりの圃場も随分大きくなってございます。それと合わせまして、やはり防除というのは適期の防除が、もちろん必要な訳でございますので、そういったようなことと合わせまして、担い手育成といったような観点に立って、これらにつきましては、免許を取得をしようという方々に対する負担の軽減策を、26年度において取り組んでまいりたいなというふうに、実は考えております。以上でございます。
質問 1番 安中経人
なかなか難しい問題で質問しているわけですけれども、思うとおり出口が見えない中で、今新しい農業政策の国の政策に基づいて、これから行くわけでございます。3年、5年、10年という中で、非常に今までの経営形態、それから新しい手法での経営形態、十分行政として、その辺は傾注して、分析を更にやっていただきたいなと、私はこういう具合に考えております。このままで新十津川の農業が万が一崩壊していくようなことになったら大変なことになりますので、十分その辺の行政としてのかじ取りをお願いしたいと、私は思っております。これ以上、質問回数がありませんので、もし、そのことで町長が、さらに踏みこんだ回答を出していただけるものなら、いただいて、私の質問を終わりたいと思います。
答弁 町長 植田満(町長は2015年3月まで)
先ほども申し上げましたように、これからの本町の基幹産業の農業は、これは変わっていくわけでもないですし、これはしっかりとやはり育てていかなければならないというふうなことでございます。そういった中で、農業政策の一環として農業公社の設立もさせていただきましたし、そういったことで今、積極的に活動も展開をしていただいている訳でございますから、今後、農業公社、あるいは農協、先ほども申し上げましたように関係団体とよく連携を取りながら、我が町の農業といったものを、しっかりとしたものにしていかなければならにというふうに考えておりますので、そのようなことでご理解を願えればというふうに思っております。