新得町議会 令和4年第4回定例会 2022年12月20日
会計年度任用職員制度の現状と処遇改善策は
2022年12月20日、新得町議会の一般質問で、青柳茂行議員が「会計年度任用職員制度の現状と処遇改善策は」について質問し、町長 浜田正利、副町長 佐藤博行が答弁しました。
- 質問者
- 青柳茂行 議員
- 答弁者
- 町長 浜田正利、副町長 佐藤博行
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 青柳茂行
本日、会計年度任用職員制度の現状の確認と処遇改善、その策を求める質問を行いたいと思います。1.会計年度任用職員制度の現状と処遇改善策は住民の生活を支える自治体の業務は、正規の常勤職員によって自治体が直接執行すべきもの。総務省自らが「公務の運営においては、任期の定めのない常勤職員を中心とするという原則を前提とすべき」としています。「会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアル(第1版)」に記載されております。しかし、この間、政府が推し進めた施策により、官から民へのかけ声のもと、自治体では公共公務部門の民間化が進み、「公共」の役割がゆがめられてきたのではないかともいわれています。正規職員は80年代の320万人から2020年には270万人へと削減され、その代わりに非正規職員が69万人を超えています。非正規公務員の劣悪な処遇が社会問題化され、2020年4月から処遇改善を目的とする地方公務員法および地方自治法改正により、会計年度任用職員制度の運用が全国の自治体で始まっております。このことによって日本自治体労働組合総連合、略して自治労連が、全国の自治体で働く会計年度任用職員を対象として、今年、2022年5月から9月にかけてアンケート調査を行っております。その結果内容を見ますと、8月3日時点で1万3,762サンプルを集計しております。傾向と特徴を見ますと、①回答者に占める女性割合は86パーセントに達しており、「会計年度任用職員」が女性労働の上に立っている制度であることが浮き彫りになっています。②には、地方自治体では、正職員が本来担うべき「専門性と持続性」が求められる職種にまで会計年度任用職員制度が用いられており、多くの職員が「正職員の補助的でない業務」に従事しています。③には、勤続年数5年以上が57パーセントを占めるも、年収200万円未満が59パーセントに達しており、処遇改善が進んでいないことを表しております。④9割が「やりがいと誇り」を感じているものの、具体的な改善要求項目では上位4位を賃金に関する要求が占めています。⑤に自由記述回答として、3年目の雇い止め、いわゆる3年目の壁への危惧など、脆弱(ぜいじゃく)な雇用を前に弱い立場に立たされ、不安やおびえを感じている記述が多く見られたという結果が出ております。以上のことから、次の3点についてお伺いします。①先日、12月定例本会議において、フルタイム・パートタイム会計年度任用職員の報酬と費用弁償に関する一部条例改正案が提案されましたが、本町の一般事務職員、保育所、図書館等において、それぞれ何人のフルタイム・パートタイム会計年度任用職員が雇用されているのか。②また、平均勤続年数と平均年収は。③任用制度運用から2022年度末は3年目を迎え、全国的にはいったん雇い止めとなり、継続を希望する人は、再度の公募に応じなければならないとされているようですが、本町においてはどのような形を取るのか、お伺いいたします。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
青柳議員のご質問にお答えいたします。本町におきまして、地方公務員法および地方自治法の改正によりまして、令和2年4月1日より会計年度任用職員制度を導入し、給与などに関する必要事項を定めた上で運用を行ってきているところであります。その上で、1点目のご質問についてでありますが、本年12月1日現在の会計年度任用職員の人数はフルタイムが39人、パートタイムが111人、地域おこし協力隊が18人の計168人となっております。次に2点目のご質問についてでありますが、勤務形態が多種多様であるため、月額者の90人に限ってお答えをいたしますが、会計年度任用職員制度導入以前の期間を含めまして、平均勤続年数が7.4年、平均年収は289万円となっております。3点目の公募に関するご質問についてでありますが、本町における取り扱いにつきましては、会計年度任用職員の任用等に関する規則に基づきまして、毎年度公募することを原則としておりますが、一定の要件を満たす場合につきましては、公募によらず同じ方を次年度も任用できるものとしており、回数や年数を制限しない運用をしております。以上であります。[浜田正利町長 降壇]
質問 青柳茂行
ただ今、町長からの答弁をいただいたわけでありますけれども、会計年度任用職員全体でフルタイム39名、パートタイムが111名、地域おこし協力隊18名ということで、168人ということでございますけれども、正規の職員が令和2年度は114名、令和3年度が115名と。たぶん令和4年度についても115名ではなかったかと思うんですよね。合わせると283名になるわけですけれども、そのうちの168人が会計年度任用職員ということですから、この町の行政に携わっている職員の、正確には59.3パーセントになるわけですよね。約6割の職員が非正規職員ということが明らかになったわけであります。これは、特別新得町だけではなくて、全国の自治体の約6割がだいたいそうではないかということでありますから、これは、良くても悪くても全国平均なのかなというふうには感じております。そこで、今回、先ほど申し上げた自治労連が全国的に行ったアンケート調査、1万3,762サンプルがあるわけですけれども、その回答の改善希望として紹介いたしますと、「賃金を上げてほしい」という方が37.3パーセント、「一時金を増やしてほしい」、「毎年賃金を上げてほしい」、定期昇給、これを望む声が35パーセントほどあります。さらに「退職金がほしい」ということで、実際、退職金がないのかなと思うんですけれども、35パーセントの人がおります。全体で約11項目ほど、希望改善の要求があがっているわけでありますけれども、ちなみに有給休暇の希望、それから、病気休暇、生理休暇の希望、ハラスメントの防止、時間外労働をなくしてほしいなどの項目が付いております。こういう内容を見ますと、会計年度任用職員の働く条件、これがいかに劣悪な状態なのか、雇用条件があまりよろしくないのではないか、そういうことが想像できるわけであります。今回の調査の中でも、自由記述回答というのも寄せられているわけですけれども、20代の女性、保育士ですか、賃金の面で悩んでいる、離職を考えることもあると。日本の未来を担う子どもたちの命を預かり、育てているのに、それに見合った給料が支払われていない、人が足りなく理想の保育がとてもじゃないけどできないという声があります。それから、50代の女性ですけれども、これは外国籍児童生徒生活支援助手という方ですが、時給は低くないが全く昇給がないと。せめて勤続年数に応じて増えている有給休暇を取得したいが、仕事量が多くて休めないという方もおります。それから、50代の女性保育士ですけれども、正規と同じ仕事内容で頑張って働いている非正規にも、期末手当など勤勉手当をつけてほしい。経験加算をすることで仕事のやりがいも出てくるのではないか、プラスになるのではないかという声もあります。それから、もうひとかたですけれども、40代の女性、これは調理員になっていますが、就労人数が少なすぎて仕事量がすごく多い、有給休暇が取りづらく体を休めることもできない。そのほかにもたくさんあるんですけれども、今、紹介する部分で言えば、こういう声が相次いで寄せられているわけであります。これは全国的な傾向ですけれども、私は、全国共通となりますと、恐らく新得町においても、各職場においても、同様のことがたぶんあるのではないかというふうに想像するわけであります。今回のアンケート結果からは、正職員を配置すべき職に会計年度任用職員を配置している。例えば自治体の戸籍や介護保険、生活保護行政など窓口業務に、それから、保育園の保育士や調理師、学童保育指導員などの業務、それから、恒常的に存在していて本格的な業務の典型であるにも関わらず、常勤職員とともに会計年度任用職員によって運営されている、そういう実態が浮かび上がっているわけであります。これもほぼ同様のことが言えるのではないかと思われます。そこで、お聞きしたいことは、本町で会計年度任用職員の雇用の実態についてお聞きしたいと思います。本来、常勤職員、正職員が担うべき職について会計年度任用職員が関わっている部署はどの程度あるのか、まずお聞きしたいと思います。さらに住民を支える役割を担う自治体業務は専門性と経験を持った職員でこそ安心安定した住民サービスを提供できると考えるわけですけれども、常時設置すべき職については、全体の奉仕者としての使命を果たすためには任期の定めのない身分保障された常勤職員が必要ではないかと思われますけれども、現状でなかなか改善が難しいと思いますけれども、その辺が果たして改善の余地があるのかどうなのか、まずお聞きしたいと思います。それから、2番目には、働き方改革によって同一労働同一賃金改正法が2020年4月1日から施行されています。これは字のごとく同じ仕事をしていれば同じ賃金を支払うべきという、賃金の決め方のルールでありますけれども、この立場から言うと、正職員と会計年度任用職員との賃金格差がありすぎるのではないかと。この点についても、改善の余地はあるのかどうなのか、お聞きしたいと思います。それから、3つ目ですけれども、公募によらず来年度も任用できる、町長からの答弁がそのようになっておりました。これは非常に良好な答弁だったと思うんですけれども、実際には民間労働者の場合、労働契約法第18条で5年を超える労働者が当該使用者に対して期間の定めのない労働契約の締結を申し込みした場合には、期間の定めのない労働者として承諾したこととみなすとされています。民間の会社では、一定期間5年以上勤めた職員に対しては、再度、公募しない、このようなことがされているわけですけれども、会計年度任用職員には同様の改善策というのはあるのかどうなのか、お聞きしたいなと思います。以上、3点についてお伺いしたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
まず、基本的な話をさせていただきます。今のいわゆる正職員以外の方の存在というのは、私はやはり貴重な戦力というふうに思っております。そういった意味で待遇というのは最大限、では、どこが最大限かというのはなかなか難しい部分もあって、判断しかねる部分もあるのですけれども、そういう働く人たちの待遇改善というのは、これもやはりやれる範囲でやっていかなくてはならないというふうに思っています。その上で、議員の質問を、ではどうわれわれ答えていくかというのは、まず、一番最初にお話しさせていただくのが地方財政計画なんです。青柳議員の主義主張を地方のそういうところまで反映させるとしたら、ぜひ、国策の中で日本共産党としても地方財政計画にきちんと反映させると、そういったものをきちんと議論していただかないと、私と青柳議員だけで議論しても解決できないことが多いです。それが今の正直なところ。その上で、先ほどの長野議員にも話しましたけれども、われわれは与えられた中でどうバランスを取っていくかがわれわれの役割なんです。そのバランスを取るというのが、人から見てアンバランスな部分もあるかもしれません。それはわれわれが気付かないことがたくさんありますから、そういったものをぜひ指摘していただければいいなというのが基本です。その上で今、個別の質問がありましたので、副町長か担当課長のほうからお答えさせていただきます。
答弁 副町長 佐藤博行(副町長は2025年6月まで)
組織に関するご質問の内容ですので、私のほうからお答えさせていただきます。今、町長のほうから基本的な考えは申し上げました。その上で、まず1つ目の正職員が担うべき職という質問ということでありますが、まず、組織全体でどういう体制で仕事を進めていくかというのが前提にありまして、その中には、職員定数の管理というのもあります。実は行政改革等々で職員数もかなり減っております。その中で、職員の担うべき範囲というのはやはり仕事を進めていく上で中心となっていく。今の会計年度任用職員の制度導入後、それまで臨時的任用職員という制度があって、そこで人を雇用していたというところもあるのですが、それが会計年度任用職員に変わりまして、基本的には会計年度任用職員は必要なところはフルタイムで配置しております。パートタイムで必要なところはパートタイムということで、それぞれのポジションに沿った業務を今、処理しているのが実態でございます。その上で、責任の度合いというのもありますから、基本は職員です。今の状況では基本的に職員を補佐、補完する役割を会計年度任用職員が担っているかなというふうには思いますが、一部保育現場では会計年度任用職員が担任を担っている部分があります。その上で今、保育士の確保にも努力しているわけですが、全体の行政が行う住民サービスを進めていく中で、それぞれの役割に応じた仕事を進めていって、1つの行政サービスを提供していくというのが今の形であります。いずれにしましても、正職員全部がなれればいいのですけれども、やはり定員管理ですとか、ああいう問題もありますので、その辺含めて、業務の内容も含めてバランスを考えながら、人を配置していくということでやっているところであります。それから、賃金の改善の余地ということなんですけれども、町長も申し上げましたとおり、会計年度任用職員も貴重な仕事を進めていく上での人材であります。処遇改善というのはできる限りやっていきたいというふうには思っております。今年度も国の人事院勧告に基づきまして、ベースアップをしたり、手当の引き上げも行ってまいりました。それから、会計年度任用職員を導入した際に、給料表を使って給与水準もある程度引き上げておりますし、手当も付けております。それから、休暇制度も職員並みとまでは全部が全部いかないんですけれども、ある程度の休暇制度も取り入れて、これまでよりも働きやすい環境の整備を進めております。今後も国の制度運用にのっとって必要な都度、処遇改善というのは検討して進めていきたいなというふうには思っております。それから、5年を超えると任期の定めのない労働者としてみなされる労働契約法のお話しがありましたが、地方公務員につきましては、労働契約法が適用されないということになっておりまして、会計年度任用職員の制度上、任期の定めのない任用というのはできないというふうに理解をしております。その上で、最初の答弁にもありましたように、1年ごとの雇用というふうになるのですが、一定要件を満たせば次の年度も任用することができるという運用で、期間の定めもなくというふうに取り扱いをしておりますので、引き続き今後もそういった運用で取り進めてまいりたいというふうには思っております。以上でございます。
質問 青柳茂行
町長、副町長からだいたい丁寧な答弁をいただいたと思うんですけれども、まず何よりも、今の会計年度任用職員、これを正規の職員と今、同等の扱いをするというのは、なかなか大変じゃないかなと。簡単にできる話ではないなと思います。まず、先ほど答弁でいただいた平均の賃金なんですけれども、新得町の会計年度任用職員の平均賃金が289万円ということであります。昨年度、令和3年度分の、国税庁が民間給与実態統計調査というのを行っております。これを見ますと、だいたい給与所得者5,931万人ということでありますけれども、そのうち男性の平均給与が545万円、女性が302万円ということで、平均給与は443万円というのが民間企業の平均給与であります。先ほどの289万円というのは今言った、女性の302万円、民間の女性の平均賃金、給与、302万円よりもやはり低いわけですよね。これは、私が思うには、少なくとも民間の給与平均ぐらいまでは改善できないのかなというのが私の希望であります。やはり役場の職員、何らかの形で関わっているわけですから、正規であろうが、非正規であろうが、行政サービス、これをしっかりやってもらう必要があるわけですけれども、住民から見ても安心してサービスを受けられるその条件をつくるためには、会計年度任用職員であっても自分の仕事に自信と誇りを持って行政サービスに携わることができるやはり職場環境条件、これを改善すべきではないのかなと。先ほど言ったように、平均給与でさえ民間の給与よりやはり下がっているというのは、これは私も若干疑問を持つわけです。そういう意味で、先ほど相当、副町長からの答弁も、この間、かなり改善されてきている、そういう答弁もありましたけれども、まだまだではないのかなという気がいたしますので、改善策を求めて質問したいと思います。
答弁 副町長 佐藤博行(副町長は2025年6月まで)
今、平均賃金の話もありましたが、会計年度任用職員の月額者の比較ということでしておりますけれども、これもさまざまな形態の月額者でありまして、単純に平均を比較するのはどうかということも思うのでありますが、今、ご指摘のとおり、低いかどうかというところもあります。働き方によってはやはり扶養の範囲内で抑えたいとかという人もおりますし、何時間かの勤務の方もおります。そういった中で、どの程度改善をしていくかということでありますが、今、給料表を定めて給与を決定して支給しておりますので、先ほど申しましたように、国のほうの動きに合わせて引き上げが妥当ということになれば、それはそれで改善していきたいというふうに思っておりますし、休暇制度も少しずつではありますけれども、育児休暇等、導入してきておりますので、引き続き任用の環境につきましては、改善も含めて環境が向上するように考えてはいきたいなというふうには思っております。以上でございます。[青柳茂行議員 降壇]