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新得町議会 令和4年第2回定例会 2022年6月21日

地方行政のデジタル化に対する対応は

2022年6月21日、新得町議会の一般質問で、青柳茂行議員が「地方行政のデジタル化に対する対応は」について質問し、町長 浜田正利、総務課長 東川恭一が答弁しました。

質問者
青柳茂行 議員
答弁者
町長 浜田正利、総務課長 東川恭一

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 青柳茂行

本日、地方行政のデジタル化に対する対応についてお伺いいたします。1.地方行政のデジタル化に対する対応は2020年5月12日に成立したデジタル関連法は、強い権限と予算を持ったデジタル庁を新設、国や地方自治体のシステムや規定を標準化・共通化して、個人情報を含むデータの利用を強力に進めるものとされています。成立したデジタル関連法によって、この仕組みを都道府県、政令市に義務付け、市町村にも広げ、自治体が独自に制定する個人情報保護条例もいったんリセットして、全国共通のルールを設定した上で、地方自治体独自の保護措置を法の範囲内で最小限にしようとしております。本来、情報通信などデジタル技術の進歩は、人々の幸福や健康に資するものでなくてはならないと思います。地方自治体においても、地方自治の発展や住民の福祉の増進のために、この技術を有効に活用していくことが求められています。20年12月、当時の菅政権は、マイナンバーカードの機能拡大等を盛り込んだ工程表を取りまとめました。マイナンバーカードを健康保険証として運用開始し、将来的には運転免許証や学生証、在留カードとの一体化を進める計画となっています。さらに、資産把握やプライバシー保護との兼ね合いから、多くの国民が危惧している、全ての預貯金口座や、国税・年金とマイナンバーとのひも付けさえ進められようとしております。総務省は、政府のデジタル化方針に基づき、自治体DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進計画を策定し、2021年1月から2026年3月までの5カ年計画で実施するとしております。DX推進計画は4つの基本を柱にして進められるものと考えられております。1つ目は、DX推進計画の手順書では、首長をトップにして民間人材を要職に就けて、トップダウンでDXを推進する体制を構築することを求めています。2つ目には、自治体情報システムの標準化・共通化、3つ目には、自治体の窓口を無人化・廃止に向かわせるのではないかと懸念される行政手続きのオンライン化、4つ目に職員抜きのAIの活用、いずれも、問題点と課題があると考えられています。全国の地方自治体には、個人情報を守るしっかりとした条例があり、住民は安心して自分の大切な個人情報を委ねることができています。個人情報保護条例は、個人情報を守る防波堤の役割を果たしています。しかし、デジタル関連法では、「個人情報保護条例をいったんリセットする」とされています。以上のことから、デジタル関連法には、さまざまな問題点と課題があると考えますが、どのように対応されるのか。また、本町のマイナンバーカードの普及率をお伺いしたいと思います。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

青柳議員のご質問にお答えいたします。総務省は、令和2年12月25日に閣議決定した「デジタル・ガバメント実行計画」に基づいて、「自治体デジタル・トランスフォーメーション推進計画」を策定し、デジタル社会の構築に向けた自治体の取り組みを取りまとめたところであります。自治体における推進の目的は、デジタルの活用により、住民一人一人のニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会を目指すところにあります。そのために、自治体が行う行政サービスについて、デジタル技術やデータを活用して住民の皆さんの利便性を向上させるとともに、AIなどの活用により業務の効率化を図り、人的資源を行政サービスのさらなる向上につなげていくことが求められているところであります。その上で、1点目のご質問についてでありますが、情報化の推進は、総務課を中心に関係課が連携、協力しながら対応しているところであります。2点目の自治体情報システムの標準化・共通化につきましては、令和7年度中の整備に向けて、3点目の行政手続きの一部オンライン化につきましては、令和4年度中の整備に向けて、現在、加入しております自治体情報システム協議会の中で、それぞれ取り組みを進めております。なお、全ての申請がオンライン化されるものではないこと等から、窓口の無人化や廃止にはつながらないものであります。4点目のAIの導入・利用推進につきましては、当面、導入する予定はありませんが、先行自治体の導入事例の情報を収集し、参考にしてみたいと考えております。個人情報の関係につきましては、令和5年度から現在の「個人情報保護条例」による運用から、新たな「個人情報保護法」に基づく運用に移行される予定でありますが、個人情報の保護に関する運用は、これまでと変わらないと想定しているところであります。また、本町のマイナンバーカードの普及率につきましては、令和4年4月30日現在において、26.4パーセントとなっております。以上であります。[浜田正利町長 降壇]

質問 青柳茂行

あらためて考え方について再確認したいなと思います。総務省がいわゆる自治体DX、デジタル・トランスフォーメーションというふうにいうようでありますけれども、その推進計画を策定して、昨年2021年から26年3月まで、5カ年計画で実施するとされているわけであります。この手順書を作って、国といいますか総務省が強力に全国的に推し進める性格があるというふうに感じるわけでありますけれども。しかし、この手順書というのは、地方自治法245条の4第1項に基づいて、あくまでも技術的な助言だということであって、自治体に実施を義務付けるものではないとされております。自治体がそれぞれの地域の実情を踏まえて主権者である住民の意思に基づいて自主的に決めることとされている、こういう原則があるわけです。町長の1回目の答弁によりますと、おおむねこれに沿って答弁されているのかなというふうに、一応判断いたしました。どういう体制で推進計画を進めていくのかいうと、いわゆる首長をトップにして、民間人を要職に就ける。トップダウンでDXを推進する体制を構築するということを求めております。体制的に言えば、まず、首長のもとに新たに設けるポスト、CIOと言っておりますけれども、最高情報責任者、チーフインフォメーションオフィスという名称のようですけれども、それを設置して、さらに最高情報責任者の体制を強化するために補佐官の任用などを進めるというふうに手順書ではなっているわけです。その補佐官については、いわゆる公務員ではなくて、民間から外部人材の活用を積極的に検討するというふうになっております。しかし、民間人ですので、仮に民間の方が要職に就いた場合、地方公務員法が適用されない、全体の奉仕者、守秘義務などの服務規定は適用されないということにはなっているようであります。いわゆる地方公務員法第30条では、服務の根本基準において全て職員は全体の奉仕者として公共の利益のために勤務して、かつ職務の遂行に当たつては全力を挙げてこれに専念しなければならないというふうに規定されております。先ほどの守秘義務の関係で言えば、34条で秘密を守る義務、それから、38条では営利企業等の従事制限というふうになっております。これに違反すれば、刑事罰も科せられるというふうになっているわけです。ですから、役場の職員の皆さんはこういう条件の下で仕事をされているわけでありますけれども、仮に先ほど言ったように、民間の方がある要職に就いた場合には、この地方公務員法の適用がされないということで、本当に大丈夫なのかと懸念されております。答弁の中では、今現在、そういうことは考えられないということでありますけれども、現段階、それから、将来的にそういうことは全く新得町では考えられないのか、それが1つ目であります。それから、2つ目でありますけれども、この推進計画は自治体の窓口などにおける行政手続きのオンライン化を促進しようとしております。総務省が設置したスマート自治体研究会というのがありまして、2019年5月に発表した報告書では、住民にとって窓口に来ることは負担だと。窓口に来なくても所期の目的を実現できないか、常に考えるという原則を打ち出しております。つまり、窓口業務について、人が介在しなくても完結するサービスを目指す。AIやマイナンバーカードなどを利用した無人窓口も実現可能ではないかということも実際には考えているようなんです。もし、仮に窓口が無人化になりますと、自治体の窓口がいわゆるATMのようになってしまうのではないかというふうに思われるわけであります。一方で、地方によっては窓口業務の民間委託を推進しているところもあるようでございますけれども、しかし、仮に民間に委託した場合であっても、各市町村は住民基本台帳関係の事務等にかかる窓口業務を処理する際に対して、市町村職員が自ら行う必要があるとされております。住民の損得、得失に関わる公権力の行使にあたる事務は地方公務員が行わなければならないというふうにされているわけです。もし、これが将来的に無人化になるということになってしまいますと、はっきり言えることは、住民が職員と対面する機会が失われてしまうということがひとつ言えると思います。それから、窓口業務を担当する職員は大幅に削減される可能性もありますし、それから、支所、出張所も廃止される懸念性もある。一番はっきり言えることは、デジタル化に対応できない高齢者が行政サービスから遠ざけられてしまうのは、ほとんど間違いないんじゃないかというふうに懸念されております。以上、再度確認したいことは、1つ目が外部人材の活用は現段階、将来的にあり得るかどうかということと、それから、オンライン化での窓口の無人化、これはあり得ないと思うんですけれども、そういうことをどのようにお考えになっているのか、再度、お伺いしたいなと思います。

答弁 総務課長 東川恭一(総務課長は2026年3月まで)

私のほうから青柳議員の質問にお答えさせていただきます。まず、1点目についてでありますが、CIOについては、首長の指示系統の明確化などの観点から、副町長が任命し、情報政策担当の職員がバックアップしながら進めている自治体がある一方で、外部から任用している自治体は都道府県で8、市町村は38と聞いているところであります。現段階におきましては、外部人材の活用は考えておりませんが、現在、民間の企業を講師に招きまして、本町のデジタル・トランスフォーメーションを推進していく上で、何が必要で、具体的にどう進めていけばよいのかについて、職員向けの勉強会の開催を予定しているところであります。今後も情報収集しながら状況に合わせて対応していきたいと考えております。次に2点目の質問でありますが、令和5年度からのオンライン申請につきましては、児童手当などの子育て関係と要介護、要支援認定申請の介護関係から運用を開始する予定であります。申請に対する対応窓口が必要なことや、先ほど青柳議員がおっしゃっていましたとおり、高齢者の方などの対応も必要なことなどから、オンライン化が窓口の無人化開始につながるとは考えておりません。いずれにいたしましても、住民サービスの向上に必要なものにつきましては、加入しております自治体協議会の中で議論しながら対応していきたいと考えております。以上であります。

質問 青柳茂行

今、課長が答弁したように、全国的には、北海道はあまり例がないようですけれども、本州に行けばかなりシステムを活用した自治体がどうもあるようであります。無人化を今、答弁では考えていないということであります。ぜひ、その方向で進めていただきたいなというふうに考えております。3回目の質問でありますけれども、この間、デジタル化によって個人情報の漏えいだとか、事故が相次いで起きております。東京商工リサーチの調査を見ますと、2012年から2020年の間、個人情報の漏えい、紛失事故は累計で460社、1億1,404万人分の、日本の人口の約9割が被害に遭っているという報告を出しております。さらに、一昨年の東京証券取引所で終日取引停止というシステム障害が発生した。それから、昨年の2月には、みずほ銀行のATMから通帳やキャッシュカードが戻らない事故が起きております。8月にも同様の障害が発生している。国内有数の通信、IT企業で国民の大切な財産を預かっている大銀行でさえ、安心安全なデジタル環境を提供・維持できなかったということが露呈されているわけであります。いかにして個人情報流出を防ぐのか。それが先ほど申し上げたこの個人情報保護条例にあるというふうに現状ではなっております。多くの自治体の個人情報保護条例は本人以外からの情報収集、目的外利用を原則禁止しております。例外的に認めるとしても、そのことを本人に通知しなければならないと。もう1つ、オンラインとの結合も禁止されているということであります。このように、優れた個人情報保護条例の原則を引き続き守り、発展させるということが自治体における重要な任務ではないのかなというふうに思っております。この点の認識をまず1点目、お伺いしたい。それから2つ目は、マイナンバーカードの活用について、現在のマイナンバーカード制度というのは、社会保障税、災害対策のみの使用を認められておりますけれども、将来的には運転免許証をはじめ、預貯金や口座情報など一体化を進める方向がある。そういう点で国民からも不安視されている点もあります。将来にわたって、マイナンバーカードも必要だという方もいるわけですよね。しかし、不安視されている方も当然いるという点から、今後、やはりこのマイナンバー制度についての内容、どのように活用されていくのか、これを丁寧に住民に説明していくことが必要ではないのかという点、この2つについて、お伺いしたいなと思います。

答弁 総務課長 東川恭一(総務課長は2026年3月まで)

私のほうからお答えさせていただきます。まず、1点目についてでありますが、今回の個人情報保護法への統合につきましては、デジタル関連法によりまして、現在の個人情報保護条例では補えない部分をより強化して対応するための改正と考えているところであります。続きまして、2点目の質問についてでありますが、マイナンバー制度についてはもちろんのこと、デジタル関連法にかかるオンライン申請など、町民に対して周知が必要な情報につきましては、広報、ホームページも活用しながら随時丁寧に説明して進めさせていただきたいと思います。以上であります。[青柳茂行議員 降壇]

出典:新得町議会 令和4年第2回定例会 2022年6月21日 議事録 PDF(38ページ) 間違いを知らせる