新得町議会 平成29年第1回定例会 2017年3月13日
防災・減災対策について
2017年3月13日、新得町議会の一般質問で、湯浅真希議員が「防災・減災対策について」質問し、町長 浜田正利、教育長 武田芳秋、総務課長 渡辺裕之が答弁しました。
- 質問者
- 湯浅真希 議員
- 答弁者
- 町長 浜田正利、教育長 武田芳秋、総務課長 渡辺裕之
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 湯浅真希
私からは、通告いたしました防災・減災対策についてお伺いいたします。1.防災・減災対策について昨年8月に発生した台風10号の大雨により、本町もたいへんな被害を受けました。あらためてお亡くなりになられたかたのご冥福をお祈りし、被災された皆様には、心からお見舞いを申し上げます。この被災を踏まえ、庁舎内をはじめ町民、各関係機関では調査、検証が行われていることと思います。多くのかたがたが数十年ぶりに大雨による災害の対応というものはたいへん混乱されたのではないかと思います。この大変な経験を生かし、将来に備え、今こそ災害に強いまちづくりへの取り組みが必要とされているのではないかと思います。そこで、次の3点についてお伺いいたします。まず1点目に、台風や豪雨など、災害の発生が予測された時点で、「いつ」、「誰が」、「何をするのか」を事前に行動をあらかじめ定めておく「タイムライン」と呼ばれる事前防災行動計画の導入が各自治体でも広がりつつあります。国土交通省では、この「タイムライン」の策定は地域において災害・防災計画行動を迅速にし、災害対応力の向上を目指せるとしています。そこで、本町においても検証を進め、「タイムライン」、事前防災行動計画を策定されてはいかがでしょうか。またこの必要性をどのようにお考えでしょうか。2点目に、文部科学省では防災教育の方向性として、自然災害等の危機に際して、自らの命を守り抜くため、危険を予測し、回避する能力を高める防災教育の推進を打ち出しております。本町における防災教育の現状と今後の取り組みについて、お伺いいたします。最後に、震度6弱で倒壊の危険性があるとされている庁舎についてでございます。過去の一般質問でも何度か取り上げられていたかと思いますが、何かあればこの庁舎が災害対策本部となるわけです。昨年6月の答弁では、「検討委員会を設置したい」とのことでしたが、現状はどのようになられているのでしょうか。また、公民館など公共施設が避難所となりますが、今後の避難所の見直しについて必要性をどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
湯浅議員のご質問にお答えいたします。議員からお話しのあったとおり、昨年8月の台風ということで大きな被害を受けまして、町民ほぼ全員が被害者という立場でありまして、皆さんが相互の助け合いの中で、なんとかこの状況を乗り越えてこられたなということでありまして、あらためて町民の皆様にお礼と感謝を申し上げたいなと思っております。その上で、議員のご質問についてお答えいたします。本町においても、職員、町民のかたがた、それから関係機関によります災害検証を進めてきております。ほぼまとまりまして、近いうちに皆さんのほうにお返しできるというふうに考えております。さて、ご質問にあります、1点目の「タイムライン」の設定についてでありますが、「タイムライン」とは、議員もご承知のとおりでありますが、災害の発生を前提に、防災対応の関係機関が連携して、災害時に発生する状況をあらかじめ想定し、そして共有した上で、「いつ」、「誰が」、「何をするか」について、行動と実施主体を時系列的に整理した計画であります。現在、本町には災害発生後から2日間までの初動対応を念頭に置いた「災害発生時の職員初動マニュアル」がありますので、今回の災害においては、これをもとに対応してきたところであります。災害の検証を行う中で、計画と実際の災害対応において、不十分な点などが明らかになったことから、新年度において見直しを行うこととしております。そこで、災害発生前からの情報を共有し、時系列的に早い段階からの対応を定めることはたいへん重要なことから、マニュアルの見直しの中で「タイムライン」の設定を進めていきたいというふうに考えております。2点目、小中学校につきましては、教育長のほうから後ほど答弁させていただきます。3点目であります。役場庁舎の耐震に対する検討の状況と、避難所の見直しについてでありますが、庁舎の耐震については、昨年8月に役場の各課代表係長による「庁舎のあり方検討会議」を設置し、庁舎の耐震改修もしくは改築を行うための検討を始めたところであります。今後は、この議論を進めた上で、新年度において町民のかたや専門家のかたがたによる検討委員会を立ち上げ、庁舎整備の方向性についてさらに検討を進めていきたいと考えております。整備時期につきましては、防災拠点であることを念頭に、優先順位を考慮しながら検討していきたいというふうに考えております。また、避難所の見直しにつきましては、現在、16カ所の避難所を指定しており、その中には一時的に避難し、その後、避難所へ移動する一時避難所が6カ所含まれておりますが、これらについても、不安のない避難ということを念頭に置きながら、再度対応を含め、検討していきたいというふうに考えております。以上であります。[浜田正利町長 降壇]
答弁 教育長 武田芳秋(教育長は2023年3月まで)
湯浅議員にお答えいたします。2点目の小中学校における防災教育の現状と今後の取り組みについてでありますが、現状につきましては、毎年、全小中学校において地震や火災を想定した避難訓練を行っており、各小学校では、ほかに台風、吹雪、不審者を想定した集団下校訓練を実施しているところであります。また、学年によっては理科や社会、保健体育など、教科授業の中で、防災に関する内容が触れられており、そのほか、東日本大震災など実際に発生した災害時を例に、普段からの心構えを内容とした道徳授業や着衣水泳講習など、各学校ごとに自分の身を守るためのさまざまな防災教育が行われているところであります。特に、昨年の台風被害に対応した取り組みといたしまして、各学校においては全校朝会で防災への意識化を図ったり、また、屈足南小学校では、教員が経験した被災体験をもとに、避難所運営の模擬体験ゲームなどを実践した授業を行い、あらためて災害に対する意識を高めているところであります。そのほかに、授業以外ではありますけれども、小学生を対象に全町教育推進事業といたしまして開催しております「なかよし学習塾」においては、町の防災担当職員を講師にまいりまして、新得、屈足それぞれの小学校で防災をテーマとした内容の非常食体験や防災クイズなどを実施しているところであります。今後の取り組みといたしましては、現在実施しております防災教育の継続に加えまして、昨年、経験しました災害を教訓にした防災教育を実践できるよう、各学校と協議して、子どもたちの防災への意識高揚を図ってまいりたいと考えております。以上であります。[武田芳秋教育長 降壇]
質問 湯浅真希
ただいま教育長からご答弁いただきましたので、そのまま教育のことを進めさせていただきたいと思いますが。屈足南小学校やなかよし学習塾の取り組みというのは、たいへん素晴らしいなというふうに見せていただいております。防災教育というものは、子どもたち自身による命を守る行動につながるものです。たいへん残念なことではありますけれども、ほとんどの子どもたちは成長すれば新得から離れていってしまいます。広い目で見れば日本はたいへん災害の多い国です。成長した子どもたちが、いつ、どこで災害に遭うか分かりません。そのときに災害から生き抜く力というものを付けていてほしい、そのように思います。ぜひ新得の全ての子どもたちが偏ることなく教育を受けられるように心がけていただきたいと思います。そこで1点、お伺いいたします。地域や学校の特色に見合った防災教育というものを推進するお考えがございますでしょうか。独自の防災教育目標などがあれば、お伺いいたします。次に「タイムライン」でございます。実際に町民のかたから声を寄せていただいたことでもありますが、今後町内会長さんの役割というものがたいへん大きくなるのではないかと不安視されている声も聞かれています。どこまで責任を負えばいいのか、自分自身も高齢なのに不安だという声も聞かれています。災害時には皆さんにお手伝いいただくこともあるかと思います。そのときに町内会版の「タイムライン」というものも策定しておけば、それに沿って行動ができるのではないかと思います。行政であったり、消防団であったり、町内会などのそういったそれぞれの機関が、災害の発生が予測されたときにやらなければならないことを事前にすり合わせておく、こういったものをつくって共有しておけば減災にもつながり、負担の軽減にもつながっていくのではないかと思います。ただ、策定するのは大変であるとは思いますが、事前に防災のための行動を共有しながら連携できることもたいへん大切かと思います。今後、マニュアルの見直しの中で策定を進めたいとご答弁いただきましたので、ぜひ柔軟に新得版の「タイムライン」というものをよろしくお願いしたいと思います。そして、庁舎のあり方検討会議で検討を始めたところとのことですが、耐震性に不安のある庁舎が災害対策本部になるわけです。避難所でもある公民館前は大雨で駐車場に水があふれました。同じく避難所である新得小学校横の道路も崩れてしまいました。こういったことからも、庁舎や公共施設のこれからの在り方というものを本腰を入れて考えるタイミングではないでしょうか。そこで2点、お伺いしたいと思います。優先順位を考えながらとのことでしたが、現在において、この優先順位というものはどの程度のものなのか、お伺いいたします。そして2点目に、総務省では今年度から新たに耐震基準に沿った耐震改修が行われていない庁舎の建て替え事業などの支援策として、公共施設等適正管理推進事業債が創設されております。この事業債を活用するお考えはございますでしょうか。以上、お伺いいたします。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
まず、私のほうから「タイムライン」、町独自ということでありまして、今回の災害を振り返るといろんな反省点があるということ、さきほど話したとおりでありまして、その反省点を踏まえた上で、なるべく早い中で新年度以降、いろんなことを手を付けていきたいなというふうに思っております。とりわけ町内会長さんの役割というのは、本当に今回も助けられたなというふうに思っております。同時に、町内会長さん以外のそれぞれの町民のかたがたにも、本当に助けられたなというふうに実感をしておりますので、ぜひ議員から話のあるいろんなかたがたとの事前の打ち合わせというのは、本当に私も必要だというふうに思っておりまして、「責任」という言葉ではなくて、「協力をお願いする」というような、そういう中で対応していくのがきっと町内会長さんを含めて、若干重たさがなくなるんじゃないかなというふうに思っておりますので、その辺の言葉の使い分けも含めて、十分内部で議論した上で、関係するかたがたと「タイムライン」を念頭に置いて、打ち合わせを進めていきたいなと思っております。それから、庁舎の問題を含めた危機管理の中での施設の在り方というふうに答えたほうがいいのかもしれませんけれども、今回、本当に身をもって、たいへん恥ずかしい話ですけれども、こういう状態が起きたことに対し、自分自身でも驚いているというのが正直な感想でありまして、決して手を抜いていたというふうな認識、自分自身持っていなかったんですけれども、やはり油断もあったのかなというような、これはもう率直に反省しなくてはならないかなと思っておりますので、ぜひそういった中で少しでも不安のない対応と不安のない施設の在り方というのは、念頭に置きながら議論進めていかなくてはならないというのは、あらためて今、感じているところであります。その上で、現状での優先順位というのは、たいへん申し訳ないんですけれども、私自身のほうから明確にお答えする材料がありませんので、後ほど職員のほうで補足する材料がありましたら、補足させていただきたいと思っております。また、財源対策につきましても、十勝管内の庁舎で、この制度を利用して現実に実施するというふうに新聞報道になったところもありまして、われわれも財源対策というのは本当に必要なことというふうに思っております。しかし、財源対策の今回の限られた時間の中での対応でありますので、そのことが新得町の、これからどうするかという議論と、それこそ時間的に間に合うのか間に合わないのか、これも1つの判断する材料になってくるかもしれませんし、仮にこの事業が終わったとしても、当然やはり次の制度についても自治体として制度の要望というものはしていかなくてはならないというふうに思っておりますので、そういったことを念頭に置きながら財源対策というものを明らかにしていかなくてはならないかなと思っております。私のほうからは以上であります。
答弁 教育長 武田芳秋(教育長は2023年3月まで)
お答えいたします。今、議員のほうから言われたように、新得町からそれぞれ離れていく子どももいるかと思います。どこかでまた災害に遭うというようなこともありますので、新得町の子どもは昨年、災害を経験していますから、ほかの子どもよりもたぶん防災意識は強いのかなと思っておりますけれども、大人も時間がたてば災害に遭った経験も薄れていくというようなこともありますから、常日頃からどこでも、子どもに対しましても、防災教育を普段から進めていったほうがいいのかなというふうに思っているところであります。防災教育の目標ということで、今、お話しがありましたけれども、目標といいますか、私なりにこんなことを子どもたちが習ってほしいなという項目でありますけれども。まず、自分の身の安全の確保、行動できる、そういう教育。それから、災害に備えて普段から行動や備えをどうすべきかというふうに考えていること。それから、中学生であれば、避難所の生活の中でどういった行動をすればいいかとか、そんなことを。それから、町で出しております防災のしおりなどのことも、子どもたち分かると思いますので、その辺も勉強していただきたいなというふうに思っているところであります。いずれにしましても、このような学習につきましては、学校のほうと相談しまして、例えば総合学習だとか、道徳教育の中で進められればと思いますので、その辺、教頭会議だとか校長会議でも、その都度話していきたいと思いますので、そういうことで進めていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
質問 湯浅真希
もちろん財政というものは潤沢にあるわけではありませんので、熟慮しなければならないと思いますけれども、この現状を踏まえて、ぜひ庁舎や公共施設のこれからのことというのは、考えていかなければいけないときだと思います。事業債ですが、これは活用する場合は2020年までに計画を策定しなければならないそうです。こういったものの策定にはたいへん時間が掛かるかと思います。1年、2年というのはあっという間に掛かってしまいますので、将来に問題を先延ばしにせずに、積極的なご検討のほどをお願いしたいと思います。そして、防災教育に関しては、災害を実際に経験してこれからという部分も大きいのかなと思います。子どもたちの長い一生の中で、いざというときに対応して生きていく力というものを育んでいく、そういった教育をお願いしたいと思います。そのためにも継続して防災教育の実践を行える仕組みづくりをお願いしたいと思います。以上で私からの質問を終わらせていただきます。
答弁 総務課長 渡辺裕之(総務課長は2020年9月まで)
お答えいたします。さきほどの庁舎建設の優先順位ということのお話しの中ですけれども、さきほど町長答弁したように、明確に今、言えるものはございません。総合計画の中でさまざまな事業、大型事業も含めて、計画を持っております。その中で見直し等も行っていきますので、その上で庁舎の改築、建て替え等、検討進めていきたいということで、現在のお答えとさせていただきたいと思います。それと、庁舎建て替えについての起債、2020年までということで、おっしゃるとおり、その期間までということにはなっております。町といたしましては、この制度の延長をということで今、要望もしているところであります。現在、ようやく庁舎内での検討が始まったというところで、時期的にはたいへん厳しいものもあるかなと思いますけれども、その国の制度の状況を見ながら、庁舎の在り方の検討についても早い段階で進めていきたいということが、今現在お答えできる状況かなと思っております。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
災害全般という意味で、あらためてお答えさせていただきますけれども。われわれ、さきほども話したとおり、仕事というのは生活を支えることでありまして、その生活を支えることの中には、皆さんの命と財産を守るということも入っております。そういったことを念頭にこれからも努力をしていくというのが、今、言えることなんですけれども、ただ、現実の問題として、お金の問題はどうしてもやはり付いて回ると、これもまた現実でありまして、この辺をどうバランスとっていくのか、これはわれわれだけでは解決できないことも結構あるかなと思っていますので、そういった意味では、また各議員のお力も必要かなと思っています。それから、順番後先になったのですけれども、やはり災害に対するいろんな不安というのは、確かに現実としてありました。その不安を少しでも解消するのが、1つはインフラかもしれません。しかし、もう1つはソフト面というふうに思っておりますので、それらについても子どもの教育も含め、少しでも不安のないような災害に強い町というものを、これからも目指して努力をしていきたいなというふうに思っております。私のほうからは以上であります。
答弁 教育長 武田芳秋(教育長は2023年3月まで)
再度、防災教育につきまして、新得町の子どもたちがいろんなところに行っても、防災教育を受けたということで、そういう被害にならないような、そういうことが望ましいのかなと思っていますので、今後、各学校とも協議しながら、授業の中にどういうふうに入れていったらいいかとか目標を決めながら、子どもたちの防災意識の高揚につきましてそれぞれ学校にお願いしながら、進めていきたいなというふうに思っているところであります。以上であります。[湯浅真希議員 降壇]