みんなの議会

新得町議会 平成22年第4回定例会 2010年12月16日

TPP(環太平洋連携協定)交渉参加への町の対応は

2010年12月16日、新得町議会の一般質問で、青柳茂行議員が「TPP(環太平洋連携協定)交渉参加への町の対応は」について質問し、町長 浜田正利が答弁しました。

質問者
青柳茂行 議員
答弁者
町長 浜田正利

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 青柳茂行

2項目の質問をさせていただきます。2.TPP(環太平洋連携協定)交渉参加への町の対応はTPP(環太平洋連携協定)交渉参加への町長の対応につきましてお伺いしたいと思います。菅首相が所信表明演説で参加検討を表明した環太平洋連携協定(TPP)への加盟は、農水産物やサービス、労働市場も含め関税を全廃し、農業や雇用、地域経済に壊滅的打撃を受けるものであり、政府は本来、食糧自給率を50パーセントに引き上げるとしていたにもかかわらず、それとは裏腹に食糧自給率は14パーセントに低下するとされています。全国農業協同組合中央会が「特別決議」で主張しているとおり、「例外と認めないTPPを締結すれば、農家所得が保障されても、輸入は増大し、国内生産は崩壊していく事態になることは明らか」と主張しておりますが、まったくそのとおりだと思います。十勝総合振興局の試算では、農業産出額が1,382億円、関連産業が1,298億円、地域経済に2,357億円、合わせて5,037億円もの損失をもたらすとされ、4万人の雇用も奪われるとされています。先般、音更町で4,000人を超えるともいわれている反対集会も開かれ、当新得町議会も含め、既に全市町村議会で反対の意見書が採択されております。TPPで関税が撤廃された場合、新得町の損失額はどの程度になるのか。さらに、農家戸数、雇用関係はどのようになるのか。また、町長はこの事態に直面し、どのような姿勢で臨まれるのかお伺いいたします。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

青柳議員にお答えいたします。TPP交渉参加への町の対応についてありますが、TPPは農業分野を含めて例外を設けず、協定域内の物品貿易の関税撤廃を目指すものであり、仮にこの協定に参加すれば、日本農業には壊滅的な影響があり、日本の食糧自給率は14パーセントまで低下すると農林水産省では試算しています。本道への影響については、農業産出額で5,563億円の減少、関連産業を含めると2兆1,000億円も減少するとの北海道の試算が示されております。農業を基幹産業とする十勝管内においては、農産物加工や輸送業などの関連産業が多く、議員ご指摘のとおり地域の経済が崩壊する危機にあると受け止めているところであります。さて、本町への影響でありますが、独自に試算したところ、小麦、てん菜、でん粉原料用馬鈴しょが壊滅的な影響を受けるほか、生乳生産のおおむね8割を占める加工乳が壊滅、肉用牛はブランド力のある黒毛和牛しか残りません。価格も3割程度下落するものと予想をしております。これらの品目での直接的な影響額については、最悪の場合、約89億円の損失額になり、21年度の生産額の107億円が約18億円に減少する甚大な影響であります。また、関連産業や雇用にも大きく影響し、試算では関連産業で69億円の損失額となり、雇用についても農業を含め約1,500人に影響が出るものと予想しております。このようなことから、私としては、11月28日に音更町で開催された「TPPから食卓と地域社会を守る十勝大会」に出席し、多くの農業者の皆さんとともに関係するかたがたと心を1つにして、日本農業はTPPへ参加する条件が整っていないとして反対してきたところであり、今後も町村会等を通じ行動をしてまいりたいというふうに思っております。以上であります。〔浜田正利町長 降壇〕

質問 青柳茂行

町長の答弁でですね、本町の損失額が明らかになったわけでありますけれども。いわゆる本当に大変な事態になると思います。農産物で80億円ですか、さらに商工関係で69億円、1,500人の雇用が奪われてしまうと。まさに町の存亡にかかわる大変な状態にたぶんなると思うんですよね。ですから、そういう意味でですね、TPPの問題点については、やはり確かに十勝管内とかですね、北海道は本当に反対ということで燃えておりますけれども、やはり都市部だとか、あるいは全国的にはですね、まだまだやっぱり反対的な運動がですね、まだ盛り上がっていないという、そういうような状況もあるようであります。それで、このTPPの問題についてですね、菅首相が所信表明でやったわけですけれどども。前原外務大臣がですね、日本のGDPにおける第1次産業の割合は1.5パーセント、1.5パーセントを守るために98.05パーセントのかなりの部分が犠牲になっているということで、TPPに反対しているのはほんの一部の人たちだというようなニュアンスのことをテレビ、その他で報道されております。しかし現実問題ですね、このTPPで恩恵を受けるのは一体どこなのかというと、いわゆる自動車関係ですよね、トヨタ、日産、マツダ、ホンダ。日本の名だたる自動車メーカーが TPP で最も恩恵を受けるところだと。しかし、その他の企業については、ほとんどの恩恵が受けられない。それで、この TPP を促進した場合ですね、どのくらいの GDP が増加するのかというと、これは内閣府の試算でもわずか0.48パーセント、あるいは0.65パーセント、1パーセントにも満たない本当に微々たる伸びしか望めないというような内容になっております。しかもですね、最近、菅首相が法人税をですね、5パーセント下げますよというふうに報道されましたが。つい2、3日前の NHK の番組でそのことをやっておりましたけれども、法人税を5パーセント下げてですね、やはり潤うのは本当の大企業のみなわけですよね。そうすると、今の景気低迷の中で法人税も払えない会社がいっぱいあるというような状況です。ですから、5パーセント下がってもですね、何の影響も受けないと。大企業だけがですね、その5パーセントを雇用だとかですね、あるいは投資にまわせばいいんですけれども、現実にはですね、今、200兆円を超えているといわれている内部留保にまわるのではないかと。ですから、日本の経済の活性化のために何もならないではないかというふうにも言われています。ですから、TPP もですね、本当にそれ以上にですね、日本の国土を崩壊する、あるいは国民の犠牲をさらに増やしていく、そういう内容になっていると思います。それで、町長はですね、各町村会とも連携しながら、もちろん反対の姿勢を貫いていくというふうにおっしゃいましたけれども。高橋はるみ知事も道議会の中で、さきほど町長が述べたと同じような内容ですけれども、自給率、酪農がですね、北海道は342パーセントあるんですけれども、80パーセントに落ちるだろうと。米が163パーセントからわずか16パーセントに下がってしまう。牛肉が55パーセントあるのが3パーセントに下がってしまうということで、道民の声がないままでですね、この TPP に参加していくということは許されないと、政府に働きかけていくというふうに道議会の答弁でもされているわけですけれども。もちろん町長もですね、こういうような動きはしていくと思うんですが。やはりですね、これは運動をさらに盛り上げていくという点では、音更町でもですね、十勝ひとつになった4,000人集会が開かれましたけれども、やはり町単位でもですね、農協だとか、あるいは商工会関係を含めて一体となった運動が必要でないのか。場合によっては、そういう集会も、あるいは何かのことが必要でないのかなというふうに私は思います。つまり TPP の問題というのは農家だけの問題でなくて、いわゆる一般の消費者にも大きな影響のかかわりある問題ですから、やはり町民あげての取り組みも必要ではないかなと思いますし、もう1つ、やはり役場の庁舎にですね、TPPの反対を表明するようなそういう垂れ幕を掲げて、やはりアピールするということでもですね、ある意味では必要でないのかなというふうに思いますけれども、いずれにしても町長が先頭に立つようにですね、ぜひお願いしたいと思うんですが、その点ひとつ聞きたいです。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

同じことの繰り返しになるかもしれませんけれども。TPP の参加というのは、ちょっと記憶違いなら申し訳ございませんけれども、10月1日の首相の所信表明演説で突然出てきたというふうに言われておりまして、あまりにも唐突だというのが現状の意見かなというふうに思っております。これが国全体の中でいろんなまた議論もあるというふうにも、私は新聞でしか分かりませんけれども、頭に入れさせていただいておりまして、ある意味、農業と工業関連をてんびんに掛けるのかと、食料の安保とは何だと、そんないろんな議論があるかなというふうに思っております。しかし、いずれにしても農業の影響、それから言われるプラスのほうの影響、どちらが正しくて、どちらも間違っていないのか、合っているのか。これは、やはりわれわれも勉強する必要があるのではないのかなというふうに私は思っています。その上で根底にあるのはですね、これからの日本がどういうふうに生きていくのか分かりませんけれども、貿易というのはやはり大事ではないかなというふうに思っています。しかし、われわれの食料もやはりどうしても守っていかなければならないというのもまた事実であります。ぜひさきほど言った国民というか消費者の理解を得るためにもですね、現状の状況というのをやはりきちんと国の責任において出して、その上で議論を深めていっても私はいいのではないかというふうに思っておりまして、私の立場は地域の生活、経済を守るという立場ですので、そのことが新得町においてやはりマイナスであれば当然反対をしていくし、現状でも何もない中で突然出されたものについては、さきほど言ったように私も反対であります。これからの対応という意味で、ぜひ国を含めて北海道もきちんと食の問題も含めて内容等について提案をしていただければなというふうに思っております。それから、役場庁舎の垂れ幕の話がありましたので、私自身がいいか悪いかという難しい部分もあるんですけれども、やはり反対の姿勢というのは私も必要かなというふうに思っております。いろんな方と相談をしながら対応を考えていきたいなというふうに思っています。以上であります。

出典:新得町議会 平成22年第4回定例会 2010年12月16日 議事録 PDF(49ページ) 間違いを知らせる