鹿追町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月17日
町有林の維持(経営)と管理について
2026年6月17日、鹿追町議会の一般質問で、狩野正雄議員が「町有林の維持(経営)と管理について」質問し、町長 喜井知己が答弁しました。
- 質問者
- 狩野正雄 議員
- 答弁者
- 町長 喜井知己
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 8番 狩野正雄
通告に従い、一般質問を行います。表題は、町有林の維持経営と管理についてであります。町長より答弁を求めます。森林の持つ価値は自然環境の保全や農村風景という景観の質を向上させる等、町民共有の町財産であり、将来の世代を適切な形で引き継ぐことは現世代の責務です。地域住民は、防風保安林内で発生した倒木処理に対して関心も高く、どのようにされるのか聞かれております。産業厚生常任委員会において、今後の処理計画の整理した方針が示されました。これは国の整備事業を活用した計画とのことでございますが、具体的な内容について質問いたします。1、中瓜幕から東瓜幕に延びる保安林で、広範にわたり大規模な倒木の被害が発生しました。防風林内にある被害倒木の処理と木材価値の判断、計画的に処分を進める等、経営判断は求められております。2、この倒木が発生した要因はどのようなことが考えられるか。3、国、道が行う保安林整備の事業内容と、鹿追町が行う対応の計画。4、農村景観形成と、強風災害から地域環境を守ってきた防風林の価値や林地の維持管理について、専門家や研究者と本町が共同で研究する考え方は。以上です。
答弁 町長 喜井知己
狩野議員からは、町有林の維持経営と管理についてと題して4点御質問いただきました。順次お答えをいたします。森林は広大な農地を厳しい風雪から守る防風保安林をはじめ、豊かな水を育み、災害を防止し、美しい農村風景という景観の質を向上させる等、先人が長い歴史の中で築き上げてきたかけがえのない財産であります。特に町有林につきましては、森林経営計画に基づいて、計画的な造林あるいは間伐等を積み重ね、健全な森林の造成に努めてきたところでございます。議員御指摘のとおり、昨年 11 月に発生をいたしました風倒木被害につきましては、本年3月の定例会において狩野議員からの御指摘もいただいたところであり、今後どのように維持管理及び原状回復を進めていくべきかについてこれまでの間、町・十勝総合振興局・森林組合等の関係機関と現地調査を含め、協議を重ねてまいりました。先般開催されました産業厚生常任委員会において、今後の具体的な処理方針について御報告申し上げましたところ、議員におかれましても、地域住民の皆様の高い関心に寄り添い、早速その具体的内容について今回御質問をしていただきましたことに深く敬意を表するところであります。それでは、御質問1点目の「被害倒木の処理と木材価値の判断等の経営判断」そして2点目の「倒木が発生した要因」これについては関連がございますので併せてお答えをいたしたいと思います。まず、今回の現地調査、具体的には東瓜幕西 15 線から西 18 線におきまして、北側のトドマツの林帯に比して、南側のカラマツ林帯の樹木、林帯の倒木ですね、極めて広範囲で顕著であった原因につきましては、強風と緩んだ地盤という自然環境の外的要因に加え、南側カラマツ林特有の幹が細く通直であること、あるいは植栽密度の薄さといった、林帯構造の状況が重なったためであると分析をしたところであります。議員御指摘のとおり風倒木の長期放置は、財産価値はもとより見た目からも望ましいものではありません。しかしこれらを町の予算で全て搬出処分しようとした場合、作業経費が木材の売却価格を大幅に上回る状況となり、結果として多額の一般財源の持ち出しが生じるということになります。その要因の一つとしては、搬出作業のために多額の経費がかかるということであります。林帯内部での重機等の作業スペースを確保するに当たり、周囲の健全な樹木まで合わせて伐採せざるを得なくなるという物理的な課題が生じます。やむを得ず伐採する健全木の処分経費、これも全て町の負担ということになります。これに対して、今、検討をしております国の保安林整備事業、これを活用した場合でありますけれども、作業の支障となる健全木の伐採処分費が全て補助、この事業の対象となり、町の負担がないこととあわせて、伐採跡地への再造林の費用までが一連の事業とされております。すなわち、町単独での処分で多額の財政負担を抱え込むのではなくて、国費の支援を受けながら、複数年の取り組みにはなりますけれども、計画的に林帯全体の防風機能を再生し、さらに回収した木材の売却益は町の収入にできるということもございます。財政面、あわせて環境面双方においてメリットがあると考えております。町有林事業における予算の執行に当たりましては、本町の森林経営計画に照らし、通常の計画間伐や下刈り等による健全な林帯の育成を優先しつつ、今回の風倒木への対応につきましては、国の事業を最大限活用することが町にとって最善の経営判断であると考えているところであります。次、3点目の国・道が行う保安林整備の事業内容と鹿追町が行う対応計画であります。町では十勝総合振興局の担当者と現地確認及び協議を重ねてきており、その結果、国の保安林整備事業の補助対象として見込めるであろうという確認をいただいております。事業実施主体である、これは北海道になりますけども、本事業の内容は先ほど申し上げましたとおり、倒木及び作業の支障となる樹木の伐採・集積及び跡地への再造林ということになります。繰り返しになりますけれども、本事業を活用することにより前段で申し上げたとおり、町の財政負担がなく、来年度、令和9年度(2027 年度)から複数年に分けて計画的に処理を進めていくことが可能となり、実際の着手に当たりましては、防風機能が多く失われたと判断される場所から優先的に着手がなされるものと承知をしております。また、本町の対応計画でありますけれども、道路や畑への倒木等、町民の皆様の生活や農業生産活動に直接的な影響がある箇所につきましては、既に町で対応を終えております。今後は国の保安林整備事業の年次計画、周辺の健全な森林の間伐事業等の計画を連動させながら、次年度以降の事業化を進めてまいりたいと考えております。あと再造林における樹種でありますけども、今回の現地確認等を踏まえて、カラマツに比して風害に強く倒れにくいとされておりますアカエゾマツ等の樹種への更新も検討していきたいと思います。次に、4点目の専門家や研究者と本町が共同で研究を進める考えについてお答えをいたします。議員がかつて岡山県西粟倉村での先進的な林業政策や川上・川中・川下をつなぐ豊かな産業の循環、そして豊かな森づくりが海を守るという大きな理念について、熱く語られたとおり、防風保安林が持つ多面的な公益的機能を最大限に発揮させることは、基幹産業である農業、そして地球環境を守る上で不可欠でございます。議員御提言の専門家や研究者との連携、あるいは、最新の知見の導入につきましては、今後の風害に強い防風林づくりや、適切な維持管理に生かすため専門機関が持つ最新の知見や情報を幅広く収集するとともに、今回の貴重な事例を記録・蓄積し、今後の防風林管理の参考としてまいりたいと考えております。激甚化する気象災害への備えや環境保全への対応等、時代の変化に応じた行政の課題は多岐にわたりますけれども、本町の大切な財産である森林を次世代へと健全に引き継ぐため、森林保全と適切な森林の整備やその促進につながる取り組みを計画的に進めてまいります。今後とも、国の支援事業の活用及び専門機関の知見の情報収集もしながら、利便性と持続性が調和した本町にふさわしい持続可能な森林運営の推進に取り組んでまいりたいと考えておりますので、今後とも御理解と御指導賜りますようお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。ありがとうございました。
質問 8番 狩野正雄
答弁ありがとうございました。保安林整備事業、国の事業を活用するということで理解できました。今の倒木を見ると、かかり木とか非常に危険な状態になっておりますので、関係機関とも、それから作業する人たちとも十分連携をとって、安全に対応していただきたいと、作業していただきたいと願っております。以上で終わります。