みんなの議会

大樹町議会 令和7年第1回定例会 2025年3月6日

町有林の二酸化炭素吸収量売却と森林の整備について

2025年3月6日、大樹町議会の一般質問で、菅敏範議員が「町有林の二酸化炭素吸収量売却と森林の整備について」質問し、町長 黒川、農林水産課長兼町営牧場長 松久が答弁しました。

質問者
菅敏範 議員
答弁者
町長 黒川、農林水産課長兼町営牧場長 松久

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 菅敏範

それでは、先に通告してありました、町有林の二酸化炭素吸収量売却と森林の整備について、町長に伺います。2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボン」運動の取組の中で、森林の二酸化炭素吸収量を国が認証する環境価値「Jクレジット(排出枠)」として企業などに販売する動きが全国の自治体で広がりつつあります。この制度は、1997年採択の京都議定書で示され、2023年には東京証券取引所が専門市場を立ち上げ、国や北海道も推奨している制度で、既に制度を活用している自治体も多く、今後も制度活用を目指す自治体が増えることが想定されます。大樹町の町有林面積は、全体で約3,960ヘクタールというふうに承知していますが、令和5年度末の蓄積量も71万8,000立方メートルの良好な森林でありますから、早急にJクレジットの取組を進め、販売した売却益を財源として、町有林の林道の整備、天然林を含む保育管理の推進、森林公園の整備などに有効活用するべきであると考えるので、町長の考えをお聞きしたいと思います。

答弁 町長 黒川

菅議員ご質問の「町有林の二酸化炭素吸収量売却と森林の整備について」お答えをいたします。Jクレジット制度は、省エネ設備の導入、再生可能エネルギーの活用、適切な森林経営などによる温室効果ガスの排出量削減や吸収量をJクレジットとして国が認証する制度です。この制度を活用して町有林からクレジットを創出するには、森林管理に係る二酸化炭素の吸収量と排出量に関する事業計画書を提出するほか、現地測量などのモニタリングを行う必要があり、他自治体の状況を見てもクレジット発行までに1年以上かかっておりますので、早めに取り組むことが重要です。しかし、クレジットの認証を受けるには、職員の専門性や時間、審査費用など課題も多くあったことから進んでおりませんでしたが、近年では企業と連携して実施している自治体も多く、十勝管内においては、6町がクレジットの販売を通した森林づくりに取り組んでおります。また、森林経営計画を策定していることが条件となり、当町の町有林においては、人工林1,931ヘクタール、天然林1,543ヘクタールが対象となりますが、平成2年以降、植樹や間伐などの森林施業が行われているもので、天然林においては、保安林等の制限林に指定されていることが条件となっているため、現在把握している面積より減少します。申請する際には、小班ごとに整理をする必要があります。当町において、令和6年2月に、三井物産株式会社とスペースコタン株式会社の3者で、地域の活性化に向けた包括連携協定を締結しており、昨年末から脱炭素に向けた取組として、Jクレジットの共同創出の可能性に向けて協議を始めたところです。守り育ててきた森林がJクレジットの活用により価値化でき、新たな財源を得ることで、環境保全や森林管理の充実のほか、カーボンニュートラルの実現に向けた取組を推進できることから、引き続き協議を進めてまいります。

再質問 菅敏範

ただいまの答弁に基づき、何点か再質問をさせていただきたいと思います。既に取り組む考えで準備をしているとの理解をいたしました。事前の準備期間が必要で、現地精査も必要だということがありますので、差し支えなければ、現時点で考えているスケジュール、どこから例えばスタートができるのか、どこを目標にスタートを目指すのか、お聞きしたいと思います。

答弁 農林水産課長兼町営牧場長 松久(農林水産課長兼町営牧場長は2025年3月まで)

Jクレジットの共同創出の可能性について、継続して協議し、できるだけ早く制度を活用したいというふうに考えてございます。スケジュール的には、令和7年度は引き続き協議を継続し、条件が整理できれば、協定の締結・申請に伴う資料整理などが始まると考えております。スムーズに進みますと、令和8年度においては、プロジェクトの計画書の申請や登録・モニタリング、令和9年度にクレジットを発行できればというふうな考えではおります。ただ、Jクレジットの申請受付も大変混んでいるほか、現在考えている共同創出においても、ほか自治体と連携した取組も検討しており、状況次第では多少時間がかかることも想定されますが、できるだけ早く取り組みたい、そのように考えてございます。

再質問 菅敏範

先ほど町長から、対象面積についてお聞きしました。天然林1,543ヘクタール、それから人工林1,930ヘクタールで、合計3,474ヘクタールでありますが、人工林については樹種別がありますので、トドマツ、カラマツ、アカエゾマツですか、その樹種についてお聞きしたいと思います。

答弁 農林水産課長兼町営牧場長 松久(農林水産課長兼町営牧場長は2025年3月まで)

人工林の種別でございますが、当町はカラマツが大変多くございます。カラマツで約1,060ヘクタール、トドマツで363ヘクタール、アカエゾマツで173ヘクタール、あと、ほかで大体148ヘクタールとなってございます。今ご説明したのが針葉樹でございまして、1,745ヘクタールございます。広葉樹のほうで、シラカバが一番多くて79ヘクタール、ヤチダモが46ヘクタール、ほかとなってございます。広葉樹のほうは、全て合わせますと186ヘクタールでございます。以上です。

再質問 菅敏範

答弁書の中で、既に十勝管内でも6町村が事業に参加しているということでありました。差し支えなければ6町の町村名と、私が承知しているのは、陸別町も参加をしているか取組を進めているというふうに認識をしているので、その辺をお聞きしたいと思います。

答弁 農林水産課長兼町営牧場長 松久(農林水産課長兼町営牧場長は2025年3月まで)

十勝管内におけるクレジットの販売を通した森林づくりに取り組む自治体、こちら6自治体ございまして、清水町、新得町、足寄町、広尾町、士幌町、上士幌町、以上の6町でございます。先ほど議員おっしゃいました陸別町につきましては、まだクレジットの発行はしてございませんが、先日新聞にも載りましたが、企業と協定を結んだということで記事になってございました。以上です。

再質問 菅敏範

先ほどの答弁の中で、令和7年度、8年度に準備を進めて、できれば9年度から効力を発行させたいということでお聞きしました。売却益を活用して、より一層の森林整備を図ると答弁の中でありました。環境保全、森林管理の充実、カーボンニュートラルの取組がありました。私は、ぜひこの中に何点か検討に加えていただきたいと思います。1点は、天然林の整備事業であります。その一つに、生物の多様性や野鳥保護の観点から、人工林の中に広葉樹を存続させ整備すること。これは北海道でも考えていますので、町でもそのことはぜひ検討に加えていただきたい。それから、今年度から道が取り組む予定になっていて、今、道南で深刻な課題となっていますナラ枯れ病の問題ですが、北海道は今年から全道をくまなく区分して、いろいろな対策をどうするかと。言ってみれば、危険区域、危険に準じる区域というような区分けをするという報道もあります。今の時点では、日高山脈を越えてこちらは、そういう病気の発生が確認されていませんが、北海道の南のほうがクリアされて道央に来ると、それは広い範囲でありますので、こちらというか道東方向も安閑としていられない状況があると思います。ですから、それに対応するような対策も道から発表があり、地域にそういうことの要請も来るやに思いますので、ぜひ町有林の管理の中にそのことも一つは含めていただきたいと思います。それから、広葉樹の管理につきましては、経済林としても長いスパンでないと収入源にならないということがありますので保育管理、森林管理の手が届かないのですが、この収益を利用して、例えば将来の財産形成のために有用広葉樹をどのように育てていくかということも含めて検討して、今後、例えば発行した以降に受けて、一つの検討素材として生かしていただきたいと思うのですが、町長いかがですか。

答弁 町長 黒川

経済林としての広葉樹の在り方ということだと思います。ずっと植樹祭でも、カラマツ、トドマツを植えていたのですが、最近はアオダモとかミズナラを植えるような場面も増えておりまして、そこはバランスなのかなと。あとは場所とかですね。ここは経済林で、カラマツでいきます、ここは将来的に保養地にもなるかもしれないから広葉樹でいきます、あるいは長い年月をかけて広葉樹の高級家具材にするとか、アオダモでしたらバットにするとかというのがありますので、そういったところのバランスを取りながら、少しスパンのかかるものでありますが、そういったことのバランスを取りながら考えていきたいなと思います。

再質問 菅敏範

最後に町長にお願いですが、今、漁業が深刻な状況を迎えています。過去から、北海道の海岸線の自治体では、漁民の森の形成にかなり力を注いできました。大樹町でも何回か挑戦をしましたが、かなり失敗を繰り返してあまり成功した事例がないのであります。漁協婦人部や漁民の方々も植樹に参加してきたのですが、うまく成功しなくて、管理が行き届かない状況もあったりしますので、ぜひ、このことは地域産業の活性化というか発展に向けて、一つの課題として取り組んでいただけないか伺います。

答弁 町長 黒川

近年の漁業の不振というのは大変深刻でありまして、これは原因がいろいろあるのかなと思いますが、まずはできることをやっていくということしかないのかなと思っております。その中の一つに、漁協も毎年協力していただいて、漁民の森の植樹を行っております。こういったことが、実際の効果もそうですが、マインドの問題もあると思うのですよね。林と山と漁業がつながっているのだというところの啓発にもなりますし、ぜひ、これは続けていきたいものだなと思っております。地域の産業を守るには、やはり一次産業というのは自然相手の産業でありますので、この自然の中で、自然破壊が進まず良好な環境を保てるように、今後も引き続き取り組んでまいりたいなと思っております。

再質問 菅敏範

最後に、まだ確定していない段階の話で売却益の話もしましたが、これからの事務をスムーズに進めていただきまして、なるべく早い機会に効力を発生させて、地域の町有林の整備、そして漁業の振興等に役立てるようなお金の使い方ができるようなことを、ぜひ進めていただきたいということをお願いして、この項の質問については終わりたいと思います。

再質問 菅敏範

昨日通告しました執行方針に対する質問をさせていただきたいと思います。

出典:大樹町議会 令和7年第1回定例会 2025年3月6日 議事録 PDF(119ページ) 間違いを知らせる