みんなの議会

士別市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月10日

ジェンダー平等を目指す活動について

2024年9月10日、士別市議会の一般質問で、加納由美子議員が「ジェンダー平等を目指す活動について」質問し、総務部長 大橋雅民、健康福祉部長 東川晃宏が答弁しました。

質問者
加納由美子 議員
答弁者
総務部長 大橋雅民、健康福祉部長 東川晃宏

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 5番 加納由美子

続きまして、ジェンダー平等を目指す活動について伺います。最近よく見聞きするSDGsという世界的な取組があります。持続可能な目標を17設定し、169の具体的な対策を地球規模で取り組むという計画です。目的は、次世代に暮らしやすい環境を残すためのものです。17ある目標の5番目に、ジェンダー平等があります。2023年、日本のジェンダーギャップ指数146か国中125位はニュース等で周知のことです。ジェンダーとは、何々が男らしい、女らしいなどの社会や文化の中でつくられた性別に対する考え方です。ジェンダーの意味は、人間には生まれついての生物的性別があります。一方、社会通念や慣習の中には、社会によってつくり上げられた男性像、女性像があり、このような男性、女性の別を社会的性別ということです。2022年のデータで、日本における男性の自殺者は1万4,746人、女性は男性の約2分の1だそうです。自らの命を絶つ道を選ぶには様々な事情があると考えますが、男性が優位な日本にあって、女性の2倍の方が自死を選ぶデータとなります。男女雇用機会均等法ができても、男女が共に日常生活を助け合うための法律ではないため、女性にとっては外では同等に働き、家に帰れば子育て・家事はもとより、介護や親戚付き合いまで、名もなき家事が役割分担とされる昭和の価値観は現在も存在します。この現実は男女平等を実践している方には驚きかもしれません。数年前のニュースにおいて、医科大学入学試験に関して、女子学生を少なくするための措置が取られていたことを記憶している人も多いと思います。断じて許される問題ではありませんが、医学会からは、時間と労力を使い一人前の医師に育てても、途中で辞めてしまう人が多いというのが理由の一つに挙げられたそうです。多くの女性は医師を目指しながら、道半ばで現場を去る気持ちに至った心情や、役割分担の壁を取り除けない現実に対して失望を感じながらフェードアウトしたのかもしれません。研究論文として今年4月に発表されたものがあります。東京大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究チームが患者70万人以上の医療記録を分析した結果、女医に治療された患者は、男性、女性ともに死亡率も再入院率も低かった。男性医師は女性患者の病気の重症度を過小評価する傾向があること。一般的に女性医師のほうがコミュニケーションを多く取る傾向があり、関連する病気の症例をこつこつと調べる治療法を探る人が多い。女性医師の治療を受けた患者が男性医師に治療された患者よりも経過が良好であるという発見は、世界中の研究者によって繰り返し証明されているそうです。国内の状況については、決定権の多くが男性中心の中で計画されたことは、災害時の対応に顕著に現れます。東日本大震災から13年がたち、その間にも頻繁に様々な災害が起きています。今年1月の能登半島地震では、対策の遅れが目立つというニュースが何度も流れました。現場での防衛策として、女性や子供はトイレに一人で行かないことが呼びかけられ、被害予防につながったようです。簡単なことのようですが、東日本大震災のときには表に出なかったが、現場で支援を行っていた女性からの切実な現状報告の成果の一つです。能登半島は様々な原因が重なり、支援の手がすぐに入らず、住民が被災しながら家屋の片づけや避難所の自主運営を余儀なくされました。日中疲れているのは、性別に関わらないはずなのに、食事の用意は女性の役割、トイレが汚れていると、それも女性が清掃するとの新聞記事に、今後も男性優位に物事が進む地域では同じことが起こりそうと考えたのは私だけではないでしょう。災害が突然に起こり、今ある人や物で何ができるかを短い時間と限られた人員で決定することになります。過去の症例として、ストーブや毛布が避難所にあるにもかかわらず、数が少ないという理由で、平等の観点から配付しなかったという記事がありました。物資を管理する人が配付しないと判断した場合、別の考え方を相手に提案する能力も必要となります。当市においては、災害時の避難所の運営に女性職員の意見は取り入れられる仕組みづくりができていますか。災害が発生した場合の避難所の設営に関する事前の会議に社会的弱者の視点を配慮するため、当事者が参加する、または声を直接聞く機会はありますか。私は社会的弱者の中に女性が入ることに最初は驚いたものです。賃金格差、性別を理由に発言が認められないこと、スキルアップの機会を制限されている人に対しても、使われている言葉であると国際協力用語集にあります。また、多角的な意見が反映されるために、決定権のある場所に女性を登用すればすぐに解決するという問題ではありません。女性の働き方に関して、本市では行動計画を定め、女性のライフワークや働き方への理解など様々な取組があると思います。この件に関しては、本市職員への取組が進んでいると伺いますが、今後は市内企業にどのように周知するかが課題となります。周知活動への今後の計画はどのようになっていますか。女性に特化したキャリア開発プログラムを取り入れることには、女性に対する逆差別だとの意見もあるかと思います。今年6月17日の北海道新聞に、男だらけの東大、多様性への障壁と題して、東大副学長の改革提言記事を読まれた方も多いと思います。男性は生まれたときからげたを履いているのですとの内容がありました。多様性に関する視野を広げる研修が本市職員対象に行われていると伺いますが、学んですぐに自らの既得権には気づきにくいものです。繰り返し、時には視点を変え、ロールプレイ研修等で立場を置き換えられる研修を求めます。家の中におけるジェンダー平等は女性管理職を育成するより大変ですが、無意識の差別や役割分担に対し、時代の流れを示すことで男性が生きやすい環境となり、心の病気や自殺率を下げる一助となるはずです。今後、女性が活躍しやすい社会づくりのための方法として一つ、職場や家庭での役割についてのアンケートを調査することは、性差について気づくきっかけとなります。当市でもジェンダー平等についてのアンケート調査を提案いたします。現在、第3期士別市男女共同参画行動計画の中、令和5、6年度と続けての取組をされています。今以上に積極的な周知を望みます。DV、セクハラは、加害者、被害者双方が気づいていない場合もあるとの前提から、対策を練る必要性があります。相談体制はどのように取組をされていますか。さらに、相談しやすい体制への工夫はされていますか。ヘルプマーク、ヘルプカードの活用方法は、障害のある方に特化したものではなく、困ってはいるが声を上げづらい人への意思表示の助けにもなり得ます。現在進行中である市役所内のジェンダー平等に対する取組を市全体に広げることを強く希望し、質問とさせていただきます。(降壇)

答弁 総務部長 大橋雅民

ただいまの御質問にお答えします。初めに、多様な意見が反映される仕組みについてです。避難所運営に女性職員の意見を取り入れる仕組みについては、毎年、出水期が始まる6月に実施している全庁的な避難所開設訓練の中で、開設に当たる女性職員からの意見や課題を聴取しています。また、高齢者などの声を聞く機会については、これまで実際に開設した避難所での御意見に加え、本年8月31日に実施した総合防災訓練で、一人では避難の難しい方を対象に作成している避難共助計画に基づき、要支援者と援護者による避難訓練を実施し、今回の訓練で明らかになった避難時の情報伝達や避難経路などの課題をはじめ、避難生活の心配な点などについて聞き取った結果を、今後の避難所運営マニュアルや備蓄計画見直し時の参考にするところです。次に、市内企業への周知活動についてです。本年3月に市職員と市内の事業者合同で、職場におけるアンコンシャス・バイアスをテーマに研修会を開催し、職場風土を考える機会を設けました。令和4年度に実施した労働実態調査によれば、市内事業所の90%以上で募集や賃金、昇進などで男女格差はないとの結果が出ていますが、一部の業種ではいまだに格差が存在することや、セクハラ等のハラスメントに対する取組が進んでいない実績もありますので、今後も事業者向けの研修会を開催するなど、事業者の理解増進に向けた取組を進めてまいります。次に、御提言のありましたアンケート調査についてです。現在取組を進めている第3期士別市男女共同参画行動計画については、令和7年度が計画の最終年となることから、次年度において新たな計画を策定することとなります。計画の策定に当たっては、市民の意識調査が現計画の検証を実施する上でも不可欠であることから、この調査の中でジェンダー平等に関する調査項目を追加することを検討しているところです。具体的な質問内容については、今後、人づくり・まちづくり推進協議会の意見も参考に決定してまいります。次に、本年度における啓発活動と相談体制の充実についてです。6月23日から29日までの男女共同参画週間と同時期に、庁舎1階のデジタルサイネージに内閣府の男女共同参画ポスターを掲示したほか、市民テラスにおいて性の多様性及び性暴力をテーマにパネル展を開催し、啓発を行いました。また、6月15日から30日まで、図書館においてジェンダー平等や家族の形、子育てなどをテーマに図書展を開催しました。開催に当たり、新たに関連する書籍を購入し、これまで購入した書籍とともに展示、貸出しを行う中で、市民の男女平等やジェンダーなどを尊重する意識づくりに努めたところです。ジェンダーに関する相談については高い専門性を要することから、本市に専用の相談窓口はありませんが、関係各所を含め、これまでに相談が寄せられた事例はないものと把握しています。今後、相談事案が発生した場合は、国や医師、弁護士などが運営する各種相談機関の連絡先をお伝えするなど、適宜対応してまいりたいと存じます。なお、本年4月に困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が施行されたことに伴い、こども・子育て応援課に女性の相談窓口を設置しており、DVなどの相談があった際には、各関係機関と連携し伴走支援に努めていく考えです。今後も、職員はもとより、市民全体に対するジェンダー平等への周知と理解に取り組んでまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)

質問 5番 加納由美子

いろいろな取組をしていただいてるということですけれども、まず民間の企業に対して、90%ではいろいろ取組をされているが、残り10%はあまりされていないということで、今までも男女共同参画の行動計画をつくって、もう3期、次は4期に入るということで、具体的にどのようなことを民間の会社に今までされていたのか、これからはどのようなことをされる御予定なのかを伺いたいと思います。あと、テラスでのポスターを私も見させていただいて、とてもいいものだと思ったんですけれども、あれは見て終わりではなくて、やはり見ての感想であったり、声を聞ける機会かと思いますので、そういうものを積極的に取り込む姿勢というのがあってもいいのかなと思いましたので、それを付け加えさせていただきます。あと、女性の相談窓口というのを、申し訳ない、ちゃんと私も分かっていなくて失礼いたしました。こちらは積極的に何かPRをされているのでしょうか、その辺りを伺いたいと思います。

答弁 総務部長 大橋雅民

再質問にお答えをいたします。民間企業、事業者に対するこれまでの啓発活動、今後の取組についてです。先ほど答弁で申し上げました研修会などについては、これまでも実施してきていますし、あと、男女共同参画週間に合わせて広報や図書展なんかを実施してきているところです。先ほど90%の格差という再質問をいただきましたけれども、私は答弁では90%以上で募集や賃金、昇進などで男女格差はないという労働実態調査の結果ということをお伝えしています。今後も引き続き格差が生じないように啓発活動、研修会、それからパネル展などを展開していきたいと考えているところです。あと、今年1階テラスでやりましたパネル展ですけれども、御指摘のようにアンケートを取るなどの仕組みを構築していなかったところです。今後はパネル展の内容にもよりますけれども、見た方、御覧になった方の意見を伺えるような仕組みについて検討してまいりたいと思っています。以上です。

答弁 健康福祉部長 東川晃宏

最後の再質問の中の女性の相談窓口の件については私のほうからお答えさせていただきます。先ほど答弁の中でもお伝えしました、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律というのが、この令和6年4月から施行されています。ですが、この法律が施行されたから女性への相談窓口を新たにというわけではなく、これまでもこども・子育て応援課のほうには、母子・父子自立支援員を中心として女性の相談を広く受け付けてまいりました。この法律の施行に合わせたという形でいきますと、ホームページ上にそういった窓口が開設していますよということをお知らせしておりましたが、ちょっと広報等とかではお知らせしていませんでしたので、11月のパープルリボン運動の機会に合わせて、今こういった法の施行に合わせて窓口を設けてますよということはPRしていこうと考えています。以上です。

出典:士別市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月10日 議事録 PDF(7ページ) 間違いを知らせる