士別市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月17日
士別市立病院の今後について
2025年6月17日、士別市議会の一般質問で、加納由美子議員が「士別市立病院の今後について」質問し、経営管理部長 池田亨、病院事業副管理者 中舘佳嗣が答弁しました。
- 質問者
- 加納由美子 議員
- 答弁者
- 経営管理部長 池田亨、病院事業副管理者 中舘佳嗣
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 5番 加納由美子
本日最後の質問をさせていただきます。まず、士別市立病院の今後の在り方について質問させていただきます。士別市立病院は、当地に建設されてから37年が経過し、老朽化を受け、今年4月に市民委員会が立ち上げられ、今後の再整備に向け、在り方を検討するとのことです。士別市立病院事業運営は赤字が続いております。それは当市に限ったことではなく、多くの病院が同じ悩みを持っているとのことです。これは当市が独自の努力だけで解決できるものではないのかもしれません。かといって、過去から未来にかけて、毎年何億円もの市税を投入し続けることに不安を感じる市民は多いものです。安心安全な老後を送りたい。地方にいても格差なく、医療が受けられる体制を望むものです。特に慢性疾患のある方や子育て中の親にとっては、当市に住み続けるかの判断材料にもなり得ます。私は市民の代表として、不安に感じていることを伺いたいと思います。まずは、40年弱の外観は立派な建物であるのに建て直し案が出ていることです。市民感情としては、メンテナンスしながら使い続けることはできないものか、という意見が多いものです。当病院は入院できる病床数に対して、市民の人口減に伴い、現在は使っていないフロアや部屋があり、使用していないのに経費がかかっていると伺います。まずは、建物の構造上の問題点や設備等の老朽化の状況についてお知らせください。一番市民が心配しているのは、お金の問題です。当市の一般財源から年間9億円以上の支出が今後10年続くと100億円近く投入することになります。公的な病院が赤字なのは仕方のないことではあっても、当市にとっては相当な負担であります。先日、市民に向けて、市の一般会計に関する財政状況説明会が開催されました。市の財政が今以上悪化する前にダウンサイジングせねばならない課題があると思いながらお話を伺いました。一方で、市立病院のあり方検討委員会からアンケートが実施されているようです。無作為抽出とのことで、たまたま私も回答させていただく機会を得ました。質問内容を見て、市立病院の経営状況や今後の見通しについてどのように正しく市民理解が進んでいるのかが分かる内容とは思えませんでした。市民はその理解に基づいてアンケートを回答しているとお考えでしょうか。道内のある市立病院では厳しい経営状況から職員給与の独自削減を行っています。また別のまちでは、一般財源を投入するため、まちづくりの事業を凍結しています。病床削減の国の補助金を受けられず、悲鳴を上げているところもあります。病院を優先したために、魅力あるまちづくりを進める財源が枯渇してしまっては、人口減少に拍車をかけるばかりです。病院改革の進捗と、そうした財源はどのような見通しでいますか。今年度予算で収入に計上している病院事業債の借入れの見込みはいかがですか。一般的に、コンクリート建物の寿命は40年から50年とのことです。病院は急に古くなったわけではありません。建物が古くなったから、想定以上の人口減となったから、高齢化が想像以上に進んでいるので小さく建て直すというのであれば、行政として場当たり的な対応に映ります。2050年のこれから25年先には、8,000人台の人口となることを見据えた病院のサイズや機能はどの程度のものを想定されていますか。建て替える場合は、入院患者さんがいる近くで工事はできないとの話もあります。移転先は市民にとって最大級の関心事です。あり方検討委員会に参加している知り合いからの情報と、2回目の検討委員会を傍聴した私の個人的感想ではありますが、建て替えありき、と受け取られるのはいかがなものでしょう。正しい情報や資料に基づいて、責任ある議論が行われているのでしょうか、見解を伺います。私たちの多くが最後にお世話になるであろう市立病院です。士別市立病院応援隊という組織があります。私は設立時より会員です。できることは応援したいという市民が大勢います。市民が自分事として考える必要のある課題です。今の若い世代に負の遺産として多額の公債が引き継がれないような計画案についての質問といたします。 (降壇)
答弁 経営管理部長 池田亨
加納議員の御質問にお答えいたします。初めに、病院建物の構造上の問題点や設備等の劣化、老朽化の状況についてです。以前の一般質問などでもお答えしてきましたとおり、令和5年度に現有施設の劣化度調査を実施しました。その結果によりますと、建物の構造体となるコンクリートや鉄筋などについては著しい劣化は見られませんでしたが、外壁タイルや屋上防水には相応の劣化が認められ、早期改修の必要性が指摘されたとともに、電気設備、給排水設備には経年劣化による突発的な障害発生のおそれがあると評価がされております。実際に給排水設備では、昨年ですけれども、病棟天井裏にある給水管が破損しまして、病棟の廊下が一部水浸しとなる事例なども発生しております。また、電気設備においても補正予算議案を審議いただいている事例もありますように、空調などの故障発生も増加傾向にございます。こうした建物内部の設備については、当院の築後の年数に加えて、病院は24時間稼動を要する施設であるということで、ほかの施設等に比べて耐用年数が短いことに加えまして、患者さんが入院している状態で修繕工事の困難さ、こういったものも影響しているものと推察しております。また、議員お話しのとおり、建築時は309床の病床を再編するなどしまして、現在は129床となっていることから、管理上非効率となっている面は否めません。さらには、施設の増築や医療機器の電子化などに伴って施設全体の電気容量が逼迫しており、医療機器の更新や医療DXの取組に弊害が出るだけでなくて、空調の増設にガスを利用するなど、施設の維持管理が難しい状況にもあります。続いて、市民アンケート調査についてですが、市民に市立病院の経営状況や今後の見通しが正しく理解された上で回答されているかとのお尋ねですが、今回のアンケートについては、市民の皆様が当院を含む市内の医療機関、それから医療体制、今後望む医療機能についてどのような考えをお持ちかを調査することを主眼として実施しましたため、経営状況や今後の見通しについての説明は記載しておりません。また、より多くの方に回答していただけるよう、回答に要する時間が長くなることがないよう、設問数や回答方法を設定してきました。アンケート結果の回答状況は、1,500名発送しまして、約42%の628名の方に回答いただいたところでありまして、集計、分析の結果が出ましたら改めてお知らせをする予定でございます。今後、病院再整備の方向性や病院の経営状況については、市民説明会や病院かわら版などを通じて周知を図った上で改めて御意見を伺いたいと考えております。次に、病院改革の進捗と財源の見通し、それから病院事業債の借入れの見込みについてです。これまでも説明してきましたとおり、物価高騰に伴う経費や、それから人件費の上昇による影響を公定価格である診療報酬が反映し切れておらず、厳しい経営状況に変わりありませんけれども、これまで成果を上げてきていますベッドコントロール指針による病床の有効活用に伴う稼働率の向上や、レセプト改善による医業収益の増加の取組を継続する考えです。加えて、今年度からは各部署において経営マネジメントの手法であるバランス・スコアカードを作成しまして、目標管理や進捗状況の院内共有を図っているほか、看護体制の見直しによる人員配置の最適化や、業種や部門の垣根を越えた連携によるタスクシェアの推進、それから医師の業務負担軽減に向けた医師事務作業補助者や看護補助者との連携強化など、経営改善に向けた取組を進めていきます。なお、全国的に病院の経営が厳しい状況にあるため、今年度新たに創設されました7年度予算において計上しました経営改善推進事業に関する病院事業債については、この5月に3億6,100万円での申請を行っていまして、今後、国との協議を進める予定です。この病院事業債については借入額が経営改善効果額を上限としていますことから、こうした取組を引き続き行ってまいります。次に、病院を取り巻く情勢については、効率的な医療提供体制を目指す地域医療構想や公立病院の経営効率化を目指す新公立病院経営改革ガイドラインなどの国や北海道の指針などの策定や改定に大きく変化し様々な影響を受けることとなります。そうしたその時々の情勢に対応すべく、病院の在り方を含めた経営の指針として、病院経営強化プランを平成20年度から改編を行いつつ策定をしてきております。また、病院の築後年数により、今後の検討が必要であることを見据えて、4年度を開始年度とするまちづくり総合計画第2期実行・展望計画に病院本体大規模改修改築事業を位置づけておりまして、この計画に基づき劣化度調査を実施してきたところです。8年度からの展望計画期間においては、改修または改築における8年度から基本計画、それから9年度が基本設計、10年度が実施設計の策定を予定し、各年度2,000万円の事業費を計画しておりましたけれども、今年度、再整備基本方針を策定し、その内容を第2次総合計画へ反映することといたします。次に、人口予測を見据えた病院のサイズや機能について御質問いただきましたけれども、今後の市立病院の在り方を答申いただくため、検討市民会で協議をいただいているところです。現時点では議論が緒に就いたばかりであり、何か予断を持って検討しているものではございません。まずは市民目線で病院の在り方と目指すべき方向性について御意見をいただくこととしております。再整備基本方針の策定に向けては、その答申結果を踏まえて方針案を策定し、先日、議会で設置がなされました市立病院のあり方検討特別委員会にお諮りすることとしております。この特別委員会においては、アンケートの結果など市民からの御意見に加えまして、大規模改修やあるいは建て替え、病院規模などによる事業費用も含めた比較や実質的な市の負担、近隣を含めた人口推移の予測や医療圏の中での当院の役割などをお示しする中で協議をいただく考えです。最後に、病院を優先するあまり、人口減少に拍車がかかるのでは、とのお尋ねでありますけれども、現在策定を進めております第2次まちづくり総合計画においては、まちのグランドデザインとしての基本構造をはじめとしまして、基本計画で定めた目標を達成するため、具体的な実行・展望計画を策定します。病院の再整備についてもこうした多様な観点から総合的な検討を進めてまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
質問 5番 加納由美子
いろいろ説明していただきありがとうございました。聞き慣れない言葉もあって、少し理解がなかなか追いつかなかったのですけれども、病院は24時間体制なので劣化が早いということと、あと、いろいろなものが壊れてメンテするときには、やはり相当な金額が、お金がかかるということもあって、今後、あり方検討委員会を立ち上げて、今後について話し合うということなんでしょうけれども、4月に立ち上げました市民が入ってのあり方検討委員会の中では、何ゆえ建て替えありきのように誤解を受けてしまうような話合いの進め方になったのかということがとても疑問に思っているのですけれども、今お話伺っても、意見を聞きながら今後考えていくという御説明だったように私は受け取ったのですけれども、決して決して建て替えありきではないということで納得させていただくことでよろしいのでしょうか、という質問です。
答弁 経営管理部長 池田亨
議員おっしゃられましたように、市民委員会の中では、あくまで建て替えか大規模改修かというのを決めてくださいという、そういったことを委ねるわけではございません。将来の病院の在り方、どういった機能が必要と思われるか、そういったことを示していただいて、それを答申としていただいて、病院の再生本部、それから議員の検討委員会の中で結論づけていくという形で期待をしております。以上です。
質問 5番 加納由美子
今後については皆さんの御意見を伺いながら、あと議員も一緒になって、これからについては御相談していくということだと思いますけれども、全部聞き取れなかったんですけれども、稼働率であったりとか各部署、あと人員配置であったり、いろいろなところで工夫をされているということなんですけれども、その辺りでかなり経費が削減できる見込みがあってのことなんでしょうか。その辺りは金額的にどれぐらい試算をされて、はっきりした金額はあれですけれども、なかなか数字に表れづらいけれども、工夫をされているのかなと思って伺ったんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。
答弁 病院事業副管理者 中舘佳嗣
現状の経営改善の取組についてです。御答弁でも申し上げましたが、例えばレセプトの改善、診療報酬をどういうふうに効果的に収入アップを目指すかというところでいうと、例えば昨年度でいうと、年間やはり4,000万円程度の効果が見込めるような取組をしています。ベッドコントロールと申し上げましたのは、やはり病床稼働率をちゃんと上げて有効活用するということが経営改善にも結びつくということで、そういう点での効果が出てきています。ただ、今後のことについては、例えば病院自体の規模の関係ですとか機能、こういったものをどうしていくかによって大きく変わりますので、それをまた改めて御検討をいただくための資料も用意しなければならないと考えています。やはり今一番その経営的に厳しい要因としては、経費のほうのアップです。物価上昇、賃金の見直しということがありますので、我々としては法定価格である診療報酬が唯一の収入源ということになりますので、そういった部分での制度での実態に見合った見直しということも当然求めていかなければならないと思いますし、公立病院としての役割をしっかりと全うするために必要な機能というのは維持していかなければならないと思いますので、その点を踏まえて今後の経営の見通しについても併せて検討を進めていくという考えです。以上です。