士別市議会 令和4年第4回定例会 2022年12月14日
本市農業の「現状」と「課題」及び目指すべき将来像について
2022年12月14日、士別市議会の一般質問で、大西陽議員が「本市農業の「現状」と「課題」及び目指すべき将来像について」質問し、経済部長 鴻野弘志、市長 渡辺英次が答弁しました。
- 質問者
- 大西陽 議員
- 答弁者
- 経済部長 鴻野弘志、市長 渡辺英次
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 12番 大西陽
次に、本市農業の現状と課題及び目指すべき将来像についてであります。本市農業は、先人のたゆみない努力により、今日まで本市の基幹産業として維持、発展してまいりました。今後も持続的に成長させる取組を一層強化するために、農業の競争力強化、成長産業化、農村社会の活性化に資する施策の着実な推進が必要であると考えます。本市では、令和7年度を目標年度とした第4次士別市農業・農村活性化計画と8年度を目標年度とした第2期士別市まち・ひと・しごと創生総合戦略で、持続可能な農業の未来を見据えた農業未来都市創造を策定し、本市農業の振興を進める上の指針としております。しかし、米の生産過剰を抑制する目的で、国の政策として転作を推進し、農業者もこの政策に協力をしてまいりましたが、農林水産省は、唐突に水田活用の直接支払交付金の支払い条件を見直しする方針を示されたことで、生産現場では大きな混乱が生じております。さらに、本市の基幹作物の一つとなっているてん菜の作付について、砂糖の需要低迷を理由に、交付金対象数量の上限が、現行の64万トンを2026年までに55万トンに段階的に削減をする方針を示しております。適正な輪作体系と一定の所得確保に支障を来すことになります。さらに、外的要因もあって、肥料や燃油価格の高騰による生産コストの増大、特に肥料の原料は主に外国から輸入していることから、今後、供給面での不安もあり、両面で厳しい状況になっています。一方、酪農・畜産では、コロナ禍で消費の減退で生産抑制から減産が余儀なくされ、配合飼料や購入粗飼料の価格高騰と子牛価格の大幅な下落も重なって、耕種農業、酪農・畜産ともに過去最大の危機的な状況にあるといっても過言ではありません。これらの状況が早期に改善されることは現状では考えにくいことから、今、農業にとって大きな転換期を迎えている感じがしてなりません。農業は、国民にとって極めて大切な食料を生産している一方で、国土や自然環境の保全、水源の涵養、良好な景観の形成、農村での文化の伝承など、多面的な機能を有しております。農は国の基なりとの言葉があるように、農業は国にとって欠かすことのできない重要な産業です。これらの実態を踏まえた上で、本市農業に対する現状をどのように認識をしているのか、また、このような状況下で解決しなければならない新たな課題と、本市農業が目指すべき将来像とその実現に向けて実効性のある施策を構築するための全体構想、いわゆるグランドデザインの考え方を改めてお伺いいたします。 (降壇)
答弁 経済部長 鴻野弘志(経済部長は2024年3月まで)
大西議員の御質問にお答えします。本市農業を巡る情勢は、とどまらない少子高齢化の進行により、農家戸数の減少や農業従事者の高齢化が進み、農業生産に必要な農村環境の整備やコミュニティーの維持、また、担い手不足による耕作放棄地の発生が懸念される状況です。このような中、計画期間が本年度から令和7年度までの第4次士別市農業・農村活性化計画では、今後も本市の農業が持続的に発展していくためには、担い手や新規参入者の確保、育成をはじめ、生産基盤の整備等を総合的に進めていくこととしています。そこで、基本目標を持続可能な生産体制の確立として、土づくり、収量アップ、人づくり、農村づくりを4つの柱に据えて、各関係機関と連携し、各施策の展開を進めています。一方、農業者を取り巻く情勢では、水田活用の直接支払交付金の見直しや、てん菜の交付金対象数量の見直し、酪農・畜産においては、新型コロナウイルス感染拡大による景気低迷で、乳製品の消費が減退し、生産抑制や子牛などの価格の大幅下落など、今後の営農継続が危ぶまれる厳しい現状となっています。さらに、ウクライナ情勢に端を発した国際情勢の変化、世界的な穀物需要の不安定化により、燃料、飼料、肥料の価格が高騰し、耕種、酪農、畜産全ての農業経営に多大な影響が及び、様々な課題を抱えている状況だと認識しています。このような影響に対処するため、今般、農林業経営者に対し、経営継続の支援として、生産活動に不可欠な肥料・飼料等の一部支援を実施しているところであり、国や道からの支援と併せ、農家経営の不安解消の一助になることを願うところです。こうした時代の趨勢の中、国においては、将来を見据えた食料安全保障の強化に向け、幅広い視点で中長期的な課題の検討を行うとともに、リスクの分析、評価、現行施策の検証を進め、食料の安定供給確保に必要な総合的な対策の構築に向けて着手するとされているところです。また、道内に目を向けると、高い技術力を持つ専業的な農業者が主体となって北海道農業を支えており、豊かな自然と広大な土地を生かして展開される多様な農業は、本道の重要な基幹産業であると位置づけられています。その上で、我が国最大の食料供給地域を継続していくためにも、農村の景観形成や多様な地域資源など、多面的機能の発揮を通じて、農業・農村の将来像を見据え、持続的発展のための施策を推進するとしております。このような中、本市の基幹産業である農業に対する全体構想としては、自然条件に適合した収益性の高い農業を持続的に発展させるとともに、活力と魅力あふれる農村づくりに努め、これらの貴重な財産を着実に将来に引き継ぐことと考えています。このことを踏まえ、第4次士別市農業・農村活性化計画を基本として、次世代の農業者をはじめ、多様な担い手と人材が活躍し、農村の潜在力をフルに発揮することで安全・安心な食の提供や農村景観の保全、ひいては地域の経済を支える農業の確立を目指すべきと考えます。こうしたことから、本市農政の推進のためには、改めての認識としてJA等の各関係団体から御意見を伺うとともに、他自治体の取組状況などの情報収集を行う中から効果的な施策の展開を図ってまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
質問 12番 大西陽
今の状況を見てみると、国の支援策が継続的に続かないと令和6年には大変な状況になるのだと予測されます。それから、特に今、酪農については、配合飼料の異常な高騰をはじめ、生産資材が上がって、経営コストを吸収する限界を超えております。例えばこの危機的状況を解決するとしたら、乳価を引き上げるというのが一番効果的な方法だと思います。ただ、北海道は、加工原料乳向けが主体となっていますから、北海道の場合は加工原料乳生産者補給金というのがあるのですけれども、この単価を引き上げるということが重要なことだと思っています。それで、参考までに申し上げると、御承知かと思うのですが、現行、いわゆる令和4年度の補給金単価は、キロ当たり8円26銭と、それから、北海道は広大ですから、輸送コストを補う集送乳調整金というのがあるのですけれども、これはキロ当たり2円59銭、これを合わせると10円85銭と。JAグループ北海道で今取り組んでいるのは、この10円85銭に対して5円以上の引上げが必要だと今運動しておられるようです。しかし、今日報道されていますが、政府与党は、合わせて49銭引き上げて11円34銭ということで、政府与党で結論を出しております。しかし、この単価で決定したとしても、過去に飼料高騰に対応するために約1円を緊急的に追加措置をしたという事例がありました。そういう意味では、補給金とは別の対策も含めて必要なことが明らかでありますから、ぜひ市長はもちろんのこと、全道市長会でも取り組んでいただきたい。恐らく道東を含めた主産地についてはそこの首長と話をしていただければ実態がよく分かると思いますが、ぜひこのことに取り組んでいただきたいというのが要望です。残念なことに、この厳しい状況の中で、市内の酪農を主体とした大型経営をしている法人が今、廃業に向けて準備を始めたと聞いております。これは危機的な状況を超えています。このことをぜひ市長は認識いただいて、力強い運動をしていただきたい。これはぜひ約束をしていただきたいと思います。それから、これは提案ですが、この厳しい状況を乗り越えるためには、やはり国の行き届いた効果的な支援が必要だと思います。そういう意味では、生産現場からこの切実な声を届けること、あるいは市内全ての市民や団体とこの危機的な状況を共有する、そんな必要があるのではないかと思います。市長も御承知のとおり、過去にTPPの参加反対集会を開催しております。そういう意味では今回も、コロナ禍ではありますが、対策をしっかりやって、本市で農業危機突破集会なるものをぜひ開催すべきではないかと思います。これは提案ですので、ぜひ検討いただきたいと思います。前向きな検討をいただきたい。それからもう1点、これは市長就任で、今日は支局長お見えですけれども、道新の就任1年のインタビュー記事が載っておられました。この記事でちょっと私が個人的に気になったところがありますのでお話をしますけれども、共感を得ることが、これは国に対してですね、大切であることから、地方行政では、我々農家を守るためにではなく、国民の食を守るためにという言い方に変えませんかと農業団体の方に提案をしたという記事があります。これは御承知のことだと思います。私は、大きな意味で市長の考えも間違いとは言いません。極端な言い方をすれば、国民の食を守るだけであれば、外交努力を一生懸命やって、国民が必要な食料を輸入すれば済むという、これは極論ですけれども、そういうことになりますから。農業はそうではなくて、先ほど質問の中でも申し上げたとおり、農業・農村には極めて重要な多面的な機能、役割がある。このことは基本的には農業を守る、あるいは農家を守るという表現のほうが正しいと思います。これはぜひ市長の見解をお伺いしたいと思います。以上です。
答弁 市長 渡辺英次
ただいまの御質問にお答えいたします。前半は要望ということでいろいろいただきました。これは実現に向けて関係機関とともに協議を進めていきたいと思います。大西議員のお話のとおり、私もこの1年間、本当に社会情勢の変化もありましたので、農業が今本当に危機的状況だというのは重々承知をしているつもりでございます。実際に農業者の方とも多く意見交換をする中で、その実情というものを体で感じてきているつもりでございます。そこで、最後にお話のありました、1年たったときの新聞記事についてであります。それについて、確かに今初めて大西議員に言われて、そのような捉え方もしてしまうなと思ったのでありますが、私が恐らく取材を受けたときに言葉足らずだった、私の責任だと思うのですけれども、全くそういった趣旨ではございません。日本の農業を守るためという意味合いで言ったつもりでありまして、私は基本的に輸入農産物、減らすべきだと思っております。いわゆる自給率1%増えましたけれども、まだ38%です。先進国で日本だけです。半分に行っていないのは。これはおかしいだろうということも含めて、農業を守るということを国に要望するときに、各自治体の首長がそれぞれ行きますから、全国から。やはり皆さん同じように自分のまちの農業を守るということを当然お話しすると思うのです。私も最初はそういう形で言っていました。しかし、それでは正直、伝わらないのです。要するに、あなたのところがよくなればいいという気持ちなのかいという問われ方をしてしまうので、ちょうど今この食料危機ということがございますので、であれば、国民の食を守るのだと、なおかつ北海道は213%ですか、という自給率を持っていますから、士別単体ではなくて、北海道として農業をしっかり守る、イコールそれは国民の食を守るのだという意味の国民の食を守るという意味であって、どんどん安いものを入れなさいという趣旨では全くないということをここで付け加えさせていただきます。以上です。
質問 12番 大西陽
繰り返しになりますけれども、先ほど冒頭言った提案ですけれども、これは私個人の考えではなくて、実は優秀な経営をしている酪農家の方が、本当に危機的な状況だと、本当にそういう思いで訴えておられました。これは何かしないと、何か行動しないと、このまちに酪農を営む農業者はいなくなるということでありますから、これは効果がどうかという考える前に行動しませんか。そんなことでお願いして、この質問を終わります。
質問 12番 大西陽
それでは、午前中に引き続き質問をいたします。