士別市議会 令和4年第4回定例会 2022年12月13日
インボイス制度について
2022年12月13日、士別市議会の一般質問で、西川剛議員が「インボイス制度について」質問し、副市長 法邑和浩が答弁しました。
- 質問者
- 西川剛 議員
- 答弁者
- 副市長 法邑和浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 7番 西川剛
次に、インボイス制度について質問します。消費税における適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度が来年、令和5年10月に導入される予定です。元年10月に、それまでの消費税率8%から10%への引上げに伴い、酒類、外食を除く飲食料品と定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞を対象に消費税の軽減税率制度が実施されたことにより、現在事業者は消費税等の申告等行うため、取引などを税率ごとに区分して記帳するなどの経理を行うとともに、消費税に仕入税額控除を適用するためには8%、10%の区分経理に対応した帳簿及び請求書等の保存が要件になっています。令和5年10月1日、インボイス制度導入以後、この請求書等の保存に代えて適格請求書発行事業所から交付を受けた適格請求書等の保存が仕入税額控除の要件となることから、この適格請求書を発行する事業所は適格請求書発行事業所としての登録を行うとともに、請求書には発行事業所登録番号、適用税率及び税率ごとに区分して合計した消費税額等を記載する必要があるとされています。来年10月1日からのインボイス制度導入に向け、発行事業者の登録申請は令和3年10月から実施されてきておりますが、その登録申請の期日が来年、5年3月31日と迫っていることから、最近は報道や制度周知も増えてきておりますし、それに併せて制度導入に当たっての課題もよく聞かれるようになりました。そこで、市としてはこのインボイス制度について円滑な制度導入を図る立場だと思いますので、本市における対応状況や導入に当たっての課題などについて伺います。まずは、令和5年10月に向けた市内事業者等の対応状況について聞きます。本市における事業者のうち、消費税課税事業者、免税事業者のうち、インボイス発行のため課税事業者となる事業者の数、また、それら事業者の登録状況をお知らせください。課税事業者の増加見込数については、過去の政府答弁において、平成27年国勢調査から試算すると、免税事業者約488万者のうち農協等に出荷する農林水産業、非課税売上げが主たる事業の事業者を除いた免税事業者が約372万者、そのうち一般消費者との取引を除く企業間取引の割合は4割程度とされており、課税事業者の増加見込みは161万者と試算されています。また、本年10月末、全国における登録者数報告では、法人113万、個人事業主は29万とされておりまして、この数字を令和2年法人税申告や個人の事業所得、不動産所得申告数を分母として計算すると、法人では40.3%、個人事業主では5.4%の登録といった現状数字もあるようでありますが、本市における状況はいかがでしょうか。制度移行によって影響のある事業者数の状況、来年10月に向けた発行事業者の登録事業についてお知らせください。次に、市の対応状況について聞きます。インボイス制度においては、本市士別市も適格請求書発行事業者としての登録を行う必要があると聞いております。また、適格請求書の発行に関しては、使用料、手数料の納付書等において記載事項の変更など、対応が求められると思われますが、その対応状況はいかがでしょうか。使用料、手数料に係る税額計算や納付書等への発行、さらには保存方法などシステム改修も必要かと思いますが、対応費用も含めて現状をお知らせください。インボイス制度導入における大きな問題として、インボイス発行事業者は取引の相手方、買手の求めに応じてインボイスを交付しなければなりません。インボイスを交付できるのは、税務署長の登録を受けた発行事業者に限られ、免税事業者のままでは交付ができないことになりますので、発行するのであれば課税事業者になるという選択、検討が必要であります。この点、免税事業者に関する課題について伺います。1つは、インボイスの保存等が買手側の仕入税額控除の要件となることから、免税事業者等の仕入れについて、こちら令和5年10月からの3年間は80%、8年10月からの3年間はその50%を仕入税額として一部控除できる経過措置を設けられておりますが、それ以降も含めて原則として免税事業者からの仕入れに関する仕入税額控除の適用を受けることはできません。このことによって、買手側は控除額の減少により結果税負担が増えることへの懸念から、免税事業者との取引を敬遠する可能性が指摘をされています。実際に昨年11月に公表された日本商工会議所の調査によれば、課税事業者の2割超がインボイス制度導入後免税事業者との取引は一切または一部行わない。経過措置の間は取引を行うと免税事業者との取引を見直す意向を示しています。インボイス制度導入に合わせて免税事業者が取引から排除されることはないのか、この点、市の事業においても水道事業や病院事業は消費税申告を行っていますので、これまで免税事業者から物品調達を行っている場合は、制度導入後仕入税額控除が減少します。あってはほしくないのですが、発注先や入札参加資格の変更などが検討されていることはないのでしょうか、お伺いします。また、現在の発注状況で制度導入後の納税額の変化など、それぞれの事業の経営の影響についてもお知らせください。免税事業者の中には、収入が不安定な一人親方やデザイナー、少額の収入しかないシルバー人材センターの会員など個人事業主やフリーランスが多く含まれ、とりわけシルバー人材センターについては会員がインボイスを発行できないことから、センターは仕入税額控除ができなくなり、新たにお客様からの預かり消費税分を納税する必要が生じ、運営が困難になると言われています。現在、令和6年4月からはシルバー人材センターにおける契約方法の見直しによって、センターの税負担が増えない方向で検討がされているようではありますが、この令和5年以降、本市のシルバー人材センターにおいても、仮に今言われている契約方法の見直しがその翌年、6年4月に行われれば、その間の税額負担は数十万円との試算を伺っています。運営に対する影響は少なくないと思いますが、市としての支援はできないのでしょうか、伺います。2つ目の課題は、免税事業者がインボイス発行のために課税事業者となった場合、ただでさえコロナ禍や物価高騰で厳しい状況に置かれた中小事業者にとって、新たな税負担によって事業継続がさらに困難になるのではないかという点でございます。直近の情報では、政府与党が来年度の税制改正に3年間の消費税納付額の軽減方針を決定し、小規模事業者がインボイス発行に伴い課税事業者となる場合の税負担を軽くし、制度の円滑な導入を目指すとされておりますが、3年間の経過措置以降も含めて事業者にとっては新たな負担が生じることに変わりはありません。インボイス制度はそもそも何のために行う制度なのでしょうか。消費税10%への引上げに併せて軽減税率が導入されたことによって、結果8%、10%の複数税率の下で適正な課税を行うため必要だとされておりますが、事実、令和元年10月からのこの4年間、8%、10%の区分記載請求書等保存方式、経過措置と言われていますが、現行制度で十分機能しているのではないでしょうか。インボイス制度導入によって、課税事業者増加見込み分、先ほども触れました政府発表では消費税及び地方消費税の増収は2,480億円とされています。1事業者当たり課税売上げの平均額550万円の場合は税負担額は15万4,000円の増であります。今触れた、政府はこれに対しての税負担軽減も実施されるとされておりますが、やはり事業者にとっては大きな負担です。現在の登録状況によりますが、制度導入に向け、現在免税事業者としては、まずは3月までの間どのように対応したらいいのか、免税事業者のままかインボイス発行のため課税事業者になるのか、登録申請に向けた判断のためにもさらなる制度周知が必要ではないかと思いますが、本市における見解をお伺いし、この質問を終わります。 (降壇)
答弁 副市長 法邑和浩
ただいまの御質問にお答えします。初めに、市内事業者の対応状況についてです。適格請求書、いわゆるインボイスを交付しようとする事業者は、納税地を所轄する税務署長に登録申請書を提出し、適格請求書発行事業者として登録を受ける必要があります。そのため、本市で登録事業者数を把握することはできませんが、名寄税務署に登録申請状況を確認したところ、10月末時点において課税事業者のうち、全国の事業者で45%、全道の事業者で47%が登録済みで、名寄管内の事業者数は未集計とのことでした。なお、国税庁適格請求書発行事業者公表サイトにおいて登録事業者の確認は可能となっていますが、住所地からの検索ができないため、士別市全体の件数の把握はできませんでした。次に、本市の対応状況についてです。インボイス制度の仕入税額控除の要件として、原則、適格請求書発行事業者から交付を受けた適格請求書の保存が必要となります。したがって、本市が事業者に対して売手となる場合も、市が発行する請求書が適格請求書に該当しなければ、買手である事業者は仕入税額控除を受けることができなくなります。このため、消費税の納税義務に関係なく、インボイス制度に適切に対応する必要があります。本年8月に、課税取引の実態等を把握するため、全庁的に調査を実施し、課税取引の内容や請求書、納付書の発行方法などを確認するとともに、システム改修費用や窓口対応、歳入科目の整理等を行ったところです。一般会計における使用料、手数料等の課税収入に対応するためのシステム改修費用として約60万円、水道・病院事業会計でのシステム改修費用として約400万円を見込んでいます。なお、インボイスの登録は一般会計、公共下水道、農業集落排水事業特別会計及び水道・病院事業会計において申請登録を完了しているところです。次に、市の工事発注や物品調達などの発注先や入札参加資格の取扱いについてです。総務省から令和4年10月7日付で競争入札において消費税の適格請求書等保存方式に関する入札参加資格を定めることについてで通知があり、技術的な助言がされたところです。本通知において、適格請求書発行事業者でないものを競争入札に参加させないこととするような資格を定めることなどについては適当でないと示されました。本市においても、競争入札に参加するものに必要な資格として、適格請求書発行事業者でないことを理由とする取扱いの区別は行わない考えです。次に、納税額の変化など経営への影響についてです。一般会計は消費税法上、売上げと仕入れの消費税額を同額とみなすこととされていることから消費税の申告義務が免除されており、インボイス発行団体になった後も同様の取扱いとなるため、影響はありません。水道・、病院事業会計においては、免税事業者との取引が一定数は想定されることから、数万円程度の負担が発生すると試算しています。次に、シルバー人材センターの運営費に対する支援についてです。シルバー人材センターは、高齢者の能力を積極的に活用し、臨時的、短期的な仕事を通じ、生きがいの充実と活力ある地域社会づくりを推進するために設立された公共的団体に位置づけされているものと認識しております。しかしながら、インボイスの影響に対する補助は、士別市補助金適正化ガイドラインの考え方に反することや、税の負担を市費で対応することは公平性の観点からも問題があり、市が独自に支援することは難しいと考えています。現在、来年度の税制改正に向けて小規模な事業者の負担軽減策が議論されており、引き続き動向を注視し、情報提供等に努めてまいります。次に、制度周知についてです。課税事業者となるか、引き続き免税事業者のままとするかは、取引先との関係や収支の状況から、事業者による判断が必要となっています。そのため、制度理解、仕入先には経過措置などがあること、その内容を知っていくことは判断するためには大事な要素の一つと認識しております。これまでも名寄税務署や青色申告会などにおいて説明会が実施されており、本市においても11月10日の年末調整説明会において制度の説明を行っています。今後は市内事業者に向けて送付する償却資産申告書にチラシを同封することや、広報での周知に加えて、来年2月の確定申告会場でも制度の周知に努めていきます。また、個人で小規模事業者やフリーランスなどの免税事業者から相談があった際には、引き続き税務署と連携して対応していく考えです。以上申し上げて、答弁とします。 (降壇)