士別市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月16日
障がい者福祉のまちづくりについて
2022年6月16日、士別市議会の一般質問で、加納由美子議員が「障がい者福祉のまちづくりについて」質問し、市長 渡辺英次、健康福祉部長 東川晃宏が答弁しました。
- 質問者
- 加納由美子 議員
- 答弁者
- 市長 渡辺英次、健康福祉部長 東川晃宏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 5番 加納由美子
令和4年第2回定例会に当たり、通告に従いまして一般質問を行います。士別市における聴覚障害者支援に関わることを伺います。私は20年ほど前、市民手話講習会に参加したことがきっかけで手話サークルに入り、聞こえない方とのお付き合いが始まりました。その後、つくも園や愛成会での行事等のお手伝いを通して、障害のある方、そして御家族や施設の職員と多く関わってきた経験を基に、これからもまちづくりに携わっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。聴力のピークは20歳という説があることは御存じの方もいるかと思います。私を含め、多くの方が聞こえのピークは過ぎているということです。生まれつき、または加齢とともに聞こえづらいと感じる方、病気や事故で聞こえなくなり、障害者手帳を持つようになる方もいらっしゃいます。人生100年時代と言われています。たまたま元気に生まれても、障害と無縁で一生を終えられる人はごく僅かだと考えます。ときに聞こえの問題は社会活動における人権に関わることです。災害時では正確で迅速な情報を得るか否かで命に関わることもあり、誰もが当事者になる問題だと思っていただきたいのです。このたびの通常国会において、障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律が可決、成立いたしました。これは障害のある方があらゆる社会活動の中で必要とする情報を取得、利用し、円滑に意思疎通を図り、全ての国民が相互に人格と個性を尊重し、共生する社会の実現に向けてその基本理念と国・地方自治体の責務が定められたものであり、私は大変意義のあるものだと考えています。本市では、第4期士別市障がい者福祉基本計画により各種施策に取り組んでいますが、改めて障害のある方々の社会への参画やそのための情報、コミュニケーション保障の重要性、ひいては本市の福祉のまちづくりに対する渡辺市長のお考えをお聞かせください。次に、士別市聴覚障がい者等支援実施要綱についてお伺いいたします。この要綱は、聴覚障害のある方や音声言語機能に障害を持つ方が、公的機関や医療機関に外出する際に、手話通訳者などの支援者を派遣することで聞こえる方とのコミュニケーションを助け、福祉の増進を図るものとされています。初めに、この支援者については現在どのような方々が関わっているのかお伺いします。人数や年齢層、居住地、また、支援者としての資格などの条件はどのようになっているのでしょうか。支援の実績について、支援が必要な方の人数や支援が必要なケースはどのようなものがあるのか、1年間の派遣回数や1回当たりの支援者の派遣人数など、コロナ禍の前後で実績をお知らせください。また、支援者派遣業務後の報告はどのような形で行われているのでしょうか。要綱では、支援者の派遣を受けることができる場合とは、公的機関、医療機関、障害者の相談、その他の4点あり、その内容は通常の日常生活に対する支援が主なものとなっています。聴覚に障害のある方は聞こえの支援を受けさえすれば、逆に支援する立場でもあるということです。災害時や自治会役員などで公的な役割を果たす機会を想定する必要があると考えますが、いかがでしょうか。次に、支援者の資格について、要綱では手話技術または要約筆記技術を習得し、聴覚障害者等の福祉に関し熱意と理解を持つ者となっていますが、支援者には技術的な面に加え、守秘義務等の倫理的な側面も必要であり、加えて継続的な学びも聴覚障害者の情報保障と社会参加に欠かせないものであることから、例えば規定の講習会に参加した者、市独自の基準を設けるなどの具体的に明記する必要があると考えますが、いかがでしょうか。また、支援者からは人手不足との話は常にありますが、市内の要約筆記サークルの中には熱意と理解を持つ市外在住の方もいらっしゃいます。まちづくり基本条例に定める市民の一人として力を借りるべきではないでしょうか。最後に、支援者が派遣完了後に市に提出する活動記録簿は、その日時や支援者のサインだけのもので、仮にトラブルがあったとしても市が把握できる様式になっていません。聴覚障害者に対し、よりよい支援を続けるためには、具体的な活動内容の報告を基に事例検討を含めた振り返りを行うことで初めて質の高い意思疎通の支援につながると考えます。支援者の皆さんには若干の負担になるかもしれませんが、支援者の方々の意見も伺いながら、課題や問題点を含めた活動報告書の提出を要綱に付け加えるべきと考えます。以上で質問を終わります。 (降壇)
答弁 市長 渡辺英次
加納議員の御質問にお答えいたします。最初に私から障害者福祉のまちづくりに向けた考え方について答弁申し上げ、士別市聴覚障がい者等支援実施要綱については健康福祉部長から答弁申し上げます。私は昨年の選挙活動を通じて、障害をお持ちの方からの日常生活を送る上での困り事があるといった意見を基に、政策骨子の中に障害のある方が暮らしやすいまちづくりを進めることを掲げています。私が目指す市民が豊かにいつまでも安心して暮らせるまちの実現に向けては、障害のある方が就労をはじめ様々な社会参加ができることは重要であると考えているところであり、障がい者福祉基本計画に基づく各種施策を実施しているところです。また、今後においても、障害のある方からの要望や御意見などを踏まえ、さらに住みやすいまちになるよう取り組んでまいりたいと考えており、そのためにも議員お話の情報の取得やコミュニケーションの保障についても大変意義深いものと考えているところです。議員がこれまで20年にわたり取り組まれてきた聴覚障害者への支援について深く敬意を表するとともに、障害の有無にかかわらず全ての市民が住み慣れた地域でいつまでも安心して生活ができるよう、行政としても地域住民や団体、企業などと連携しながら支え合える地域福祉を推進し、士別に生まれて、育って、学んで、働いて、暮らしてよかったと思えるまちづくりに向けて取り組んでいくことを申し上げ、障害者福祉に対する私の考えとさせていただきます。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
答弁 健康福祉部長 東川晃宏
私から士別市聴覚障がい者等支援実施要綱に関する御質問についてお答えいたします。初めに、支援者の現状については、手話通訳登録者が4人、要約筆記登録者が6人で、手話通訳と要約筆記で重複している方が2人いることから実数は8人となっています。年齢層は、30から50歳代が各1人、60歳代が5人であり、居住地は全員が士別市となっています。支援者の資格条件は、議員お話しのとおり、健聴者で手話技術または要約筆記技術を習得し、聴覚障害者等の福祉に関し熱意と理解を持つ者から適当であると認めた者としています。支援の実績は、コロナ禍の前後ということですので、令和元年度と2年度で比較して申し上げます。手話通訳は、各年度とも支援が必要な方は2人で、必要な理由は、個人が主に通院、団体は講演会となっており、1回の派遣人数は2人以下となっています。派遣回数は元年度が22回、2年度が11回でした。要約筆記は、支援が必要な人数は分かりませんが、各年とも個人からの申請はなく、団体からの申請のみとなっています。派遣回数と1回の派遣人数は、元年度が9回で1人から5人、2年度が3回でそれぞれ3人となっており、手話通訳及び要約筆記ともにコロナ後の利用が減少しています。なお、派遣業務の完了後の報告は、支援者に活動記録簿の提出を義務づけているところです。派遣対象事項については、災害時や公的な役割を果たす機会など社会参加による項目は具体的には明記していませんが、必要な理由をお聞きする中で日常生活に必要な場合はできる限り派遣を認めるよう、柔軟な運用を行っているところであり、今後においても同様の考えです。支援者の資格については具体的な基準は明記していませんが、現在の要綱で要件に不足する場合などは支援者や関係団体とも協議する中で、その資格要件を検討してまいります。次に、市外に在住する手話通訳や要約筆記のサークル加入者の登録についてです。士別市まちづくり基本条例では、市内で様々な社会活動を行う人も市民と位置づけていることから、現在は市内在住者に限って支援者として登録している運用を拡大し、市外在住者であっても要件を満たす場合は登録できるよう、関係団体や障害のある方などとも協議してまいります。最後に、活動記録簿の様式見直しについて御提言をいただきました。現行の様式は支援者の実績を確認するための印鑑またはサイン記載のみであり、活動状況や振り返り、トラブルの把握ができるものにはなっていません。そうした内容の把握を行うことは今後の障害福祉の充実にとって意義あるものと考えますし、障害のある方と支援者、そして支援者同士、さらには支援者と行政との意思疎通においても重要なものとなりますが、扱いの変更により支援者の負担が増しますことから、まずは支援者と協議を行い、よりよい制度の構築に向けて検討を加えてまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
質問 5番 加納由美子
御丁寧な御答弁ありがとうございます。御答弁の中に2つ検討課題が入っておりました。検討していただくに当たり、どのような形で、いつまでに、そして検討された結果はどのような形で御報告いただけるのか、その点についてだけ伺いたいと思います。以上です。
答弁 健康福祉部長 東川晃宏
再質問にお答えいたします。困り事等の解決ということにもなりますし、よりよい制度の構築ということになりますので、できるだけ速やかな検討に当たっていきたいと思います。なので、支援者の方々であるとか関係団体、障害のある方などとも十分に相談をしていきたいと思います。要綱の改正ということになりますので、要綱の改正をしましたら告示はいたしますが、それではなかなか支援者の方とかが分かりませんので、そういった機会を通じて協議の結果などについても具体的にはお知らせしていきたいと思います。御理解お願いいたします。