士別市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月14日
成年後見制度の利用促進へ
2022年6月14日、士別市議会の一般質問で、谷守議員が「成年後見制度の利用促進へ」について質問し、健康福祉部長 東川晃宏が答弁しました。
- 質問者
- 谷守 議員
- 答弁者
- 健康福祉部長 東川晃宏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 11番 谷守
2点目は、成年後見制度に関することについてお聞きいたします。成年後見制度は周知のとおり、認知症や、知的、精神障害などで判断能力が不十分な人の権利や財産を守るため、家庭裁判所が選任した法定後見人が本人に代わり、財産管理や福祉サービスの手続などを行うものです。ただ、国内には認知症の人だけでも、約600万人いると見られておりますが、制度の利用者は約24万人にとどまっているところです。今後、超高齢化社会を迎えるに当たり、成年後見制度の対象となる人の増加が見込まれることから、政府はこのほど、今年度から5年間の取組を盛り込んだ基本計画を閣議決定しました。より使いやすい制度に見直すことが柱になっているようです。そこで、制度見直しの内容については、利用者の状況やニーズに応じて、後見人の交代を柔軟に認めるとともに、必要とする期間だけ利用できるようにする方針が明記されております。これまでの現行制度でも後見人の交代は可能でありましたが、後見人本人が家庭裁判所に辞任を申し出て、家族が認めることが条件となっており、このため、後見人に不満があっても、交代は難しい状況でした。また、制度の利用を途中でやめることは原則認められず、例えば財産管理の問題が解決し、制度を利用する必要がなくなっても被後見人の判断能力が回復しない限り、利用は継続されてしまう状況でした。こうした点が制度の利用をためらわせる要因であるとして、今回の基本計画では、より使いやすい制度に見直されているようです。そういった背景の中、本市での権利擁護の推進状況を把握したいと思います。第4期士別市地域福祉計画によると、成年後見制度の利用促進ということについては、成年後見制度の利用の促進に関する法律第14条第1項において、市町村の講ずる措置として、基本的な計画を定めるよう努めることとされていることから、本計画における士別地域成年後見センター事業への支援を、士別市成年後見制度利用促進基本計画に位置づけることとするとなっております。そこで、本市での取組について確認したいと思います。上述したように、制度の利用促進に向けては、士別市成年後見制度利用促進基本計画が定められており、この基本計画では、1、地域連携ネットワークの構築、2、市民後見人の育成活動の推進、3、士別地域成年後見センターの機能充実、4、成年後見制度の利用支援と、それぞれ計画が示されておりますが、これまでの取組経過や業務実績などについて、まず紹介いただきたいと思います。また、前述しました国の基本計画の中で、もう一つ注目したいことは、後見人に対する報酬について、自治体の助成事業を国が支援するようになることであります。本市についても、成年後見制度の利用支援の中で費用助成は行っているところです。実際の取扱件数や市民後見人の人数はあまり多くないと想像するところですが、国が支援することにより、現状で、本市への影響額は、結果としてどれくらいになるのか、参考までお知らせいただきたいと思います。こういった財政的な点は、本市としても特に敏感に捉え、たとえ少額でも市民サービス向上のため、その取組をさらに推し進めるべきと思うことから、今回取り上げる次第です。今後、認知症高齢者や、単独世帯の高齢者の増加が見込まれる中、地域において、その人らしい暮らしを続けていけるように、ますます制度の利用促進を求め、これまでの点について、本市の御所見を伺い、2点目の質問を終わります。 (降壇)
答弁 健康福祉部長 東川晃宏
谷議員の御質問にお答えします。初めに、権利擁護推進の取組について、基本計画に定める4項目の実績をお答えします。1点目の地域連携ネットワークの構築についてです。地域連携ネットワークとは、成年後見制度を利用できるよう、各地域における相談窓口を整備するとともに、支援の必要な方を早期に発見し、適切に支援へとつなげる地域連携の仕組みです。地域連携ネットワークの中核機関の役割は、士別地域成年後見センターに担っていただき、各関係団体等とのコーディネートに加え、士別市、和寒町、剣淵町、幌加内町及び士別市社会福祉協議会を含めて支援を進めています。あわせて、成年後見制度の利用に関する相談や、制度の普及啓発、親族や市町村長申立て手続に関する支援、市民後見人の養成支援、成年後見制度に関わる関係機関等との連携も行っています。2点目の市民後見人の育成・活動の支援については、令和2年度に市民後見人養成講座を開催し、現在14人の方が市民後見人バンクに登録されています。また、市民後見人の支援として、フォローアップ研修も行っており、これまで4回開催し、延べ48人が参加しています。3点目の士別地域成年後見センターの機能充実については、制度の周知啓発や権利擁護に関する相談と対応、申立てに関する支援等の活動となりますが、令和元年度に1市3町において、自治会や老人クラブへの出前講座、介護事業所や金融機関等への制度説明会を延べ87回実施しています。なお、実際の申立て手続に関する支援は68件となっています。4点目の成年後見制度の利用支援については、士別市成年後見制度利用支援事業実施要綱において、親族等が申立てをすることが困難な場合に、市長が家庭裁判所に成年後見人等の選任を申立てをする、市長申立てと、申立てに要する費用を負担することが困難な方への費用や、後見人等への報酬に相当する額の助成について定めています。市長申立ての実績については、元年度3件、約7万円、2年度1件、約7,000円、3年度1件、約6万円となっています。なお、申立てに要する費用負担が困難な方への実績はありませんでした。また、後見人等に対する報酬費用の助成については、障害者と認知症等高齢者を合わせた実績となりますが、元年度3人、48万円、2年度8人、119万5,000円、3年度7人、109万円となっています。次に、国からの支援による市が行う成年後見制度利用支援事業への影響についてです。今回の国の基本計画では、市町村には必要な人が成年後見制度を利用できるよう利用支援事業の早期内容検討が期待されている一方で、国は同事業への助成について、見直しを含めた対応を早期に検討することが位置づけられています。現状では、具体的な助成内容が示されていないため、その影響額はお答えできませんが、事業の早期検討が求められていることから国の動向を注視しながら、助成内容の拡充に向けて検討を進めてまいります。今後においても、尊厳ある本人らしい生活の継続に向けて、さらなる利用促進に努めるとともに、国の第2期基本計画に基づき、これまでの取組の検証と、課題の抽出を行い、第5期士別市地域福祉計画の策定に向けて、市基本計画の見直しについて検討を進めてまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)