みんなの議会

士別市議会 令和6年第4回定例会 2024年12月10日

市立病院が士別市の病院であり続けられるために

2024年12月10日、士別市議会の一般質問で、谷守議員が「市立病院が士別市の病院であり続けられるために」について質問し、経営管理部長 池田亨、病院事業副管理者 中舘佳嗣、市長 渡辺英次が答弁しました。

質問者
谷守 議員
答弁者
経営管理部長 池田亨、病院事業副管理者 中舘佳嗣、市長 渡辺英次

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 11番 谷守

議長の取り計らいをいただきながら、また議会運営委員会の大西委員長の取り計らいをいただきながら、こうして車椅子で参加させていただいていますので、精いっぱい取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。令和6年第4回定例会に当たり、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。1つ目は、市立病院が士別市の病院であり続けるためにというテーマで行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。現在の市立病院の土地、建物は、東11条5丁目3029番地1、農業従事者であった二瓶 力氏の農地を本市が買い上げ、敷地面積3万1,376.6平米、建物延べ床面積1万5,686平米の築後37年が経過した建物であります。私は、令和5年大綱質疑において、市立病院の改築について相応の耐用年数が経過しており、建物の経過とともに今後の設備更新費用もかかることから、建物の改修、建て替えも含めて検討すべきではという質問をいたしました。その答弁としては、まずは新年度の予算において病院設備の現況調査を実施していくという考えでありました。その際には、改修した建物のコストや実際にどういった工法を用いるのか。それにより、例として病棟を休止する可能性や医業収益も考慮しながら、将来的な建て替えも視野に入れた検討も進めていくというものでありました。そして、強化プランにもどの可能性が具体化するのかもにらみながら表現していきたいという答弁があったところです。以来、その答弁から1年半以上経過したわけでありますが、ますます士別市民の安全・安心を真剣に考えた場合、建て替えありきでまず物事を進めるべきと感じております。加えて、私は病気を患ってこの1年半以上入院しないと分からないこともありましたので、この件を主眼として、今回話を進めていきたいと思います。まず、建物については築後37年が経過していく中で、医療体制もその都度目まぐるしく変化しており、建物自体がその変化に対応していけないということであります。例えば病棟部屋には1部屋もトイレや洗面の部屋設置がないことで、感染予防やプライベート環境が守れないこと。その他、冷暖房設備が充実していない。騒音がひどい等安心した療養生活が送れないことが挙げられます。そして何よりも一番大切なことは、本市に市立病院がなくなれば高齢の方などはどこに医療を頼るのかということであります。頼るところがなければ、この士別市から人がいなくなる。本市が本市でなくなることにつながります。一気に衰退することは必定であります。まず、建物建て替えありきで物事を進めるべきと考えることを強調しておきたいと思います。市長は、改築は将来の医療の投資だという視点を持たなければならない。早い段階で検討していかなければならないと報道では話しておられました。ぜひ、早い段階での英断を下していただきたいと思います。ところで、令和5年の病院決算は、収益的収支は1億7,200万円の純損失で、2年連続の赤字。収益的収支のうち、減収分の半分を一般会計から繰り入れるなどして収益はほぼ横ばいになりましたが、内部留保を取り崩した分、23年度分は3億7,600万円に減少しました。一般会計から繰入金は3年連続で上昇し、9億1,100万円となっております。そこで、その上での令和6年度決算見込みについてお聞きいたします。今回の臨時議会でもありました看護師確保のための補正額も盛り込み、今の時点でどのような見込みを立てているのでしょうか。可能な範囲でよろしいですので、答弁いただきたいと思います。病院建て替えのように将来の設備投資を考えた場合、もう少し財務内容の理解も必要になっていきますので、強化プランにも計画されている取組について触れたいと思います。そこで、看護師確保のための取組についてです。質の高い医療体制を維持するためには、安定的な看護師の人材を確保する必要があります。前述した看護師確保のための補正予算を組んだことについては、どの病院についても現実はその確保のために苦慮しているようです。本市でも近年の動きを見てみると、看護師確保のために奨学資金の制度は取り組んでいるものの、貸付数では予定どおり推移しているが採用しておらず、予定に至ってはいない状況のようです。そのほか、看護師の採用に当たっては新規学卒者に限らず、年度替わりの時期等にも転入者向けのタイミングの時期を逸しないよう募集時期や働きかけを行っているようでありますが、それもなかなかうまくいかないようであります。私は、若者定住のため、将来のためには新卒者の採用により力を入れるべき。要は奨学資金の制度をもっともっと増やせばいいという立場に立ちますが、新卒者、途中採用者どちらも費用が過分にかかるわけでありますけれども、双方が弾力あるハイブリッド型でこれから進んでみてはどうかと思いますが本市の見解をお伺いいたします。次は、医師体制を充実し、収益確保向上のためにであります。まれに、市民から今の市立病院は、医師の数が減って厳しいとの声や話も入ってくるところでありますが、そうでもありません。少し話はずれますが、私の現在の主治医は岩野副院長です。岩野副院長は、消化器系の専門医で内視鏡のエキスパートでもあります。旭川医大との膵臓がん研究チームの一員でもあり、医大の教授からも一目置かれる存在です。私の腫瘍も早期発見していただき、抗がん剤治療は市立病院にお願いし、収支に貢献させていただいているつもりです。このように、スーパー専門医による新たな患者数の増加などを考え、今がむしろ優秀なスタッフ体制により千載一遇のチャンスが到来したと捉えるべきではないでしょうか。また、素人考えではありますが、通常のがん検診のほか、市で助成などを検討して膵臓がん検診も追加してみてはどうでしょうか。考えを御教示願います。ところで、医師の数自体は増えているようです。しかし、偏在するのは勤務地の希望が都市部に多いため、厚生労働省では地方や特定の診療所で不足する解消に向け、その対策をまとめているようです。主な内容としては、医療機関の減少地域を100か所程度選び、診療所の開業費用の助成補助や医師の手当増額。一方、医師多数地域では夜間診療など地域で不足する機能を担うような制度を掲げる方針。加えて、医療過剰な地域での診療医療報酬減額案を示しています。このように、将来的には明るい材料が見受けられることを担保として、本市としては現時点での医療事業者、スタッフで十分な医療が受けられるよう、この士別市で安全・安心に暮らすため、最後のとりでである市立病院を士別市の病院であり続けられるため、行政、議会、市民総出で前に向かってまちづくりを進めていこうではありませんか。これまでの事柄について本市の御所見を求め、私の最初の質問を終わります。 (降壇)

答弁 経営管理部長 池田亨

谷議員の御質問にお答えします。最初に、私から令和6年度収支見込み、及び看護師確保対策について答弁申し上げ、医師体制充実及び病院改築については事業副管理者から答弁申し上げます。初めに、現段階での6年度決算見込みについてです。収益的収支でありますが、まず入院について新たに策定しました経営強化プランに基づき、本年4月から3病棟体制を再開するとともに、地域包括ケア病床を25床から39床に増床し回復期機能の強化を図ってまいりました。これにより、1日当たりの入院患者数は前年度を上回り、予算設定の111人には届かない105人で推移しているものの、収益は前年度比1億7,155万円の増と見込んでいます。外来については、コロナ禍以降の患者数減少が続いており、1日当たり外来患者数は前年度を下回り、かつ予算設定の390人に届かない360人にとどまり、収益は前年比5,272万円の大きな減収要因となっています。そのほかの医業収益を含めた病院事業収益全体では32億9,306万円となり、前年比2,597万円の増と見込んでおります。一方、病院事業費用は、給与費が21億5,996万円と前年比で1億6,844万円の増となり、処遇改善策や人事院勧告の影響などが大きな要因となっております。そのほか、材料費などを含めた費用総額では36億6,937万円となり、前年度比で2億2,945万円の増を見込んでおります。その結果、収益的収支では3億7,632万円の純損失が見込むところでございます。資本的収支では、収入は医療機械等整備のための企業債、負担金など合わせて2億2,127万円と前年度比2,881万円の増となり、支出は医療機械の購入などによる建設改良費、企業債償還などを合わせて3億5,477万円で、前年度比4,803万円の増であり、資本的収支では1億3,350万円の不足となります。これらにより、収益的収支と資本的収支を合わせた単年度収支では、3億6,154万円の収支不足となる見込みです。現在、経営強化プランに基づいたレセプト改善や新たなベッドコントロール指針策定の取組などにより、一般病棟の入院単価は大幅に増加している一方、入院、外来とも患者数が目標値に届いていないことと費用の上昇に対して、診療報酬による算定は限定的であることから、厳しい決算と見込んでいるところです。次に、看護師確保の取組について対象者を広く捉えたハイブリッド型の採用方針とする御提案をいただいたところです。当院も看護師不足が顕著化している状況にあり、安全・安心で質の高い医療の提供のため、これまでも幅広い層を対象とした看護師確保に向け様々な取組を実施しております。まず、経験者など看護師免許を取得済みの方たちに対しては、勤務時間などの働き方を柔軟に対応することとし、募集においては様々な選択肢を提示することで御相談に応じております。補正予算で議決いただきました支援ナースについても、短期間の契約ではございますけれども病棟現場を担ってもらっております。これから看護師を目指す看護師養成機関の学生に向けては、道内関連学校への採用試験案内の送付や、学校などで開催される就職説明会に参加し、当院での処遇や働き方、人材育成の手法、修学資金制度など説明を行ってきています。さらに、未来ある子供たちへ病院を知っていただく機会として、高校生向けの職場体験会を復活させたほか、この冬休みには中学生を対象とする体験教室も追加で実施する予定です。新卒者にかかわらず、処遇改善の取組については今年度からベースアップ評価料の診療報酬算定を導入するとともに、特に確保が困難となっている夜間勤務者への手当創設などにも取り組んでいるところです。また、修学資金についてもさらに活用しやすい制度となるよう検討を進めてまいります。看護師の確保については、全国的に養成機関の定員割れが常態化するなど、今後さらに厳しい状況が予想されます。今後は採用努力と併せ、医療DX、多職種との連携によるタスクシェアに加え、診療体制の見直しによる効率的な看護体制の構築にも取り組むことで医療の質を確保してまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)

答弁 病院事業副管理者 中舘佳嗣

私から、医師体制充実及び病院改築についてお答えします。初めに、医師体制の充実と収益確保の取組です。これまで、医師確保に向けては様々な取組を行っており、旭川医科大学、北海道大学の2医育大学の各医局や、全国自治体病院協議会、医師求人センターとの連携をはじめ、民間紹介業者の活用や医師修学資金貸付制度のほか、医師就業支度金制度も創設してきました。また、将来の医師確保につながることを目的とした研修医の受入れは、これまでの旭川医大、北海道大学に加え、昨年から新たに静岡市立静岡病院からの受入れを開始したところです。現在、市立病院では長島院長はじめ全13名の医師が診療に当たっており、直近では今年4月にがん化学療法や緩和ケアの専門性も高い消化器内科医が加わったところです。医師確保は当院にとっても重要な経営課題であり、様々な人脈を生かした招聘活動を行ってきました。このたび、長年にわたって病院経営に指導力を発揮してきた長島院長、石井副院長が3月末をもって退任することになり、4月から事業管理者及び院長に就任予定の岩野医師が中心となり、新たな体制整備に向け取り組んできたところです。今般、中国・四国地方などを中心に、全国各地に市長自らが出向いて医師の招聘に当たるなどした結果、来春には消化器内科医3名と循環器内科医1名の着任が内定したところです。こうした体制の充実なども見込まれる中、膵臓がん検診の御提案をいただきました。成人病の早期発見、予防医療の中核を担っている健診センターにおいて、現在提供している検査項目では、現段階で膵臓疾患診断に十分なデータを得ることは難しい状況です。また、特定のがん細胞の抗原に特異的に反応する腫瘍マーカーといわれる血液検査も行われていますが、がんの治療効果の判定や再度転移の発見には積極的に用いられている一方、早期発見の有用性は示されていません。このため、膵臓がんを焦点とした検診の実施については現段階では難しいものと存じますが、今後におきましても最も有効と考えられる腹部超音波検査における膵嚢胞や膵管拡張の診断などに注力してまいります。さらに、こうした早期発見の所見を保険診療での精密検査につなぎ、造影CT撮影や内視鏡検査を選択する手法などについて、さらに精度の向上を目指すとともに、消化器内視鏡等の専門性向上による医療ニーズの対応につきましても、上川北部圏域における当院の果たすべき役割も鑑みながら、患者さん中心の医療の提供を念頭に今後さらに検討を進めてまいります。最後に、市民の安全・安心な暮らしを支える市立病院の改築に関する現段階での取組と考え方です。経営強化プランにおいて、施設整備の最適化として再整備計画の検討を位置づけており、地域医療構想を踏まえた機能分化と連携強化を念頭に進めていく必要があります。特に、今後の人口減少と高齢化に伴う医療需要の動向や医療人材確保の困難さを見据え、持続可能な道筋を慎重かつ大胆に見いだすことが重要であると存じます。谷議員お話のとおり、当院では5年度において長寿命化改修や建て替えの比較検討を行うため劣化度調査を行いました。現建物は、昭和62年の建築から40年近く経過していますが、構造体は新耐震基準に合致しており著しい劣化は見られなかったとの評価でした。しかし、外壁タイル、屋上防水は相応の劣化が認められ、早期改修の必要性が指摘されたとともに電気設備、給排水設備には突発的な障害発生のおそれと機能上問題ありの部分も見られたところです。このため、部分的な修繕では対応が困難であることから、大規模改修もしくは建て替えについての検討が必要との判断をしているところです。新年度においてこうした方針を決定するための調査分析を行うとともに、基本的な構想の策定に取り組んでまいります。谷議員御提言のとおり、地域完結型の治し支える医療をしっかりと守っていくために、今後の方向性を見いだしていくため圏域における市立病院の果たすべき役割、長期的な経営視点に立ったライフサイクルコストの分析等を踏まえて、将来のあるべき姿を見据えた意思決定を行ってまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)

質問 11番 谷守

今、副院長からお話がありました。そういうことは去年も同じような形で聞いたんです。ですから、僕はそれさらに温度差を縮めていってくれというのが今回の質問の意図で、重々腫瘍マーカーだって医療診療的には難しいというのは分かっていて、僕はしゃべっているんです。その中で、何か一歩でも二歩でも近づいていただきたいというのが今回の趣旨であって、もう少しまだまだ考えていただきたいなと思います。僕、岩野副院長しか見ていないですから、ほかの先生が云々ということではないです。旭川医大の教授ですら、あの先生はすごいと認めている先生です。その中で、できないのであれば、それを前面に出して、もう来てから就任何年にもなると思うんですけれども、それを前面に出して前面に出していってどんどん前向きな姿勢、前向きな体制を整えてもらいたいなと思います。例えば自分の場合ですけれども、直接当然がん検診で分からない。ほかの消化器系の治療の中で分かったということでありますから、そこを士別だけでなく道北かいわい、和寒以南に行けば旭川に行っちゃいますから。この辺は、消化器系といえば岩野先生だ。どんどん人を集めなきゃならないと思うんです。その動き、そのPR、まだまだ不足しているんじゃないかと僕は思います。コスト的にもいろいろ不可能重々承知で言っています。だから、その辺をもう少し渡辺市長を中心に考えていただきたいと思いますので。答弁要りません。よろしくお願いします。

答弁 市長 渡辺英次

谷議員から答弁要りませんというお話でしたが、一言だけ答弁させてください。市立病院について、将来にわたっての谷議員の目線で心配していただいていることにまずは感謝申し上げます。病院につきましては、谷議員の質問にもありましたとおり、これからの士別地域をしっかりと守っていく上では最重要施設になるということは言うまでもないと思っております。当然これからも市立病院をしっかり守り、市民の皆さんに安心して住んでいただけるまちにするべく、常に病院を中心に考えていきたいと思っているところです。また、具体的に谷議員から御提案のありました、まずは箱物です。建て替えなのか大規模改修なのかということについては、先ほど答弁いたしましたとおりでありますが、今お話にありました現副院長の岩野先生が4月から院長ということになります。また、新たに内定ではありますが、4人の内科医師が士別に来てくれることが決まっております。これまで長島院長には本当に長きにわたって苦しい地域医療を守っていただいたところではありますが、御提言いただいたとおり、さらに地域医療を推進するために岩野先生と一緒になって進めてまいりたいと考えております。そういったことから、現段階では建て替えということは申し上げられませんが、少なくとも岩野先生が院長になられた来年度中、7年度中には方向性をしっかりと示してまいりたいと考えております。また、具体的な健診含めた医療体制につきましても、技術的にも非常に評価の高い岩野先生が院長になられますし、今回、来春から来られる4人の内科医師も非常に優秀だと聞いておりますので、しっかりと現場サイドと行政が一丸となって取り組んでまいりたいと考えているところです。以上です。

出典:士別市議会 令和6年第4回定例会 2024年12月10日 議事録 PDF(3ページ) 間違いを知らせる