士別市議会 令和4年第1回定例会 2022年3月10日
酪農・畜産業に供給している水道料金に対する対応について
2022年3月10日、士別市議会の大綱質疑で、大西陽議員が「酪農・畜産業に供給している水道料金に対する対応について」質問し、畜産林務課長 徳竹貴之、経済部長 鴻野弘志、副市長 法邑和浩が答弁しました。
- 質問者
- 大西陽 議員
- 答弁者
- 畜産林務課長 徳竹貴之、経済部長 鴻野弘志、副市長 法邑和浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 大西陽
次の質問に入ります。酪農・畜産業に供給している水道料金に対する対応についてであります。この質問の趣旨は、酪農・畜産の振興に対して、令和4年度の予算措置を求めることを前提としておりますので、この点についてよろしくお願いをしたいと思います。さらに関連して、この件については平成30年第1回定例会で取り上げております。その後の経過について改めてお伺いしたいということであります。言うまでもなく、酪農・畜産業にとって、水は飲用や搾乳機等の洗浄を行うために欠かすことのできないものです。現在は搾乳機等の洗浄は基本的に水道水を使っておりますが、地下水の水質や水路によっては、用途別に併用をしている農場や、全て水道水で対応している農場もあり、個々の事情や環境によって違いがありますが、いずれにしても毎日多くの水が必要なのが実態であります。本市では、平成30年4月より、水道料金を家事用平均で15.2%引き上げて、基本水量を8立方メートルから5立方メートルに変更したことから、酪農・畜産業にとって新たに負担が増えることで経営コストの影響が明らかなため、営農用水道料金を新たに設けて水道料金の軽減を検討すべきではと申し上げた当時の経過がございます。これに対して、水道事業の所管部の考え方として、水道料金は原水をくみ上げてから水道水として供給するまでは水道使用者が全て負担するというところの総括原価方式を原則としていますので、酪農・畜産農家の負担軽減とは水道料金は切り離して考えるべきだとしておられました。一方で、酪農・畜産の所管部の考え方としては、今の酪農畜産につきましては様々な課題がありますが、限られた財政の中でどの部分に振興策を重点的に効果的に充てるのが一番よいのか、水道料金の支援を含めて総合的に判断させていただくために研究をしていきたいとの考え方を当時示されました。さらに、令和4年度から水道料金の引上げについて、上下水道審議会の議論を経て議会に提案する予定になっているようですし、特に現在はコロナ禍の中で、特に牛乳及び乳製品の需要減退と配合飼料の高騰など、酪農・畜産業にとって極めて厳しい経営環境にあります。これらを踏まえ、さきに触れた酪農・畜産業の振興策に対する研究の経過と結果、さらに4年度の本市独自施策による酪農・畜産振興の考え方について伺って、この質問を終わります。
答弁 畜産林務課長 徳竹貴之(畜産林務課長は2023年3月まで)
私から、どの部分に振興策を重点的に充てるのが一番いいのか、水道料金を含めて総合的に判断するとした、その後の調査結果について答弁いたします。調査いたしました対象農家は、乳用牛農家42戸、肉用牛農家14戸、合わせて56戸の生産者から、訪問し聞き取り調査を行ったところであります。調査項目は5点であります。1番目が本年度からスタートいたします公社営事業による事業実施について、2番目が今後の大和牧場の利用について、3番目が5年程度をめどとした今後の営農状況について、4番目が家畜ふん尿処理また利用について、そして5番目が現在の家畜用飲用水について、それぞれ確認をしてきたところであります。調査結果といたしましては、公社営事業につきましては、令和4年度から事業開始となる草地整備、草地造成の要望等を確認してきたところであります。2番目、大和牧場の利用につきましては、利用者からの声として草地の劣化解消を求める声や受胎率の向上対策の必要性などが挙げられました。また、現状の草地面積全てを活用する頭数ではないことから、収益報告など効率的な利用方法を検討する中で、必要な面積に対して草地更新などを実施することが効果的ではないかということであります。3番目、5年後の営農状況につきましては、後継者対策として、やはり設備投資が高額になることもありますので、居抜きでの新規就農が現実的であり、このために離農意向の農家が出れば、その状況に応じた検討を進めることが重要であるということ。4番目としまして、家畜ふん尿処理利用については、乳用牛農家としましては、堆肥舎補修等への資材費補助など補助事業メニューの積極的な情報提供を求める。肉用牛農家につきましては、自己所有堆肥舎での処理や戻し堆肥としての利用、また、めぐみの士別への搬出など、十分な処理ができている。あわせて、適時家畜ふん尿処理施設の整備、補修などが可能な補助事業の情報収集と情報提供を求めるということがありました。そして、5つ目の家畜用飲用水等についてでありますが、家畜用の飲用水、また搾乳機材等の洗浄用水、家庭の飲み水について、それぞれで水道を利用しているのか、地下水、沢水、湧き水などの種類それぞれ併せて水に係る課題を確認してまいりました。まずは、家畜用の飲用水として水道を利用している方についてでありますが、全体の38%であります。また、そのうち水道水と地下水などを併用している方が33%、水道を使わず地下水、沢水、湧水のみというところが62%でありました。搾乳機等の洗浄用として水道を活用している方が全体の47%、そのうち地下水等と併用されているところが16%、洗浄用としても地下水、沢水、湧水のみを使用しているところが53%でありました。それらの生産者の中には、自己投資によってボーリングをし、地下水を確保しているところ、または地域として水道を利用できない地域、また、水道水を活用している畜産農家からは、確かに水道料金の値上げを課題にしている方もいらっしゃいました。また、その対策として、自己資金として水道とは別に地下水を掘ったりしながらという併用、または基本的には家畜用としては沢水、湧き水を利用しているんですが、夏場そして真冬の渇水時期のバックアップとして、自己資金で水道水を引いているという方々の御意見も出されております。調査結果については以上でございます。
答弁 経済部長 鴻野弘志(経済部長は2024年3月まで)
私のほうからは、令和4年度本市独自施策による酪農・畜産振興の考え方等についてということで申し上げたいと思います。ただいま畜産林務課長から調査に関して申し上げたことを踏まえまして申し上げます。まず、草地整備、草地造成による飼料生産基盤強化による経営安定を目指した畜産担い手総合整備事業、これは北海道農業公社によるいわゆる公社営事業についてでございますが、先ほど申しましたように令和4年度から7年度までの4年間の事業期間をもって実施いたします。これは国費が50%、道費14%の補助率、これらの維持についてや事業予算の確保による安定した事業運営を目指して、北海道公社営畜産事業推進協議会等により要請活動等を実施していくところでございます。次に、大和牧場の運営についてであります。4年度予算ベースで運営費2,395万7,000円、国有林土地賃借料79万2,000円を支出しているほか、新たに草地や施設の更新、あるいは機能強化に向けた取組を実施予定であります。これらは運営費とは別に437万4,000円を予算計上しているところです。これは本市独自の酪農・畜産振興策の中で、大和牧場関連予算に関して非常に大きなウエートを占めているものでございます。農家の皆様の負担軽減や経営基盤の安定に欠くことのできない最も重要な施設あるいは施策であるため、この大和牧場に関して指定管理先であるJA北ひびきとも連携しながら、施設の維持に向け施設規模の最適化や運営体制の見直しを実施していく予定でございます。次に、今後の営農についてでございます。補助事業に関しましては、国費等による畜産クラスター事業など、各種補助事業の活用について支援をしてまいるところであります。また、計画段階ではありますが、現在耕種で実施をしております地域おこし協力隊制度を活用した研修生の受入れを酪農家でも実施できないかとのお話もいただいております。そこで、4年度からの募集開始に向けた協議及び制度設計を進めている段階でもございます。このほか制度を活用した後継者育成についても随時関係機関、これはJA、農業改良普及センター、あるいはディリーサポート、これら関係機関と協議の上、取り組んでいく予定でございます。次に、家畜ふん尿の処理についてであります。これは、中山間地域等直接支払制度による地域内の畜産堆肥利用促進に向けた助成制度もあることから、これまでと同様に耕畜連携による畜産堆肥の利用を促進してまいります。このほか、これまで同様、家畜排せつ物法に基づいた適正処理に向けた指導も行ってまいります。次に、飲用水についてであります。平成30年度の調査に基づき検討しましたところ、自己資金により地下水を活用している生産者や地下水などの枯渇の心配から水道を引いている生産者などもいらっしゃいますことから、上水道料金に対する独自助成、これらについては現段階では行う情勢にはないと判断をしているところでございます。総体といたしましては、今後の畜産振興に対する方向性ということで、まずは大和牧場の持続可能な施設規模、運営体制の構築、2つ目に地域おこし協力隊など単費だけではなく、様々な財源を活用した後継者確保、省力化に向けた対策、3つ目として各種補助事業を活用した設備投資の推進等による地域の畜産生産量の維持、これら3点を重点とした対策を講じてまいるというところでございます。以上です。
質問 14番 大西陽
私の質問の趣旨は、先ほど言ったとおりなんですけれども、実態把握のための調査結果を質問したわけではないです。それでも参考になりました。ありがとうございました。ただ、平成30年、4年前、水道料金の直接的な支援というのは難しいと。ただ、当時の酪農畜産に、今もあまり変わっていませんけれども、様々な課題がありますが、どの部分に振興策を重点的それから効果的に当てるのが一番よいのか、水道料金の支援を含めて総合的に判断させていただくために研究をしていきたいということなんです。ですから、助成できないということであれば、その研究の経過、どういう研究をしてきたのか、このことを質問しています。それからもう1点、部長が4年度のいろんな酪農・畜産に関わる施策について説明をいただきました。私の質問の趣旨は、本市独自の振興策は何ですかと、どう考えているのかという質問なんで、重複するかもしれませんけれども、改めて伺います。
答弁 畜産林務課長 徳竹貴之(畜産林務課長は2023年3月まで)
私からは、最初の質問でありました水道のことを含め、どの部分に重点を当てるのが一番よいのか、それを調査し研究してまいりますということに対しての答弁になりますが、先ほどお話をさせていただきました調査結果、そこを基にというところにつきましては、私のほうから平成30年、31年、2か年にわたって聞き取り調査を行ってきたところの調査結果、そしてその後、部長のほうからお話をさせていただきました4年度からの施策、そして3つの重点的なところについてというところが研究として捉えていると考えております。以上です。
答弁 経済部長 鴻野弘志(経済部長は2024年3月まで)
私のほうから、本市独自の政策ということでございます。これにつきましては、まず一つには大和牧場、これの安定的な運営、そして施設の有効的な活用ということで先ほど答弁申し上げさせていただきました。4年度につきましても、水源の調査ということも含めての予算計上もしてございます。その後ということも出てくるかもしれません。こういったことがまず本市の畜産、酪農に関しての大きな施策と捉えております。それからもう一つ、ある意味ソフト事業でございますけれども、担い手対策ということで地域のお声もいただいております地域おこし協力隊を活用してはいかがかということでございます。これらにつきましても、実は今畜産、酪農関係では配置はございませんけれども、耕種農家では配置をしております。これについては担い手の対策でございますから、受入れをしていただける農家の御協力も欠かせないものと思っております。この辺りを4年度具体的な方向性を含めて検討してまいりたいと、この辺りをまずは本市の独自の施策と捉えているところでございます。以上です。
質問 14番 大西陽
なかなかかみ合わないんですけれども、私は実態調査と何が一番効果的な施策かという研究とは意味が違うんじゃないかと思うんです。ですから、研究については触れていないんで、研究していないという取り方でいいんですかね。この辺ちょっと確認させてください。
答弁 副市長 法邑和浩
平成30年当時の答弁で、今後どの部分に重点的に当てるのが一番いいのか、水道料金の支援も含めて総合的に判断するために研究するという答弁をさせていただきました。それで、ただいま課長のほうから調査の内容についてはお話しさせていただいて、その部分は了解したということでありますが、本来それを踏まえて、では次にどうして行くべきかと、その研究の部分が全くないというお話であります。それで、その調査結果に対しまして、一定の方向性、先ほど部長のほうで申しましたけれども、大和牧場の持続的な整備でありますとか、地域おこし協力隊の部分でありますとか、各種補助事業を活用した整備など、そういった重点的にこれからやっていきますよといったような方向性を出した部分が、まず研究の一部として捉えることができるんではないかという趣旨の答弁をしたところであります。ただ、大西議員おっしゃいますように、その研究ということになると、そういったことのみならず、やはりその調査を通じて事実をもっとこう深く追求していく、そういった過程の状況だと思いますので、そういった意味からいえば、まだまだその追求、深さが足りないといったようなことだと思います。畜産振興については、今の各経営実態を踏まえ、これからその生産性の向上であったり、その安定収入への対策ですとか、後継者対策など、何が必要かという部分については今後もずっと継続して考えて、取り組む必要があると思っていますので、そういった面で研究が続くという捉え方もできるんじゃないかと思いますので、御指摘は御指摘として受け止めさせていただきたいと思います。
質問 14番 大西陽
研究は続くということですから、あまり時間をかけないで、今大変な時期ですから、あまり時間をかけないで早急な取組をしていただきたい。それから、今それぞれの経営体で自営策として例えば地下水を使おうという取組をしているところがあるようです。ただ、残念ながら金気が強くて洗浄だとか何かにはちょっと使い切れないと。対策としてこれをろ過する装置があるようです。これは恐らく市長は専門家だから詳しいんだと思うんですけれども、これもそんなに安価ではつけられないということなんで、今非常に悩んでいる方がおりますから、できれば本市独自というのは、今の財政状況からいって数がありますから、国あるいは道のこういった事業がないものかどうか、これもさっき副市長が言った研究の一環に入れてもらって、このことを急ぐんで、早急にちょっと調査・研究をしていただきたいと。これは要望なので、分かりましたと言っていただければ、私の質問はこれで終わるのですが。
答弁 経済部長 鴻野弘志(経済部長は2024年3月まで)
お答えいたします。水道、今のお話の地下水等に関してということでございます。実は私どもも少し勉強させていただきました。なかなか望むところの補助というのは見つからないところであります。そんな中ではありますけれども、先ほども少し申しましたが、国の補助事業といたしまして畜産クラスター事業、この附帯設備ということであればということがございました。ただ、これは議員御案内のように、その補助の性質上規模の拡大、あるいは生産性の向上等がその条件ということでもございますから、なかなかこれだけをということではちょっと難しいとは思いますけれども、この後も勉強しながらということで調査、考えさせていただきたいと思います。以上です。