士別市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月15日
路線バス運行への助成のあり方は
2020年12月15日、士別市議会の一般質問で、国忠崇史議員が「路線バス運行への助成のあり方は」について質問し、副市長 相山佳則、健康福祉部長 田中寿幸、総務部長 中舘佳嗣が答弁しました。
- 質問者
- 国忠崇史 議員
- 答弁者
- 副市長 相山佳則、健康福祉部長 田中寿幸、総務部長 中舘佳嗣
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 12番 国忠崇史
次のテーマとして、路線バスの運行への助成のあり方について取り上げたいと思います。毎年、まずは路線バス運行への債務負担行為として議会で承認した後、今回の第4回定例会でも初日で路線バス運行への赤字補塡、いわゆる助成金を議決したところであります。しかし、私はもちろん賛成はしたんですが、これを議決しながら思ったことは、果たしてこういった赤字補塡で20年、30年続いていくんだろうかということを実は考えました。今、士別軌道のバス路線、徐々に減便されている状況です。このように減便されている状況で毎年限度額いっぱい赤字を補塡するという体制が果たして持続するかどうか、非常に心配に思っているところです。まずこの点、コメントがあれば認識をお伺いしたいと思います。次に、こういった路線バス運行への補助ですが、私は徐々に利用者を増やすような方向への補助にシフトしていかなければならないと思っています。これについては実例があります。この間、小・中学生の利用については、例えば夏休み限定で無料にするだとかいろんな試行錯誤がありましたが、結局、7、8年前からは運賃の半額助成券で落ちつきました。小・中学校に行けば生徒の半額券が置いてあります。ここで落ちついたわけで、成果はまずまず出ていることが議会での報告でも承知している次第です。ですから、ほかの世代への補助も、こういった小・中学生への補助と似たような方向性で考えてはどうかと思う次第です。この点、お考えをお聞かせください。そして、この点ではどうしても敬老バス乗車証について取り上げざるを得ません。去年から対象年齢を4つ引き下げたにもかかわらず利用者が減ったというのは、これはコロナ禍であれ言いわけもできない事実でございます。この点については、谷守議員や大西陽議員といったほかの議員からも指摘が相次いだことでもありますが、来年度からの見直しは必須ではないでしょうか。私の考えでは、最初の登録料として例えば500円、あるいは1,000円取った後、毎回毎回の運賃は無料と改めるべきではないかと思いますが、御意見をお聞かせください。次に、現役世代への補助について取り上げます。こういった路線バス運賃への助成は、小・中学生と、それから70歳以上については整っている次第ですが、現役である20代、30代、40代、50代、そして60代への補助については一切ありません。ただ、やはり路線バスの通勤での利用などを呼び起こすために一度調査をした上で社会実験としてこういった現役世代への補助事業もやってみればいいのではないかと思う次第です。この20代から60代というのは大体市内でもマイカーを持っている方がほとんどだと思います。しかし、マイカーから路線バスへのシフトを呼びかけるというのは、これはいわゆるSDGSの理念にも沿っている次第です。そういった観点から、この件について見解を求める次第です。最後に、市の職員の利用促進について取り上げます。よく考えてみたら、市役所というのは市内でも最大の事業所であります。その市役所の職員が率先して路線バスを利用するべきではないでしょうか。今、財政健全化をめぐって、市職員の給料も下がる局面に入ってきましたが、例えば通勤で路線バスを利用する場合の優遇など、そういったものも考えてみてはいかがでしょうか。この市職員の利用によるメリットということを考えてみますと、駐車場をあまり用意しなくてもよくなるというメリットもあると思います。財政健全課の一環として、市の用地の売却も視野に入れつつ、駐車場確保にきゅうきゅうとしなくても済む、そういったメリットもありますので、ぜひ市職員の利用促進を呼びかけていただきたいと思います。以上見解を求めまして、この質問といたします。 (降壇)
答弁 副市長 相山佳則(副市長は2021年6月まで)
ただいまの御質問にお答えいたします。初めに、減便が続く現状と赤字補塡のあり方についてです。路線バスへの支援等は、郊外線を対象とした運行委託事業と主に市内循環線を対象とした赤字額に対して上限額や補助割合を定めた補助事業を実施しております。委託事業の対象となる郊外線は維持が困難となった路線を市が事業者に委託する路線で、補助事業の対象となる市内循環線などは事業者が独自に運行する路線であります。路線バスへの委託事業や補助事業の目的は市民生活に欠かせないバス運行や路線の維持に資するものであり、ダイヤや便数の見直しについては、士別市地域公共交通活性化協議会で協議の上、地域の実情に応じた運行維持に努めております。次に、バス利用数の増加につながる助成についてです。利用者への助成事業は、代表的な事業として敬老バス乗車証交付事業や小・中学生バス半額助成事業などを実施しております。小・中学生バス半額助成事業は、ただいまお話にありましたとおり、路線バスへの理解と利用促進を目的としており、利用実績も増加傾向にあるところであります。現役世代への施策についてでありますが、士別市公共交通網形成計画の策定時に実施したアンケート調査がございます。約7割の方が自動車を保有しており、特に30代から70代の自動車保有率は9割を超えているということであります。北海道では、公共交通の需要拡大と利用定着等の推進に向けて、本年9月中旬から約1カ月半程度のノーカーデー推進強化月間に取り組んでおりますけれども、本市もこの取り組みに賛同して、職員にもその旨伝え、協力を促しているところであります。職員の通勤手当の支給に当たりましては、交通機関の定期券代等も支給対象としておりますが、公共交通機関の現状など、地域によっては対応が難しい側面もあるところです。こうした利用促進の取り組みを多くの世代に向けていくためには、助成制度のみならず、効率性と利便性のバランス等を考慮し、地域の実情に適した効果的な交通システムの構築が求められるものと存じております。今後は、さきの山居議員の御質問で答弁申し上げましたけれども、次世代モビリティ推進会議での助言・提言を踏まえた指針等に基づき、将来を見据えた交通施策の検討を進めてまいります。次に、敬老バス乗車証交付事業の今後についてであります。敬老バスの見直しについては、庁内の公共交通支援策を所管する部署で構成するプロジェクトチームでの協議のほか、中央地区、上士別、多寄、温根別、朝日の5地区で開催した地域との意見交換会、老人クラブ交流会に参加している31の老人クラブの会員を対象とした意見交換会など、さまざまな市民の意見を伺いながら、他の公共交通施策や整理などとあわせて持続可能な制度とするため、利用者の負担を求めてきたものであります。負担のあり方を検討する際、道内25市で実施していたバス助成制度の内容を調査した結果、士別市以外でその時点で無料としていたのは地区を限定した形で実施していた1市のみでありました。本市の運用については、1乗車ごとに負担する方法や登録時に定額料金で乗り放題となる定期券方式、バス回数券の配付、料金を助成する方法など、さまざまな方法での実施を検討し、課題の整理を行ってきたところであります。その中で、以前の敬老バスでは社内での乗車証確認と使用期限を設けない利用券を投函する方法でしたが、定期券方式では定期券を忘れた場合や期限切れなどで対象者であることの確認、通常料金の徴収などといったことに対するクレームへの対応などが考えられ、定時運行の支障となることへの懸念や制度変更の際に約2,900人の対象者に集中した期間の中で窓口での発券作業を行うことは物理的に困難であることなどの課題もありました。また、交通事業者や利用者からは、利用される方が高齢であるため、簡単な方法での実施を求められていた経過もあり、従前の方法と変更がなく、追加で100円を投函する方法が最もわかりやすく、登録証などの変更の必要もないことから、現行の利用としたものであります。したがいまして、今御提言もございましたけれども、まずは現行制度のもと、今後の利用動向などを注視する中で、事業者などの関係機関と連携を図りながら、公共交通網形成計画の一つの事業として検証してまいりたいと思います。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
再質問 12番 国忠崇史
再質問いたします。私は、いろいろな敬老バス乗車証とか現役世代への補助については、社会実験としてやってみたらどうかと、やわらかく言っているのです。というのは、福祉だとか、そういった施策って、社会実験というと人を相手にするものですから、人を翻弄するようなことになっちゃったら大変なので、よくないのですけれども、交通施策というのは、社会実験として1年やってみようとかということができる、あまりころころ変わるのは問題ですけれども、できるので、だから、本当は敬老バス乗車証の100円についても、最初1年間実験的にやってみますとか、そういうふれ込みが一番よかったのではないのかなと思うのです。今、副市長から敬老バス乗車証100円については、庁内のプロジェクトチームだとか、地域での意見交換を経た結果だとおっしゃいましたけれども、そこで前回大西議員が決算審査のときにおっしゃっていた、道北バスの問題とか、詳しく情報提供されていたのか、ちょっと疑問なのです。それは、100円乗車したことに対して納付書を84円かけて送って、結局上がりというか、差し引き16円しか残らないではないかということを前に大西議員がおっしゃっていたのですけれども、私も本当にそのとおりだと思うのです。そういった結果になっちゃうということについて、庁内のプロジェクトチームだとか地域での意見交換で出ましたか。そういった情報、もしくはちゃんとこういうふうになるのだよということは言っているとは思えないのです。なので、そういう不効率な問題もそこに存在するので、そこをしっかりえぐり出して、来年度社会実験でもいいから、ちゃんとした敬老バス乗車証事業にグレードアップしてほしいのです。ですから、そこについてもう一段深いコメントをいただきたいと思います。それから、もう1点、職員へのノーカーデーの呼びかけというのは、どの程度されているかというか、ちょっとしつこいようですけれども、さらっと言うだけなのか、バス停近くにある人はバス乗っておいでよぐらい言っているのかどうか、ちょっとその辺詳しくお伺いします。以上、2点お願いします。
答弁 健康福祉部長 田中寿幸(健康福祉部長は2022年3月まで)
私のほうから敬老バスの部分についてお答えさせていただきます。敬老バス有料化に伴って、公共交通活性化の観点から、いろいろなプロジェクトチーム、それから意見交換会等々で御説明をした中で、限られた財源の中でどうやって公共交通を組み立てていくのかといった部分での敬老バスの有料化ということで御理解をいただいたと認識しています。実際の手法というか、やり方については、使われる方は高齢であるということで、答弁にもありましたように、一番簡単な方法でということもありましたので、モデル的にやればよかったのではないかという議員の御指摘もございましたが、まずは100円の乗車で今手続をとっている登録証も全て使える形でしていくということで考えたものであります。また、道北バスとの関係につきましては、これもやはり道北バス会社のほうの、バスの中で料金をいわゆる現金で支払うことに対する手続上の問題も、これはちょっと無理だと、困難だということで、これはこの部分についてのお話も当然市のほうからも差し上げたわけでありますけれども、結果的に今のような状況しかなり得なかったといったことがございます。敬老バスについては乗車率が下がっているということで、これはコロナの影響も多々あろうかなとも考えておりますので、まずは引き続きこの制度を継続して、事業者の皆様とも、今後ともこれについては検証をしていきたいと考えています。以上です。
答弁 総務部長 中舘佳嗣(総務部長は2022年3月まで)
ノーカーデーの取り組みについて私のほうからお答えいたします。先ほど御答弁申し上げましたとおり、全道的な取り組みは、9月に実施している部分につきましては私どももそれに歩調を合わせる形で1カ月半程度実施したということで、この周知方法につきましては、庁内LANで各職員に通知をしているということです。ただ、現状では実際何名程度が参加しているですとか、具体的にどの職員がどうだという把握はできておりませんので、これ以外でノーカーデーの取り組みに準じたものといたしましては、イベント等の開催に当たっては、やはり駐車場の確保が必要だということで、そういう部分については随時そういう取り組みを、この日は駐車場あけてくださいという形で実施をしているところです。国忠議員から御提言のあったバス利用の増加に結びつくようないろいろな取り組みという部分については私ども非常に重要なポイントだと思っておりまして、例えばこういうノーカーデーの取り組みを、使い勝手がいいような仕組みが構築できれば、当然その利用者も上がってくるということも考えられますので、今具体的なプランがあるわけではないのですけれども、今後の検討の方向性としては、より多くの世代が使いやすい交通体系ということが一つ念頭に置きながら検討を進めたいと思っております。以上です。
再質問 12番 国忠崇史
健康福祉部長のほうからちょっと置いておけない答弁がありましたので再々質問いたします。敬老バス乗車証の利用について、コロナの影響もあるんだということをおっしゃったのですけれども、9月19日付の道北日報に士別軌道の井口社長が載せた涙下るような文がありますけれども、読みます。敬老バスの年間利用者数は平成30年度が10万5,051人、令和元年度は有料化により7万8,531人まで減っております。年齢を下げたにもかかわらずですよ。2万7,000人ぐらい減ったのですか。これはコロナと関係ないですよ。それで、さらに本年度はコロナ禍にあり、年間利用者数の見込みは5万8,000人程度見込んでおります。この2年間で約4万7,000人、44%強減ることになります。コロナに関係なく、有料化元年、有料化した年に2万7,000人ぐらい減っているのです。それを士別軌道の社長さんがおっしゃっている。だから、議員だから正直に言いますけれども、失敗ですよ、有料化。だから、失敗と言いたくないというのはわかります。でも、これは2万7,000人減ったというのは確実に成功とは言えないですよ。だから、ここは虚心坦懐に敬老バス乗車証については、ちょっと見直しながら、社会実験も含めて考え直させていただくというのは別に誰も責めませんよ、そんなことをしたって。だから、ちょっと来年度に向けて、そういうことに含みを残していただきたいなと思うのですが、いかがですか。
答弁 副市長 相山佳則(副市長は2021年6月まで)
再々質問にお答えいたします。敬老バス事業に限らず、無料だったものが有料化になるといったことについては、これはある程度の期間を置いて検証しなければわかりませんけれども、その直後というのは相当減ってくるものだと、相当というか、ある程度は減るものだと思っております。それと、今、国忠議員おっしゃいましたけれども、最初の質問の中で、コロナがあったといえども、これだけ減ったことはと言いますけれども、やはりこのコロナ禍における外出を控えるということは、この地域のみならず世界中の公共交通も含めて交通機関等々、あるいはいろいろな施設の利用も減っているという中からすると、これはまさしくふだんは起こり得ない異常事態ということでありますので、ことしの状況をその比較の中に入れるというのはちょっと難しいかなと考えております。いずれにしても、先ほど答弁の中で申し上げましたけれども、これから市民の足を確保していくというのは、これは買い物に行く、あるいは病院に通うといったこと、いろいろなことに対しても、これは極めて重要な、しかも高齢者の率が上がっていくという中では極めて重要でありますので、さまざまな状況を検証しながら、どういう対策がいいのかといったことは考えていきたいと思います。ただ、今、敬老バスを有料化にしたことについては、私どもは失敗であるという捉え方はしておりません。