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士別市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月15日

市長の経済政策について

2021年12月15日、士別市議会の一般質問で、国忠崇史議員が「市長の経済政策について」質問し、市長 渡辺英次が答弁しました。

質問者
国忠崇史 議員
答弁者
市長 渡辺英次

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 12番 国忠崇史

一般質問を行います。まず第一のテーマとして、市長の経済政策について取り上げます。質問通告の中で、日銀が国債を発行するのかという問いは間違いでして、国が国債を発行して日銀に引き受けさせるということです。それでは、本題に入ります。渡辺市長は議員時代最後の大綱質疑で、当時の牧野市長に対して、市長会等を通じて国に国債発行を働きかけないのかという話題を取り上げています。市長となった今、この件について、どのように考えていますか。長期間のデフレが経済不況の主因であるという認識は私も賛成だし、緊縮財政が新自由主義と結びついて社会的コストの削減など最悪な循環を生むことも同じように思います。ましてやコロナ禍において一律10万円支給など財政出動の機会は増えています。ただし、国債を発行して通貨をたくさん流通させるという、いわゆるMMT理論、モダン・マネタリー・セオリーの考え方は、一つには成功例がないということ。ちなみに公共事業を通して有効需要を創出したアメリカ合衆国のニューディール政策は、固定相場制において可能であったこと、あるいは結局、戦争によって活性化したことが挙げられます。2点目として、日本はアウタルキー、自給自足の経済ではなく世界経済の中に組み込まれている点から、日本だけの国債発行では国債利回りと円相場の暴落リスクがあります。円の国際的信認に関わる話なのです。現代では円相場の上下で振り回される企業は多いので注意が必要です。以上の点からMMTは実現が難しいものではないでしょうか。また、2%のインフレが起こるまでという限定的実施でもハイパーインフレにつながらない保証はないということを指摘しておきます。人為的に調整できるかは難しいものだし、下世話な話ですが、日本の場合、ヨーグルトや歯磨きが典型的ですが、価格は同じで量を減らすという企業が多く、単純な値上げを避ける傾向があります。つまり、デフレという現状認識も賃金に限った賃金デフレというのが正しいのではないかと私は思います。ともあれ、こういったリスクを冒してまで実行を考えるのは市長のどういうこだわりなのでしょうか、お答えください。次に、地域通貨についてです。これは大西議員、苔口議員と少し重なるので端的にお伺いします。市長の経済政策は外貨を稼げる地域経済をつくり上げるというもので、域内については地域循環分析を行った上で地域通貨の導入へというものに任期前半を使うというものです。しかし、考えてみれば、福祉灯油などが典型的ですが、やはり日本円で支給というのが現実です。地域通貨は私も考えたことがありますが、徐々にかつ無限に範囲を広めていかないと成り立たないものであります。サフォークポイント、サフォカの導入はすばらしいんですが、加盟する市町村をやがては広げなくてはならないし、チェーン店などのポイントカードと合併したり、いろいろ方法があるのではないでしょうか。今回は取りあえずこの点、市内経済界に理解はあるのか。あるいは市民の中に賛同する意見は多いのか、取りあえずお伺いするものです。 (降壇)

答弁 市長 渡辺英次

国忠議員の御質問にお答えいたします。まず経済政策と国債発行に対する見解についてです。新規国債の発行については、国が実施する様々な対策を予算化する上で国が判断し措置する財源調達の手法の一つとされています。議員お話しのとおり私は、昨年の第4回定例会一般質問において、国債発行に対する牧野前市長の見解をお伺いいたしました。我が国は25年ほどにわたるデフレ化であり、加えて、コロナ禍による社会経済活動の制約や感染症対策などにより必要な財政出動はちゅうちょなく行われなくてはならず、経済を立て直すための新規国債発行は必要な局面であるという考えに変わりはありません。また、地域経済に関しては、何よりも地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源の確保と地方団体の実情に応じた柔軟性の高い交付金などの財政措置が必要と考えており、さきの第3回定例会の一般質問の答弁でも申し上げましたが、去る10月20日の北海道市長会秋季大会において国に対する地方団体独自の経済対策に向けた措置をはじめ、一般財源の総額確保のための要望を行ったところです。今後におきましても、市民の命と暮らしを守るため様々な機会を通じて、社会経済活動と地域経済の回復に向けた財政運営など総合的な対策を国に求めていく所存です。次に、MMT理論についてです。現代貨幣理論と呼ばれるMMTはマクロ経済学の一つであり、これまでの主流派経済学と相反する考え方であり、近年は国会においても様々な議論がされております。また、与野党問わず勉強会も開催されている状況にあり、その動向については注視をしているところです。市議会において、この理論の提唱者による仮説部分の言及はなじまないと考えてはいますが、事実とそれに基づいた私の見解を申し上げます。現代の日本の通貨制度は、金本位制ではなく管理通貨制度であります。通貨当局が通貨の発行量により、物価の安定、経済成長、雇用の改善などを図る制度です。通貨については信用創造により発行されるため、市中銀行で企業、家計、もしくは政府がお金を借りたとき、信用創造により実体経済内の通貨量が新たに増える仕組みとなっています。すなわち返すことにより新たに発行された通貨が消滅するということになります。つまり国債の発行による性質支出も信用創造による通貨の発行であり、このことは日銀が発表しているマネーストックの公表データで確認することができ、昨年の1人当たり10万円の特別定額給付金が支給された際の公表データは12兆円ほど増えたことが確認できます。また、当然ながら、この国債発行による12兆円の通貨も返すことでなくなるということになります。このことからも政府がこれまでに発行した国債発行残高1,200兆円を返すということは、実体経済から同額の通貨が消滅するということになります。この行為が正しいと見るのか、正しくないと見るのかということだと思います。MMTについては国民の間でも多くの議論がされていると認識しておりますが、正しい情報が少ないとも感じているところです。議員お話しのとおり、日本は変動為替相場制である以上、円相場に上昇リスクも下落リスクも伴います。しかしながら、自国通貨を持つ国で、自国通貨建ての国債しか発行しておらず、かつ変動為替相場制を取る国で、返済する能力があるのにしないという非自発的な財政破綻をした例は、世界各国とって見ても一つもなく、併せて、他の先進国と違いデフレである日本が、コロナ以降積極財政に転換している他の先進国を前にちゅうちょし続けることは、これまで以上に経済成長を止める要因にもなりかねない、そのように考えています。すなわち、さらに所得の低下を招くことであることから政府も分配に重視した政策に転換しようとしているのだと考えているところです。今後の日本の安定的な経済成長を促す政策として、大胆で柔軟な成長戦略が求められており、その成果が地方の活性化につながる要因であると考え、今後も地方から国に対して要請をしていく考えです。次に、市内経済界の理解、市民の賛同についてです。第3回定例会及び本定例会においても、私が目指す政策の考え方を申し上げいたしました。その際、資金を地域内で循環させる仕組みづくりが必要であり、一つの方策としてサフォークポイントなどを地域通貨として活用することが重要と御答弁したところです。議員のお話しのとおり利便性を求めると、地域限定の地域通貨よりも、もう少し大きな枠組みで利用できたほうがよいという考え方もできますが、私が考える地域通貨は、疲弊している市内経済を活性化させるため、市外へ流出している資金を市内で循環させる仕組みをつくりたいと考えています。市内経済界や市民の受け止めについてはサフォークポイントのカード化に伴い建設協会にサフォークスタンプ協同組合理事長が出向き、会員加入のお願いをしたところ趣旨に御賛同いただき、建設関係で11社が加盟をしていただきました。また、サフォークポイント利用者も現時点では6,000人を超え、市内世帯数に占める割合は約7割となっていることから、その期待は大きいものと考えているところです。市内経済が好循環をするためには、事業者、市民の皆様の趣旨の御理解と御協力が必要不可欠でありますので、丁寧な周知に努めてまいりたいと考えております。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)

再質問 12番 国忠崇史

再質問いたします。MMT理論の件です。分配を重視すると。今までよく言われたのが、トリクルダウンと、こぼれ落ちるものがどんどん下のほうに行くから、みんなよくなるだろうと。上がよくなれば下がよくなるみたいな話から、分配を重視すると岸田政権、安倍、菅よりは変わったと受け止めもできるんです。だから、つまり渡辺市長の持論に近づいた部分はあります。ただ、何かいろんな審議会とかに、また竹中平蔵氏とか関わって結局はトリクルダウン説と変わらないという話もありますので、ちょっと注意が必要だと思いますが。要は、信用創造でお金が増えると。そこがちょっと本当にそうなのかと思うんです。私もどちらかというとMMT理論は、まあ面白いなとは思うんですけれども、信用創造で増えると言われたときに、ちょっと疑問があるんです。信用創造で増えた分はクレジットカードのお金みたいなもの、何ていうんでしょうか、難しいんですけれども、そこが分からない。信用創造で増えたと、もう少し詳しく説明してもらえますか。

答弁 市長 渡辺英次

再質問に御答弁いたします。信用創造についてということですが、これも今までは、要するに、例えば私が銀行からお金を借りますとなったら、銀行にある別の方のお金を借りているという、そういう概念だったんです。これがいわゆる金本位制のときの考え方です。ところが日本は今そうなっていないということで、もう数十年になりますけれども。昨年の予算委員会か国会、どちらか忘れたんですが、そこでも日銀からの答弁で、完全に信用創造という答弁が出ていますので、これは間違いのない事実だと思っています。ですので、そもそもお金自体に価値があるのではなくて、あくまでも貸した借りたのデータでしかないというのが実情だと思います。その理由の一つに、今、大体、日本に、いわゆるマネーストック、さっきお話しした実体経済にあるお金です。1,350兆円ほどあります。でも実際の現金は110兆円しかないと。あとは全部デジタルデータということで、まさに預金通貨。現金通貨と預金通貨しかないんですけれども、こちらのマネーストック側のほうは。ですので、多分、我々が考えていたのは、例えばマネーストックが1,350兆円あったら、その分の現物があるという認識だったと思うんですけれども、全くそうじゃないということです。ですので、この2点から見ても信用創造であるというのは間違いのない事実だと私は考えているところです。以上です。

出典:士別市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月15日 議事録 PDF(26ページ) 間違いを知らせる