士別市議会 令和元年第2回定例会 2019年6月18日
敬老バス乗車証交付事業見直しによる影響について
2019年6月18日、士別市議会の一般質問で、西川剛議員が「敬老バス乗車証交付事業見直しによる影響について」質問し、健康福祉部長 田中寿幸、総務部長 中舘佳嗣が答弁しました。
- 質問者
- 西川剛 議員
- 答弁者
- 健康福祉部長 田中寿幸、総務部長 中舘佳嗣
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 6番 西川剛
次に、敬老バス乗車証交付事業見直しによる影響についてお伺いいたします。74歳以上高齢者にバス無料乗車証を交付し、外出を支援するこの事業については、今年度から対象年齢を74歳以上から70歳以上と引き下げるとともに利用料については無料から1乗車100円、障害をお持ちの方は50円と一部負担をいただく内容に見直しがされました。さきの議会においても年齢引き下げにより登録者数の見込みは2,800人から3,500人と大幅増が見込まれると説明がされ、一方で一部負担によりバスの利用頻度の高い方に対する負担増の懸念が同僚議員から指摘をされましたけれども、負担の公平性の観点から理解を求めるとの答弁がされたものと承知をしております。全国での高齢ドライバーによる重大事故の発生のニュースに触れるたび、運転に不安を持つ高齢者の免許返納に対応し、地域における足の確保、外出機会の確保を担保するためにもこの事業が継続的に実施されることが必要と、今回の一部有料化を含む見直しはやむを得ないものと理解をしているところであります。事業見直しから2カ月が経過いたしました。お聞きをしますと、4月、5月の敬老バス乗車証対象者の乗車数は前年比いずれも約2割の減ということでございます。そこで、事業見直し後の2カ月ではありますけれども、改めて乗車証の登録者数の実績並びに対象者のバス乗車数の実績をお知らせください。対象者を拡大してのこの落ち込み、私は利用料負担によるものと考えますが、市としてはどのように考えているでしょうか。負担を抑えるために移動手段を変更されるといったことも想定されることから、バスに乗らないことが即、外出機会が減ったとはいえるものではないとは思いますけれども、この事業の政策目標である高齢者の外出支援という点での考えについてもあわせてお伺いをいたします。次に、バス事業者の経営という観点からお伺いいたします。ただいまお聞きをしております敬老バス乗車証対象者の乗車数減は事業者から見れば事業収入の減、委託料の減となると思いますけれども、仮にこの2カ月の乗車数減が1年間同じような状況とすれば、事業収入の減、委託料の減はどのくらいと見込まれるかお伺いをいたします。市財政の立場から見れば委託料の減は歳出抑制効果と考えるところもあるのでしょうが、事業者から見れば言うまでもなく収入の減であります。路線バス事業については経営としては赤字部門であり、この間市としても地域公共交通総合対策事業として補助金などで支援しているのが現状です。その状況にあって今回の事業見直しによりさらに赤字が拡大ということになればバス事業者の経営体力をますます落としていく。その先には減便であるとか路線の廃止といった事態も起きるのではと懸念を持たざるを得ません。他方、市は今年度から2025年度を計画期間とする士別市地域公共交通網形成計画を策定、人口減少や少子高齢化などの影響により、生活交通の確保にかかわる各種施策を本市の現状に合わせて見直し、市民等のバス交通利用者のニーズを十分に反映させつつ、現状から将来を見据えた交通ネットワークを構築する必要があるとし、市民の暮らしを支える公共交通を確保するとしており、本市のこの地域公共交通網形成において路線バスは今後もその中核をなすものと考えます。さらに、市民ニーズに応じた路線の見直しとして、計画初年度である今年度については士別西小学校統合後の通学手段として市内循環線の活用により、西回り線通年運行、スクール線の路線新設が実施されているところでありまして、この先もこの計画に基づいた路線の見直しも想定されているところであります。であるならば、さまざまな見直しにあっては、当然バス事業者の経営に注視する必要があると考えます。今年度の路線バス運行補助を含む地域公共交通総合対策事業に係る補正予算の審議は今後の議会とはなりますが、これまで申し上げた点からも補助金算定基準の見直しを含む対応も必要となるのではないかと考えておりますが、市としての考えをお伺いし、この質問を終わります。 (降壇)
答弁 健康福祉部長 田中寿幸(健康福祉部長は2022年3月まで)
ただいまの御質問にお答えいたします。私から事業の利用状況と外出機会の確保などについて答弁申し上げ、路線維持の方策などについては総務部長から答弁申し上げます。初めに、敬老バス乗車証交付事業の本年度の実績についてです。まず、登録者数については、昨年度末で2,945人のところ、6月6日現在で3,203人と大きく増加しており、そのうち対象年齢が拡大となった70歳から73歳の方は220人となっています。延べ乗車数については利用者の年齢区分の把握はできませんが、昨年度同月と比較しますと4月分では8,454回から6,719回、5月分は7,584回から6,258回となり、いずれも前年比で約8割程度の利用となっています。なお、この2カ月間の利用が仮に1年間続いた場合の事業者への影響額を推測しますと、委託料では約1,300万円の減となり、利用者からの運賃収入を含めた事業収入では約600万円の減となります。利用者が減少した要因については、天候や気温といった季節的なものやバス時刻の設定、デマンドバス化などの運用変更のほか、負担を抑えるために移動手段を変更することなど、さまざまな要因が考えられますが、28年以降は総じて減少傾向にある中、路線によっては増加している部分があるなど一概には言えないことから今後の利用実績などをさらに分析していかなければならないものと考えています。また、外出機会の観点からは、いきいき健康センターや市立病院など高齢者が利用する公共施設などの利用状況に大きな変化はないことから判断いたしますと、現段階では敬老バス事業の見直しにより高齢者の外出機会が大きく減少したということはないものと考えています。敬老バス乗車証交付事業の見直しについては、バスが今後も高齢者の外出支援施策として大きな役割を担っていくという認識のもと、この制度を持続可能なものとすることやバス停から離れたところにお住まいの高齢者の外出支援を充実させていくことなどを目的に地域公共交通網形成計画策定の中で対象年齢の拡大と一部有料化を行ったものでありますことから、今後も利用者の動向を注視する中で、多くの方に利用いただけるよう周知に努めながら、計画に基づきさらなる外出支援の充実に取り組んでまいります。以上申し上げ、私からの答弁といたします。 (降壇)
答弁 総務部長 中舘佳嗣(総務部長は2022年3月まで)
私から地域路線バスの補助基準見直しについてお答えします。従前の国の助成制度は補助対象をバス事業者として赤字補填を目的に国や市町村がそれぞれの補助率に応じ支援をしてきましたが、平成14年の制度改正によって国の補助対象が赤字路線かつ広域的、幹線的な路線に限定されてきた経過があります。その後、規制緩和によって需給調整が廃止されるなどバス事業者を取り巻く環境は厳しさを増してきたところです。そうした中、市では国の補助対象とならない路線維持も含め、市民生活に欠かせないバス路線の維持存続に向け、市内循環バスや農村部のデマンドバスへの支援などさまざまな施策を展開し、年間約1億円を支出している状況にあります。今後はこうした地方バス路線のみならず、地域公共交通網形成計画を基本として立地適正化計画や新たに策定するまちなか未らい計画と連携した総合的な公共交通体系の確立に向けた支援制度の構築に取り組んでまいります。また、(仮称)まちなか交流プラザを拠点とした市内周遊の交通結節機能の整備を初め自動運転走行やAIの活用に向けた調査・研究などバス事業者や関係機関と連携した新たな技術の導入も含めた多様な交通施策の構築とあわせ、多くの市民が一元的に利用できる公共交通網の整備を目指し、国の補助制度などを有効に活用した制度設計についてさらに検討を進めてまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
再質問 6番 西川剛
再質問いたします。バスのほうの補助金の関係でありますけれども、路線バスの維持の関係については先ほどもありましたとおり国・道の補助金を得た後のいわゆる赤字路線の部分について2分の1だとか補助率を決めて市としては補助しているという状況であります。今回の先ほど質問で触れております西回り線などについては、昨年度ももちろん冬期間だけであっても赤字路線として補助している路線でありますけれども、今回の西小学校の統合後の対応などで通年あるいは路線の見直しもしているということでありますから、そういった意味では事業者の経営から考えれば、そもそもが赤字路線のところを今回のいろんな市としての公共交通維持のために見直しにおつき合いをしているという言い方まではしませんけれども、そういった部分で今後も含めてさまざまな御協力をいただかなければいけないという状況だろうかと思っています。そういった部分では、具体的に言いますと西回り線の路線バスの路線見直し等については、お聞きすると例えばバス停の新設であったりとか、さまざまな設備投資にかかわる費用もかかっているということもお伺いしておりますので、ぜひ今後の補助金の見直しについては、今後やはり路線だけを見直す、事業所においてはバス等の設備投資に係る費用もございます。そういった部分もしっかりと状況を確認する中での補助制度の見直しというものが必要なのではないかと考えますが、その部分についての考えをお聞かせいただきたいと思います。
答弁 総務部長 中舘佳嗣(総務部長は2022年3月まで)
西川議員の再質問にお答えいたします。今回の路線の見直しに当たりましては、議員お話しのとおり西小学校の閉校に伴った路線、スクールバスの混乗という取り組みもしておりまして、そういった中ではスクールバスの委託料もまた新たに300万円という予算化をしているという実態もございます。今後、多寄地区もこれからデマンド化に向けた検討も含めて進んでいきますが、そういった中でもどういうふうに利便性を高めながら使い勝手がよくて利用者が増えるような、そういった方策というのはやはり引き続き検討していかなければならないだろうと思っておりまして、そういった中では公共交通という意味では、地域にこのバス会社というのは非常に重要なものというのは当然認識はしておりますし、あわせて他の資源、そういったものも組み合わせる中で、市民から見てどういった交通機関を組み合わせることによってより利便性が上げられないかという視点も含めて検討が必要なのかなと思っております。議員の御指摘の中には、例えば設備の投資ということもございました。新たな交通体系という意味で申し上げますと、我々全国市長会等々を通じて新たな交通システムの構築、それから交通系のICカードの活用、こういったこともぜひやっていくべきだということで提言をしております。その中で、例えばですけれども、今回の敬老バスの有料化、ワンコインでという意見の中では、やはりより多くの方に使っていただくということであれば1日券のような形で100円で全部乗れるということはできないのかという意見もあった中で、やはり現実的には乗りかえのときに確認方法を含めて非常に難しいという結論に至った経過もございます。ただ、これがカード化になって、そのカードの利用実態を見ていくと、どの時間帯にどの地区の人が病院に行く人が多いと、そうなってくればバスの路線形態自体もそのニーズに合わせて見直していける。我々が次の世代で検討していくべきものはそういう方面なのかなということで今、我々だけではなかなか実現難しいということでは、そういった企業ですとか研究機関とも意見交換しながら何とかそういった施策の構築に向けて議論もしている中です。そういった中でいうと、例えばそういったものを全て企業が最初から用意してというのは現実的に難しいと。そういった部分はやはり行政が先行投資のような意味で助成をしていくというのは当然あり得るだろうと思っておりますし、そういったさまざまな方策をこれから具体的に検討していきたい。その中で議員御提言のようなバス会社の経営にも資するような全体を見た中での制度設計というものが必要になってくるだろうということを考えておりますので、御提言の趣旨を踏まえて、さらに協議をしてまいりたいと存じます。以上です。────────────────────────────────────────