士別市議会 平成31年第1回定例会 2019年3月6日
働き方改革と会計年度任用職員制度について
2019年3月6日、士別市議会の大綱質疑で、山居忠彰議員が「働き方改革と会計年度任用職員制度について」質問し、総務課長 青木伸裕、総務部長 中舘佳嗣、副市長 相山佳則が答弁しました。
- 質問者
- 山居忠彰 議員
- 答弁者
- 総務課長 青木伸裕、総務部長 中舘佳嗣、副市長 相山佳則
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 山居忠彰
最後の質問は、働き方改革と会計年度任用職員制度についてであります。労働環境の改善は、自治体や民間企業を問わず、今や国全体にかかわる大きな課題となってございます。働き方改革の背景には、労働力人口が想定以上に減少していることがあり、一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジと言えるものであります。働き方改革の3本柱は、長時間労働の解消、非正規と正規の格差是正、高齢者の就労促進であります。具体的には、時間外労働の上限規制や年次有給休暇の消化義務、高度プロフェッショナル制度、同一労働同一賃金の推進などがうたわれています。平成29年3月の働き方実行計画や平成30年7月に関係法が成立し、ことし4月から順次施行となる中、行政として、市内の企業や事業所に対してどういう働きかけをしているのでしょうか。そして、その取り組みをどれだけ掌握しておられるのでしょうか。さらには、この先、どのような指導や助言が必要となってくるのでありましょうか。この際、お尋ねをしておきたいと存じます。また、昨年の第4回定例会で、西川議員の士別市役所における会計年度任用職員制度に関する質問に、関係条例や予算について、今は実態把握や確認中、法の趣旨を踏まえ適切に対応する、来年の第2回定例会で議会に提示するとの答弁でありましたが、当初のスケジュールどおりに順調に進んでいるのでありましょうか。全国的には、この3月議会が山場のようでありますが、あえてお聞きいたしたいと存じます。平成29年、2017年5月11日、地方公務員法、地方自治法の一部改正により、これまでの特別職非常勤職員や一般非常勤職員、臨時的任用職員は新たに会計年度任用職員として名称が変わり、任用され直すことになりました。対象となる市役所で働く臨時職員、非常勤職員の数を428人としておられますが、すごい戦力であります。実際、幅広い職場・職域で行政をお支えいただいてございますが、これらの方々の性別、年代別、任用形態別、職種別、生計中心者かどうかの人数と現実の勤務実態について、できる範囲で構いませんのでお教えください。また、今般、市職労組も対象者にアンケート調査を実施いたしましたが、その結果を見る限り、制度そのものを知らない人が多いのに驚きました。何よりも制度の周知徹底と従来からの変更による不安と不信を払拭すべきでありましょう。これまで2年間の間で十分かつ適切な対応をとってきたと言えるのでしょうか。会計年度任用職員制度の導入は、自治体労働者の働き方や公務に大きな影響を与えるものです。場合によっては公務運営のあり方そのものをも変質させる危険性をはらんでいると言えましょう。来年の4月施行までの短期間で、対象者から見た採用での1年ごとの任用更新、従来でいう空白期間という名の雇用中断、フルタイムとパートタイムの処遇格差、一般職下での同一義務と罰則なのに不同な賃金の現実、そして、何より財政難を理由にアウトソーシング拡大で人員削減につながりはしないかとの懸念を解消できるのでしょうか。そもそも任用雇用根拠こそ法律で明確になりましたが、全体的に働く者の処遇改善という願いに応えられるものなのでしょうか。期末手当を支給できるとの表現はしなくてもいいわけで、条例次第の感を強くいたします。場合によっては賃下げのおそれもございます。何といっても対象職員の最大の要求は賃金アップと雇用継続であります。安易な雇いどめが広がる懸念はないのでしょうか、労働基本権はどうなるのでしょうか、正職員への道はあるのでしょうか、難しい点は法律が深く踏み込んでいない部分、各自治体ごとの裁量が大きく問われます。最後に、これら課題への御見解をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
答弁 総務課長 青木伸裕(総務課長は2021年3月まで)
私から、働き方改革関連法にかかわる市内企業等に対する周知と取り組み、会計年度任用職員制度にかかわるスケジュール、現状の臨時・非常勤職員の実態、会計年度任用職員の任用更新などについてお答えいたします。初めに、働き方関連法にかかわっての市内企業等に対する周知につきましては、市が発行しております市内事業所向け広報誌であります、企業と労政においてや市ホームページでの情報発信などにより実施しています。また、士別商工会議所、朝日商工会におきまして、リーフレットの配布や各種セミナーでの開催にて周知しているところです。次に、取り組みの掌握についてでありますが、労働状況実態調査にて取り組みの一部を確認しているところでありますが、各事業所におけますこの関連法にかかわる取り組みの内容の詳細については、明確には把握していない状況にあります。次に、会計年度任用職員制度にかかわるスケジュールについてであります。現在、在職します特別職非常勤職員や臨時・非常勤職員の実態把握を行っておりまして、今後、新制度への移行に向けた制度設計を進めるところです。制度設計に当たっては、現行の臨時・非常勤職員制度からの移行による変更点や財政面への影響など、さまざまな視点での検討や協議を行う必要があります。また、フルタイム会計年度任用職員は、退職手当制度に対象となるといった部分でありますが、本市におきましては、北海道市町村職員退職手当組合に加入しておりまして、そちらでの加入要件等につきまして、今、協議されているところでありまして、まだ確定されていません。さらに、制度整備時期においてもまだ未定となっています。これらのことから、制度設計には十分な時間の確保が必要でありますことから、少し予定を変更させていただきまして、本年第3回定例会において提案としたい考えであります。次に、現状の臨時・非常勤職員の実態等についてです。現在の臨時・非常勤職員の数については、病院職場を含めて直近で429人となっています。性別内訳では、男性79人、女性350人です。年代別内訳は、10代が1人、20代が15人、30代が75人、40代が148人、50代が128人、60代では62人となっています。次に、任用形態別の内訳としましては、フルタイム勤務が200人、週30時間勤務は71人、週29時間以下が147人、必要に応じて日々お願いするといった職員は11人となっております。職種別の内訳では、人数の多いところをピックアップしますと、保育士で58人、事務補助として38人、看護助手が33人、調理員32人、じんかい作業員30人、看護師28人、このほか業務技師、放課後支援員、児童厚生員など多種多様な職場で活躍していただいて、行政サービスの一翼を担っていただいています。次に、生活中心者でありますが、世帯主で扶養親族を有する方が78人、ひとり暮らしなど、自己の収入での生活者は52人となっています。次に、会計年度任用職員の任用更新などについてです。まず、会計年度任用職員の任期については、文字どおり1会計年度を超えない範囲となっておりますが、客観的な能力の実証を行うことで、再度の任用が可能となっています。客観的な能力の実証の方法については、面接や、これまでの勤務実績などによって総合的に判断して適切に行うこととなります。現状の臨時・非常勤の任用更新の際にも年度末に面談を行う中で勤務実績等を確認しながら行っているというところでございますので、その辺は同様なのかなと考えております。次に、雇用中断、いわゆる空白期間につきましては、退職手当や社会保険を負担しないようとするための空白期間を設けることは適切でないというところであります。また、フルタイムとパート職員の差につきましては、先ほども申しましたフルタイム職員は退職手当制度の対象となるということ、また、再度の任用により1年を超えるに至った場合は、地方公務員共済制度と公務災害補償制度の対象となるところであります。罰則などにつきましては、会計年度任用職員は、正職員と同様に服務に関する規定の適用となりまして、服務の宣言ですとか、法令上及び上司の職務上の命令に従う義務などになります。また、懲戒処分等の対象ともなります。私からは以上です。
答弁 総務部長 中舘佳嗣(総務部長は2022年3月まで)
私からは、制度の周知徹底、それから変更による不安を払拭すべきという点について、まずお答え申し上げます。まず、現段階では、今御答弁申し上げましたとおり、詳細が固まっていないということもありまして、勤務条件それから給与の詳細について説明できる段階にはございませんが、まずは職場長等も含めて、現行の制度とそれから会計年度任用職員の制度の違い、この法律上のまずは理解を深めていただくということが必要と思っておりますので、まずは、その早い期間にそういった説明の機会を設けるということで準備を進めております。次に、アウトソーシング拡大で人員削減の懸念というお尋ねでございますが、この点につきましては、議会での御協議をいただいてまいりました公共施設マネジメント計画、これの基本方針の一つとして、効率化というものを掲げてございます。この効率化の趣旨といたしましては、公共施設の管理ですとか運営方法を見直すということで民間活力の導入、それから利用促進を図るといった内容でございます。また、まちづくり総合計画、これを着実に達成するために行財政運営政略もあわせて策定をいたしました。この中には民間委託、それから指定管理者制度による民間活力の導入、あわせて機構改革による適正な定員管理、こういったものも盛り込んでいるところでございます。地方自治体は、最少の経費で最大の効果を上げるようにしなければならないという原則のもとに、この効果という部分につきましては、経費の多寡のみならず、さまざまな観点から検討を行って、より住民の福祉の向上に資する方策を選択するという観点で、この取り組みを進めているということでございまして、こうしたことからも定員の適正化には配意をしつつ、これまで取り組んでおります組織の簡素化、事業執行の進行管理、ファイリングによる書類の管理、会議改革、人事評価による目標管理、こういったさまざまな取り組みを一体的に進めることによって組織力を上げると、組織力を上げることによって市民サービスの質を担保するという観点で、そのためにも今後、アウトソーシングを含めたさまざまな行財政改革にさらに取り組んでいくという考えでございます。以上です。
答弁 副市長 相山佳則(副市長は2021年6月まで)
私からは、制度導入における処遇改善にかかわって懸念される件について何点か御質問ございました。そこの点についてお答えしたいと思います。今回の制度の改正といいますか導入につきましては、これは御承知のとおり、昭和の高度成長時代、そして間もなく終わる平成のこの時代において、行政に対するニーズがかなり多様化、そして高度化してきたということで、その行政ニーズに対応するために全国の各自治体においては、いろんな形で臨時・非常勤の任用がされてきたということがございます。そういった中で、こういった方々の身分というのをしっかりその法の根拠のもとに明確化していこうというのが、今回の制度の導入の目的ということでありまして、お話にございました、今回の目的によって、再任用の空白期間をなくすでありますとか、あるいは期末手当の支給、そして退職制度への加入といったようなことが出てくるわけであります。ただ、国の見解としては、一方では改正法にないような手当の支給については適当でないという見解も示されております。本市では、これまで臨時・非常勤の方々の処遇改善として、1つには職種ごとに賃金額の設定を行ったり、あるいはその任用の継続年数に応じて昇給を行ったり、期末手当を割増賃金として支給したり、あるいは世帯区分に応じて、これも寒冷地手当に当たる部分を割増賃金として支給する。あるいはその保育職とか技術職とか、極めて人材を見つけてくるのが大変だというときには市外から来ていただくという場合があるわけでありますけれども、そういったときには転入される方について、住宅手当に当たるような部分を割増賃金として出すということをやってまいりました。こういったことが、国の法にない手当については支給することが適当でないということと、どのような整合性を持って今後、新しい制度に位置づけていくかといったところが今後の検討課題になってくるかなと考えております。それと、安易な雇用どめになるのではないかということでもございましたけれども、現在、臨時・非常勤として働いていただいている方々については、それぞれ市民の安全・安心のサービスを提供するという上では、それぞれ欠かせない職務についていただいているわけでありますので、これが新たな制度になったとしても、雇用どめをするといったようなことは現時点では考えられないなと思っております。それで、その後の労働基本権といったような問題もございますけれども、これも現在の臨時・非常勤と同様でございまして、地方公務員としての基本権というのは認められると考えております。また、正職員化ということについても一つは出てくるかなと思いますけれども、本市は定数の適正管理というのを行いながら、毎年、正職員としての募集をする場合、定年退職あるいは中途退職などなど、いろんな要件を勘案しながら、募集要項を定めて募集を行っているということでありますので、既に会計年度任用職員としておられる方も正職員になるというときには、その募集要項に沿った形でしっかりと採用試験を受けていただくということで、これは受けられる方については、全員が同じ条件の中でと考えておりますので、いろいろ、これから会計年度任用職員の制度の組み立てに当たっては、一つは市民サービスに当たっていただいている方々の身分の問題ということもありますし、先ほど、議員のお話の中で、生活者という、いわゆる世帯を背負っているといったようなお話もあったかと思いますけれども、そういったこともしっかりと念頭に置きながら制度設計をしてまいりたいと考えております。以上です。