みんなの議会

士別市議会 平成31年第1回定例会 2019年3月5日

TPP11と日欧EPAの発効による本市農業への影響について

2019年3月5日、士別市議会の大綱質疑で、大西陽議員が「TPP11と日欧EPAの発効による本市農業への影響について」質問し、経済部長 井出俊博が答弁しました。

質問者
大西陽 議員
答弁者
経済部長 井出俊博

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 12番 大西陽

それでは、本市が基幹産業としている農業関連について2項目、大綱質疑を行いたいと思います。これは、いずれも対応を間違うと大きな影響があるという問題でありますので、時間も十分あるようですから、しっかり議論を深めたいと思いますので、協力をよろしくお願いして質問に入ります。まずは、TPP11と日欧EPAの発効による本市農業への影響についてお伺いします。市長の市政執行方針でも、TPP11と日欧EPAの発効により農林業を基幹産業とする本市を含めた北海道農業にとっては重大な影響を及ぼす懸念を抱いているとしています。米国を除く11カ国によるTPP11が昨年12月30日、欧州連合、いわゆるEUとのEPAが本年2月1日に発効して、最終的に農林水産物の82%の関税が撤廃される、ただ、豚肉や米などの重要品目は段階的に削減するということになっていますから、即時撤廃は約53%と思っています。日本は2大協定を受け入れた形になりました。さらに問題なのは、昨年、日米首脳が物品貿易協定、いわゆるTAGの交渉開始で合意をしております。歴史上最大となる農畜産物の市場開放の時代に入る中で、自由化に対応した国際競争力の強化が強く求められます。農林水産省がまとめた農林水産物の影響についての算出方法による試算では、TPP11発効による農畜産物生産減少額は最大で1,103億円になるとしております。同じ算出方法を用いて北海道の金額を試算すると、最大で470億円の生産減少という試算が出ております。一方、日欧EPAでは生産減少額が最大686億円と試算されており、特に牛肉や乳製品の生産額が多い北海道は最大299億円の生産減少と試算されております。そこで、農林水産省がまとめた算出方法により試算をすると本市の農畜産物の生産減少額はどのくらいになるのか、まず、この点についてお伺いいたします。

答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)

ただいまの質問にお答えいたします。国の算出方法による本市の農畜産物の生産影響額ですけれども、国のほうの積算方法につきましては、関税率10%以上で国内生産額が10億円以上の品目である19品目の農産物、それ以外に農林水産物があるんですが、19品目の農産物となっております。それに基づきまして、北海道につきましては、その19品目のうち北海道で生産額が1億円以上の農産物、農畜産物13品目についての試算となっております。これに基づきまして、本市の影響額を算出いたしますと、TPP11でいきますと、本市においては最大で4億5,000万円、日欧EPAでは最大で3億2,000万円と推計をさせていただいております。以上です。

質問 12番 大西陽

それで、本市の基幹作物の米についてはどういう試算になるのでしょうか。

答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)

米の試算につきましては、国のほうも影響額がないという状況で試算をされておりません。それに基づきまして、北海道のほうも同様な考え方で、影響がないということでゼロという中身になっておりますので、これに基づきますと市で単独で計算するのはなかなか難しいことを考えますと、本市においても、米については影響がないという今のところの判断ということになろうかと思っております。

質問 12番 大西陽

本市の基幹作物ですから、影響がないと、国は、まだ北海道もともに言っていますけれども、どうして影響がないという捉え方をしているのでしょうか。

答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)

米に関しましては、輸入に関しての特枠というか、国がその分、増える分については買い上げるという状況で、国内生産量からその分は除くような形になりますので、結局それに対しての影響がないという判断をしているという状況で捉えておりますので、私の考え方としましては、国が今そういうような状況でありますので、現段階ではそういうふうに思っておりますが、士別市の生産額がそれではどのくらい影響があるのかといったところに関しては、今後注視しなきゃならないかなと今の段階では思っているところです。

質問 12番 大西陽

そうなんです。国はこういう考えなんです。輸入米に相当する米の量については、政府の備蓄米として買い入れる。ですから、市場にその分が出回らないから影響がないと言いますけれども、ただ、安い米が入ってくれば市場原理として当然価格が下がる。こういう影響というのは捉えているのでしょうか。

答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)

お答えします。もちろん価格が下がる輸入米が入ってくれば、もちろんそれにつられて国内の販売流通される価格も当然下がってくるんじゃないかなということは考えられると思います。そういう意味では、今後、価格の下落に関しましては十分注視しなければならないかと考えております。

質問 12番 大西陽

後で質問しますけれども、そういう実態把握が大事だと思うんで、そういう点を考慮して、あとの質問に答えていただきたいと思います。それで、国は19品目を対象にして試算をしている。それから北海道が13品目ということであります。これに基づいて試算をすると約7億、8億円の影響額が本市ではTPPとEPA合わせてあると、これは非常に大きい額です。それで、対象品目ですけれども、全体の何品目のうち19品目になったのかについて、捉えていれば。

答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)

お答えします。今の全体の何品目というところについては、私どももちょっと把握をしているところではありません。

質問 12番 大西陽

私は把握して聞いたんですけれども、農産物は42品目、畜産物が5品目、これはまだ若干違うかもしれませんけれども、このうち19品目を対象にした、あるいは13品目、ですから、そういう意味では、北海道の対象品目がどれかというのはおおよそわかると思うんですけれども、影響額の試算にしては、42品目のうちの19品目、畜産を含めると45品目のうちの19品目ですから、これは言うまでもなく非常に精度が低いものであるという気がします。ですから実態把握に努める必要があると。もう一つは、国ではこう言っているんです。関税等の影響で価格低下による生産額の減少が生じるものの、生産コストの低減や品質向上及び経営安定対策などの国内対策により、引き続き生産や農業者の所得が確保され、国内生産量が維持されるとしています。しかし、現状を見てみると、今徹底した生産コストの削減と消費者が求める安全でおいしい農畜産物の生産のため、品質向上に積極的に取り組んでおります。一方、国内対策の経営安定対策や体質強化策が確実に現場に浸透していくか極めて不透明と。この中で国内生産量が維持されるとしている国の考え方について非常に疑問を感じるわけです。既に影響が出ているTPP11の発効後の1月の輸入量、これは牛肉の輸入量ですけれども、前年度同月と比較すると4割以上上回っているというのが現実です。さらに、きのうの国会で茂木大臣が、いわゆるセーフガード、緊急輸入制限措置、いわゆる安全措置の見直しは行わないと明らかにしているわけです。ですから、これから相当影響があるという認識であるべきだと思います。今後の国、道、あるいは本市の有効な対策をする上でも、実態に近い影響額の把握が必要ではないでしょうか。関係機関と連携をして内容についての検証を行って、情報収集あるいは分析を行うための予算措置を含めて取り組む必要があると思いますが、この見解を伺いたいと思います。

答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)

お答えします。今、議員のほうからお話しのとおり、報道のほうでも牛肉の輸入量が年明け1月で1.4倍から1.5倍くらい増えているという報道がなされているのも承知しております。今後、今お話しのとおり、国会のほうでもそういった議論をされている中身を見ますと、農家さんへの影響が大きい、または農家さんの心配されるところが大きいというところも踏まえた中で、今後の牛肉のみならず、日欧EPAですとかいろいろな、これからアメリカとの直接交渉の中身も踏まえていくと、やはりそういったものがどんどん大きくなっていくんじゃないかと考えます。そんなことを踏まえますと、やはり今おっしゃったとおり、関係機関と連携しながら、この影響額について実態に近いものに、把握に努めるというのは、これは私どもも関係機関とともにやっていかなければならないと思っておりますし、また、国、道に対しまして、情報公開ですとかそういったことも市長会などを通じながら進めていかなければならないんじゃないかとも考えておりますので、そういうふうな意味では実態に即した数字が出るような情報収集に努めていきたいと考えております。以上です。

質問 12番 大西陽

これは大事なことでありますから、具体的に、今、念頭にあるのは、どういう方法で、実態により近い試算、予算措置も含めてと先ほども申し上げました。あるいは関係機関とも連携をしてと、具体的にこれは既に発効されていますから、影響が出るのは、すぐ近くにあるわけですから、具体的にどういう方法、どういう形でこの実態把握に努めるか、ちょっと考え方を再度伺いたい。

答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)

お答えします。実際に、単独でこの数字の実態把握をするというのはなかなか難しいかなと思っております。そういう意味では、もちろん努めることには変わりはありませんが、まずは国の考え方、それに基づく道の考え方、そういったものを参考にしながら進めていかなければならないのかなと思っていますが、先ほども、報道にもありましたとおり、そういったその輸入量がどういう状況になるのか、これについては財務省が出している品目別の貿易統計なんかも毎月出しているようなので、そういったものをもとに国も道も計算をされていくんではないかなと思いますので、そういったところを情報収集しながら計算をしていきたいなと思っております。以上です。

質問 12番 大西陽

違うんです。国の考え方は、先ほど言いましたように、国内生産量は維持されるとしているのです。国内対策もやるので、あるいは自助努力も含めて、生産コスト削減によって維持されるという。それを受けて、国の考え方に追随して実態把握するということは無理なので、別の方法を考えなきゃならない。国は問題ないと言っているんですから、私どもは、しっかり問題は起きると、相当影響はあるという考えですから、これは国の考え方をもらって、国の考え方に基づいて実態把握に努めるということでは、ちょっと納得しかねます。もう一回、考え方をお願いいたします。

答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)

お答えします。基本的には、その国のほうの出し方との比較になるような気がしますけれども、それぞれ、例えばホクレンですとか農業団体の皆様も、当然この影響額については、それぞれが判断の中で積算していくと考えますので、そういった意味では、農協さんですとかそういったような関係機関との情報を共有しながら計算をしていければと思っております。以上です。

質問 12番 大西陽

そうなんです。市で言えば、約8億円近くが影響があるという試算があるという試算が出ているわけですから、国の考え方は、国の国内対策も含めて、あるいは農家個々の努力も含めて、8億円余りの減少額、これは全く影響がないと、いわゆる補填されるということですから、この点は国はそう言っても、大方の人はそうはならないという認識でいると思うんで、今言ったように別な角度で、難しいかもしれませんけれども試算をして、これを公表して、いろんな対策に生かす、そんな努力を早急にやっていただきたい。最後に、思いだけ聞かせてください。やるって言えばそれでいいですから。

答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)

お答えします。国のほうのさまざまな対策が今打たれております。強い農林水産業の構築、体質強化対策ですとか、経営安定に向けた、安定供給に向けた重要5品目の関連の対策ですとか、そういった対策を打つことによって、今言う、その影響額が少なくなるという、国はそういうような言い方をしていると思いますので、それとはまた切り離した中で情報収集をしながら、影響額について研究していきたいと思っています。以上です。

出典:士別市議会 平成31年第1回定例会 2019年3月5日 議事録 PDF(40ページ) 間違いを知らせる