猿払村議会 平成23年第3回定例会 2011年9月14日
エゾシカ対策について
2011年9月14日、猿払村議会の一般質問で、山森清志議員が「エゾシカ対策について」質問し、村長 巽昭、産業課長補佐 高松伸浩が答弁しました。
- 質問者
- 山森清志 議員
- 答弁者
- 村長 巽昭、産業課長補佐 高松伸浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は質問の本文をもとに当サイトで付けたものです
質問 山森清志
おはようございます。では、通告に従い、質問させていただきます。早速ですが、エゾシカによる交通事故対策についてお伺いいたします。全道的にエゾシカの被害が問題視され、その対策を各市町村も本格的に取り組み始めているところでありますが、道庁もその動きに合わせ、今年6月には道庁内にエゾシカ対策室を設置いたしました。明治初期には、大雪と乱獲により絶滅も危ぶまれていたエゾシカでありますが、今やその生息数は全道で65万頭、被害額は昨年度50億8,000万円と公表されております。しかし、この被害額は、商品作物や牧草といった農業被害であり、交通事故等の社会的損失は含まれておりません。また、その被害額のほとんどが道東地域に集中をしております。しかし、本村を含む道北地区においてもエゾシカのその出没状況から見て、決して少なくはない被害があると考えられます。また、本村においても平成18年と19年にはエゾシカが原因とみられる痛ましい交通死亡事故も発生をしております。自動車は、過疎地である本村の住民にはなくてはならない交通手段であります。住民に安心安全な生活環境を提供するためにも、エゾシカ対策は今後の最重要課題であると考えます。そこで最初の質問ですが、エゾシカの生息数は年々増加をしており、深刻な社会問題になっております。それに伴い、エゾシカに関係する交通事故が後を絶っておりません。本村において現在どのような交通事故対策を行っているのかをお聞かせください。
答弁 村長 巽昭(村長は2013年9月まで)
質問にお答えいたします。ただいま議員がご指摘のとおり、エゾシカの生息数は増加しております。議員もおっしゃっておりましたが、ただいま推定で全道で65万頭となり、大きな社会問題となっているところでございます。今、そのシカの個体数を減らすためには13万頭以上の捕獲が必要とされておりますが、昨年度は市町村が行う有害鳥獣駆除が5万4,000頭、一般ハンターによる狩猟が5万5,000頭となっており、合計でほぼ11万頭であります。したがいまして、このままでは、また本年度も増加するということになってまいります。これも先ほど議員が申し上げておりましたが、シカはもともと道東を中心に生育しておりまして、近年は道北地方にも増加し、猿払村におきましてもあらゆる場所で現れ、村民の生活に影響を与えております。さて、ご質問の当村における交通事故の件でございますが、本村におけるエゾシカに関する交通事故発生状況は、平成22年1月から12月までが19件、平成23年1月から8月末現在で15件発生しており、この7月、8月には4件ずつの事故が発生しており、事故の80%が夜間に集中しております。本村における交通事故対策としては、稚内開発建設部及び宗谷総合振興局道路管理課、元の土木現業所でございますが、管理する道路においては、エゾシカ注意の標識看板の設置や、侵入防止柵、反射板の設置がされているところが数カ所ありますが、なんせ相手は野生動物であり、交通ルールなどを知りませんので、運転の方にもエゾシカとの衝突事故を防ぐため、以下の5原則を頭に入れ、注意して走行していただく必要がございます。1つ目は、エゾシカの出没は、秋冬がピークであり、日没と夜明け前後に集中します。2つ目に、エゾシカの後にはエゾシカあり。1頭が飛び出したら後ろにもいるという認識。3つ目には、エゾシカはマイペースです。車が近づいても逃げませんので、まず減速を。4つ目に、夜間に光を見たらブレーキを。エゾシカの目はヘッドライトが反射して光ります。最後の5つ目に、森はエゾシカの通り道です。樹木の多い地帯を走行する際は、エゾシカの飛び出しに注意して走行する。運転する方がいくら注意を払っていても、相手は野生動物です。村といたしましては、広報や回覧等を利用してエゾシカに対する注意を喚起するとともに、エゾシカによる事故が多発する地帯にあっては、関係各機関に予防あるいは防止策の要請を行ってまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。
質問 山森清志
村としてもさまざまな対策をとっているということでございますが、まずエゾシカの対策の実施に当たって必要なものは、可能な限り正確な生息数と被害額の把握であります。国や道、近隣地域との連携を強化するためにも、また住民に現状把握と自己防衛の必要性を認識してもらうためにも必要であると考えますが、本村において現在そのエゾシカの生息数の把握はされているのかをまずお聞きいたします。
答弁 産業課長補佐 高松伸浩
ただいまの質問ですが、平成13年ぐらいから本村において10月に夜間のライトセンサスによる決まったコースによるエゾシカの頭数調査は行っておりますが、全体の把握までには推計でライトセンサスによる頭数調査の数でしかおさえていない状態です。以上です。
質問 山森清志
生息数の把握はまだまだこれからということですので、その対策を望むと考えます。それでは、これは答弁は要りませんが、一言エゾシカの侵入を防止する対策としてLEDを活用した対策措置が開発されたとの報道が最近されておりました。そのほかに現在注目されているのは、乾燥ヒトデを散布または設置するという方法であります。この方法は、エゾシカ等の鳥獣がヒトデに含まれるヒトデサポニンという物質を嫌うのを利用したものであり、ほとんどの鳥獣に効果があるとのことであります。また、JR東海などではこれを線路脇に散布して、その成果を上げております。本村には、漁業で駆除したヒトデが大量に水揚げをされております。すでに処理工場にて粉末処理をされており、昨年度は583トンのヒトデを処理し、157トンの製品を製造し、販売しております。村内で製品化されたものを有効に活用するのは、地産地消という観点からも検討すべきと考えます。では、次の質問をさせていただきます。エゾシカを駆除した場合、その残滓を処理する施設も必要となるわけですが、現在浜頓別町・中頓別町・猿払村の南宗谷衛生施設組合で焼却施設建設計画の計画があるとのことですが、この焼却施設は建設に係るイニシャルコスト面では建設可能であると考えておりますが、しかし保守管理や燃料費等のいわゆるランニングコストは非常に高くなるとの予想もあります。その点も今後協議すべきと考えます。エゾシカ対策は、その規模や状況から見て、市町村単独では不可能な対策であります。捕獲や駆除したエゾシカの処理など、今後、近隣地域との連携強化が不可欠と考えますが、現在の状況をお聞かせください。
答弁 村長 巽昭(村長は2013年9月まで)
ただいまの質問にお答えいたします。ただいま議員もおっしゃったとおり、エゾシカ対策につきましては1町村単独で対策を講じても解消できないところまで増えており、北海道も振興局ごとにその対策を進めてきており、追い込み柵による捕獲試研や、本村の区域では昨年同様、草地の被害状況とくくりわな等の試験が行われてきております。また、捕獲や駆除をしたエゾシカの処理につきましては、先ほど議員もおっしゃっておりましたが、現在宗谷南部4町村の課長レベルで焼却施設の建設やその処理の方法などを協議しているところでございます。また首長レベルでもシカ対策の協議会が発足し、今後協議する予定となっているところでございます。以上でございます。
質問 山森清志
今後の対策に期待をしたいと思います。それでは次の質問ですが、エゾシカの駆除対策を実行する場合、ハンターとの連携が非常に不可欠ですが、高齢化によるハンター不足を補うため育成強化や規制緩和などの環境を整える必要があると考えますが、考えをお聞かせください。
答弁 村長 巽昭(村長は2013年9月まで)
ただいまの質問にお答えいたします。エゾシカの駆除を実施する上で、猟友会との連携は大変重要なものであり、これまでも駆除期間は猟友会と連携をとりながら行ってまいりました。現在猿払部会の人数は8名で、平成12年当時は13名おりましたが高齢化等により5名の減少となっております。また、道内的に見ましても1978年には2万人のハンターがおりましたが、現代は8,000人ほどになっております。このように道内的に見てもハンター不足が生じており、北海道としても試験日を休日に行ったり、地域の要望により出前で講習会を行いながらハンターの育成に努力しておるところでございます。本村の猟友会も農協やさまざまな場所で、猟についての免許や猟友会について説明していただいておりますが、村としても、講習会の開催などを周知するなどして、育成対策を講じていきたいと思っております。現在、狩猟に至るまでには、まず銃砲刀剣類所持等取締法による許可、また鳥獣保護及び狩猟の適正化に関する法律に基づく狩猟の免許と狩猟者登録をしなければなりません。これらの手続は、近年銃による事故事件が多発しているということから、年々審査項目等が厳しくなってきているところでございますが、人命にかかわることでもございますので、規制の緩和についてはなかなか難しいのではないかと思われます。以上でございます。
質問 山森清志
では、エゾシカの質問で最後になりますが、これは答弁は要りません。エゾシカの繁殖率は20%と公表されており、その生息数は確実に増加をしております。また、ただいま村長がおっしゃったとおり、全道で2万人いたハンターも、現在では8,000人まで減少しております。市町村の中には、地元ハンターの減少に伴い、道外からのハンターを呼び込むために、狩猟期の延長や宿泊施設の紹介など、受け入れ体制の充実にも取り組んでいる地域もあります。本村においても、今後さらなる努力が必要と考えます。