更別村議会 平成30年第4回定例会 2018年12月17日
スマート農業の推進
2018年12月17日、更別村議会の一般質問で、本多芳宏議員が「スマート農業の推進」について質問し、村長が答弁しました。
- 質問者
- 本多芳宏 議員
- 答弁者
- 村長
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 本多芳宏
議長の許可をいただきましたので、通告に従いまして一般質問させていただきます。今回の質問でございますが、スマート農業の推進についてということで質問させていただきます。我が国の農業は、日欧EPAの妥結やTPPイレブンの締結など、国際化の進展により一段と厳しさを増した上、農家人口の減少、経営者の高齢化など課題が山積しております。本村においても、働き手の不足や後継者不在などで経営が成り立たず、農家戸数が減少する傾向にあり、今後もまだまだ大規模化が予想されます。このような現状の中で、現在農林水産省が推進するロボット技術やICT、情報通信技術を活用した次世代農業、これをスマート農業と言いますが、この導入が必要になってくると思っております。近い将来にはこのような農業スタイルに変わるものだと私も思っております。このたび村は、北海道、岩見沢市、更別村の3者共同提案により、内閣府に世界トップレベルのスマート1次産業の実現に向けた実証フィールド形成による地方創生と題して、近未来技術等社会実装事業を申請し、採択となったところでございますが、まずこの事業の内容について、また進捗状況を含めて、事業費も含めて詳しく説明願いたい。次に、更別村の大規模な農業形態においては、現在もICTの活用としてGPSガイダンスシステムの自動操舵補助システムの導入が広がり、300台以上の稼働がされておりまして、オペレーターの作業の疲労を大幅に軽減されるなど、普及が進んでおります。しかし、スマート農業においては、まだまだ課題があるというふうに聞いております。高額な導入コスト、精通した人材不足、また法の規制緩和など、諸課題がある中でスマート農業を更別村において行政として将来的に展望をどう捉えているのかお伺いいたします。また、この事業が実証実験の提供の場で終わってほしくないというふうに私は思っております。今後村としてスマート農業をどのように普及して推進していくのか、あわせて村長にお伺いをいたしたいと思います。よろしくお願いします。
答弁 村長
本多議員さんのスマート農業の推進についてご質問にお答えをいたします。本村は、日本一の大型農業と言われ、昨年度は史上最高の粗生産額を上げ、本年も現段階で125億円を超える粗生産額が見込まれており、農業者の皆さんの日ごろのたゆまぬ努力に敬意を表するとともに、本村農業の底がたさを改めて認識したところでございます。そのような中でありますけれども、本多議員さんのご指摘のとおり、TPPイレブンの妥結などによる貿易自由化のさらなる進展や将来の後継者問題、労働力不足の懸念など、引き続く課題の解決に向けて、農協を初めとする関係機関と連携して取り組んでいかなければなりません。本村におきましては、地方創生の取り組みを推進する過程におきまして大規模農業を展開する更別村をフィールドとして、農業のスマート化の研究を希望する東京大学の研究機関、平藤特任教授を初めとする研究者、あるいは企業や団体等とのかかわりを持つことができ、既に農作業のビッグデータの収集など研究が進められているところであります。村といたしましても、先端技術を活用した研究が本村の大規模農業の中で取り組まれることが農業の持続的な発展に結びつくものと考え、研究機関等と協力、連携を深めてきたところであります。研究の拡大に向けまして、昨年から本年にかけて国家戦略特区への申請に取り組むとともに、本年は北海道、岩見沢市、更別村の共同提案による近未来技術等社会実装事業への申請を行い、8月に採択を受けたところであります。次に、議員さんより質問の同事業の事業内容等についてご説明を申し上げます。同事業は、内閣府が中心となって各省庁と規制緩和の調整を行い、近未来技術の普及を目指すものであり、全国で14の地区が事業採択されております。予算措置につきましては、地方創生推進交付金を初めとする関係府省庁による支援とされており、本村では農林水産省が平成31年度において概算要求中のスマート農業加速化実証プロジェクトの申請をすべく、現在計画内容を精査しているところであります。共同提案しました事業内容につきましては、主な事業としては無人トラクターの遠隔走行の実現を計画しており、稲作については岩見沢市、畑作については更別村を中心にこの研究の国内の第一人者であります北海道大学、野口教授の協力を得て、社会実装普及への研究を進めてまいります。また、本村独自の研究としては、1次産業分野におけるドローンの活用ということで、ドローンによる農薬散布自動航行の実証、スマートフォン等を活用したリモートセンシングアプリとAIによる生育状況等の把握、森林におけるドローンを活用した殺鼠剤散布の研究を民間企業等との連携により進める考えであります。事業期間につきましては、平成31年、32年度の2年間としています。予算につきましては、先ほどの農水省が所轄するスマート農業加速化実証プロジェクトへの採択を目指して現在内容を精査しており、事業費については1億円を上限とし、国が実証研究を行う委託先に全額交付するものであります。本プロジェクトでは、農研機構が実証農場に対し技術面、経営面において助言、指導を行いながら進めるものであり、1年目に必要となる機械等の整備、農場での栽培管理とデータ収集などを行い、2年目に1年目の結果を踏まえて機械や研究計画の見直し等を行うことにより、スマート農業の実践による経営面での効果等を検証し、普及拡大を進めるものであります。本事業の推進に当たり、本村においては10月14日に更別村スマート産業イノベーション協議会を設立し、各研究機関、民間企業、十勝農協連に加え、更別農協、更別森林組合など村内の関係団体にも参画いただいた中で、課題の共有や研究、実装に向けた計画等を協議してまいります。また、北海道におきましては、11月16日に北海道近未来技術地域実装協議会が設立されました。各種法規制を所管する省庁の担当者が協議会の構成員となっており、規制緩和に向けた環境整備が進められるものと考えております。次に、本村におけるスマート農業の将来展望についてでありますが、先ほどの近未来技術等社会実装事業につきましては2年の事業期間を社会実装、農業現場への普及拡大を目指すものですので、スマート農業加速化実証プロジェクトにおいて実施をした研究成果を普及し、各農業者が実践できることが目標となります。また、スマート農業の普及推進に関しましては、農協や関係機関の協力を得ながら研究成果の普及拡大に向けて取り組みを進めることで労働力不足による農家の負担軽減や経費の削減、若い後継者がやりがいのある魅力のある農業を進めてまいりたいと考えております。具体的には、スマート農業に関連する機械等の購入と通信基盤の整備が必要になるものと考えておりますが、村独自での補助制度や基盤整備は非常に難しいことから、国の補助制度の創設や事業拡充等の状況を注視しつつ対応してまいりたいと考えております。以上、答弁といたします。
再質問 7番 本多芳宏
再質問させていただきます。ただいま村長のほうから近未来技術等社会実装事業について事業の内容、そして現在の進捗状況について、また本村におけるスマート農業の将来展望についてご答弁をいただいたところでありますが、現在の農業の現状は、冒頭にも述べましたとおり、さまざまな課題があります。現在220戸の農家がいろんな要因で仮に150戸になった場合、余りの大規模化によって耕作放棄地も出てくる可能性も考えられますし、いろいろな課題が出てくるのではないかというふうに思っております。そういった中で、スマート農業の実現によって労力の軽減などによって大規模経営が可能になりまして、良質で低コストの農産物を多量に生産することが可能になるかというふうに思います。それで、先ほどの質問で本村におけるスマート農業の将来展望についてお尋ねをしたところでございますが、今回の事業において実施した研究成果を普及し、各農業者が実践できることが目標だというふうにお答えされておりましたが、私はこの事業を契機にいち早く行政を挙げてスマート農業を我が村で実践するのだという思いがあってほしかったなというふうに思っているところでございます。そこで、村長にお尋ねをしたいところでございますが、この事業を申請するに当たりまして、更別村の農業の将来像をどのように捉えているかということをお聞きしますが、例えば今の220戸を減らさずに守っていくのか、将来的に150戸になっても農地を守っていくのか、その辺の考え方が今後の農業政策をする上で大変重要になってくるというふうに思っておりますが、そういった今後の更別の農業をどういうふうに持っていくかということを村長の考えをお聞かせ願いたいというふうに思います。
答弁 村長
今本多議員さんのご質問でありますけれども、将来的な更別村農業を展望ということで、現在1戸当たりの平均面積が49.7ですか、50ヘクタール、多い方では127ヘクタールというふうな形で推移をしております。なおかつ、法人という形態ではなくて家族労働というようなところで非常に大規模な農業経営をされている。非常に経営努力、あるいはいろいろな努力の積み重ねにより、今日までこういう形で進んでこられたというふうに思います。ただ、将来的なことを考えると、労働力不足、あるいは後継者不足、あるいは農地の拡大等によりましてかなり、今の経営状態を、農業の経営状態を本当に安定して整えることができるかというと、かなり困難な部分も出てくると思います。そういった点では、積極的にこの大規模、日本一の耕作面積、あるいは6,400%の食料自給率、その村から更別村のICT、IoTの研究を加速させて、また民間事業者との連携を図りながら、農業の将来への不安を取り除き、そして労働力不足の解消、そして機械化をスムーズに、今まですばらしい経験と知恵と蓄積された部分をAIに登載できるところは人工知能として登載し、そしていろいろなビッグデータを解析しながら、今まで人間の手によるものを衛星通信とか、あるいはGPSのトラクターが今400台という形で、これも多分日本一だと思いますけれども、そういうような形で自動走行から遠隔走行に向けて、家からトラクターを自動走行で走らせて圃場に行き、そしてその中で協調作業といますか、野口教授が目指しておりますけれども、1台のトラクター、あるいは一人で4台から5台のトラクターを同時に作業させるという、そういうような、今実際にそこまできているわけですけれども、その部分を積極的に村の中へ取り入れながら、展望性のある、夢のある、そして確実に農業者の所得が向上し、技術が向上する、そういう取り組みを今回の実証事業、あるいは国家戦略特区の申請もしているわけですけれども、その先を見通した本村農業の発展にとって欠かせない取り組み、かつ将来展望を考えたときに、今やらなければいけない取り組みであるというふうに考えております。以上でございます。
再質問 7番 本多芳宏
大変わかりました。また、この事業を推進するに当たりまして、もちろん農家もそうですし、JAの考え方もかなりこれは重要になってくるというふうに思っております。10月14日に村内のスマート産業イノベーション協議会を設立した中でもJAの参画もあるようでございますけれども、JAの考え方というのを協議をきっちりとされているのかどうか、その辺について、これ最後の質問でございますので、ちょっとお伺いしたいというふうに思います。
答弁 村長
JAさんとは組合長等々を通じて、それと十勝農協連のほうから担当者が入っておりまして、その部分で具体的な部分の実装実験事業等については協議をしながら、そして参画をお願いしながら進めてまいりたいというふうに思っています。今の段階では、農機具の運転システム、オートステアリングの現在の状況から、自動走行システムを登載したロボット農機、遠隔監視によるロボット農機ということで進んでまいります。それは、地元の農家の皆さん、生産者の皆さん、それとそれを担っている農協の皆さんときちんとタッグを組んでやっていかなければいけませんし、その計画実行に当たってはしっかりと連携をしながら進めてまいりたいと思っております。その部分しっかりやりながら実証実験等を行っていくということであります。以上であります。
再質問 7番 本多芳宏
大変よくわかりました。今後の農業政策をする上でこの事業は大変重要な事業だというふうに思っておりますので、村として成功されることを祈念いたしまして、終わりたいと思います。ありがとうございました。