みんなの議会

大空町議会 令和3年第1回定例会 2021年3月9日

最近の農業について

2021年3月9日、大空町議会の一般質問で、原本哲己議員が「最近の農業について」質問し、町長、産業課参事が答弁しました。

質問者
原本哲己 議員
答弁者
町長、産業課参事

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 原本哲己

はい、5番。改めておはようございます。前段の同僚議員も申し上げていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大からさまざまな影響を受けて、はや1年以上が過ぎ、いまだ収束への道筋がはっきりと見えていない部分が多々ある中、携わる医療機関をはじめ、各関係機関の労苦に感謝するとともに、私達自身が今一度、多くの人にワクチンが行き渡るまで気を引き締めて、コロナ禍での生活を続けていく必要があると思います。それでは今回の質問に入らせていただきます。スマート農業の支障となる防風保安林等の対処についてお聞きします。まず、最近の農業について、少しお話をさせていただきます。近年、農業のICT化により、GPS衛星を利用した自動操舵のトラクターが早急に増えつつあります。技術は目まぐるしいスピードで進化しており、肥料の定量、また可変しながらの自動散布、防除作業での均一散布、新しい作業機の導入も産地パワーアップ事業と国の補助事業の効果もあり、進んで11きています。無人で作業するトラクターの普及も、もう一歩のところまで来ており、まだまだ新しい技術、機械が増えてくることが予測されます。これらの機械は、GPS衛星による正確な全角度からの位置情報の取得から始まるのが基本だと認識します。そのため、耕地に山林が隣接していると、その方向の情報が取れず、せっかくの高価な機械が作動不可になり、作業効率等に大きく支障をもたらします。その影響を具体的に申しますと、最低でも支障となる山林の高さと同じ幅が影響を受けます。また、南、西方向にあるものは日陰等により大きな減収要因となっています。さらに現実的な問題として、強風が吹くと倒木、枝の散乱等危険でもあり、余分な作業が増えています。最近は土壌への有機物投入が積極的に進み、高収量、安定生産に繋がり、風害に対しても強い土壌となりつつあります。また、一連の機械による作業体系からも風害に対して強くなっていると思われます。これらのことから、現在、耕作地の周りにある私有林については、伐採等が進み影響を回避しつつあります。本人所有以外の私有林についても、お互いの話し合いで影響を受ける部分の解決が図られてきています。あとは防風保安林、耕地風防について、耕作者の多くが頭を悩ませており、このことについて質問します。1点目、これらの保安林等の所有者はどこにあるのか。また、耕地と隣接している面積はどのくらいあるのか。概算でよろしいのでお聞きしたいと思います。2点目、現時点で、この保安林等の整備計画があればお聞きしたいと思います。3点目、樹齢的にも伐採適期が過ぎているものが大部分と思われますが、それについて早急に伐採作業にかかれないかお尋ねします。なお、今回の一般質問、(2)についてですが、通告後、耕作道路が防風保安林の中を横断していることが分かりましたので、今までの質問に含め1回目の質問としたいと思います。町長に答弁をお願いします。

答弁 町長

保安林の関係であります。防風保安林につきましては、町の用地、町の所有物ということになります。大空町の防風保安林の面積でございますが、374ヘクタール、面積は管内でいいますと雄武町に次、オホーツク2番目の保有面積となっております。また、農地に面している面積はおおむね221ヘクタール。68パーセント、3分の2でございます。以前から議員ご指摘のとおり、枝の農地への張り出し、農地への枝落ち、日陰による作物の生育不良などの理由から、防風保安林の解除、伐採の要請がございます。最近は自動操舵システムが普及された結果、保安林にGPSの電波が遮られて支障が出るとの理由からの伐採の要望も増えてきている現状でございます。12保安林でありますけれども、森林法で規定されておりまして、保全の対象の集落、農地が消滅するなどの指定目的が消滅しない限り、解除できないという内容になってございます。現在の法律では、解除は非常にハードルが高いものとなっているわけでございます。このため町では、解除だけではなく、樹木の伐採等により障害の軽減を図るということを目的に対応を進めてきた経過がございます。伐採適期に来たものについて許可をとりながら、幾分、樹木を減らすという方法でございます。ただ、伐採にあたっても、いろいろな基準がありまして、なかなか農業者の方々の希望に沿うところまでには至ってございません。その内容の具体的な基準については、後ほど担当者から説明をさせたいと思います。そういう形で部分的に伐採を進めてきてはおりますけれども、面積あたりの費用が割高なことでありますとか、先ほど言いましたようなさまざまな制限が課せられているものですから、平成24年度から自由民主党の移動政調会におきまして指定解除等の要件緩和を要望してまいりました。管内全域の課題であれば管内全体として活性化期成会の要望として大きな声として訴えることができるのですが、その他の地域からは農地への被害を受けているという声が上がってきておりません。そのため、大空町のみの要望ということになって十分な改善に至っていない現状であります。西紋地区の町村長とお話しする機会がございました。あちらの地域は、主に草地に対して防風保安林が設定されております。草地でありましたので、そんなに大きな影響を感じていないという声でございました。また、面積規模も非常に大きいものですから、一部枝落ちなどがあったとしても、そこのところの草は刈らないというような話もあって、あまり問題として捉えていないというのが現状であったようでございます。さらに海岸線を抱えているというところに、先ほどの雄武町などがありまして、海からの潮風を防ぐという意味で、ある一定程度の役割を担っているという認識の中で、地域の中から保安林の解除、また、伐採という声は上がってこないというお話でございました。ただ、今回議員がご指摘いただきましたようにスマート農業の普及によって、今後そういった声がどのように変化していくか、そういったことも私ども注視していかなければならないと思っております。こういう要望活動を行ってまいりましたことから、平成29年度から令和3年度まで北海道が治山事業というものを計画して実施をいただいております。その中で、保安林6ヘクタールの危険木の択伐、間伐を実施していただいているところであります。しかし、先ほど言いましたように基準がありまして、一部の施業であるため、農業者の方々のご希望に沿うというところまではなっていないというのが現状でございます。さらに伐期を過ぎた保安林もあり、計画的な管理を進めていかなければならない状況となっているようにも私どもも感じてございます。令和3年度予算編成にあたりまして、担当者からは東藻琴地区の保安林の枝払いに係る予算の要求がございましたけれども、単独事業であること、さらに事業費が少額で全体を整備するのには100年単位の年月がかかることが予想されまして、抜本的な対策とならないなと、そのように私自身判断を13し、計上を見送ったところであります。このため、令和3年度に防風林のその状況をもう少しつぶさに調査をし管理計画を町としてしっかりと立てて、令和4年度から補助事業なども検討して、計画的に施業していくということを考えたところでございます。現行で行える択伐や間伐、これらを実施し、併せて、これからも引き続き防風保安林の指定解除と施業の要件緩和ということに取り組んでまいりたいと考えているところでございます。以上、ご答弁とさせていただきます。

答弁 産業課参事

防風保安林の管理の施業方法につきまして、ご説明いたします。施業は、木材として伐採する主伐の皆伐、択伐、木の育成のために伐採する間伐がございます。皆伐は、林帯幅が広い防風保安林につきましての施業方法で、林帯幅20メーター以上残し伐採します。また、伐採後、植林をしなければなりません。例としまして、林帯幅70メートルある場合につきましては、林帯幅20メートルを残し50メートルの伐採を行うものでございます。択伐は、防風保安林内の材積を調査して、材積30%以内を伐採いたします。また、伐採後は植林しなければなりません。例としまして、面積当たりの材積が一律とした場合、林帯幅20メートルのうち、幅6メートルの伐採を行うものでございます。間伐は、防風保安林内の材積を調査して、材積20%以内を伐採いたします。伐採後の植林については不要でございます。例としまして、面積当たりの材積が一律とした場合、林帯幅20メートルのうち、幅4メートルの伐採を行うものでございます。ご説明については以上でございます。

質問 原本哲己

はい、5番。今説明していただきましたが、何点か確認しながら、少しお話をさせていただきたいと思います。まず森林法があって、その中で防風保安林に指定されていることが結局、農業者の人たちが望んでいる伐採についてのネックになっているということが理解できました。その中で、先ほど町長が言っていました大事な話なんですけども、いかに速やかに伐っていくためには解除というか、申請というか、その辺の手続きのことだと思うんですが、その辺を何とか、行政の力で進めていただけないものかと思っています。先ほどの話しの中で、もう一つ忘れていたのですが、防風保安林、特に俗にいう雑木、自然林が多いものですから、結局そこが今、いろんな鳥獣被害もあり、そこが住処になっているということもあります。それで一番いいのは、防風保安林を伐採するという事が一番の解決のために早いのかなと思っています。14たまたま3月5日から清里町で国有林、概ね600メートルの耕地に接している7メーター幅の伐採が始まったという記事を見かけました。このようなこともありますので、何とかいろんな力を持ってでも、早急にこの伐採計画を進めていけないかということをお願いしたいと思います。接している農地が220ヘクタールあるということは、この10パーセントにして、20ヘクタール以上の畑が大きな影響を受けていると思うんです。その辺のことも考慮した上で、何とか早急な解決というか、機械作業体系が進められるような解決方法を進めていってほしいと思います。以上2回目の質問とします。

答弁 町長

お気持ちは、私どもも同じでございまして、今までは先ほど言いましたように枝が落ちる、さらに根張りがあって、そこのところの生育が悪くなる。日陰となって生育も落ちる。さらに例えば女満別地区などで いうと、畑地かんがい事業なども進めておりますので、従来のような風害というものの被害というものもある程度抑えられてきている。そんなことで農業者の方の言葉を借りますと、メリットとデメリットを比較したときに、デメリットのほうが圧倒的に多いと。なので何とか解除をしてほしいんだということを訴えてまいりました。ただ先ほど言いましたように、なかなか全国的、全道的な大きな声となって行政の法律を改正するというところまでの動きには至っていないというのが現状でございました。同じ管内にあっても、先ほど言ったような西紋地区の地域の方々からは、面積が多いんですけれども、そういう声が上がってきていないと。最近も他の市町村長と話をする機会があって、この話題を一般質問を受けているということもありましたので、出してみました。畑作の地帯ではそんな課題があるんだねという程度の認識でございました。ただ、議員がご指摘いただいたように自動操舵、これは酪農地帯であってもどんどんと普及されて、そういう作業機械を電波を使って動かすということが出てくるわけでございます。そういった中では、この課題というのは今まで私たちの地域の特有の課題だったかもしれませんけれども、これが全道的な課題になってくるのではないかと思っております。ですので、私どもとすれば、そういった声を大きなものとしていく運動をしながら、この指定解除に向けての条件の緩和、そういったものに結びつけてまいりたいと思ってございます。そういう運動をこれからもしっかりと展開していくということをお約束申し上げたいと思います。清里町の例なども多分、全面的な伐採ではなくて、林帯幅のうちの何がしかの部分を例えば伐採をするという条件の中での施業ではないのかなと、今、そのように推察をいたしますけれども、そのことも併せて、今の時点としてやっていかなければならないと思っております。東藻琴地区には自然林なども沢山ありまして、この前、町史を見てみますと、指定から100年以上経つような天然林の保安林が存在をすると。そこ15は伐採をするとか間伐をする、択伐をするという次元のものではなくて、結果的には自然更新されていて、ずっと永久にその状態が続いているというふうに伺い知ることができるなと、そのように思いました。そういうことを考えると、一時的にそれを例えば人工林に換えて、伐期が来たら例えば伐るような、そういう方策もできないのかどうなのか、現況でとれる最大限の努力と、そして声を大きくして解除なり、指定の緩和ということに結びつける手法、それを並行して取り組んでまいりたいと、そのように考えているところでございます。議員の皆様方もいろいろな形で国に、また、国会議員の皆様と接する機会があろうかと思います。私どもも声を大きくしてまいりますけれども、ぜひ、そういった場面でお力添えをいただければありがたいと思うところでございます。

質問 原本哲己

はい、5番。町長からもらいました答弁で十分だと思います。何とか一歩でも早く進めていってほしいと思います。もう一度だけ触れておきたいのですけども、先ほど、森林の高さと同じだけの影響を受けると言いました。実はその森林の高さがもう既に20メートル以上のとこもあるのです。20メートルというと通常の畑の100軒だとか150軒だと2反、3反という面積になってきますので、そういうところに接している農家の皆さんの苦労も察していただいた中で、何とか、この話がスムーズに進めていけるよう、お願いしたいと思います。以上で一般質問を終わります。

答弁 町長

女満別地域、東藻琴地域は非常に多くの防風保安林がありまして、子どものころから過ごしている私にとっては、あれが当たり前なのかと、そのように受けとめておりましたけれども、決してそうではないということが分かってまいりました。それだけご苦労されている農業者の方々、沢山いらっしゃるということだと思います。その声をしっかりと国に伝えるということと、改めて今できる最大限の努力をしながら、その障害の軽減を図る、その努力をこれからも行ってまいりたいと思います。まず来年度、令和3年度、しっかりとその状況を確認して、国に訴える資料とするとともに、そこのところ今できる施業計画をしっかりと実行していくということに取り組んでまいりたいと思います。これからもご指導いただきますようにお願いを申し上げたいと存じます。

出典:大空町議会 令和3年第1回定例会 2021年3月9日 議事録 PDF(102ページ) 間違いを知らせる