大空町議会 平成26年第4回定例会 2014年12月16日
農業者の後継者対策について
2014年12月16日、大空町議会の一般質問で、田中裕之議員が「農業者の後継者対策について」質問し、教育長が答弁しました。
- 質問者
- 田中裕之 議員
- 答弁者
- 教育長
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 田中裕之
私は、前回、農業者の後継者対策について質問させていただきましたが、今回は、教育関係の質問をさせていただきます。11月の初旬に文部科学大臣の諮問機関であります中央教育審議会の小中一貫教育に関する素案が発表されました。その中では、小中の教職員組織を一体化させる小中一貫教育学校と学校ごとに組織を分ける小中一貫型小学校、中学校、これはいずれも仮称ではございますけれども2種類を創設し、より多くの市町村が取り組みやすい制度設計で、小中一貫教育の導入の促進を目指すということでありました。そこで、本日は教育長が出席されておりますので、この一貫教育制度についての御所見をお伺いしたいと思います。また、近い将来、大空町でも人口の減少が見込まれておりますけれども、そのために学校の統廃合の心配が出てきたときに、小中一貫校の創設の考えはあるかどうかをお伺いしたいと思います。次に、子どもたちの一人ひとりの生きる力を確実に育成するため、情報活動能力の育成、ICTの活用による協働型また双方向型の授業革新、校務の情報化による教員の負担の軽減の推進をするとの考えのもとに、文部科学省は、教育のIT化に向けた環境整備4カ年計画を公表いたしました。これは中身がどういうものなのかをお尋ねします。また、大空町の教育のIT化に向けた環境整備は、どれくらい進んでいるかも、合わせてお尋ねいたします。以上のことについて質問いたしますので、御答弁をよろしくお願いいたします。
答弁 教育長
田中議員からの一般質問にお答えを申し上げたいと思います。初めに小中一貫教育についてであります。国においては、文部科学大臣からの諮問に基づき、中央教育審議会の特別部会で、小中一貫教育の審議が継続して行われてきたところでありますが、本年11月、義務教育の9年間を一体として行う小中一貫教育の制度化を求める報告案がまとめられました。これを受けて文部科学省は、来年の通常国会に、学校教育法の改正案を提出し、早ければ平成28年度から制度化したい考えである旨の一部報道があったところでございます。この報告案は、東京都品川区などで、モデル事業として実践されてきた小中一貫教育の取り組み事例が広く普及すれば、中学校に馴染めず不登校やいじめがふえる、いわゆる中1ギャップの緩和が図られたり、義務教育の質の向上が期待できることから、国に対して制度導入に向けた法改正などの環境整備を進めるよう、要請しようとするものでございます。具体的には1人の校長のもとで、一つの教職員集団が一貫した教育課程を編成実施する単一の学校であります。仮称小中一貫教育学校と、組織上独立した小学校及び中学校が別々の学校のまま9年間の教育課程を組む、仮称小中一貫型小学校中学校の二つのタイプの学校を現行の小学校、中学校とは別に、制度上位置付けるものであり、このようなタイプの学校を設置するかどうか、小中高等学校の学年区分を子どもたちの成長に合わせ、現在の633制から543制などへ柔軟に設定替えを行うなどの判断は、市町村教育委員会に委ねられております。また、地域ごとに特色ある取り組みを促すため、小中一貫教育の実施校には、通常の学校にはない独自科目の設定を認める考えも示されているところでございます。今日の社会は、人口の減少や少子高齢化、高度情報化、グローバル化などの進展により、急激な社会変動が生じております。このような厳しい時代を生きる子どもたちが、十分な知識や技能を身につけて思考力や判断が、また、表現力を磨き、主体性をもって多様な人々と協働することができるよう、子どもの能力や可能性を引き出すとともに、自身を育む教育の実現が急務となってきております。小中一貫教育は、そのような教育の実現に資するよう学校制度を子どもたちの発達や学習意欲、能力等に応じた柔軟かつ効果的なものとする一つの制度であると考えております。本町におきましても、外国語教育を始め、小学校と中学校のつなぎを意識した小中連携による義務教育の質の向上のための教育実践に取り組んできております。小学校と中学校が学習活動の系統性を確保し、協力して教育活動を展開することは、義務教育の目的や目標に掲げる資質や能力、態度などをよりよく養う上で、非常に重要なことであると意識しているところでございます。小中一貫教育の実施についてでありますけれども、とりわけ、先ほど2つのパターンが説明された中で、将来的に議員からの御質問の中では、大空町でも小中一貫校を創設する考えはあるかと、そのような御質問を2点目として、いただいたところでありますけれども、確かに今、少子化の影響によりまして、今後、大空町の子どもたちの数も減少していくものと推測をしております。しかしながら町内の小学校及び中学校の校舎については、近年、女満別小学校を改築し、東藻琴小学校を大規模改修したところであり、また引き続き東藻琴小学校や女満別中学校の大規模改修を予定しているところでもあります。今後、小中一貫教育を進めたとした場合であっても、当面はそれぞれの小学校、中学校の校舎機能を十分活用した上で、本町に合った義務教育の形というものを考えてまいりたいと思っております。また今後、教育委員会として現行の小中連携教育の充実というものを土台としながら、全国の実践事例を研究、検証し、大空町の子どもたちにとってふさわしい義務教育を推進していくように、さまざまな観点から検討を進めてまいりたいと考えてございます。続きまして、教育のIT化についてお答えを申し上げたいと存じます。ITは英語のインフォメーションテクノロジーの略であり、日本語で言うところの情報技術を、またICTはインフォメーションアンドコミュニケーションテクノロジーの略で日本語では、情報通信技術を指す言葉となっておりますが、答弁に当たりましては、ITあるいはICTの表現を用いてお答えを申し上げたいと存じます。文部科学省の推進する教育のIT化に向けた環境整備4カ年計画についてであります。21世紀にふさわしい学校教育を実現できる環境の整備を図るため、平成25年6月に第2期教育振興基本計画が閣議決定されました。この計画で目標とされている水準を達成するため文部科学省が総務省の協力のもとに、新たに策定した計画が教育のIT化に向けた環境整備4カ年計画であります。計画の期間は平成26年度から平成29年度までであり、単年度当たり1,678億円の地方財政措置が講じられることになりました。この第2期教育振興基本計画で目標とされております水準を具体的に申し上げますと、教育用コンピューター1台当たりの児童生徒数3.6人、電子黒板実物投影機の整備、1学級当たり1台、町高速インターネット接続率及び無線LAN整備率100%、校務用コンピューターとして教員1人当たり1台となっております。また、4カ年計画では、教育のIT化に向けたハード環境の整備や学習用ソフトの整備、ICT支援員の配置などについても、地方財政措置が講じられているところでございます。大空町の教育のIT化に向けた環境整備状況についてでございますが、町内の小学校全てにコンピューター室があり、児童用パーソナルコンピューターが女満別小学校では39台、東藻琴小学校では29台がそれぞれ整備されております。これらのパソコンを活用し、国語、算数、社会のほか、総合的な学習の時間に調べのもの学習などを行っているところでございます。また、電子黒板につきましては、女満別小学校では2台、東藻琴小学校で1台、実物投影機につきましては、本年度までに、町内各小学校において1学級に1台の整備を完了し、全ての教科で活用させていただいております。その他デジタルテレビ50インチやブルーレイレコーダーについても整備しているところであります。町内の全中学校につきましても、コンピューター室があり、生徒用パソコンが女満別中学校では36台、東藻琴中学校では29台が整備されております。中学校では、総合や情報の学習のほか、各教科の調べ物学習などにも活用を図ってございます。また、電子黒板につきましては、各中学校で1台整備されており、来年度には実物投影機も整備する予定となっております。その他にデジタルテレビ50インチやブルーレイレコーダーにつきましても、小学校と同様に整備を図っているところでございます。また、教職員用パソコンについては、各学校において教職員1人に対し1台を配置しており、指導計画や指導案の作成など、校務事務で使用されている状況でございます。以上、御説明申し上げましたとおり、本町の小中学校におきましては、これまで、第2期教育振興基本計画で目標とされている数字に近い整備を計画的に進めてきているところでございます。ICT情報通信技術の活用は、授業に対する興味、関心を高めたり、児童生徒が自ら学習に必要な情報を選択し、考えたことをわかりやすく表現する活動を充実させる上でも大変有効であると認識しており、今後とも計画的に導入を図ってまいりたいと考えておるところでございます。以上、田中議員への1回目の答弁とさせていただきます。
質問 田中裕之
御答弁ありがとうございました。素案では、この制度は都市部に主眼を置いていると思われ、人口減少により学校の統廃合が進み、結果として小中一貫校を設置せざるを得ない町村が、中央教育審議会の議論では置き去りにされているように思われ、都市部と町村部で学力差が広がる可能性をはらんでいるという意見もあります。小中学校に空き室を抱える町村部にとっては、国の財政支援を得て統廃合を進める機会にもなりうるわけですけれども、統合後も児童生徒数が少なくなれば、独自教科や前倒し授業の実施が難しくなる場合も想定されるほか、一貫校が一斉に進めば、道内だけでは指導力のある教員が十分確保できない可能性もあると思いますが、この後、よりよい制度へ移行があれば、確かこの制度は分離型も認められていると思いますので、今の現状では学校の改修とかもしておりますので、そういう考えはないということですけれども、将来的に、もしそういう良い制度へ移行があれば、せっかくの支援のひとつとして考えてもよいのではないかと思いますけれどもいかがですか。
答弁 教育長
1回目で御答弁いたしましたけれども、今回初めてですね、この小中一貫教育制度として、二つのタイプの案が示されたということでございまして、一つは、施設一体型、いわゆる小学校、中学校で一つの建物というタイプ、もう一つは、小学校、中学校それぞれ独立した建物の中で、小中一貫を行うとそのような二つのタイプが示されました。また、同時に現行のですね、小学校、中学校についてもそのまま地域によっては、継続するというところもあろうかと思います。議員が言われましたように今後、まだ正式な制度化にも至っていない段階ということでありますので、想定される範囲でしかお答えできませんけれども、まずはハード的な問題と、いわゆる教育内容の問題、教育課程の部分という二つのソフトの問題と大きく二つあろうかと思いますけれども、いずれにいたしましても、子どもたちの成長に合わせた、ふさわしい既存の義務教育の形というものも大空町独自で考えていくというところが、1番、今後内容を詰めていかなければならない部分ではないのかなと思っております。現在はそのハード面でいえば、先ほど御答弁いたしましたように、校舎については、計画的な整備を図ってきているところでございますので、当面は、仮に一貫教育を検討するに当たっては、まずは分散型のところから議論を深めていくということになるのではないかなと、そのように考えているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。
質問 田中裕之
答弁いただきましたけれども、答弁の中にもあったかもしれないのですけれども、このメリットとデメリットが今時点でわかれば、お答えいただきたいと思います。
答弁 教育長
この小中一貫教育にかかりますメリット、デメリットについての御質問をいただきました。文部科学省ではですね、これまでも、全国各地でモデル事業として、この小中一貫教育についての事業ということを取り組んできております。それらのモデル事業を踏まえました小中一貫教育にかかわるその実態調査結果によりますと、まず小中一貫教育のメリットといたしましては、中学校への進学に不安を覚える児童が減少したといったようなこと、また学習規律、生活規律の定着が進んだといったようなこと、また中1ギャップが緩和されたという生徒指導上の成果、さらには小中学校の教職員間で協力して指導に当たる意識が高まったという、教職員への効果というものが報告をされております。一方デメリットでありますけれども、学校組織について課題として多いのは、教職員の負担感、多忙感の解消や小中の教職員間での打ち合わせや研修時間の確保などで、小中一貫教育の特徴であります小中学校間の乗り入れ授業や学校行事を行う際の負担というものがそのまま課題となっているようであります。また、校舎が施設一体型の場合、9年間一緒に過ごすことによる子どもの人間関係の固定化や、小学校高学年のリーダー性の育成なども課題として指摘をされております。この国の調査結果による効果や課題が、そのままが本町に当てはまるということにはなりませんけれども、少なくともこれら課題解決の方策を講じていかなければ、小中一貫教育を成功させるということはなかなか難しいものではないかなと考えております。今後も研究を進めながら、本町に合った教育システムというものを構築していかなければならないと、そのように考えているところでございます。
質問 田中裕之
この小中一貫教育になる場合は、教育委員会のかかわり方というのは、今までと違いが出てくるのかどうかをお尋ねしたいと思います。
答弁 教育長
新しいこの小中一貫教育の制度化が進むに当たっての教育委員会としてのですね、かかわり方についての御質問を賜りました。この義務教育の9年間がですね、目標とするところは、人間が人間として、生涯にわたって生き抜く力を育成する基礎教育であり、児童生徒の発達段階に即した教育内容や、指導方法をとることで、より教育効果が上がるものと、そのように認識をしております。小中一貫教育が制度化されるということに当たっては、大空町の児童生徒の発達状況に合わせた義務教育のあり方、先ほどの答弁と重複しますけれども、やはり大空町の実態に合った、その義務教育のあり方というものを改めて、この新しい小中一貫教育の仕組みというものも含めながら、慎重に教育委員会として、検討を進めていかなければならないと、そのように感じているところでございます。
質問 田中裕之
それでは小中一貫教育制度についてはこの辺にして、次にIT化について質問ですけれども、この4カ年計画というのは財政措置がされていると思うのですけれども、総額4年間でいくら位で、単年度でどの位で、そのうちどの位が今大空町に入っていると思うんですけれど、その辺の額がわかりましたら、御答えいただきたいと思います。
答弁 教育長
ただいまの地方財政措置費に係わる御質問をいただいたところでございます。具体的には地方交付税のほうに必要経費を算入するという考え方で、地方財政措置というのがされているわけでありますけれども、国が示しました単年度当たりの標準的な金額といいますのが、小学校費では、これは18学級程度の小学校の場合ですけれども、568万円という額が示されております。また、国が示した中学校費に関わる財政措置額、これは15学級でございますけれども、およそ559万円という額でございます。これらの数値をもとに、町内の小学校、また町内の中学校ですね、それぞれ試算したところでありますけれども、およそ小学校については1,600万円程度、中学校については、900万円弱程度の措置がされているということでございまして、それぞれ本年度については、小学校の実物投影機のですね、導入でありますとか、その他学校関連経費に措置額を充当、使用させていただいているというところでございます。
質問 田中裕之
今、お答えをいただいたんですけれども、一緒に聞けばよかったんですが、4年間とも地方交付税として入ってくるのか、それとも、4年間のうちの単年度で総額として入ってくるのか、お聞きしたいと思います。
答弁 教育長
4年間にわたりまして、単年度ごとに地方財政措置が地方交付税でされるということでございます。
質問 田中裕之
今このITの関係で、大空町もコンピューターなども使っていると思うんですけれども、その中でタブレット端末を使っているかまでは、はっきりわからないんですけれども、このタブレット端末をもし使用した場合は、実に5割近い教職員の方が使うに当たっては、不安を持っているという話もありまして、これについて対策は、どういうふうにするおつもりなのかもお答えいただきたい。
答弁 教育長
ただいまのタブレット型パソコンについての御質問でございましたけれども、現在、大空町内の小中学校ではまだタブレット型のパソコンの導入というのは実施されておりません。ただ全国的には、非常にタブレットを使った、授業への活用事例というものがふえつつあるように認識をしております。大空町においても、そのタブレットの特徴ともいえる、強みではあります大量の情報をコンパクトに収納できたり、写真、動画の作成や再生機能などを有しておりまして、幅広い教育の場面で活用できるのではないかなと考えてございます。今後、大空町での導入についても、計画的な導入というものを考えてまいりたいと思っておりますけれども、同時にですね、教職員の皆さんのIT研修というものを充実させなければ、せっかくいろんなものに使えるICTであっても十分活かせないということになります。授業の質の高さや効率化を、本来目指すべきものが、逆に使用の不安があるとか、どう使っていいかわからないというのでは、せっかくの財産も活かされないことになりますので、合わせて教職員の方々の研修というものを十分やっていかなければならないと、そのように考えているところでございます。
質問 田中裕之
ありがとうございました。最後になりますけれども、豊かな町づくりをしなければならないとか、また、潤いのある町づくりなどと言われて久しくなりますけれども、まちづくりの基本は人づくりであると私は思います。その中で人材を育成し、その人たちが活躍することによって、まちづくりも自然に出来ていくのではないかと思います。その人材を育成するためにも教育は大変重要なものだと思いますので、これからもより一層の教育環境の充実をお願いして私の質問は終わります。
答弁 教育長
私も常日ごろから、まちづくりは人づくりであると思っております。教育の分野は、子どもたちだけではなく、大人も含めて生涯学習、充実した学習の環境をつくり上げ、また多くの住民の皆さんに満足していただけるかと、それに重い責任があると、そのように思っているところでございます。今後とも、単に知識、教養を高めるだけの生涯学習ということではなく、生きる上で、子どもたちから高齢者まで、生きる上での、実践的な力を養うという、生き抜くために役立つ、そういう教育というものを意識しながら、前に進めてまいりたいと考えているところでございます。また、IT化については、子どもたちに質の高い、わかる授業を提供するため、今後もそういったICT,ITといったものを有効に活用するなど、教育環境の充実に一層努めてまいりますので、今後とも御指導賜りますようよろしくお願いいたします。