みんなの議会

大空町議会 平成26年第4回定例会 2014年12月16日

認知症高齢者の失踪対策について

2014年12月16日、大空町議会の一般質問で、上地史隆議員が「認知症高齢者の失踪対策について」質問し、町長が答弁しました。

質問者
上地史隆 議員
答弁者
町長

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 上地史隆

1番 上地史隆でございます。このたび、今年最後の定例会で質問する機会を与えていただきましたことに心から感謝を申し上げます。以下、通告に従い質問に移らせていただきますが、後に御登壇される議員の方々と重複するところがあるかもしれませんが、御容赦いただきたいと思います。それでは、質問をさせていただきます。認知症高齢者の失踪対策についてですが、皆様も新聞やテレビなどの報道で認知症高齢者の行方不明者が増加しているということを聞き、大変衝撃を受けた方もおられたと思います。私も福祉の現場で働く者の1人として大変衝撃を受けておりますが、警察庁は去年1年間に全国で認知症、またはその疑いで行方不明になったとして警察に届けられた人が延べ1万322人に上り、統計をとり始めた一昨年より715人増えたと、6月に発表いたしました。また、去年死亡が確認された人は388人で、一昨年より29人増え、問題は年々深刻になっています。厚生労働省の研究班によりますと、国内の認知症の高齢者は、平成24年の時点で462万人、高齢者の15%に達すると推計されています。また、認知症の予備軍とされる軽度認知障害の高齢者は400万人に上ると推計され、国内の認知症とその予備軍の高齢者は合わせて860万人余り、高齢者の4人に1人に上がっています。高齢化が進むにつれて、今後も認知症の高齢者は増え続けると予測されていて、この認知症の行方不明者の問題は、さらに深刻な問題になると見られています。国は認知症になっても病院に入院せず、できるだけ自宅で暮らし続けられるよう、地域で暮らしが続けられるように、訪問介護や訪問看護のサービスの充実やグループホームなどの施設の整備を進めています。さらに、行方不明になった場合、警察や行政、それに地域が連携して地域ぐるみで探すSOSネットワークと呼ばれる取り組みも行われています。この取り組みは、平成7年、警察庁が全国の警察本部に呼びかけたことをきっかけに全国的に広がり、厚生労働省も自治体に財政支援をするなどしてネットワークづくりを促すということです。しかし、ネットワークの中には、ほとんど稼働していないケースもあり、認知症の人が安心して外出できるまちをどのように実現していくのかが市町村の早急な課題となっております。大空町役場にもSOSネットワークの窓口がありますが、地域の住民に対して認知度は低いと思われます。どのような活動しているのか、理解されていない方も多いと思われ、今後、大空町でも高齢化率が年々上昇し、認知症の高齢者の方が失踪する事件が発生する可能性もあります。中には、最悪の結果、死亡に至るなどのケースもあるため、実際に認知症高齢者に限らず、障害などにより行方不明になったり、その場合、御家族または警察から町に要請があった場合には、どのように対応するのか。今後増加する失踪、行方不明に対して、防止策があるならば、町長よりお聞かせいただきたいと思います。この2点で、最初の質問を終了させていただきます。

答弁 町長

上地議員からの一般質問にお答えを申し上げたいと思います。まず、町内で行方不明者が出た場合の現状について説明をさせていただきたいと思います。御家族の方が、家の周り、周囲などを探しても見つからず、そして、警察に行方不明の届出がされた場合、警察から町へ捜索の協力依頼がございます。職員や消防職員を招集し、警察から行方不明者に関する情報提供を受け、想定される地域への捜索活動を実施してございます。天候や時間帯によって、早期に発見する必要があると判断したような場合には、消防団員の皆さんへも協力をお願いすることとしてございます。過去には行方不明者が、列車に乗り札幌まで行っていたという事例、さらには飛行機で東京まで行っていたという事例もございました。行方不明者が出ないということが望ましいわけでありますが、もしそのようなことになれば、関係機関等々と協力をし合い、あらゆる対応を取りながら、早期の発見に努めている現状にございます。認知症の方の場合、行方不明の捜査が非常に難しくなるわけでございます。そういったことを考えますと、まず認知症にならないため、認知症の方を増加させないための対策というものが必要になるのではないかと思ってございます。町内の状況を申し上げたいと思います。町内の10月現在の65歳以上の人口は、2,455人、このうち要支援を含めた介護認定者は、455人でございます。認知の低下を要因とする要介護認定者は、約6割ということでございますので、人数にすると約270人程度、65歳以上の人口の約11%程度になろうかと思います。認知高齢者を増加させない対策といたしまして、町としては、集団脳機能検査を実施してございます。さらに、脳刺激訓練教室などにおいてゲーム、健脚度測定、調理実習、バス旅行などを実施しているところでございます。また、認知症そのものに対する理解を深めてもらう機会といたしまして、脳刺激訓練教室でつくりました作品を文化展などにも出展をさせていただいてございます。このほか、認知症サポーター養成講座、介護予防技術講習会などを開催している状況にあります。また、行方不明となった場合に捜索が必要となりますけれども、そのときの対応策といたしまして、情報機器の活用というものもあるのではないかと、そのように考えております。例えばGPS端末の活用というものもあろうかと思いますけれども、現時点では、まだ十分な域に達していないのではないかと、私などはそのように感じているところでございます。まず認知症の方に対し、GPS端末を常に持ち歩いてもらう、携帯してもらうということが難しいという側面がございますし、電源が入っていない、電波が届かないというようなこともあるのではないかと思います。最近では、靴のかかと部分に小型のGPS端末を埋め込んでそれをスマートフォンの専用アプリで検索できるというような装置が開発され、運用されている部分もあると聞いておりますけれども、なかなか高額であるということや、バッテリーの充電など、いろいろな技術面での課題もまだあるというふうに考えておりまして、今時点では万能な方策とは言えないのではないかなと、そのように受けとめてございます。また、大空町では、今年の10月からメール配信サービスを開始いたしました。その中に行方不明者の情報というものを提供できる仕組みとしてございます。ただ、配信できます情報は御家族の同意を得た情報となり、限られたものになります。また、多くの方への情報提供の共有が図られるわけでありますけれども、十分まだ登録いただけていないというようなところもありますので、こういったことについても鋭意努力をしていかなければならないものと考えているところでございます。そういった中で、認知症の方々が行方不明になるというような場合については、関係機関が連携する仕組みづくりともいうものが必要ではないかと考えております。現時点では、いろいろな協力関係はございますけれども、十分形づけられたものというところには至ってございません。ぜひ大勢の皆さん方のお力添えをいただきながら、そういった仕組みをつくってまいりたい、そのように考えておりますので、御指導いただきますようにお願いを申し上げ、1回目の御答弁とさせていただきます。

質問 上地史隆

町長から御答弁いただいて、GPS端末のことも出ました。実際にほかの自治体によっては、もう購入費の一部助成とか、貸し出しとかもしているところもあります。先ほど言った10月のメール配信を利用した捜索の依頼があった場合には、特徴とかを踏まえて、メールで配信するということでよろしいですかね。そういうことも考えるとは言われているのですが、実際に大空町では認知症だけではなく、精神の方もいるのですが、実際に平成26年度3件、早期には見つかってはいるんですが、そのこともあるので、早期にやるのか、実際にそういうことをするのか、周知するのかも含めて、またお聞きしたい。

答弁 町長

まず、GPSの助成などについては、今時点では考えておりません。機械器具等の性能といったものについては、これからも、情報収集に努めていかなければならないものと思っております。機械というものは、今時点では、この程度と思っておりましても日進月歩、非常に速い速度で性能、また価格というものが変わってくるところもあります。先進地でどのように利用されているか、そういう情報も含めながら収集をして判断をしていきたい、そのように考えているところでございます。また、機械器具などを使った、捜索活動というものの一つとして、現在、町の中には幾つか防犯対策のためのカメラなども設置をしております。そういったカメラの設置についてどういう効果を発揮するのかということについて、検証もしていかなければならないのではないかと、そういうものの活用というところも含めて、事例などについて調査をしてまいりたいと考えてございます。一方で、メール配信サービスにつきましては、この10月から既に実施をしてございますが、10月以降の行方不明者ということでは活用に至っていないところがまだございます。御家族の御了解をいただいた中で、その行方不明となられた方の特徴、また行方不明になったときの状況などをメールに入れまして、そして、登録されている方々から情報を募るということになってこようかと思います。先ほど言いましたように、まだまだ登録が十分進んでおりません。いろいろな機会をとらえてより多くの方に登録をいただけるように、まずは努力をしてまいりたいと、そのように思ってございます。また、先ほど議員が言及しておりました警察署と行政を結ぶSOSネットワークという仕組みがございます。大空町においては、十分にこれらを活用しているかというと、そこには至っていない状況にございます。今回のメール配信の仕組み、さらには町が実施しております見守りネット事業、さらに、その事業協力団体の方々が14団体ございます。そういった方々との協力関係の中で、見守りや、安否確認の機会をしっかりと確保する、さらに、不明者となってしまったような場合については、メールなどで情報提供を行う。さらに、警察のSOSネットワークを活用し、広域な情報共有を図る、さらに、福祉関係者の皆さん方の御協力をいただきながら、どのように捜索活動を行うのか、連携の手順はどうあるべきなのか。さらに保護する方法などについても、共通の理解に基づいて取り組むというような町独自のSOSネットワークのシステム化というようなことも取り組んでいかなければならないのではないかと思っております。今取り組んでいるそれぞれの事象については、それぞれの断片的なものになってございますので、それを有機的に結びつけた中で、しっかりとした捜索活動、また保護活動ができるような体制づくりをしていきたい、そのように考えてございます。北見市、津別町、美幌町、小清水町などにおいては、既にこういった仕組みができ上がっているということでございますので、そういった先進の市町村の事例なども参考にしながら、そういう仕組みづくりに向けて早急に取り組んでまいりたい、そのように考えてございますので、また御指導いただきますようにお願いを申し上げたいと存じます。

質問 上地史隆

町長も今後できるだけ考えて町独自のSOSネットワークというか、町独自のサービスをつくるという考えはお聞きできたのですが、さっきも言ったように、早急にやっていただかないと、この時期に実際に行方不明になった場合、消防団員の方とかに協力していただいて、早期の発見に努めるといいますが、この時期、本当に場所によっては1時間も持たないうちに亡くなられるケースもありますし、実際に他の市町村なのですが、JRの線路で列車に跳ねられて死亡して、そのお金をJRの方から御家族に請求があって、結局裁判になったのですが、そのケースでは、御家族が敗訴されました。実際に24時間、認知症の方を家で見るというのは、なかなか難しい問題であって、介護の現場でも、一応時間は決まっているので、24時間とまではいかないですが、1人でもすごく大変な業務でありますし、精神的な疲労も大変なものであります。実際に大空町ではあり得ないということはないと思います。JRもありますし、それになぜそこに行ったかっていうのは、その人しかわかりはしないのですが、もし町でこのような事故も起きても困るので、早急にというよりも少しでも早くやっていただきたいなと思います。

答弁 町長

認知症の方に限らず、行方不明になった場合、北国特有の、また寒冷地特有の気象状況などもあり、直接そのことが生命の危険に結びつくと言えるということは十分に理解できます。いかにそういった行方不明を出さないための努力は、これは恒常的に行っていかなければならないし、しっかりと浸透させていかなければならないと思いますし、さらに、行方不明になったときには、しっかりと対応できる体制というものについては、いち早く、つくっていかなければならない、そのように思います。今現在もいろいろな対応はしておりますけれども、先ほど言いましたように断片的な対応になっているかと思います。いかに大勢の方々の御協力をいただきながら、この形をつくるかということが大切でありますし、そのスピード感というものは、非常に重要になってくると思いますので、今回、議員が御指摘いただきました内容等を十分勘案をしながら、早急に、その仕組みづくりに着手をしたいそのように思います。これからも御指導をお願い申し上げます。

質問 上地史隆

ぜひ協力しますので、早急に行っていただきたいと思います。これで質問終了いたします。ありがとうございます。

答弁 町長

行政、警察、さらには消防関係の皆さんはもちろんでありますけれども、見守りネットの事業協力団体、さらには福祉関係者の皆様の御理解や御協力をいただき、この仕組みをつくり上げてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

出典:大空町議会 平成26年第4回定例会 2014年12月16日 議事録 PDF(9ページ) 間違いを知らせる